鹿島魂From関西
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第551回〜第560回

減少傾向、これからの期待

 新型コロナウイルスの第5波、8月中旬をピークに減少傾向がみられるようになった。緊急事態宣言は宮城と岡山のみが解除され、まん延防止等重点措置へと移行、その他宣言が出されている都道府県は引き続き9月30日まで延長となった。
 そして、出口戦略も始まっている。希望する全国民にワクチン接種が行き渡る頃の今年11月頃から、行動制限の緩和が始まる予定となり、現在その緩和策が議論されている。これに関しては今後も動向を見ていくことにする。
 減少傾向になってきて、このまま減少してほしいものだが、この減少傾向をどう感じているか、これからの期待をいくつか述べてみよう。

・さすがに危機感を感じた?

 デルタ株の感染力の強さもあり、全国で一日あたりの新規感染者数は、8月20日に25,868人に達した。東京でも8月13日に5,773人に達した。これを見て、さすがに危機感を感じた人が多かったのではないかと思う。沖縄の状況は、海外では外出制限が必要な水準に達していた。
 昨年の第2波も、夏休み頃がピークだったが、今年もこのあたりがピークだった。インフルエンザは毎年冬に流行するが、今回の新型コロナウイルスは季節はあまり関係なく、移動が多いシーズンに拡大している傾向かも。この夏は第3波や第4波とは比べものにならないくらいの新規感染者数で推移していたので、人々の危機意識が少し芽生えてきたのが大きいのではないかと。

・減少傾向は素直に喜ばしいが、どこで鈍化するか

 今は減少傾向にあって、今後も減少してほしいが、今はまだ第3波や第4波のピーク、いやっ、それ以上の推移。あまりにも感染者数が多かったので、減少傾向といっても、まだまだ減らないと。なんかマヒしてるね。
 順調に減少へ向かってほしいものだが、いつ下げ止まりが見られるようになるか、ここに注目したい。第4波が収束した頃の水準は、一日の新規感染者数が1,700人前後(全国で)で、大体第2波のピーク時くらい。ここからさらなる減少とはいかなかった。この時は高齢者へのワクチン接種が本格化していた頃で、ワクチン効果はまだこれからという状況だった。今回はワクチン接種が高齢者には行き渡って、一般にも行き渡っていく状況。9月末時点で、どこまで減少しているか、下げ止まりが見られるか、さらなる減少が見込めるか注目したい。

・ワクチン接種の優先接種、他の世代への影響はない?

 今年2月中旬から医療従事者への先行接種が始まり、4月下旬から高齢者、そして基礎疾患の有する人、一般の接種が始まっている。9月12日時点で国民の約半分が2回目の接種を終えた。俺も2回の接種を終えた。
 1つ気になっていることがある。医療従事者、高齢者、基礎疾患の有する人、一般へと優先をつけて接種を実施してきた。ここ最近になって、妊婦優先、若い世代向けなどの優先枠など、一般接種の中にもさらに優先枠を設けているが、優先対象ではない人(特に40代、50代とか)への影響ってないのかなと。優先を設けている分、それ以外の人への接種の順番や予約枠がさらに狭き門になっていないか。
 優先枠を設けて接種していくこと自体は特に反対はしないが、各自治体によって接種状況は違うと思うし、優先枠を設けることによる他の世代の方々への影響がなければいい。
 先月下旬、渋谷で予約なしの名目の若者向け接種で混乱を招いた件で、小池知事が「密でしたね」とか「渋谷のみならず大規模接種会場に予約システムがございますので、それを有効に活用していただければと」といった他人事のような発言は論外。なかなか予約が取れへんから渋谷の会場に来てるんじゃないの?結果的に大行列になって、見通しが甘かったのは結果論としておくが、他人事発言はないわぁ。

・宣言解除は医療体制次第だが、新規感染者数はさらに減ってほしい

 田村大臣は、このまま順調に減少傾向が続けば、9月末で多くの地域で宣言が解除できるのではないかという見通しを示している。これはホントに期待したい。
 宣言解除に関しては、これまでは感染者数と医療体制をセットで見ていたが、医療体制を重視するようになった。俺自身は当初疑問だった。新規感染者数を増やさなければ、医療体制もひっ迫しないという考えなので、感染者数の推移も重要ではないかと思っていた。ワクチンの接種も進んでいるし、状況というのは日々変化している。まぁ、素人なので、ここは方針に従う。
 先ほども述べているが、まずは9月末でどこまで減少しているか。9月末時点で第4波が収まったころの水準になってくれたらいいのだが、しばらくウィズコロナなのであれば、次は第2波が収まった頃の水準、ここまでは何とか減ってほしい。
 ワクチンの効果が減少し、3回目の追加接種が取り沙汰されているが、ここは今後の動向に注目する。11月頃に、希望する全国民への接種を完了し、その後の推移がどうなっているか。そして、接種率はどうなるか。スペインでは2回の接種が完了した人の割合は75%くらいなっているのに対して、アメリカでは50%を少し超えた程度にとどまっていて、接種スピードが鈍化し、日本の接種率(9月12日現在約50%)に近づいている。
 どの国においても、若い世代の接種率がやや伸び悩んでいるが、日本でもニュースやネット記事を見るとその傾向は見られる。ただ、若い世代でも接種を希望する人のほうが大半なので、接種率は75%くらいにはなるのではないかと期待している。

【まとめ】

 減少傾向といっても、第3波や第4波の水準を上回っている状況。そしてまた人出が増えているといったニュースを見る。しばらくは減少傾向になるやろうけど、いずれは下げ止まりする。ゼロはほぼ不可能。
 自粛疲れ、「みんな外に出ちゃっているから」とか、テレビを見てそういう街の声を聞くが、いつまでも理由にせず、ワクチン接種が完了しても、感染対策をこれからもしっかりやっていくしかない。一人ひとりの行動がカギ。まずは、9月末までには多くの都道府県で宣言が解除されてほしい。

鹿島の「勝負強さ」はどこへ?

 J1リーグは終盤戦にさしかかっている。水曜日にJ1の3試合が行われ、鹿島は川崎に1対2で逆転負けを喫した。これで、2015年2ndステージでの勝利を最後に、リーグ戦では川崎に勝利なしが続く。まさに天敵。
 今年の川崎戦の2試合はいずれも、試合終了間際に失点し、共に1対2で敗れている。どんなに内容がよくなくても、最後には鹿島が勝っているという、これまでとは違って、川崎が鹿島のお株を奪うような勝負強さを見せている。完全に立場が逆になった印象。
 これまでは「勝負強さ」が際立っていた鹿島だったが、特に2019年以降、その勝負強さが陰を潜めている印象がある。じゃぁ、何で勝負強さが陰を潜めたか、その要因を探ってみよう。俺のただの妄想かも知れないが。

・プレーをしながら勝負強さを伝えるベテランがいた

 2000年の3冠達成のシーズン、2001年のチャンピオンシップ優勝、これからの鹿島を担う79年組の小笠原、本山、中田、曽ヶ端らの若い選手の中に、秋田や本田、相馬といったベテランも一緒にプレーしていた。2003年シーズン後、秋田と相馬が退団し、今後の鹿島は79年組を中心とした構成に託された。
 2007年から2009年の3連覇、その後の世代交代、79年組はベテランになり、若い内田、大迫、興梠らと共にプレー。2011年には、いわゆる92年組の柴崎、昌子、梅鉢、土居らも加入し、彼らも79年組のベテランと共にプレーし、2016年にはチャンピオンシップを制して、8回目のリーグ制覇を成し遂げた。
 これまで、優勝したシーズンにおいて、若い選手、中堅選手、ベテラン選手と、年齢構成的にも非常に優れた主力メンバーがチームを優勝に導いていた。

・すぐに勝負強さは身についていない

 2001年のチャンピオンシップ優勝、2007年にリーグ優勝するまで期間を要した。2002年はナビスコカップ優勝はあるものの、2003年と2006年のナビスコカップは準優勝。2003年から2006年の4シーズンはタイトルなしのシーズンだった。
 2003年シーズン後、衰えが見られた秋田と相馬が退団し、翌シーズンから本格的に79年組を中心に構成されることになった。ベテラン選手は名良橋、本田が在籍していたものの、世代交代の加速で、ベテラン選手の出場機会は減っていた。プレーで若い選手を支えるベテランが少なくなり、2006年までタイトルが取れなかった。
 2010年シーズン以降は、世代交代に着手。内田、大迫や興梠、92年組の柴崎、昌子、梅鉢、土居、2013年以降の植田、豊川、カイオなどの若手が、79年組のベテランと共にプレーし、今後を託そうとしていたが、内田は2010年途中にドイツへ、興梠は浦和へ、大迫は2013年シーズンを最後にドイツへ。世代交代がスムーズにいかなかった。
 しかし、2014年には柴崎、昌子、土居、カイオらが頭角を現し、世代交代が加速。2015年はナビスコカップを制覇。翌年途中にカイオは移籍したが、小笠原や曽ヶ端のベテランと、今後の鹿島を託したい世代の選手とが融合し、2016年のリーグ優勝に手が届いた。
 これまでの世代交代を見ていくと、いきなり勝負強さは身についていない。勝負強さを知っているベテラン選手とともにプレーして、若い選手がその勝負強さを何年もかけて身につけてきたと言えると思う。

・今が最も難しい時期

 2018年までは、勝負強さが見られた試合はあったが、やや陰りが見え始めてきたのは2017年の後半からだと思う。2018年シーズンをもって引退した小笠原、会見の中で、引退の理由のひとつに「ピッチの上で、チームを勝たせることができなくなった」と述べている。
 2017年シーズン途中から、三竿健斗が出場機会を増やし、レオ シルバとのボランチが定着していき、シーズン後半から小笠原の出場機会がなくなった。2017年最終節の磐田戦も出場機会がなく、スコアレスドロー。同時刻スタートの川崎に初優勝を許す結果に。
 2020年シーズンで曽ヶ端が引退し、鹿島の生え抜きのベテランと中堅は遠藤康と土居、この2名だけになっている。今後の鹿島を担う世代に勝負強さを伝えようとしていると思うが、植田、鈴木優磨や安部ら、若い選手の海外移籍、昌子は海外移籍後、昨年からG大阪に所属。三竿や犬飼、町田など、経験を積んできた選手はいるが、移籍が激しくなってきている今、勝負強さの伝え方が非常に難しくなっているのが現状。

【まとめ】

 しばらくは、勝負強さを身につけていこうとしている段階と思いたい。小笠原、曽ヶ端の引退で、現在のメンバーに今後の鹿島を託されているが、若い選手も多く、いきなり勝負強さは身につけられない。移籍も激しくなっている中、最も難しい時期だと思っている。
 じゃぁ、これからどうしたらいいか?サポーターは、どういうメンバー構成になろうが、これからも全力で応援するだけ。今は、新型コロナウイルスの影響で、スタジアムでの声出しはNGだが、心の中ではいつでも応援している。今の難しい状況を乗り越えて、再び勝負強さを取り戻してほしいと思う。

情けない横断幕が掲げられる

 J1第31節の横浜FC戦、鹿島は横浜FCに1対2で敗れ、ACL圏内の3位を目指す鹿島にとっては、クラブ創設30周年の記念試合で非常に痛い敗戦となってしまった。10年前のクラブ創設20周年記念試合の柏戦、5年前のクラブ創設25周年記念試合の大宮戦も敗れた。こういった記念試合には弱いのか。
 この横浜FC戦で、非常に残念で、情けない横断幕が掲げられた。一つ目は「新スタジアムはいらない 強化に使え」、もう一つは、敗戦後に掲げた「勝てない鹿島はいらない」というもの。この2つの横断幕に関して述べていくことにする。

・「新スタジアムはいらない 強化に使え」←サポーターみんなそう思ってんの?

 クラブ創設30周年記念日の10月1日、鹿島の小泉社長がオンラインで、30年後のアントラーズのビジョン構想「ビジョンKA41」を発表し、新スタジアム構想を公表した。5年後を目途に方針を決定したいとしている。
 現在のカシマスタジアムは、Jリーグ入会のため、異例のスピードで1993年に完成した。日韓ワールドカップのための増設を経て、今に至っている。もう28年経つのかと思えば早いもので。しかし、老朽化や2011年の東日本大震災以降の補修コストがかさむことから、新スタジアム構想があることを公表したことは頷ける。
 安全、安心なスタジアムでプレーおよび観戦することは何よりも重要。しかし、この横断幕、あり得ないね。これって、インファイトだけがそう思っているだけじゃないの?多くのサポーターはそう思っていないはず。

・「勝てない鹿島はいらない」←見限ったの?

 横浜FC戦の敗戦後、サポーターへの挨拶へ行く選手たち、サポーターズシートから「勝てない鹿島はいらない」という横断幕が掲げられ、一部のインファイトはエキサイトし、警備員と揉み合いに。
 気持ちはわかる。敗戦なんて誰もが嬉しくない。もしもこれまでであれば、大ブーイング確実。今は新型コロナウイルスの影響で、声出しができないため、ブーイングができない。選手を鼓舞するために、インファイトは考えてくれていると思うが、この横断幕もないわ。鹿島を見限ったの?
 声出しができない中、横断幕で選手を鼓舞しようとするのはわかる。鹿島はタイトルを獲ることが義務づけられたチーム、前向きなメッセージの横断幕もいいが、それでは甘いかと。鹿島とはどんなチームなんだ?とか、選手に問いかけるような横断幕がいいのではないかと。
 こんな見限ったかのような横断幕のほうがいらない。それに、掲げた際、裏返しになっていて、選手には見えていない。格好悪いインファイト。

【最後に】

 非常に残念で、情けない横断幕が掲げられた横浜FC戦。インファイトの失態もあるが、これを選手たちがどう感じたか。この状況にさせてしまった選手にも責任があると、そう思う選手もいるんじゃないかと。
 この横浜FC戦の後、日本代表の試合があるため、J1は約2週間中断する。鹿島に関しては3週間の中断で、次は10月23日のFC東京戦となる。鹿島から日本代表に選出された選手はいない。ある意味幸いと思いたい。今の鹿島には安定感がなく、攻撃バリエーションも乏しい。この3週間を有効に使ってほしいと思う。
 今の鹿島には安定感なく、勝ち負けを繰り返している状況。多くの鹿島サポーターはわかっていると思うが、サポーターとしては、どんな状況であろうが、全力で応援するだけ。俺自身、全然現地観戦へ行けてないが、11月のサンフレッチェ広島戦は行きたいと思っている。微力ながら、少しでも力になればと。

阪神か、それともヤクルトか

 ヤクルトvs巨人、DeNAvs阪神、それぞれ3連戦を終えた。阪神はDeNAに2勝1敗だが、この時期に痛恨の黒星を喫した。ヤクルトは巨人との3連戦は3連勝。ゲーム差からすると、巨人に関しては、優勝は風前の灯火になっている。優勝争いは、阪神とヤクルトの2チームに絞られてきた。
 10月8日から、ヤクルトと阪神が直接対決3連戦となる。直接対決はまだ残っているものの、両チームにとって最も重要な3連戦。この3連戦の結果次第で、優勝が行方がかなり左右する。俺自身は阪神ファンなので、この直接対決について、阪神目線でいろいろと述べてみようと思う。

・チーム状況はヤクルトのほうが上

 ヤクルトは、懸念だった先発投手陣、リリーフ陣も整ってきた。それに加え、打線も山田哲人、村上を中心とし、どこからでも得点ができ、打線も好調。
 阪神も先発投手陣は悪くないし、8回岩崎、9回スアレスの必勝リレーも確立。ただ「7回の男」に苦しんでいる。岩貞の不振、現在は及川、馬場など、試行錯誤が続いている。10月7日の試合においても、登板が増えていた岩崎とスアレスをできる限り温存したいのか、6回と7回はアルカンタラ、8回に及川をマウンドに送ったが、及川がソトに逆転2ランホームランを打たれ、痛恨の敗戦。及川はよく投げてくれているが、緊迫した状況でのピッチングにやはり課題があるのか。
 打線においても、近本、中野、マルテは好調。大山は復調気配だが、6番以降が問題。サンズが不振で登録抹消、ロハス・ジュニアが1軍に昇格したが、まだ不安定。佐藤輝明は60打席ぶりのヒットを放ったものの、その後はさっぱりで代打を送られる始末。梅野も疲労からか、得点圏でも打てなくなっている。

・阪神は打線の内容が悪い

 先ほども述べているが、6番以降の問題、さらに再び「あと1本が出ない」打線、調子のいいチームは、相手のエラーに乗じて得点するというシーンが殆ど。阪神も首位を走っていたときはできていたが、それもできなくなっている。深刻な打線。
 ヤクルトのチーム状況は非常によく、7日はヒット1本のみで、坂本のサヨナラエラーで3連戦3連勝。チーム状況がいいと、運も引き寄せている力もあるのかなと。

・阪神は3連勝、悪くても2勝1敗だが

 これまでの阪神とヤクルトの対戦成績は、阪神の11勝6敗3分。前半戦は阪神が首位を走っていたこともあり、この対戦成績は過去は過去。これまでの対戦成績は関係ない。
 直接対決は5試合残しているものの、この3連戦が優勝へのカギが握っていると言っても過言ではない。2位阪神としては、この3連戦を3連勝したい。悪くても2勝1敗だが、これでもまだ厳しい。1ゲーム差しか縮まらない。そうなると来週の巨人には絶対に3連勝したい。負け越してしまうと、ヤクルトが優勝に大きく近づく。

【最後に】

 優勝を大きく左右する「天王山」が8日から始まる。阪神としては絶対に3連勝したい。今の打線の状況からすると、大量得点は期待できない。先発投手陣が踏ん張って、岩崎とスアレスにつなぐことができれば、という感じになっている。
 ヤクルトにマジック点灯目前となっている中、ここで3連勝しないと、これまで首位を走っていたのに、何だったのかと思ってしまう。勢い、かつ運も引き寄せているヤクルトに対して、少ない得点を何とか守り切って勝利したい阪神、この3連戦次第で、優勝の行方はほぼ決まる。あか〜ん阪神優勝してまう〜、なんて言ってられんよ。岩本アナ。それを言うなら阪神が優勝目前の時に言ってください。

阪神、リーグ優勝逃す

 プロ野球セ・パ共に大詰め。パ・リーグは25日、オリックスが楽天を下した。対して優勝マジック3のロッテ、ソフトバンクに敗れ、ロッテは優勝のためには、残り試合3勝もしくは2勝1分が必要という厳しい状況に追い込まれている。敗れると、27日にもオリックスの優勝が決定する可能性がある。
 そしてセ・リーグ、最後までもつれていた優勝争い、阪神は26日、中日に敗れ、ヤクルトはDeNAに勝ち、6年ぶりのリーグ優勝が決定した。
 まずは東京ヤクルトスワローズの選手、監督たち、そしてヤクルトファンの皆様、優勝おめでとうございます。投打が整ってきたヤクルト、阪神と巨人を追い上げてきて、ついに首位に立ってから、やや苦戦もありながら、投打がかみ合って優勝が決まった。
 そして阪神、ホンマに不甲斐ない。26日勝利していればまだわからない状況だったと思ったが、終盤にかけての大貧打っぷりが大きく響いた。
 V逸の要因は、やっぱり打線の貧弱っぷりが大きすぎる。前半戦まで調子の良かった打線も、後半になって、佐藤輝明、サンズが大失速。ロハス・ジュニアは、新型コロナウイルスの影響による入国制限があったにしても、最後まで不安定のまま。勝負強かった梅野も不振で先発剥奪。大山も守備から途中出場という試合もあり、コンディションが整っていないのか。大貧打に追い打ちをかけたのが近本の負傷交代。首位打者を争っていた近本、21日の試合で一塁へ走った際に右太ももに強い張りで途中交代。連続試合出場も止まった。
 ラッキーボーイ的存在も出現はした。島田が不振の佐藤、負傷の近本に代わって先発が増え、梅野の不振によって出番が回ってきた坂本も、巨人戦でホームランを打ったり、数字以上の印象はあるものの、貧打解消に結びつくまでには至らなかった。
 来月から俺の嫌いなクライマックスシリーズが始まるが、そこから巻き返せるか。来月の巨人とのファーストステージ、こんな打線で巨人に勝てるのか。とにもかくにも、意地を見せて欲しい。

2021年プロ野球、今季の12球団「簡単な一言」で評価する

 プロ野球の日本シリーズは、ヤクルトがオリックスを4勝2敗で日本一に輝き、今季の2021年のプロ野球が終了した。今季の日本シリーズは4勝2敗だったが、すべてが接戦で、非常に見応えのある試合だった。ヤクルトおよびオリックスの両チームのファンにとっては、ハラハラドキドキの試合続きだったと思う。高津監督、ヤクルトの選手たち、ヤクルトに関わる全ての方々、おめでとうございます。
 これで、今季の2021年のプロ野球が終了したわけだが、これからは各球団とも、来季への戦力補強が始まっていく。そういえば、Jクラブでは「簡単な一言」シリーズを近年やっているが、プロ野球ってやってないなと。そこで、今季の12球団を「簡単な一言」で評価してみることにする。

  • セ・リーグ
    • 東京ヤクルトスワローズ・・・絶対大丈夫
    • 阪神タイガース・・・後半の打線の貧弱っぷり…
    • 読売ジャイアンツ・・・投打のかみ合いが…
    • 広島東洋カープ・・・楽しみな若手は出てきた
    • 中日ドラゴンズ・・・シーズン通して、打線が…
    • 横浜DeNAベイスターズ・・・まぁ、序盤の外国人抜きは辛かった

■悲願の日本一、ヤクルト

 昨年まで、2年連続の最下位。今年、ヤクルトを優勝と予想した人は、ヤクルトファンを除いて、殆どいなかったのではないかと。俺自身も、申し訳ないが、投手陣の懸念から、順位予想は最下位だった。ただ、投手の補強をしてるし、打線がカバーできれば、面白い存在になるかも知れないとは思っていた。
 シーズンが始まってみれば、3位あたりをキープしていて、終盤には阪神と巨人の失速とともに、ヤクルトのチーム状態が上昇。そしてリーグ優勝に結びつく。懸念されていた投手陣も、2年目の奥川が頭角を現し、救援陣においても今野がブレーク。主に7回を任された。そして8回にシーズン50ホールドの清水、守護神マクガフと、救援陣も充実。先発陣で規定投球回数に到達した投手はおらず、チーム最多は奥川と小川の9勝ながら、救援陣の充実ぶりから、思い切って投げられたんじゃないかと。

■失速、阪神と巨人

 シーズン序盤から首位を走っていた阪神、後半になって佐藤輝明やサンズが極度の不振に陥り、リーグ優勝を逃した形になってしまった。阪神に関しては、後日詳しくグダグダ述べていくことにする。
 巨人においても、ヤクルトの勢いの前に屈す。多くの野球評論家で巨人を優勝と予想していたと思うが、FA移籍の梶谷の負傷離脱や井納の不振、丸も一時期不振だった。4番の岡本和真も本塁打と打点の二冠に輝くも、勝負強い打撃がやや落ちた印象か。シーズン終盤に入ると、投手陣が奮起すれば打線が…、打線が奮起すれば投手陣が…、というのが目立っていたような気がする。エース菅野の6勝止まりというのも響いたか。

■Bクラスの3チームも、来季はAクラスの可能性十分

 4位の広島、投手にはエース大瀬良、今季最多勝の九里、2年目の森下がいて、守護神の栗林は37セーブの大活躍。打線では坂倉、林、小園が頭角を現した。大瀬良と九里はFA権を行使せずに残留を表明し、打線では楽しみな若手が頭角を表した。ただ、鈴木誠也が大リーグへ移籍してしまうと、戦力ダウンは避けられない。ここはどう補強へ動くかだと思う。
 5位の中日、12球団トップの防御率3.22ながら、打線はリーグ最下位。本塁打数においても12球団最少の69本塁打。木下拓哉が正捕手を獲得したものの、打線はビシエドの17本塁打が最多で、高橋周平など多くの選手が、昨年より成績を落としてしまった。来季は立浪監督となり、打撃理論は特に優れていると思うので、課題の打線が来季どうなるかがカギだと思う。
 今季最下位に沈んだDeNA、序盤は新型コロナウイルスの影響による入国制限で、頼りになる外国人の不在は響いた。その外国人が合流して、しばらく経てば、オースティンなどはやはり頼りになる。オースティン以外にも、桑原が復活し、新人の牧が3割を記録するなど、機能すれば重量打線。投手陣が大貫の6勝が最多で、今永の出遅れも響いた。先発投手陣の奮闘とともに、重量打線と機能すれば、来季面白い存在になる。

  • パ・リーグ
    • オリックスバファローズ・・・投打に才能開花
    • 千葉ロッテマリーンズ・・・マジック点灯も…
    • 東北楽天ゴールデンイーグルス・・・マー君登板、しかし打線が…
    • 福岡ソフトバンクホークス・・・これだけ離脱者、負傷者が出たらキツいわ
    • 北海道日本ハムファイターズ・・・投打が苦しい中、何とか最下位は脱出
    • 埼玉西武ライオンズ・・・投打に誤算

■投打に才能開花、オリックス

 ヤクルトと同様、昨年まで、2年連続の最下位。今年、オリックスを優勝と予想した人も、オリックスファンを除いて、殆どいなかったのではないかと。俺自身も順位予想は5位だった。
 オリックスはシーズン序盤は下位に甘んじていたものの、交流戦の6月6日から11連勝を記録し、一気に首位に躍り出た。エース山本由伸に加え、高卒2年目の宮城が頭角を現し、30歳の「ラオウ」杉本が本塁打を量産。宮城と杉本が後半以降も活躍できるかを注目していた。
 後半、宮城は少し勝ち星に恵まれない時はあったが、13勝4敗、防御率2.51の好成績。杉本においても32本塁打を記録し、本塁打王に輝いた。この投打に才能が開花した2人の活躍もあったことは大きかった。

■マジック点灯も…、ロッテ

 シーズン終盤、残り試合数などの関係で、優勝したオリックスではなく、優勝マジックが点灯したのはロッテ。マジック点灯も敗戦が許されない状況の中、何とか踏ん張ってきたものの、10月27日に日本ハムに敗れて、マジック消滅とともにオリックスのリーグ優勝が決定した。
 打線ではマーティンの一時離脱は響いたものの、27本塁打を放ち、レアードも29本塁打を記録。荻野も全試合出場を達成。後は若い選手がもう一皮、というところか。投手陣においては、小島が規定投球回数に到達した上で10勝。ケガで苦しんでいた佐々木千隼が、リリーフとしてブレーク。投手陣もいい人材がいるし、さらなる戦力の積み上げが必要か。

■打線に苦しんだか

 3位の楽天、今年は田中将大が復帰して、台風の目になるのではないかと思っていた。投打ともいい人材が揃っているし。しかし、田中将大が登板すると、打線の援護が少ない。田中将大は23試合の登板でクオリティスタートは17、試合は作っている。しかし4勝止まりに終わった。島内が打点王に輝いたものの、浅村が18本塁打止まり、外国人野手の外れも響いた。
 4位のソフトバンク、今季も優勝本命と思っていた評論家も多かったと思う。しかし、今季は外国人の誤算が響いた。マルティネスは活躍したものの、守護神の森が長期離脱、それに加えて、モイネロもケガや東京五輪もあって離脱。グラシアルやデスパイネも負傷などで、シーズン通して活躍できなかった。
 辛うじて5位になった日本ハム、投手陣は上沢、新人の伊藤大海は頑張ったものの、打線が弱かった。中田翔が不振に加え、暴力問題が発覚。日本ハムから事実上の戦力外のような形で退団。巨人に移籍した。西川や大田は昨年より成績を落とし、チーム最多本塁打も近藤の11本。ロドリゲスも期待された活躍ができなかった。しかし、野村や淺間などの選手が出場機会を増やした。
 42年ぶりの最下位になった西武、近年は強力な打線でチームを引っ張ってきたが、山川や外崎は目立った成績をあげることができず。呉念庭は頭角を現したものの、他の外国人選手は目立った活躍ができなかった。これまでの中村、山川、外崎、森の他、岸、愛斗らが出場機会を増やしたが、強力な打線復活というだけのインパクトはなかったか。新人の若林が頑張っていたが、左膝前十字靱帯損傷の大けがで、シーズン中に復帰はできず。

【まとめ】

 両リーグとも、2年連続最下位からのリーグ優勝という史上初の出来事、さすがに殆どの人は予想できなかったと思う。ただ、このようにして投打がしっかりかみ合えば、どのチームでも優勝できるということ。
 今季はこれで終了したが、これからは戦力補強など、チームの底上げが始まる。FA権取得も残留を表明した選手、FA権を行使するかどうか悩んでいる選手もいると思う。ここは動向に注目することにしよう。南アフリカで見つかった変異ウイルスのオミクロン株、これに注目が集まるが、来年はオミクロン株がまん延せず、満員の中でのプロ野球観戦ができたらと。今シーズンもお疲れ様でした。

2021年の阪神タイガースを振り返る

 先日、日本シリーズが終了し、2021年のプロ野球は終了した。そして、俺が応援している阪神タイガースは2位、クライマックスシリーズはファーストステージ敗退で、今季の全日程が終了した。
 今年こそ16年ぶりの優勝を期待していたが、後半の失速で2位。前半までは首位を走っていただけに、非常に無念なシーズンとなった。コロナ禍でも、2021年に関しては交流戦が復活し、143試合のレギュラーシーズン、クライマックスシリーズも復活し、全日程を終えられた。早速、今季の阪神タイガースを振り返ろう。

・誤算1:「7回の男」が固まらず

 先発投手陣は豊富で、リリーフ陣においても、8回は岩崎、9回はスアレスのリレーは確立した。しかし、7回を任されるリリーフ投手が固まらなかった。
 シーズン最初は、岩貞が主に7回のマウンドを任されていたが、次第に不振に陥り、一軍登録を抹消。その後、馬場や小林などが起用されたが、必勝リレー確立までは至らない。後半からは先発のアルカンタラがリリーフに転向し、7回のマウンドを任されることが多くなった。そして、高卒2年目の及川も7回を投げることもあった。
 ただ「7回の男はこの投手で決まり」とまではいかなかった。とはいえ、アルカンタラに関しては、2イニングを投げることができ、リリーフに回ったことは間違っていなかったと思う。

・誤算2:後半の打線の貧弱

 V逸の最大の要因はここではないかと。シーズン序盤は、ほぼ固定した打順で機能した。新人の佐藤輝明も6番ライトで先発し、持ち前のパワーで本塁打を量産し、さらに徐々に打率を上げてきた。
 しかし、4番の大山が一時離脱や、自身のパフォーマンスも安定せず。さらに、後半になってサンズと佐藤輝明が大不振に陥る。シーズン終盤にサンズは一軍登録を抹消され、その後再登録がなかった。さらに佐藤輝明に関しても、59打席ヒットが出ないという大きなトンネルに。マルテが4番を任されるも、マルテも終盤に失速した。
 中軸の不振で、好調の近本を3番に起用も、その近本も負傷離脱し、貧打に追い打ちをかけた。佐藤やサンズ、梅野の不振で、代わりに起用された島田と坂本、出場機会は伸ばし、数字以上のインパクトは多少あったが、貧打解消に結びつくまでには至らなかった。

・誤算3:長いトンネル抜け出せず、藤浪晋太郎

 昨年は序盤から結果を残せず、シーズン終盤からリリーフへと配置転換。リリーフ転向後はいいピッチングもあり、今年こそは復活を期待していた。
 藤浪自身、初めての開幕投手に指名され、4月9日のDeNA戦で先発で今季初勝利を挙げた。しかし、4月は2勝したが、その後はまた結果を残せず。6月からは再びリリーフへと配置転換。8月に1度先発登板はしたが、敗戦投手に。シーズン通して活躍することはできなかった。

・誤算4:西勇輝、6勝止まり

 2019年にFA移籍で阪神に加入し、2019年は10勝、昨年は11勝と、エースとしての役割を果たした。しかし、今季は6勝にとどまった。
 今季の西は安定感に欠け、あるイニングで急に崩れるシーンが目立った。さらに、10月13日の巨人戦で、2回途中で自ら交代を申し出て、登録抹消。クライマックスシリーズに間に合っていたかは定かではないが、この10月13日の登板が、今季最後の公式戦となった。
 元々制球力がよく、打者へ向かっていけるタイプで、さすがの投球を見せることはあるが、6勝にとどまったことは痛かった。ただ、その中でも規定投球回数には到達しているし、よく投げてくれたほうではないかと。

・あともう少し:及川と高橋遥人

 高卒2年目で頭角を現し始めた投手は及川、今季は中継ぎで39試合に登板した。球速150km以上のストレート、スライダーなどを武器に、ヒヤヒヤする場面もあったが、勝ちパターンに名乗りを上げた。ただ、競った場面などで打たれるケースがやや目立ち、必勝リレーの1人になるには、もう少しというところ。来季は再び先発に挑戦するようだが、今年の経験を生かして是非頑張ってほしい。
 入団当初から左肩に不安のあった高橋遥人、今季も復帰したのが9月になってから。復帰してからは、2試合連続の完封勝利もあり、登板すれば素晴らしい投球をする。しかし、シーズン通じて活躍するためにも、もう少し、負傷しない体作りをして欲しいなと。

・期待通り1:先発投手陣、3投手が10勝以上

 先発投手陣の充実ぶりは、12球団トップクラスではないかと思うくらい充実していると思う阪神。先発投手として役割を果たしたといえるのが青柳、ガンケル、秋山、新人の伊藤将司、だと思う。
 青柳は東京オリンピックでは結果を残せなかったものの、変則気味のサイドハンドから繰り出すボールで、相手を打ち取り、今年は13勝で最多勝を獲得。昨年は主にリリーフだったガンケルは、今季は先発に専念し、安定した投球ぶりで9勝を挙げた。秋山は昨年3年ぶりに2桁勝利を挙げ、今年こそ2年連続で2桁勝利をと期待した。期待通り10勝を挙げた。
 新人の伊藤将司も10勝。規定投球回数には僅かに及ばなかったが、新人王の有力候補にもなっている。ただ、ちょっと厳しいか。牧と栗林がそれ以上の活躍をしているし。しかしながら、元ロッテの成瀬のように、投球の際にグラブを大きく上げ、出所が見えづらい投球で打者を打ち取り、シーズン最後まで投げきったし、新人王に相応しいくらいの成績だと思う。

・期待通り2:岩崎、スアレスの必勝リレー確立

 先ほどの「7回の男」が定まらなかったことに関しては述べたが、やはり8回の岩崎、9回の守護神スアレスのリレーは安定していた。7回を何とか乗り切れたら、後は岩崎とスアレスがいるので、勝利に大きく近づく。
 岩崎も東京オリンピックのメンバーで、オリンピック開幕前まで一時期調子を落としていた時期はあったものの、オリンピックで復調。その後は8回のマウンドをしっかりとこなし、スアレスにリレーした。
 スアレスは今年も守護神として、安定した投球を披露し、42セーブを挙げた。ボールが先行しやすいだけに、ちょっとドキッとするところがあるが、打者はしっかりと抑えている。もし、阪神が優勝していたら、セ・リーグMVPはスアレスではないだろうか。

・よく頑張りました:新人選手の活躍

 今年のプロ野球はセ、パともに新人の当たり年。広島の栗林、DeNAの牧、阪神は伊藤将司、佐藤輝明、中野拓夢。2年目ながら新人王の資格のあるヤクルトの奥川らが、今季の新人王候補となっている。まぁ、栗林か牧のどっちかでしょう。
 阪神の話に戻すが、まずは先ほども述べたが、新人ながら10勝を挙げた伊藤将司、社会人からプロ入りの25歳なので、年齢的には中堅になってくる。とはいえ、10勝を挙げて、豊富な先発投手陣のひとりとして、よく頑張ってくれたと思う。
 中野に関しては、序盤は木浪がショートを務めていたものの、しぶとい打撃でレギュラーを奪取。当初はバントが上手くなかったが、シーズン中にしっかり克服。近本とともに盗塁を量産し、盗塁王に輝く活躍。ただ、セ・リーグの失策王にもなってしまったため、来季はエラーの数を減らすことが求められる。
 そして佐藤輝明だが、序盤は苦しむも、徐々に打率が上昇。持ち前のパワーで本塁打も量産した。しかし、後半になって大失速。このまま復調しないまま、シーズンが終わってしまった。前半の活躍を見ると、30本塁打はクリアするかなと思われたが、24本塁打まで。新人で24本塁打自体は立派だけに、シーズン通して活躍できたら、どれだけの数字を残せるのか、非常に楽しみな選手でもある。

【まとめ】

 前半は快調に首位を走っていたものの、後半に大失速してしまった。今季は「7回の男」の不在、打線の貧弱が大きく響いた格好になってしまった。
 すでに来季の戦力整備が始まっている。サンズは退団濃厚、スアレスも自由契約が濃厚と報じられている。また、梅野がFA権を行使するかを検討していると報じられている。FA権を行使を表明したのが中日の又吉、複数の球団が獲得に意欲を見せると思われる。7回の男に苦しんだ阪神にとって、又吉はうってつけの投手。かつては阪神戦に分が悪かったが、その阪神に来てくれたら嬉しい。
 優勝を逃す残念なシーズンとなってしまった阪神、来年こそは17年ぶりの優勝と日本一を期待したい。そして、今年もプロ野球の現地観戦はゼロだった。来年、オミクロン株がまん延しなければ、久々に甲子園にも行きたい。

長く活躍の審判員2人、勇退

 J1リーグは最終節が行われ、すでに優勝が決まっている川崎と横浜FMの直接対決は引き分け。レアンドロ ダミアンと前田大然がそれぞれ1ゴールを決め、得点王を2人で獲得した。最終節にもつれ込んだ残留争い、徳島が広島に2対4で敗れ、降格が決まった。2021シーズンのJ1は後日振り返ることにする。
 さて、すでに発表になっていることだが、長い間、Jリーグの審判員として活躍した家本政明審判員と村上伸次審判員の2名が、今シーズン限りでトップリーグ担当審判員を勇退することが発表になった。家本審判員は川崎vs横浜FM、村上審判員は名古屋vs浦和、それぞれ主審を担当し、無事役割を終えた。
 まずは、家本さん、最も問題となってしまったのが、2008年のゼロックスの鹿島vs広島において、岩政の2枚のイエローカードによる退場、李漢宰の退場、曽ヶ端のPKストップもやり直しが2度、試合終了後にもイエローカードやレッドカード提示など、両チームで合計11枚のイエローカード、3枚のレッドカードが提示されるなど、ゲームのコントロールができず、その後無期限の担当割り当て停止の措置が取られてしまった。
 鹿島サポーターとしては、この問題のイメージが大きいと思っている人は多く、2015年のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)決勝で、担当主審の紹介で家本さんが紹介されると大ブーイングが飛んだ。しかし、この問題のイメージは確かに強かったが、レフェリングは大きく向上した。何が良かったのか、何が悪かったのか、このあたりをしっかりと自身の中で整理して、審判としてリスタートした結果なんだと思う。
 大きな舞台で主審を任されることが多くなり、2012年のナビスコカップや、2015年J1昇格プレーオフ決勝、今年のルヴァンカップ決勝も家本さん。現地観戦していた2015年のナビスコカップの決勝でも、家本さん成長したなぁと実感した。
 村上さんは、元々そんなに悪いレフェリーとは思っていない。というか、2008年のJ1最終節の札幌vs鹿島、この試合の主審が村上さんで、この時のレフェリングも問題なかったし、的確にこなす審判員だったかなと。2017年J1最終節の磐田vs鹿島、ファールを巡り「昌子か植田のどっちか」という曖昧なところがあったのは・・・、というのはあったが、長年よく活躍された審判員だったと思う。
 試合終了後、村上さんを称えるセレモニーで、浦和の槙野のアンダーシャツに書いてあった村上さんへの感謝のメッセージもそうだが、ユニフォーム脱いだということで、村上さんはイエローカードを提示するパフォーマンスを披露。ツイッターに掲載されていた動画を見たが、笑った。
 家本さん、いつの間にか48歳になっていたんやね。村上さんも52歳、この年齢でもしっかりと役割をこなした。審判の仕事は本当に大変。90分間走れる体力もあり、瞬時に判断する力、ゲームコントロールなど。ミスしてしまうと、状況によっては大きく影響する審判の仕事、大変だったと思うけど、家本さんと村上さん、本当にお疲れ様でした。また、何らかの形でJリーグを盛り上げてください。

相馬監督、退任

 12月5日、鹿島は相馬直樹監督の退任、そしてトップチームコーチの奥野僚右氏とパシェコ氏、テクニカルスタッフのウェリントン氏が退任することになったと発表した。
 各紙が相馬監督の退任を報じており、すぐさま発表になったが、正直、もう1年やるのかなと思っていた。ザーゴ前監督解任時には15位に低迷していたのを、ACLプレーオフ出場へ可能性をつなぐ4位まで引き上げている。残り5試合も安定した戦いで、11・12月の月間優秀監督賞に選ばれた。
 しかし、下位への取りこぼしなど、不安定な戦いもあった。あとは、東の横綱(川崎)には、今季公式戦3戦全敗。かつての勝負強さは陰を潜め、その勝負強さは川崎が見せつけている。
 以前はよく「先行逃げ切り」という鹿島の得意な戦いがあった。集計ミスしていたら申し訳ないが、昨年は先制した試合は14試合あり、13勝1分でほぼ逃げ切っている。相馬監督が就任して以降で、先制した試合は18試合、16勝2敗で概ね逃げ切っている。この2敗のうち1敗はホーム川崎戦で、ファン アラーノの先制も、山村に同点ゴール、試合終了間際に宮城に逆転ゴールを許している。
 先制すれば確かに勝率は高い。勝負強さを見せつけていた時の鹿島は、どんな試合展開になっても、最後は鹿島が勝つというもの。2008年第33節の磐田戦、試合終了間際に岩政のヘディングゴールが決まって、1対0で勝利した。どこかで地力、底力を発揮して、勝利に結びつける強さがあった。
 フロントが監督退任と判断したのであれば、その方針に従うしかない。リアクションサッカーの脱却ができずにザーゴを解任し、相馬さんが指揮したが、今後はどういう方向性でいくのか。一部のスポーツ紙では、ブラジル路線に拘らず、欧州路線も視野に入れるといった記事も見た。ここは続報を待つとする。
 最後に、相馬監督、コーチを含めて2年間でしたけど、まずは15位からの危機を救っていただいてありがとうございました。また、何らかの形でいずれは鹿島に関わってください。お疲れ様でした。

鹿島の新監督にレネ ヴァイラー氏

 12月10日、鹿島は2022年シーズンより、スイス国籍のレネ ヴァイラー氏が新監督に就任することで合意に達したと発表した。鹿島としては初の欧州国籍の監督となる。
 クラブ設立30年、これまではずっとブラジル路線を中心に選手や監督の人選を進めてきたが、いやぁ、ホンマに欧州路線に舵を切るとは。レネ ヴァイラー氏のことは知らなかったが、近年はベルギーリーグやエジプトリーグにおいて優勝に導く手腕があるようで。4-2-3-1の戦いにも合致していると。
 鹿島の強化担当は「今までのアントラーズを百八十度変えるわけではない。今いる選手で、サッカーをアップデートする」とのことで、2020年のザーゴのように、戦い方を大きく変えることはないと思われる。キャンプやシーズンが始まってから、どういう戦い方をするかは、今後楽しみにすることにする。
 現在、新型コロナウイルスのオミクロン株の影響で、いつ入国ができるのか。ここが気になるところ。徳島のポヤトス監督のように、シーズン開始までに間に合わないというのは避けたいが、オミクロン株の特徴が少しずつ見えてきている段階であり、ここはやむを得ないところ。
 初の欧州国籍の監督、期待したい。48歳ということで、監督としては若いほうだと思う。ヴァイラー氏に付くスタッフもどうなるか。これまでの鹿島の歴史に、新しい風を吹き込んでほしい。


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