鹿島魂From関西
  • 第501回から第600回まで
  • 第501回から第510回
  • 第511回から第520回
  • 第521回から第530回
  • 第531回から第540回
  • 第541回から第550回
  • 第551回から第560回
  • 第561回から第570回
  • 第571回から第580回
  • 第581回から第590回
  • 第591回から第600回
管理人Voice

第561回〜第570回

2021シーズンのJ2クラブを「簡単な一言」で評価する

 2021シーズンの国内サッカーは、12月19日の天皇杯決勝を残すのみとなった。J2に関しては、すでに全日程を終えている。昨年は新型コロナウイルスの影響により降格がなく、命拾いをした愛媛と山口。今季は、J1を20クラブから18クラブにする戻す影響により、4クラブがJ3に降格という非常に厳しいシーズンとなった。
 変異ウイルスのアルファ株やデルタ株のまん延もあったが、そんな中でも全日程を終了することができた。これも、Jリーグに関わる人すべてのおかげ。天皇杯決勝があるため、先にJ2から今季のJ2クラブを「簡単な一言」で評価し、振り返ることにする。

  • 安定の強さで納得の昇格・・・ジュビロ磐田
  • 若い選手の活躍実る・・・京都サンガF.C.
  • あと一歩・・・ヴァンフォーレ甲府
  • 序盤の躓きが響いた?・・・V・ファーレン長崎
  • 来季に期待できる安定感・・・FC町田ゼルビア
  • 開幕ダッシュは成功したのだが・・・アルビレックス新潟
  • かみ合っていた時はあったんだが・・・モンテディオ山形
  • J1昇格争い、なかなかできない・・・ジェフユナイテッド千葉
  • いい位置つけていたのに・・・FC琉球
  • J2中位定着?・・・水戸ホーリーホック
  • 終盤に手応え、でも来季監督が替わる・・・ファジアーノ岡山
  • 何だかパッとしない・・・東京ヴェルディ
  • J2初昇格でこの順位なら・・・ブラウブリッツ秋田
  • もう一皮・・・栃木SC
  • まだまだこれからかな・・・レノファ山口FC
  • 危なかったね・・・大宮アルディージャ
  • 何とか残留・・・ツエーゲン金沢
  • 昨年終盤の手応え、今季は生かせず・・・ザスパクサツ群馬
  • 救われなかった・・・SC相模原
  • 今季は救われず・・・愛媛FC
  • 昨年の躍進はどこへやら・・・ギラヴァンツ北九州
  • ここまでズタズタになるとは・・・松本山雅FC

 J1昇格は磐田と京都。磐田は開幕2連敗スタートも順位が上昇し、京都と優勝を争った。最後は優勝でJ1昇格に花を添えた。鈴木政一監督がシーズン終盤に、体調不良によって入院。一時期監督不在も、服部HCがカバー。
 同じくJ1昇格となった京都、メンバー構成が非常に良かった。90分間ハードワーク、縦に速い「湘南スタイル」を構築しだ貴裁監督の恩師でもある松田天馬、ベテランのピーター・ウタカやヨルディ・バイスらが活躍。そして若い川アは、同ポジションである庄司からポジションを奪った。ベテラン、中堅もあるが、川アや福岡らの京都の下部組織からトップに昇格した選手の活躍が光った。
 京都が12年ぶりのJ1昇格を果たした一方で、東京ヴェルディとジェフ千葉が未だにJ2で苦しんでいる。ヴェルディは若い選手が育てば、他クラブへ移籍することが多く、育成に定評はあるものの、なかなか上位にいけない。ジェフに関しては、2017年にセレッソを2冠に導いた尹晶煥監督の下、来季こそは。
 今季に限り、J3降格が4クラブとなったが、19位のSC相模原は、J3宮崎の結果次第で残留の可能性があったが、熊本と岩手のJ2昇格が決まったため、救われず。まさかの最下位となった松本は、2シーズンでJ3に降格。大分も2シーズンでJ3降格があったが、その後V字回復した。来季は1シーズンでJ2に戻ってきてほしい。
 上位に来るだろうと予想した大宮と松本、こんなに下位に低迷するのは予想外。でも、これがJ2かも知れない。J1に昇格する磐田と京都は、まずはJ1定着が目標になろうかと思われる。J3降格が決まった4チームには、1シーズンでJ2に復帰できるように頑張って欲しい。今季もお疲れ様でした。

チーム改革へ一気に動き出す

 19日の天皇杯決勝が終われば、2021シーズンの国内サッカーは全日程を終える。すでにオフに入っているクラブに関しては、着々と来季へ向けての戦力補強が進んでいる。そして、鹿島も17日と18日に選手の移籍が発表され、チーム改革が一気に進み始めている。
 この時期はホントに各クラブは、来季へ向けての戦力補強が活発化していて、鹿島は17日と18日で5選手の移籍の情報が。そこで、その選手をひとりずつ取り上げる。

・永戸勝也、横浜F・マリノスに完全移籍

 まずは永戸、横浜F・マリノスへの完全移籍が決まった。2019年の鹿島は、両サイドバックの選手に負傷離脱者が出て、サイドバックに人材が不足していた。そこで2020年から、永戸と杉岡、そして右サイドバックが主戦場の広瀬が加入し、補強ポイントとなっていたところが埋まった。左サイドバックは永戸と杉岡が主に争っていたが、永戸がレギュラーの座を奪った。2021年、杉岡の出場が増えたものの、それでも永戸が優勢だった。
 大きく状況が変わったのが、安西幸輝の鹿島復帰。これにより、杉岡は湘南へ期限付き移籍、サイドならどこでも可能な安西だが、左サイドバックが主戦場の選手で、永戸とポジションが被る。安西が本来のパフォーマンスを発揮し出すと、永戸の出場機会が激減した。マリノスはティーラトンの移籍によって、即戦力の左サイドバックが補強ポイントのところ、永戸が入ったことは大きい。マリノスではきっと、レギュラーとして暴れてくれると思う。これまでありがとう。

・奈良竜樹、アビスパ福岡に完全移籍

 次に、福岡へ期限付き移籍していた奈良、その福岡へ完全移籍が決まった。2019年、負傷離脱もあって、不本意なシーズンだった奈良、2020年に鹿島に完全移籍で加入し、ACLプレーオフにも出場。背番号3を背負い、鹿島でパフォーマンスが戻るかなと期待をしていたが、鹿島でもそうはいかなかった。
 シーズン終盤には出場機会が増えたが、今年は福岡へ期限付き移籍。その福岡で見事に復活した感がある。そして、福岡へ完全移籍となって、アビスパサポーターにとっては朗報。今年の終盤、関川の成長もあり、関川と町田でセンターバックという試合が終盤に増え、さらに犬飼やブエノ、新人の林がいることもあって、鹿島に戻ってくるという期待はできそうになかったので、来季もレギュラーセンターバックとして活躍してほしい。

・レオ シルバ、名古屋グランパスに完全移籍

 そしてレオ シルバ、名古屋グランパスへ完全移籍が決まった。一部の記事で名古屋移籍が報じられていたが、正式に発表になった。レオ シルバは2017年から5シーズンにわたって活躍した。新潟にいたときから「レオ シルバほしいなぁ」と思っていて、31歳になって鹿島に加入したレオはどうかなぁと思っていたが、全くそんな不安もどこへやら。ボール奪取能力、縦への推進力など、鹿島のボランチとして活躍。
 今年はディエゴ ピトゥカが加入し、当初はピトゥカとレオのボランチとしても活躍。ただ、三竿とピトゥカのボランチが主軸となって以降、レオの出場機会が減少。ピトゥカの活躍は、レオの存在も大きかったことは確か。来季は名古屋でプレーするわけだが、レオをかわして攻めていく鹿島の姿を見たい。2019年のホーム名古屋戦での5人抜きゴールは忘れません。

・小田逸稀、鹿島アントラーズに復帰

 2017年、鹿島に加入した小田、同期は安部がいて、当初は小田のほうが評判が高かったと記憶している。1年目の2017年は、リーグ戦の出場がなかったが、翌2018年は左サイドバックの選手の負傷離脱によって、小田の出番が。現地観戦していた4月の川崎戦では、その若さが出て、ミスや力不足を露呈。
 2018年シーズン途中、左サイドバックが主戦場も、右サイドバックにも挑戦したが、鹿島での3年間は出場機会が得られないまま、2020年は町田ゼルビア、2021年はジェフ千葉に期限付き移籍した。ここで出場機会を増やして、鹿島に帰ってきた。
 ACLプレーオフ出場権が得られていれば、永戸の動向も変わっていたかも知れないが、2022年も国内に専念。若手の育成、軸を固めていくには、小田の復帰は喜ばしい。安西との争いとなることが予想されるが、2年間の期限付き移籍を経て、成長した小田の姿をまた見たい。

・仲間隼斗、鹿島アントラーズに完全移籍加入

 柏レイソルから仲間隼斗が、鹿島に完全移籍加入が発表になった。これはちょっと驚いた。各スポーツ紙でも全く報じられていなかったので(たぶん)。
 主戦場は左サイドハーフの選手だが、ボランチも可能。トップ下もできるのかな。攻守にアグレッシブに動ける選手だと思う。なかなか重宝しそうな選手。
 レオの名古屋グランパスの移籍が決まり、永木や遠藤も移籍が報じられている。ベテランが一気に抜けそうな鹿島、そこで29歳の仲間に白羽の矢を立てたのは、経験豊富な選手を補強しておきたいという意図があるかも知れない。それに、同ポジションには、鳥栖へ期限付き移籍中の白崎が務められるが、シラは鹿島にはもう帰ってこないかも知れないと想像していまう。
 2011年にプロデビューの仲間、土居と同い年の選手で、このあたりはコミュニケーションを取りやすいと思う。若い選手が多い中、中堅からベテランの区域になってきている仲間の加入は意義があると思う。

【最後に】

 寂しくなるが、完全移籍が決まった永戸、奈良、レオの3人には、移籍先で活躍を期待します。これまでありがとうございました。
 そして小田には、2年間の期限付き移籍の成果を、鹿島で存分に発揮してほしい。仲間は、J2からJ1へステップアップし、鹿島でも存分に持ち味を発揮するとともに、中堅選手として、チームリーダー的な役割も担ってくれたらうれしい。
 17日と18日の2日間で5人の移籍情報が入ってきたが、まだまだ改革は進むはず。このあたりは続報を待つことにするが、2022年へ向けての鹿島、どういうメンバー構成になってくるか、これからさらに楽しみにする。

2021シーズンのJ1クラブを「簡単な一言」で評価する

 天皇杯決勝が行われ、浦和レッズが優勝し、2021シーズンの国内サッカーは全日程を終えた。浦和、大分も、本格的に来季への戦力整備が始まっていく。
 J1に関しても、特にガンバ大阪の新型コロナウイルスの集団感染の影響によって、日程調整を余儀なくされたことはあったが、シーズン不成立になることはなく、全日程を終えることができた。
 昨季は新型コロナウイルスの影響で降格はなく、昇格2クラブを加え、今季のJ1は20クラブの構成となった。来季は18クラブに戻すため、今季に限り4クラブがJ2降格になるという厳しいシーズンに。結果、徳島、大分、仙台、横浜FCがJ2降格となった。国内サッカーがすべて終わったということで、J1クラブに関しても「簡単な一言」で評価し、2021シーズンを振り返ることにする。

  • 今年も強すぎ・・・川崎フロンターレ
  • 川崎に負けないくらいの攻撃力・・・横浜F・マリノス
  • スター軍団になっていくのか・・・ヴィッセル神戸
  • よく立て直しました・・・鹿島アントラーズ
  • ルヴァンカップ優勝おめでとう・・・名古屋グランパス
  • 天皇杯優勝おめでとう・・・浦和レッズ
  • 財政難の中、よく頑張りました・・・サガン鳥栖
  • 5年ごとの昇降格にピリオド・・・アビスパ福岡
  • いまいち波に乗れず・・・FC東京
  • J1中位に定着しつつある?・・・北海道コンサドーレ札幌
  • 得点も失点も順位も中位・・・サンフレッチェ広島
  • 強くもなく弱くもなく・・・セレッソ大阪
  • 得点力不足・・・ガンバ大阪
  • ロティーナでも立て直せず・・・清水エスパルス
  • オルンガの抜けた穴は大きかった・・・柏レイソル
  • 来季はオリベイラ選手のために・・・湘南ベルマーレ
  • 監督の合流が早ければ・・・徳島ヴォルティス
  • 降格も、チームの結束力の素晴らしさ・・・大分トリニータ
  • 浮上の兆しが見えず・・・ベガルタ仙台
  • かみ合い出すのが遅かった・・・横浜FC

■川崎と横浜FMのマッチレース■

 2連覇を達成した川崎、今季も4-1-2-3のフォーメーションで、群を抜いて強さを発揮。さらには勝負強さも身につけた。田中碧、三笘薫の海外移籍した後、やや躓いたものの、脇坂や新加入のマルシーニョらがフィットし始めて、横浜FMを突き放し、2連覇を決めた。2連覇以上を2回達成したのは鹿島に次いで2クラブ目。レアンドロ ダミアンのMVPは納得する。
 横浜FMは、途中、ポステコグルーからマスカット氏に監督が替わり、どうかなぁと思っていた。一時期、川崎に迫ったものの、優勝には届かなかった。最終節が川崎と直接対決だっただけに、最終節までもつれ込んでほしいなと思っていたが。
 マリノスも強かったが、それ以上に川崎が強かった。タイトルの取り方を覚えた川崎、これで5シーズン連続でタイトル獲得。大相撲で言えば、間違いなく東の横綱。

■3ヶ年計画の2年目で天皇杯優勝、浦和レッズ■

 浦和は近年の監督交代の繰り返しや、チームとしての戦い方などを受け、昨年から「3ヶ年計画」として、3年でリーグ優勝へと導くための改革を進めている。今年は、徳島をJ1昇格に導いたリカルド ロドリゲスが監督に就任した。しかし、シーズン開始前、若い橋岡が移籍、杉本と柏木が、禁止事項となっている飲食店へ外食、興梠も負傷の影響で不安があった。
 シーズン序盤はやや低迷していたものの、昨年までJ2でプレーした明本や小泉、シーズン途中に加入したキャスパー ユンカー、酒井宏樹らの活躍、戦術も浸透し始めた。リーグ戦は6位で終えたものの、天皇杯優勝。
 来季は3ヶ年計画の3年目ということで、勝負の年となる。ACLも戦うため、阿部勇樹の引退、槙野、宇賀神の退団により、おそらく大幅な補強があるのではないかと思われる。さらなる改革が進むと思う。

■よく頑張りました、九州勢■

 失礼ながら、鳥栖、福岡に関しては、ちょっと厳しいかなと思って、俺自身の順位予想は下位予想。しかし、鳥栖は7位、福岡は8位と健闘。大分に関してはJ2降格が決まったものの、天皇杯では川崎をPK戦で破り、決勝まで駒を進めた。惜しくも準優勝となったが、退任する片野坂監督のために、チームの結束力が素晴らしかった。
 鳥栖は財政難の中、満足した補強もあまりできないが、常に上位に。福岡はこれまで5年ごとにJ1昇格、1年でJ2降格を繰り返してきた。今年は1年で降格することもなく、躍進のシーズンとなった。鹿島にはこれまでリーグ戦通算1勝しか挙げられなかったが、初のシーズンダブルを達成。さらに無敗だった川崎に勝利するなど、J1復帰1年目で素晴らしい成績を挙げた。

■湘南と徳島、明暗■

 今季の残留争い、大分、仙台、横浜FCが、最終節を待たずに降格が決まった一方で、清水、湘南、徳島の3チームが最終節までもつれ込んだ。
 第37節の前、湘南のオリベイラ選手が急逝という、悲しい出来事が起こってしまった。その悲しみの中、湘南は徳島との直接対決で敗れ、残留確定はならなかった。湘南に勝利した徳島は最終節まで残留の可能性をつないだが、最終節の広島戦で敗れ、1年でJ2降格が決まった。湘南は引き分けで勝ち点1を積み上げ残留確定。
 言うまでもないが、湘南のホーム最終戦セレモニーで、挨拶途中に徳島サポーターから信じられないヤジが飛んだ。オリベイラ選手に対する悲しみの中、「湘南ありがとう!バイバイ!」。
 人間として信じられない。勝って残留の可能性をつないで、気分をよくしていたのか。徳島の今季最終戦セレモニーにおいて、徳島の社長が湘南戦での出来事に対して謝罪した上で「この事象を受けまして、多くの善良なサポーターの皆様、スポンサーの皆様、クラブ、そして徳島の名が汚されました。クラブとしても遺憾でなりません。今後、このようなことが起こりましたら、観戦マナーの違反だけでは済まない可能性になる事象もございます。今回も事実話には出ましたが、威力業務妨害、損害賠償など法律の領域にも発展する可能性もありますので、そのところ覚えてもらいたい」と、最終戦セレモニーでこのような訴えをするのは異例。
 徳島はJ2降格が決まり、当事者はすでに無期限の入場禁止処分が下されているが、今はどんな心境だろうか。「後悔している」と思っていたとしても、後悔するくらいならヤジ飛ばすな!と言いたいが、改めて、あってはならないことと認識した。

【最後に】

 全クラブ詳しく述べることはできないので、ここに挙げていないクラブに関しても、今季の反省、課題、収穫など振り返り、来季の戦いに向けて、動き出している。鹿島に関しては後日振り返ることにする。
 今季も川崎の強さが際立ったシーズンだった。来季は、鹿島しか成し遂げていない3連覇に挑戦することになるが、来季は川崎を除く全チームが「打倒川崎」を目標のひとつとして戦うことになる。鹿島としては絶対に、川崎の3連覇を阻止したい。
 新型コロナウイルスの影響により、俺自身、今季の現地観戦は11月の1試合のみとなった。今は感染状況としてはやや増加しているものの、概ね落ち着いている。しかし、変異ウイルスのオミクロン株が日本でも確認されているし、状況がこれからどうなるかがわからない。できれば、スポーツ関係者だけでも外国人の新規入国を認めてほしいものだが。オミクロン株がまん延せず、来季は安心して現地観戦したい。今季もお疲れ様でした。

2021シーズンの鹿島を振り返る

 2021シーズンの国内サッカーが全日程を終了し、現在も各クラブは、来シーズンへ向けての戦力補強、ユニフォームの発表など、着々と進んでいると思われる。
 そして、我らが鹿島アントラーズ、リーグ戦は4位、ルヴァンカップはプライムステージ準々決勝敗退、天皇杯も準々決勝敗退という結果となり、国内タイトルに関しては、5シーズン連続で無冠となってしまった。
 タイトルを取ることが義務づけられたクラブだけに、残念なシーズンになってしまったことは言うまでもない。早速、今季の鹿島を振り返ろう。

・今季もスタートダッシュに失敗し、監督交代

 昨年、リアクションサッカー脱却へ向けて、ザーゴを監督に迎え、新しい戦術への転換に舵を切った。新型コロナウイルスの影響による中断を挟んで、開幕4連敗を喫したが、徐々に浸透し始めて、最終的には5位で終えた。
 今年は躍進を期待されながら、開幕節の清水戦で逆転負けを喫し、2勝4敗2分の暫定15位に低迷すると、ザーゴが解任された。得点すれば、すぐに追いつかれるという場面が多く、終始不安定な状況。新型コロナウイルスの影響によって、アルトゥール カイキやディエゴ ピトゥカの合流が遅れたことも影響したとはいえ、修正、改善できず、ザーゴ戦術が崩壊した。

・相馬監督就任後、チームの状況が改善してきた

 第10節の徳島戦から、相馬監督が指揮し、1対0で勝利。今季初のクリーンシート。いきなり状況は改善させられないとして、守備の改善へ向けて立て直す。ザーゴ戦術とは違い、守備の際にはコンパクトなラインというか、やや密集した守備組織を形成して、相手の攻撃を摘み取るケースが見られた。
 そして、ボランチを主戦場としている小泉慶(現:鳥栖)をトップ下で起用する場面もあり、守備でチームを助けるトップ下として、動き回った。結果、相馬監督就任後、失点が減った。第33節から最終節まで5勝1分、無失点試合は2。シーズン終盤も失点は減った。
 最終的にリーグ戦は4位、川崎の結果次第で、ACLのプレーオフ出場権を得るところだったが、川崎が準決勝で敗退したため、ACL出場はならなかったが、4位まで引き上げた。

・川崎フロンターレに歯が立たず

 改善してきたチーム状況の中で、リーグ戦では2015年2ndステージを最後に勝利がなく、近年は天敵となっている川崎フロンターレには、今季も勝利することができず、公式戦3戦3敗。
 リーグ戦はホーム、アウェイとも、試合終了間際に失点し敗戦。これまで鹿島がやってきたような勝負強さを、川崎がやっている。鬼木監督の采配もズバリと当たった。天皇杯では、まるで横綱相撲のような試合内容。荒木のゴールで1点返したものの、試合内容は完敗といえる。そういう状況を見て、今の鹿島は「前頭5枚目」くらいの実力かなと思った。

・下位への取りこぼしも目立つ

 これまでリーグ戦では通算で1敗しか許していなかった福岡に、今季は2敗を喫した。これに関しては、福岡の躍進もあったが、今季は下位への取りこぼしも目立った。
 リーグ戦2位の横浜F・マリノスには2勝した一方で、18位大分には2分で、いずれもスコアレスドロー。仙台、柏、横浜FCには2勝することができなかった。特に横浜FCに敗戦を喫した頃は、勝ち負けの繰り返しで、不安定な状況でもあった。
 上位に勝利して、下位に引き分け以下というのは、直近のお互いのチーム状況などによってよくあることではあるが、優勝するためには、下位に甘んじているチームに星を落とすと厳しい。

・誤算のエヴェラウド、しかし若い選手の成長

 チームとしての誤算はザーゴの解任だが、個人に目を向けると、最も誤算はエヴェラウド。ルヴァンカップや天皇杯ではコンスタントに得点を挙げていたが、リーグ戦ではわずか1得点にとどまった。昨年は18得点を挙げ、ベストイレブンにも選ばれたエヴェラウド、まさか1得点にとどまるとは想定外。
 その一方で、昨年から頭角を現している荒木遼太郎、上田綺世、松村優太、関川郁万の成長が見られた。荒木はリーグ戦10得点を挙げ、ベストヤングプレーヤー賞を受賞。上田は自己最多を更新する14得点、松村はリーグ戦初ゴールも記録。
 そして、植田直通と似たプレースタイルで、高さや1対1の強さに定評のある関川、2年目より出場試合数的には少なくなったが、犬飼の負傷離脱により、関川が第29節のG大阪戦からフル出場。特に11月以降、犬飼が負傷から復帰した後も、先発の座を譲らず。町田とともに安定感があった。
 頭角を現した若い選手、今はまだ勢いというイメージかも知れない。さらなる経験を積んで、勝負強さを身につけたら、勝負強い鹿島の復活もあると思いたい。

【まとめ】

 躍進が期待されながらも、序盤から終始不安定のまま、ザーゴが解任され、相馬監督就任後に立て直した。よく立て直した一方で、下位への取りこぼし、川崎には完敗するなど、まだまだ力不足であることがわかったシーズンだったかと。若いチームだけに、「風格」という言葉はまだまだ及ばない。川崎の結果次第で、ACLのプレーオフ出場権が得られるところだったが、出場権が消滅して残念と思う一方で、来シーズンは新たなステージへと進む鹿島なので、国内に専念したほうがいいと思うところもある。
 来シーズンはレネ ヴァイラー氏を監督に迎え、そしてトップチームのコーチに大宮と湘南で活躍したドラガン ムルジャ(セルビア)、鹿島OBで10シーズン活躍した岩政大樹、マヌエル クレクラー(ドイツ)が就任することが決まっている。コーチ陣も一新、欧州国籍が2名となる。
 オミクロン株の影響で、外国籍スタッフがいつ入国できるのか。ここは新規入国が認められるのを待つしかないが、これまでのブラジル路線から欧州路線へと舵を切る来シーズン、新たなステージに入ることになる。勝負強い鹿島が戻ってくることを来シーズン期待したい。

移籍情報続々と

 2021シーズンの国内サッカーは全日程を終え、各クラブに関しては、着々と来季へ向けての戦力補強が進んでいる。そして、鹿島も22日以降も続々と移籍の情報が発表され、今後はしばらく続くと思われる。
 さて、22日は永木亮太の湘南ベルマーレに完全移籍。24日は杉岡大暉の湘南ベルマーレへの期限付き移籍延長、札幌のキム ミンテの鹿島へ完全移籍加入。そして25日は、犬飼智也の浦和レッズへ完全移籍、遠藤康のベガルタ仙台へ完全移籍、サガン鳥栖の樋口雄太の鹿島へ完全移籍加入のニュースが入ってきた。

・永木亮太、湘南ベルマーレに完全移籍

 2016年に鹿島に完全移籍で加入した永木、小笠原や柴崎が当時在籍している中、持ち前の運動量、プレースキッカーなどを生かして、ここから割って入るかと期待した。年齢的にも小笠原の後継者としても期待した。2016年1stステージは途中出場が殆どだったが、2ndステージは先発出場が増え、この年に日本代表にも選出された。
 翌年、石井さんの解任により、剛さんが監督に就任して以降、三竿の出場機会が増え、永木はコンスタントに出場というわけではなかったが、2019年はサイドバックの人材難によって、右サイドバックを多く務めるなど活躍。キャプテンシーも発揮。本田泰人氏のように、鹿島の背番号6はキャプテンに相応しい人がつける番号、永木はそれに相応しい活躍だった。
 7シーズンぶりに湘南に復帰するわけだが、永木の運動量を上回って、鹿島の選手が攻める場面を見てみたいと思う。2016年J1、天皇杯、ACLのタイトル獲得に貢献した永木に感謝し、湘南で暴れて欲しいと思う。

・杉岡大暉、湘南ベルマーレへの期限付き移籍延長

 今シーズン途中、安西幸輝の鹿島復帰もあり、湘南へ期限付き移籍していた杉岡、来シーズンも期限付き移籍延長になり、来シーズンも鹿島と対戦するすべての公式戦に出場できないことになっている。
 湘南に復帰当初は早速出場機会が増えて、本来のパフォーマンスを発揮も、途中で負傷があって、復帰することなくシーズン終了してしまった。ただの推測だが、期限付き移籍延長という判断に至ったのは、負傷離脱でシーズン終了してしまったために、不完全燃焼に終わったこと、再来年、鹿島復帰を見据えての判断なのかなと推測する。来シーズン、本来のパフォーマンスに戻して、鹿島に復帰してくれたら嬉しい。

・キム ミンテ、鹿島アントラーズに完全移籍加入

 これは嬉しいニュースやね。北海道コンサドーレ札幌から完全移籍加入のキム ミンテ、今シーズンは途中で名古屋に期限付き移籍し、早速持ち味を発揮して、ルヴァンカップ優勝に貢献した。
 犬飼智也の移籍が報じられて、その後キム ミンテの鹿島移籍が報じられた。報じられた時には驚いたが、今回完全移籍加入のミンテ、対人の強さを生かした堅い守備を武器に、是非とも鹿島に貢献してほしい。
 同じ韓国人プレーヤーとしてクォン スンテがいるが、スンテが来季も鹿島にいてくれたら、ミンテにとって非常に心強い存在となる。ここは続報を待つことにする。

・犬飼智也、浦和レッズに完全移籍

 犬飼が浦和への移籍が報じられて、「えぇ〜」と思ったが、ミンテの加入が発表された翌日、犬飼の浦和移籍が正式に発表になった。
 やはり寂しい。犬飼は2018年、清水から鹿島に加入。その当時は昌子と植田が在籍していて、ここから割っては入れるかが注目された。加入当初はベンチ入りも出場機会がないことが多く、出場してもやや不安定な面もあった。しかし、植田のベルギー移籍、昌子も負傷離脱ということもあり、犬飼の出場機会が増加。出場を重ねていくごとに安定感が増していった。鳥栖からチョン スンヒョンが加入後は、スンヒョンと犬飼のセンターバックコンビで出場機会が増した。町田浩樹とのコンビも。2019年以降はレギュラーとして君臨。移籍した昌子に代わって、DFリーダーとしても活躍した。
 2021年もレギュラーとして君臨も、9月のルヴァンカップ準々決勝の名古屋戦で負傷し離脱。この離脱の間、関川が先発出場の機会が増えた。負傷が癒え、復帰するも関川の急成長により、先発復帰が果たせず、試合終盤に5バックの真ん中で犬飼が途中出場し、逃げ切りを図る作戦という役割だった。
 負傷離脱があったとはいえ、シーズン終盤の犬飼の起用方法、本人にとっては不本意だったと思う。ただ、それだけ関川が成長し、シーズン終盤にかけて安定感が増したことも事実。4シーズンにわたって鹿島の選手として活躍し、来季はポジション奪還を期待したかったが、浦和でも当然ポジション争いが待っている。是非ポジション争いを制して、レギュラーとして活躍して欲しいと思う。

・遠藤康、ベガルタ仙台に完全移籍

 まぁ、遠藤の仙台移籍も報じられていたので、「そうかぁ」と思いつつも、残ってほしかったが、仙台への移籍が正式に発表になった。
 2007年に鹿島に加入し、鹿島一筋15年。鹿島加入後3年間は出場機会が少なかったが、2010年から出場機会が増加。2014年には10得点を挙げ、鹿島の主力として成長した。右サイドハーフを主戦場として、ペナルティエリア前右45度付近からのシュートを得意とし、このエリアを通称「ヤスゾーン」と呼ばれていた。
 2019年はトップ下としての起用もあり、1トップの上田とのコンビで得点に絡む活躍も光った。その遠藤もベテラン選手となり、徐々に出場機会も減少。精度の高いフリーキックも武器だっただけに、寂しくなる。主力として成長しながら、背番号は25のままだった。これは遠藤本人が25へのこだわりもあったと思う。15年間鹿島に在籍して、背番号25のまま、鹿島で引退してほしいという思いもあったが。

・樋口雄太、鹿島アントラーズに完全移籍加入

 その遠藤の穴埋めになると予想されるのが樋口雄太。昨年は右サイドハーフとして出場機会が増加、そして今年は3-1-4-2のフォーメーションのオフェンシブハーフとして君臨。
 遠藤の場合は、ボールキープやキックの正確性に優れた面があるが、樋口の場合も正確なキックに加え、ドリブル、チャンスメークにも優れていて、右サイドハーフかトップ下を担える存在になるのではないかと思う。
 U-18からトップ昇格は果たせなかったものの、大学で実力が認められ鳥栖に加入。U-12からほぼ鳥栖一筋だった選手。鹿島では当然ポジション争いが待っているが、本人は当然そのあたりはわかっているはず。是非ともポジション争いを制して、鹿島でもレギュラーで活躍してほしい。

【最後に】

 寂しくなるが、完全移籍が決まった犬飼、浦和はACLの出場があるので、ポジション争いに勝って、レギュラーとして活躍して欲しい。遠藤は仙台を1年でJ1復帰に導けるよう、もう一花という言葉はまだ早いが、頑張って欲しい。長い間ありがとうございました。
 そして加入するミンテ、樋口に関しては、これからレネ ヴァイラー氏の下、ポジション争いが待っている。特に樋口に関しては起用方法を見ていきたい。いずれにしても、2人とも活躍を期待したい。これからよろしくお願いします。
 昨年は他のJクラブから完全移籍で加入した日本人選手はいなかったので、大きな補強というのはなかった。今シーズンは選手の入れ替えがやや多くなっている印象。外国人選手の去就など、来季へ向けてのチーム構成はまだ揃っていない。これからもまだ動きがあると思う。ここは続報を待つことにする。

移籍情報さらに続々と

 2021年も残りわずか。浦和の興梠慎三が札幌への期限付き移籍発表など、今も移籍の情報が続々と入ってきている。鹿島に関しても、27日以降も移籍の情報が続々と入ってきている。
 27日以降の移籍情報として、鳥栖に期限付き移籍していた白崎凌兵の清水エスパルスに完全移籍、岩手に期限付き移籍していた佐々木翔悟のジェフユナイテッド千葉への完全移籍、須藤直輝のツエーゲン金沢への期限付き移籍、徳島に期限付き移籍していた垣田裕暉のサガン鳥栖への期限付き移籍、湘南に期限付き移籍していた名古新太郎の鹿島復帰、ヴァンフォーレ甲府の中村亮太朗の鹿島へ完全移籍が発表された。

・白崎凌兵、清水エスパルスに完全移籍

 あぁ、やはり戻ってこなかったかぁ。というのが率直な感想。2019年に鹿島に完全移籍加入し、同年序盤は負傷の影響もあり、第8節から鹿島の選手として初出場。次の第9節の横浜FM戦では、安西とのコンビネーションで、安西のゴールに繋げた。やはりこのイメージが最も強い。同年は25試合出場で5得点を挙げた。
 順調な2019年かと思われたが、2020年はケガもあり、出場機会が減少し、9試合2得点にとどまった。しかし、ザーゴ戦術の下、トップ下の起用も手応えを掴んでいた。
 2021年途中、ザーゴが解任されてから、白崎の出場機会は増えたが、夏の移籍市場で、白崎は鳥栖に期限付き移籍が決まった。同ポジションに和泉、アルトゥール カイキがいたこともあるが、複数ポジションをこなせるシラは貴重だっただけに。
 4年ぶりに古巣復帰となるが、これまで得た経験を生かして、清水をひとつでも順位を上げられるように、頑張ってほしい。

・佐々木翔悟、ジェフユナイテッド千葉に完全移籍

 2019年にトップ昇格をした佐々木翔悟、鹿島ではカップ戦を通じて出場機会がなく、翌年途中にJ3岩手へ期限付き移籍。今年に関しても岩手でプレーし、出場機会を増やした。
 将来の左サイドバック候補として楽しみにしていたが、千葉への完全移籍が決まった。来年J2初昇格の岩手に完全移籍か、また期限付き移籍延長かと思っていたが、千葉へ完全移籍とは思わなかった。小田が鹿島に復帰するので、佐々木がその入れ替わり?として加わる形に。千葉をJ1昇格に導く活躍を期待したい。

・須藤直輝、ツエーゲン金沢に期限付き移籍

 今年、昌平高校から加入した須藤、早くも移籍という道を選んだ。鹿島は、高卒新人は入団3年くらいを目途に、今後の方向性を判断(移籍か残留か)していく傾向だったが、近年はこのように須藤だけではなく、垣田や、来季J3初昇格するいわきへ完全移籍した有馬も翌年、栃木へ移籍するなど、早くも移籍を選択した若手が増えた。
 金沢といえば、大橋(来季から大宮)や梅鉢(相模原)、垣田らが所属していたクラブ。特に大橋に関しては、鹿島での出場機会が限られ、金沢へ完全移籍し早速レギュラーとして君臨した。須藤もきっと、金沢では出場機会が増えて、力を付けて鹿島に戻ってきてほしい。

・垣田裕暉、サガン鳥栖に期限付き移籍

 2016年にユースから昇格の垣田、1年目からリーグ戦3試合の出場があったものの、翌年から金沢へ、2020年から徳島へ期限付き移籍。そして、来季は鳥栖へ期限付き移籍する。
 今年は徳島で8得点を挙げ、そろそろ鹿島に戻ってくるのではないかと思っていたが、来季も期限付き移籍で鳥栖へ。山下がFC東京へ完全移籍しているので、そこを穴埋めしようという意図があるかも。しかしまぁ、期限付き移籍が6シーズン目になるというのも異例ではないかなと。
 垣田がまだ戻ってこないということは、FW選手の動向としては、あまり動きがないのかも知れない。ここは続報を待つとして、来季、鳥栖では10得点以上を目標に、再来年に鹿島に戻ってきてくれたらうれしい。

・名古新太郎、鹿島アントラーズに復帰

 湘南に期限付き移籍していた名古が帰ってきた。お帰り。
 2019年に鹿島に加入、前年には特別指定選手として1試合に出場。2019年の途中から頭角を現し、本職はボランチだが、サイドハーフの役割も担った。しかし2020年、負傷もあったが、ザーゴ戦術に合わなかったのか、リーグ戦8試合の出場にとどまった。
 今年、期限付きで湘南に移籍し、3-1-4-2のフォーメーションのオフェンシブハーフとして出場機会が増加。しかし、第24節の名古屋戦を最後に出場がなく、リーグ戦が終了してしまった。何で出場がなかったのか、今月1日の湘南のニュースで知り、8月17日のトレーニング中に負傷したと。そして手術したと。
 シーズン後半は負傷によって、不完全燃焼だったと思うので、もう1年湘南でプレーかもと思っていたが、永木、レオ シルバのベテラン2人が移籍したので、鹿島に復帰するタイミングとしてはよかったと思う。全治3ヶ月とのことで、来シーズン序盤の復帰は難しいが、まずはしっかりと治療に取り組んで、湘南で得た経験を鹿島に還元してほしい。

・中村亮太朗、鹿島アントラーズに完全移籍加入

 この今冬の移籍市場で、他のJクラブからの3人目の日本人選手の加入、ヴァンフォーレ甲府から中村亮太朗が鹿島に完全移籍加入。
 非常に喜ばしい。彼の存在はよく知らなかったが、主戦場はボランチ。永木、レオ シルバの移籍で、ボランチの層がどうなるかと思ったが、これで十分だと思う。甲府では今年33試合の出場で4得点。出場試合数のわりには、トータルプレー時間は1,712分ということで、先発もあり途中出場もあり、という感じかと。
 初のJ1でプレーが鹿島、甲府のプレリリースでは「チャレンジしたい」ということで、この強い決意のもと、ボランチとして大いに暴れてほしいと思う。

【最後に】

 鳥栖へ期限付き移籍の際、「またカシマスタジアムでレベルアップした姿を見せられるよう・・・」というコメントを残して移籍したシラ、レベルアップした姿を鹿島の選手としてではなく、「清水の選手として」だったんやね。しかし、この鹿島での約2年半の間で多くのことを学んだと思うし、今年下位に甘んじた清水をきっと、ひとつでも順位を上げてくれると思う。
 そして佐々木、将来の左サイドバックかと期待されたが、来季はジェフをJ1昇格に導いてほしい。白崎と佐々木、これまでありがとうございました。
 須藤と垣田に関しては、力を付けて、必ず鹿島に帰ってきて欲しい。名古に関しては、まずはケガの治療に取り組んで、パワーアップした名古を見せてほしい。最後に中村、名古の復帰もあり、ボランチのレギュラー争いは激戦になるので、大いに暴れてほしい。

お帰り!そして行ってこい!

 2022年が始まり、俺自身も5日から仕事。この年末年始の影響か、新型コロナウイルスの急拡大が顕著になってきた。東京では390人、京都でも92人の感染確認など、全国で急拡大の兆候が見られる。そして沖縄では623人で、ほぼオミクロン株に置き換わったとのこと。ついに「第6波」がやってきた。
 年始の3日、シント=トロイデンVV(ベルギー)に所属していた鈴木優磨が鹿島復帰、そして町田浩樹がロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)への期限付き移籍について、クラブ間で合意に至ったと発表。

・鈴木優磨、鹿島アントラーズに復帰

 シント=トロイデンVVに所属していた鈴木優磨が鹿島に戻ってきた。まずは「お帰り!」の一言。
 2015年にユースからトップ昇格を果たして、1年目から試合出場してきた優磨、2017年から背番号が9になり、鹿島のエースへと駆け上がっていった。特に2018年のACL優勝に大きく貢献。
 しかし2019年、負傷による長期離脱。それがありながら、海外クラブからのオファーがあり、同年途中にシント=トロイデンへ完全移籍した。負傷は癒え、2020-21シーズンには17得点を記録した。その後は他の海外クラブからの移籍の噂が多かったが、実現しなかった。
 今季から鹿島に復帰。この話があったから、垣田をもう1年期限付き移籍という話になったのかな。優磨は金崎夢生と同様、前線でゴリゴリ動けるFW。海外での経験を鹿島に還元してほしい。背番号が何番になるか楽しみ。

・町田浩樹、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)に期限付き移籍

 そして「行ってこい!」と送り出したいのが町田浩樹、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)に期限付き移籍が決まった。期間は来年6月30日までとなっている。
 2016年にユースからトップ昇格。俺自身は、2014年のJユースカップから町田を見ていたことがある。高さがあって、相手の攻撃を何度もヘディングで返していったことを覚えている。同年のJユースカップの決勝、PK戦になって、最後のキッカーが町田で、しっかり蹴り込んで優勝を決めたことも覚えている。
 その町田、トップ昇格から年々出場機会が増え出してきた。2019年に関しては、サイドバックの人材難により、左サイドバックを担う。翌年以降は本職のセンターバックに戻り、2021年はキャリアハイの34試合出場5得点。シーズン終盤は関川とのセンターバックで安定感も増した。
 センターバックに関しては、これまでもうまく世代交代を進めてきて、近年では昌子源と植田直通のコンビ、ここから関川と町田のコンビで、今後の鹿島を担うのかと思われたが、町田の移籍が水面下で進められてきたから、ミンテの獲得に至ったのかなと。
 移籍するロイヤル・ユニオンは三笘薫も期限付きで所属していて、チームメイトとなる。そしてチームはベルギーリーグで首位、ここからレギュラーポジションを獲得できるかは町田次第だが、鹿島で得た自信、経験をこのクラブでぶつけてほしい。

【最後に】

 2022シーズンへ向けて、戦力的にはかなり整ってきたと思う。外国人選手の動向がまだ見えていないので、ここは続報を待つことにする。
 2年半ぶりに鹿島に帰ってきた優磨、2016年のリーグ優勝を知っている数少ない選手のひとり、戦う姿勢を全面的に出す選手。「自分はアントラーズに関わるすべての人たちを笑顔にするため、このクラブを優勝させるために帰ってきました。」というコメント通り、是非とも優勝に導いてほしい。
 そして町田、一応期限付き移籍ではあるが、すぐに鹿島に戻ってくることがないよう、海外で暴れてほしい。「これまでありがとうございました」とは言わない、「さぁ行ってこい!」。

イラっとくる行動いろいろ

 年始に入って、新型コロナウイルスの急拡大が止まらない。元日の新規感染者数は534人だったが、一週間後の8日には8,478人で、一気に10倍以上に膨れ上がった。年末年始にかけて飲食の場が増え、そこで感染が目立つ模様。俺自身、年末年始のどこかでスキーに行こうかなと思ったけど、行かなくて正解だったかな。近所の神社で初詣だけしか行かず、あとはポケモンGOをやるだけ。
 さて、私生活において、気分がよい時もあれば、ある出来事においてイラっとすることもある。どういう根拠で今回テーマに挙げたのかはさておき、イラっとする行動や出来事など、いろいろと並べていこうかと思う。

・「さぁ、結果は!?」といったシーンの後、CMが入る

 近年のバラエティ番組、芸能人が何らかの企画に取り組んでいて、さぁ!結果はどうなった?とか、正解は?というシーンの後、CMが入ることが圧倒的に増えた。例えば、TBS系の炎の体育会TVでマスクマンの正体を明かすとき、マスクを取ろうとしたところでCMが入る。
 これがバラエティ番組の近年の傾向ではあるが、番組によってはCMが長すぎる。結果を知りたいのに、3分間のCM。ひどいのが、もう一回3分間のCMを入れて、「まだ引っ張るのか・・・」とイラっとすることが多い。

・エセ関西弁を使われる

 俺自身は普通に関西人。なので普通に関西弁を使う。これまで俺自身はほとんど関西で仕事をしてきたが、前職で岐阜、12年前に岩手で仕事をしたことがある。その地元の人とかと話をするわけだが、俺が関西人だからか、相手は「ちゃうでぇ」とか「なっとんねん」とか、わざわざ関西弁で合わせてくれようとすることがあった。
 どうやら俺だけじゃないようだが、わざと関西弁を使うのはやめてほしいのが本音。無意識に関西弁が出てしまったというのは大目にみるけど、逆に関西人が標準語をしゃべられると気持ち悪くないかな?普通に(あなたの方言で)しゃべってくれたらいいだけなのに。

・3人以上横並び

 近所、観光地など、普通に歩道を歩いていると、3人以上のグループに遭遇することは珍しくない。特に学生、女子に多いのだが、3人以上で横に並んで楽しくワイワイしていて、歩道の幅も独占するような歩き方をしていることをよく見る。
 これもホントにイラっとする。以前、通勤途中の京都駅のコンコース、6人横並びの女子学生を見た。これにはホンマに頭にきた。せめて2人まで横並びはいいと思うが、周りを気にせず、平気で3人以上で横並び、歩道独占はやめてほしい。こういうのを見たら、俺はいつも豪快にすり抜けていくけどね。

3人以上で横並び
3人で横並び、スペースを空けんかい!

・優先順位を守らない(私が先!)

 車の運転において、道路の幅が異なる場合において、道路の幅が広いほうが優先道路とか、信号のない横断歩道において、車は止まって歩行者の横断が優先など、優先順位がある。
 例えば下記の画像、歩行者が歩いているところで、駐車場から車が出ようとしている。この場合、当然歩行者が優先だが、先に車が行ってしまっている。どうもこういった優先順位を守らず、先に行きたがるのは、女性ドライバーや若いドライバーに多い。特に女性ドライバーは「すいません」と頭を下げて先に行ってしまう。わかっているのであれば、優先順位を守れよぉと思うことはしばしば。

あっ!車が出てくる お前が先か!
あっ!車が出てくる お前が先か!(NG)

・堂々とマスクなし、鼻出しマスク

 新型コロナウイルスの影響によって、現在もマスク着用は欠かせない。もちろん、何でもかんでもマスクを着用しなければならないことはない。人と距離を置いているのであれば外していい。花粉や黄砂のようにウイルスがやってくるわけではないし、飛沫、エアロゾルがきっかけだから。
 電車内、ホームセンターやスーパーなどの店内ではマスクの着用が求められるが、時よりマスクなしの人を見かける。大体が60代くらいのおじさん。感覚過敏など、マスクが付けられない体質の人であればやむを得ないが、堂々としているので、どう考えてもマスクが付けられない体質の人とは思えない。
 これまでもずっと言われている「鼻出しマスク」、何でそのような誤った着用をするのか、意味がわからない。これは年代問わず見る。「息苦しいから」、メガネかけている人は「(メガネが)曇るから」というのは一応わかるが、メガネしていない人が鼻出しマスクは意味不明。ほとんどマスクの意味を持たない。

【最後に】

 すぐに思い当たるものを5つだけ挙げた。私生活、仕事において、そりが合わないとか、何かとイラっとして、ストレスが溜まって・・・、というのはある。まぁ、思いやりの精神というのが大切になってくると思うけど、難しいね。ストレスを溜めるのはよくないが・・・。
 しかしまぁ、新型コロナウイルスの急拡大、いつまで続くんやろうか。第6波の入り口に入ったとの見方のようだが、まん延防止等重点措置が沖縄、山口、広島に適用され、観光地などは人通りが減った。ただ、そこを避けて違うところへ行こうとする人も多くいると思う。早く通常の生活に戻りたい・・・。

2022シーズン選手登録リスト発表

 3連休を終え、しばらくは寒い日々が続く。新型コロナウイルスの再拡大、これからしばらく増加傾向だと思うが、どこでピークアウトするのか、全くわからない。昨年の今頃は緊急事態宣言が発出、飲食をターゲットにして、概ね2月末で第3波は収束。今となっては「ウイルスはそもそも変異するもの」と言うことができるが、昨年の今頃は変異株なんて考えもしなかったのにね。
 さぁ、楽しみにしていた鹿島の2022シーズン選手登録リストが発表になった。これを見ると「やはり」と思ったことや、サプライズがあったりと、いろいろ言いたくなるようなリストとなっている。では、早速ポジションごとに見ていくことにしよう。

・GKにスンテの名前があった

 2021シーズンと同様、スンテ、沖、山田、早川の4人体制となる模様。その中で、スンテの名前があったことは喜ばしい。
 一昨年の途中から沖が正GKを務め、昨年も沖が務めていた。しかし、シーズン終盤は沖に代わってスンテが先発している。ここはもう一度、スンテからポジションを奪う覚悟で、沖と山田、早川は頑張ってほしいと思う。おそらく、スンテが全試合先発とかはなく、激戦になるのではないかと予想する。

・DFはセンターバックがどうか

 まずはサイドバックから。右サイドは主に常本、広瀬、左サイドは安西、小田が務めることが予想される。安西は両サイドOKなので、万一の負傷離脱等があれば、柔軟に対応するものと思われる。ユースから昇格の溝口はしっかり力付けて、将来の左サイドバックとして期待したい。
 そして、センターバックでは、関川の背番号が5になった。鹿島の歴史の中で、秋田豊や岩政大樹のようにDFリーダー、プレースタイル的には高さや1対1に優れ、強いセンターバックが背負う3、関川もプレースタイル的にそのタイプだが、高校時代に5を付けていたので、背番号5へのこだわりがあったかも知れない。植田直通も背番号5にこだわりがあったので、関川も同じかも。
 町田が移籍して、現段階で有力なセンターバックコンビは関川とキム ミンテと予想する。そのミンテ、期限付き移籍していた名古屋でも、堅い守備でチームの勝利に貢献。何よりスンテがいることは心強いと思う。
 昨シーズン途中、出場機会を得ていた林は、関川の急成長で出場機会が減ったが、ポジション奪還を目指したいところ。ブエノに関しても、2019年途中にはセンターバックの1番手に急に名乗りを上げたが、鹿島に復帰した昨年は負傷もあり、不本意だった。
 確かに関川は、昨年終盤に急成長したが、林やブエノも同様、実力はあるものの、経験という意味合いで、まだ不安定要素が残っていそうな感じがする。

・MFは十分な戦力か

 永木、レオ シルバといったベテランのボランチがチームを去り、新たにヴァンフォーレ甲府から中村亮太朗、湘南に期限付き移籍していた名古が復帰した。ボランチが本職の選手は三竿、ピトゥカ、中村、名古、舩橋、小川となる。名古がシーズン序盤は難しそうなので、ボランチの層がやや気になる。
 三竿の背番号が6になった。永木が湘南へ移籍したので、これは三竿の6はありか?と頭の片隅にはあったが、やはり6。鹿島の背番号6はキャプテンに相応しい選手に与えられる番号、東京V時代から20だったから、ひょっとして20へのこだわりがあるのかなと思っていたが、三竿がその6を付けてくれたことは喜ばしい。
 攻撃的な選手では、遠藤がチームを去ったが、鳥栖から樋口が加入。その樋口やファン アラーノ、松村、和泉、アルトゥール カイキ、仲間、土居、荒木らが豊富に揃っている。そして荒木の背番号10に。昨年に13に変更したばかりだったので、10は想定していなかった。近年の鹿島の10を背負った選手は、1年以内に移籍してしまう傾向にある。10を背負うからには長く鹿島でプレーしてほしい思いもあれば、いいタイミングで海外でビッグになってほしいという思いもあり、荒木も海外移籍はそう遠くないと思う。

・FWは何と言っても優磨の背番号!

 FW登録の選手はエヴェラウド、上田、染野、鈴木の4名。シント=トロイデンから復帰した優磨、まさか背番号40とは、めっちゃサプライズ。小笠原満男しか付けていない背番号40、小笠原TAから「付けていいよ」とか言われたかも知れないね。
 前線の布陣をどうするのか、ヴァイラー新監督がまだ来日していないし、ネットの噂ではウイングを置くとか、1トップとか、何かと憶測が飛んでいる。昨年リーグ戦1得点にとどまったエヴェラウド、勝負の3年目の染野、そろそろ名乗りをあげてほしい。

【最後に】

 セルジーニョや奈良のように、登録リストに載っていながら移籍してしまうこともあるが、戦力的にはほぼ十分かなと思われる2022シーズンの登録リストではないかと思う。
 あとはヴァイラー新監督を含めた、外国人選手、スタッフの新規入国がいつになるか。広島もスキッベ新監督を迎えての戦いとなるが、入国を待っている。政府は2月末まで水際対策として、すべての外国人の新規入国を原則停止する方針。そうなると、シーズン開幕に間に合わない。その状況を受けて、村井チェアマンが政府と協議したいとの報道もあり、ここは続報を待つことにする。まぁ、難しいねぇ、何かと特例を認めたら、他の業界からも「新規入国認めて!」という声が挙がるのは確実。
 3回目のワクチン接種へ向けて、前倒しの動きが見られるが、俺自身は2月末で接種から7ヶ月が経つ。なので3月中には3回目の接種ができるのかな。ただ、昨年と同様、俺自身の現地観戦に関しては、3回目のワクチン接種を済ました上で、開催地区での感染状況が落ち着いていることが条件。
 昨年も一昨年も1試合しか現地観戦できなかったので、今年に関してはもう少し現地観戦の回数を増やしたい。感染状況が落ち着けばいいが。まぁ、これからも感染対策は続け、現地観戦できることを期待したい。

オミクロン株の猛威

 新型コロナウイルスの急拡大が止まらない。デルタ株からオミクロン株への置き換わりが進んで、18日は1日に発表される新規感染者数が初めて3万人を超えた。沖縄、山口、広島の3県はすでにまん延防止等重点措置が適用されているが、東京など1都12県対してまん防が適用される見込みとなった。
 その一方で、関西の大阪、京都、兵庫の2府1県は、19日に3知事によるオンラインでまん防適用に対して協議に入るとのこと。欧州やアメリカなどで、感染急拡大を目の当たりとしてきて、日本に関しても、感染急拡大となってしまった。今何かと2類から5類相当にすべきではないかとか、重症化しにくいとか、いろいろ言われているけど、俺自身も考えを述べてみる。

・関西の状況、対応が遅いのでは?

 先ほども述べているが、東京など1都12県はまん防が適用される見込みだが、関西の大阪、京都、兵庫は19日にまん防の適用に向けて協議に入ると。
 一言で言えば「遅い」と思う。何だか、吉村知事の判断待ち?と思えてしまう。兵庫の斎藤知事は、先週の14日、病床使用率が22%を超え、「まん延防止等重点措置の要請を検討する目安に達したが、感染対策と社会経済活動の両立をぎりぎりまで模索したい」と。
 京都の西脇知事は17日「3府県で話し合って(要請の)タイミングを決めていく」と、17日時点では要請に慎重姿勢。大阪の吉村知事は、病床使用率が35%を超えた段階で、まん防の要請を示唆。18日時点では35%に達しないものの、近く達する模様。これをギリギリ待ってないか?
 3府県で歩調を合わせること自体は賛成する。愛知、岐阜、三重の東海3県とは状況は違うとは言え、東海3県はまん防の要請が決定している。関西3府県もまん防適用を要請する可能性は高いが、たかが数日の遅れ、されど数日の遅れ、影響が最小限であればいいんだが。

・医療体制による指標には、ちょっと疑問

 俺自身は確かに「ゼロコロナ」は難しいと思っている。そこまでは言わないものの、政府の分科会や、まん防適用を要請する基準を病床使用率で判断しようという都道府県の知事が多い。もちろん非常に重要な指標だが、ちょっと疑問に思うところがある。
 一言で言えば、保健所のひっ迫度合いも考慮してほしいというのが俺の意見。政府や各都道府県の知事は当然考慮していると思うが、保健所のひっ迫度合いが気になる。このひっ迫度合いを、まん防や緊急事態宣言発出へ向けての指標作りというのは難しいと思うが、これだけ感染者が急増してくると、保健所のひっ迫もかなりのものだと思う。
 保健所は入院調整や、軽症、無症状などの陽性者に対して、健康観察を行っているが、大阪市では、感染者全員に電話して、健康観察を行う方針をやめて、重症化リスクの高い患者を優先するとのこと。つまり、軽症ならほったらかしか?と。一応政府の分科会の指標では、レベル2は「保健所の体制強化」の対策が盛り込まれているが、軽症ならほったらかし?のような状況であれば、体制強化?には当てはまらないのでは?だから、こうならないように、早い対策が必要だと思うのだが。

・2類相当から5類相当への変更、現時点では「反対」

 オミクロン株は感染力が非常に強いものの、重症化リスクはデルタ株よりも低いとされている。今年に入ってだったか忘れたが、このオミクロン株の症状から、感染症法の2類から5類にすべきでは?との声が挙がっている。
 これに関しては、俺自身「反対」。オミクロン株だけを見ると、重症化しにくいようだが、一定程度重症化はしていて、死者も出ている。「だったら、インフルエンザもそうやろ?」と思うが、これだけ変異を繰り返していて、オミクロン以上に感染力が高くなって、致死率が高い変異株が出てきたら、簡単に「はい、2類に変更ね」ということにはならない。それに、インフルエンザのように治療薬が確立していない今、5類相当にして、どういうメリットがあるのかがわからない。
 岸田総理も5類相当には否定的だが、これは俺も賛成する。ただ、症状や重症化、致死率など全容が明らかになった上で、治療薬が容易に手に入るような状況になれば、将来的には5類への変更はありだとは思うが、オミクロンで今回のパンデミックが終わるのかがわからないのに、今議論すべきことではないと思う。

・オミクロン株は重症化しにくい、考えを改めるべき

 先ほども述べているが、オミクロン株は感染力が非常に強いものの、重症化リスクはデルタ株よりも低いとされている。18日のNHK京都の「ニュース630京いちにち」で、京都市立病院感染症科の山本舜悟部長が、まさに俺が言いたいこと以上に述べていた。
 オミクロン株について「重症になりにくいということが強調されすぎている印象」「普通の風邪やインフルエンザと比べると、桁違いに重症化リスクは高い」「感染しても大丈夫だという風潮にならないか懸念している」と。まさにパーフェクトなコメントだと思う。
 これまでもそうだが、「コロナはただの風邪」と豪語する人がいるが、オミクロン株の特徴から、さらにただの風邪と解釈されてしまう。そういう人は、実際に感染してしても、周りに迷惑をかけるようなことはないんかな。

【最後に】

 感染が急拡大している状況に、俺自身も気が滅入っている・・・。南アフリカや、イギリスが今減少傾向になっているが、急拡大した後、収束も早い模様。しかし、日本がそれに当てはまるかはわからない。
 今、国民ができることは、これまで通り感染対策を万全にすることだけ。感染状況が落ち着いていれば、今冬こそスキーへ行きたかったが、2年連続で断念の可能性が高いかな。前職のメンバーと岐阜スキーをほぼ毎年行っていたが、これも2年連続で断念。
 気が滅入っている毎日で、ちょっとポジティブ思考の考え方ができていない・・・。ワクチン接種は多分3月中に行えると思うが、まずはワクチン接種をして一息、そしてもう一回気合いを入れ直せばいいかな。


▲このページの先頭へ▲