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管理人Voice

第521回〜第530回

ついに緊急事態宣言へ

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、政府は1月7日、首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)の1都3県に対して、緊急事態宣言を発出を決定。宣言の期間は1月8日から2月7日までとのこと。
 これだけの感染が拡大していては、さすがに緊急事態宣言はやむを得ない。むしろ遅すぎる。1月2日に、1都3県の知事が政府に緊急事態宣言の発出を要請も、当初は慎重姿勢。1月4日の年頭の記者会見で、管首相が緊急事態宣言を検討に入ると表明し、結局方針転換。政府のモタモタ感は相変わらず。
 でも、今回の場合、1都3県の知事もちょっと判断をミスったのかなと。GoToトラベルは止めなかったし、東京は65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人は利用を控えて欲しいという中途半端。
 結果的に殆どが後手になってしまった感染拡大防止対策、ついに緊急事態宣言の発出に至った。今回は飲食店を重点的に対応するとのことだが、実際どれだけの効果があるのか、他の地域も発出したほうがいいのか等、いろいろと語ってみようと思う。

・効果があっても、緩やかに減少?

 年末年始で、忘年会やクリスマス、そして新年会で飲食の場が増える今、今非常に多いのは、こういった飲食の場が増えたことによる影響と考えられると、感染症に詳しい専門家が語っている。ただ、一時的に増えているだけなのか、今後さらに増えそうなのかはわからない。
 今回はすべての飲食店に対して、午後8時までの時短営業となっている。要請できる対象に飲食店が加わるため、政令の改正。政令が改正されれば、正当な理由なく要請に応じられない場合は、店名を公表できる。効果は確かにあるとは思う、ただ、飲食店を重点とした対策では、緩やかな減少にすぎないのではないかと。
 罰則を含めた特措法の改正を予定しているが、「要請」や「指示」に加えて、「禁止」も含めないといけないのかなと。第1波の時と状況が違うし、要請や指示レベルで減るのか疑問。

・確かに「喋らないから」感染リスクが低いかも

 第1波の緊急事態宣言の時、図書館やパチンコ店なども閉館や休業要請や指示が出た。一部のパチンコ店では要請や指示に応じず、店名を公表されていた。でも、パチンコ店における集団感染は、これまでも耳にしない。その理由の一つは「喋らないから」。
 パチンコで楽しんでいる人の殆どは黙々とプレーしている。密の状態にかかわらず、集団感染のニュースを聞かないのは、喋らないことが大きいのかなと。これは、朝の通勤電車においても、殆どの人が喋っていないし、座っている人の多くは寝ている。どこにいても、大声、咳やくしゃみ、マスクなしの会話における飛沫はダメだが、飲食店に重点を置く今回の対応に関しては、納得いく感もある。

・学校の休校は、俺自身は否定的だが、部活が心配

 去年3月に、当時の安倍首相は学校を休校にする措置をとった。この時は、新型コロナウイルスの正体がまだ明らかになっていない時だったし、とにかく密を避ける、人の動きを抑制するという意味では、休校措置というのはやむを得ないと思っていた。
 ただ、今は違ってきていると思う。マスクの着用や検温はもちろんのこと、教室内は児童・生徒との距離を置くため、机の配置を工夫したり、始業式や終業式を体育館などに集めず、教室で行うなどの対策を取ってきている。これで100%感染しないわけではないが、感染リスクを少しでも減らせていると思う。
 最も心配なのは部活。サッカーやラグビーなど、集団で活動するため、どうしてもマスクが付けられないケースがある。実際、高校や大学の寮などで集団感染が相次いで、大きな影響を受けた学校は少なくない。部活を制限するのは非常に難しいし、感染防止対策も難しい。

・感染に繋がる行動に罰則、でもそれは難しい

 今やっている企業や学校などあるのか、法律などの観点で可能なのかがわからないけど、感染に繋がる行動、または感染してしまった人にも罰則というのはアリじゃないかと、個人的には思う。ただし、企業や学校で定めたルールを破った場合のみ。
 感染してしまったら確かにやむを得ない。いつどこで感染してしまってもおかしくない状況でもあるし。去年9月に、阪神の一部の選手たちが、1日限りの会食OKの日に、4人までとするルールを破って8人で会食したとして、翌月に罰金処分が科せられたことがある。これを一般人に置き換えると、国や自治体が「飲食はなるべく4人までで短時間」とした呼びかけに対して、企業や学校もそれと同じルールにしたと仮定し、このルールを破って感染したか、していないかにかかわらず、処罰の対象にするとか。
 現実的には難しいんやろうね。プライベートなところまで突っ込むことになるやろうし、差別に繋がったり、他の病気ならいいのか?とかにもなるし。若い女子学生2人がテレビで、感染拡大に「やばいねぇ」とケラケラ笑っているところを見たが、そういった危機感のなさを見ると、罰則規定も設けてほしいと思いたくなる。

・関西も緊急事態宣言が必要

 1都3県で緊急事態宣言の発出が決まったが、では他の地域はどうなのか。愛知県が国に緊急事態宣言の発出要請を検討している。京都在住の俺としては、関西も緊急事態宣言の発出が必要じゃないかと。
 大阪と北海道は昨年11月にGoToトラベルを一時停止し、北海道は減少傾向。大阪も緩やかな減少傾向だった。年が明けて、関西の殆どの府県は過去最多を更新。京都も7日に過去最多になるなど、相変わらず100人以上で高止まりの状態が続いている。滋賀や和歌山でも過去最多を更新するなど、関西全体でも感染者が増えている。
 先日、関西広域連合が対策本部会議を開き、直ちに緊急事態宣言を発出要請をする状況ではないものの、さらに感染者が増えると大阪、京都、兵庫の3府県に対して発出要請を判断するとのことだったが、7日に大阪の吉村知事が、政府に緊急事態宣言の発出要請の方向。京都の西脇知事もその方向で、大阪、京都、兵庫と足並みを揃えたいとしている。
 関西広域連合がこうした会議を開いて、情報共有やこれからの方向性を検討していることは評価したい。昨年11月、大阪がGoToトラベルを一時停止したのであれば、京都と兵庫も止めるべきではなかったのか?と思ったりもしたが、緊急事態宣言を関西に発出するということであれば、大阪、京都、兵庫は必要やし、その他の県に関しても必要か判断すると思う。

【まとめ】

 1都3県に緊急事態宣言が発出されることになったが、おそらく期間は延長されると思う。第1波の時も減少に時間がかかったし、今回は冬で、ウイルスが活動しやすくなる季節で、この感染者数ということも考えると、とても期間通りで解除されるとは思えない。そう思う人が大半だと思う。関西圏に関しても、緊急事態宣言の発出要請の方向に入っているので、おそらく対象地域は増えると思う。
 未だに危機感を感じていない人、もういい加減にしてほしい。危機感のなさから感染してしまったら、他にも迷惑かけることになり、絶対に後悔する。できる限りの感染対策を講じても、どうしても感染してしまうことがあるのが、今回の新型コロナウイルス。遊びに行きたいのはわかる、でも国民の多くは我慢している。後悔しないために、今一度、自分自身の行動や考えを改めてほしい。
 ついに2度目の緊急事態宣言となったが、まずは1ヶ月間は我慢。というか、ずっと我慢している。すぐには減少しないので、まずは2週間後を注目したいと思う。願う、終息。

2021シーズン選手登録リスト発表

 新型コロナウイルスの感染拡大、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県に加え、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、栃木、福岡に対して緊急事態宣言が発出。「最後の切り札」としている緊急事態宣言、状況は極めて厳しいが、少しでも減少傾向が見えて欲しい。
 さて、一部のクラブはすでに2021シーズンの選手登録リストを発表しているが、鹿島も昨日発表された。新シーズンがいよいよ始動する中での緊急事態宣言、不安にさせられるが、まずはこの選手登録リストをポジション別に見ていくことにする。

・GKにスンテの名前があった

 2020シーズン限りで、曽ヶ端準が現役を引退した。2021シーズンは明治大学の早川友基が加入し、スンテ、沖、山田、早川、今季もGKは4人体制となる模様。
 いい意味で最も驚いたのがスンテの名前があったこと。2017年に加入し、一時期曽ヶ端に正GKを譲っていたものの、殆ど正GKとして君臨。昨年途中から沖が正GKを務めるようになり、出場機会が激減した。年齢的にも昨年で退団かもと思っていたが、若手のお手本にもなるし、東京オリンピックが開かれるなら、沖が代表に選ばれる可能性がある。そうなると、スンテの力は必要になる。
 近年は曽ヶ端、スンテが君臨していたGKだが、今季は激戦になる可能性がある。まだちょっと半信半疑なところがあるが、シーズン登録リストに載っていながら移籍してしまったセルジーニョのことがあるし。

・DFはサイドバックもセンターバックも激戦

 伊東幸敏、山本脩斗が昨シーズン限りで退団したが、新人選手として、明治大学の常本佳吾と、大阪体育大学の林尚輝が加入した。
 まずはサイドバックを見ていこう。右サイドバックが本職の選手は広瀬、そして新人の常本。本職はボランチだが、右サイドバックで高いパフォーマンスを見せていた小泉が争うと予想される。左サイドバックは永戸と杉岡。昨年は主に永戸が左サイドバックを務めていたが、覚悟を持って鹿島に移籍してきた杉岡も黙っていられない。不測の事態として、永木がサイドバックを務める可能性がある。
 そしてセンターバック、犬飼、町田、関川、奈良、林の5人が争うことが予想される。現状の一番手は犬飼だが、町田と関川は頭角を現したし、奈良も黙っていられない。新人の林も即戦力のはず。DFラインはコロコロとメンバーを入れ替えるポジションではないが、DF陣の実力は拮抗している。

・MFはアルトゥール カイキをどう起用する?

 まずは新加入のアルトゥール カイキ、ようこそ鹿島へ!リーグ優勝へ向けて、いい選手が入ってきたと思う。これからよろしくお願いします。
 では起用法を見ていこう。ボランチに関しては、三竿とレオ シルバが基本的に軸になろうかと。あと、本職がボランチである選手は、引き続き永木と小泉となるが、小泉に関しては、右サイドバックでの起用も見込まれる。ボランチに関しては、レオと永木がベテランの区域に入っている。ユースから昇格の舩橋佑、昌平高から新加入の小川優介の2名が、これからの鹿島を背負って欲しい。
 攻撃的なサイドやトップ下に関しては、ここは豊富。背番号が13になり、さらなる飛躍が期待される荒木、同期の松村も。右サイドハーフはファン アラーノや遠藤、左サイドハーフは和泉、白崎、土居。白崎と土居はトップ下も見込まれる。小川優介と同じく、昌平高から新加入の須藤直輝も、これからの鹿島を担っていく存在。
 そして、新加入のアルトゥール カイキをどう起用するかが注目される。YouTubeのプレー動画を見る限り、左サイドや前線でプレーしている感じがするが、柔軟に対応できそう。あと、遠目からの強烈なシュートや、セットプレーなどでも威力を発揮するのではないかと思う。

・FWは伊藤翔の名前がない

 水戸へ期限付き移籍していた山口一真が、松本山雅FCへの完全移籍が発表になった。水戸で15得点を記録して、これからさらなる飛躍かと思いきや、左膝前十字靱帯損傷などで長期離脱。長期離脱中もあって、去就が注目されていたが、松本への完全移籍とは想定外だった。しかし、松本で必要と判断されての移籍だし、これからの活躍を期待したい。鹿島では2年間だったが、これまでありがとうございました。
 FW登録ではエヴェラウド、上田、染野の3選手が登録されている。エヴェラウドも去就が注目されていたが、どうやら残留か。昨シーズン終盤はエヴェラウドと上田の2トップでゴールを量産。若い染野も、2年目はリーグ戦初ゴールが期待される。
 気になるところは、伊藤翔の名前がない。他クラブへの移籍?とも思ってしまいたくなるが、ここはどういうことだろうか。今ブレーメンでプレーしている大迫勇也に対して、日本に復帰するのではないかなど、何かと憶測が飛んでいる。翔さんが万一退団だと、大迫が鹿島復帰というのもあったりして。まぁ、ここは翔さんの去就に注目することにする。

【まとめ】

 今季はACLがなく、国内の大会のみなので、予想通り、近年の大型補強というのはほぼなく、これからの鹿島を担う人材が多く入った印象。ただ、2021シーズンに限り、J1クラブは20となるので、過密日程になる。さらに、まだまだ衰えない新型コロナウイルスの影響が出そうやし、日程変更の可能性もありそう。
 ザーゴ監督2年目となり、今季はさらなる戦術の浸透が求められる。昨シーズン当初は、非常に苦しく、無得点が続いた。しかし、徐々に戦術が浸透し、最終的には5位まで順位を上げた。長いシーズンなので、勝てない時期は出てくると思うが、優勝できる力はある。いよいよ新シーズンスタート。

伊藤翔と奈良竜樹が移籍

 新型コロナウイルスは高止まりや拡大している県など、相変わらず収束が見えない。月曜日は検査数の関係で、比較的少ない感染者数になることが多いが、山口県では病院で集団感染が発生し、過去最多を更新した。緊急事態宣言が発令されている地域は、発令後約2週間ほどで結果がわかってくる。1都3県は今週末にもわかってくるが、去年の4月と桁が違うし、減少傾向が見えるのかは疑問。
 まだまだ不安だが、鹿島は先日、伊藤翔が横浜FCへ完全移籍、今日は奈良竜樹がアビスパ福岡へ期限付き移籍を発表した。奈良に関しては、期限付き移籍期間中は鹿島との公式戦には出場できないことになっている。
 まずは伊藤翔からだが、2021シーズンの選手登録リストに載っていないから、どうなるんやろうかと思ったら、どうやら移籍交渉をしていたようやね。翔さんは2019シーズンに鹿島に移籍。同シーズン開始当初は、長期離脱中の鈴木優磨(現:シント=トロイデン)の穴を埋める大車輪の活躍。しかし、過密日程の影響からか失速してしまい、シーズンが終わっても、大車輪の活躍だったパフォーマンスは戻らなかった。
 2020シーズンは、エヴェラウドと上田の活躍もあり、出場機会が減少した。横浜FCへの移籍ということで、横浜FCは若い選手が伸びてきていて、こういった翔さんのようなベテラン選手の存在は大きいと思う。「鹿島キラー」復活がないように(笑)。
 そして、奈良竜樹がアビスパ福岡への期限付き移籍が決まった。これはちょっと頭になかった。川崎で3年連続タイトルを獲ってきたファイター。現状の一番手が犬飼で、町田と関川が頭角を現し、自身のコンディション不良などもあって、鹿島での出場機会が限られてしまった。さらに大阪体育大学の林尚輝が加入した。年齢的に中堅だし、もう一年、鹿島でレギュラー争いをしてほしいと思っていたが、ここ2年は出場機会が減少しているので、是非とも福岡でレギュラーになってほしい。
 2人の移籍が発表になったが、まずはFW登録が3名になった。もう1人ほしいなぁ。大迫勇也なら最高。しかも代表で付けている背番号15が空いたので。本職がセンターバックの選手は4人になるが、ここは大きな穴にはならないとみている。負傷者が出てきたら、三竿や杉岡でカバーできる。あとは、サントスのピトゥカを獲得するのではないかと報じられている。本職がボランチの選手のようで、レオと永木の年齢的なところを考えると、獲得できるのであればよい補強になると思う。
 ピトゥカの続報は待つことにして、だいぶ戦力が整ってきたと思う。選手はすでに自主トレに取り組んでいて、チーム始動日も近づいてきた。新型コロナウイルスはまだまだ収束が見えないが、いよいよシーズンが始まる。期待しよう。

栃木を除き、緊急事態宣言延長

 緊急事態宣言から1ヶ月が経ち、全国的に減少傾向。栃木県に関しては、緊急事態宣言が解除されたが、他の10都府県に関しては、3月7日まで延長された。ただし、医療体制、新規感染者数などが改善されたら、3月7日を待たずに解除される。
 まずは、飲食にターゲットにした今回の緊急事態宣言、管総理の「1ヶ月後に必ず収束」と強い決意で実施された宣言は、大方の予想通り、10都府県で延長。ただ、改めて、緊急事態宣言って効果があるなと思った。これまでの対応の遅れを否定、強がりなどを繰り返してきた総理、宣言を1ヶ月で解除できなかったことに関しては「申し訳ない」と。こういった潔さが必要なんやね。
 何でもかんでもうまくいくわけではなく、あらゆる対策を講じた上で結果がでなければ次の手を打っていく、そういったものが見えないので「後手後手」と言われてしまうと思う。ただ、ホントにしんどいと思う。国のリーダーとして、あらゆる責任を負うわけやし。
 さぁ、感染状況だが、確かに減少傾向であることは明らか。ただ、医療体制がひっ迫している。首都圏はそうだが、関西も医療体制はまだまだ余裕がない。大阪、兵庫、京都はそれぞれ、緊急事態宣言解除へ向けて、具体的な指標を出した。最も気になっているところは、大阪の解除基準。@1日の新規感染者数の7日間平均300人以下、A重症病床の使用率が60%未満のいずれかを満たした場合に、国に要請したいとしている。
 1日の新規感染者数の7日間平均300人以下は、今日クリアした。ただ、専門家の意見を聞く、そして兵庫と京都の意見も聞いた上で総合的に判断するとはいえ、吉村さん、ちょっと急いでいないかな?と。解除基準を具体的な指標を設けること自体はよいことだと思うが、やはり医療体制に余裕ができないと解除は難しいんじゃないかな。医療体制の改善と新規感染者数の減少がセットで満たしたほうがいいと思うんだが。
 また1ヶ月延長になったが、中京圏、関西圏、福岡に関しては、このままの傾向が続けば、解除されるかも。首都圏が気になるが、期限を待たずに解除されることを願いたい。解除されたとしても、これまで通りの基本的な感染防止へ向けての対策は、一人ひとり変わらない。ワクチン接種をするかどうかは、人それぞれの判断だが、俺は接種したい。一般はまだまだ接種は先だが、花粉アレルギーの基礎疾患があると言って、何とか優先接種できんやろうか(苦笑)。ワクチン接種は待つとして、もう一踏ん張りしたい。

2021年度J1順位予想

 2021シーズンのJリーグ、開幕まで2週間を切った。新型コロナウイルスの影響で、今季に限り20チームで争うJ1、ワクチン接種が医療従事者から始まるが、感染が収束していない中での開幕ということで、まだまだ我慢の日々が続く。早く収まってほしい。
 20チームになるということで、過密日程になるが、今季も無事に終了することを前提に、順位予想をしてみよう。当たってほしいのは鹿島だけ(笑)。

  • 優勝 鹿島アントラーズ
  • 2位 川崎フロンターレ
  • 3位 FC東京
  • 4位 ガンバ大阪
  • 5位 名古屋グランパス
  • 6位 横浜F・マリノス
  • 7位 サンフレッチェ広島
  • 8位 セレッソ大阪
  • 9位 北海道コンサドーレ札幌
  • 10位 清水エスパルス
  • 11位 柏レイソル
  • 12位 大分トリニータ
  • 13位 ヴィッセル神戸
  • 14位 ベガルタ仙台
  • 15位 浦和レッズ
  • 16位 サガン鳥栖
  • 17位 横浜FC
  • 18位 アビスパ福岡
  • 19位 湘南ベルマーレ
  • 20位 徳島ヴォルティス

■優勝争いは鹿島、川崎、FC東京が軸か

 鹿島の優勝予想はもちろん、予想ではなく希望(笑)。鹿島に関してはまた今週末か、来週にでも改めて戦力を確認して、後日述べてみるが、久々にACLがなく、国内タイトルに集中できる。
 昨年のJ1王者の川崎、優勝争いの本命に挙げる人は多いと思う。あれだけの強さを昨年見せつけられたら。もちろん優勝争いには加わってくると思うが、ACLもあって、過密になってくる。特にACLのグループステージは中2日のオンパレード。まぁ、戦力補強はうまくいっていると思う。守田の移籍に伴って、名古屋からシミッチが加入。守田が務めたアンカーが有力だが、機能するかどうか。
 FC東京が非常にいい戦力ではないかと思われる。昨年はACLの影響もあったのか、いまいち状態が上がっていなかったが、大きな戦力ダウンになっていないと思うし、今季は上位に来るのではないかと思う。

■台風の目は清水

 昨年16位に沈んだ清水、オフに大補強を敢行。固定できなかったGKに権田が加入した。大分から鈴木、C大阪から片山などを獲得。特に昨年はリーグワーストの70失点を喫したため、DF陣の獲得が目立つ。
 C大阪で堅守を構築したロティーナが監督に就任。昨年の70失点が悪すぎたこともあるが、おそらく大幅に失点は減ると思う。決して守備的に戦うわけではないと思うが、攻撃陣においても補強を積極的に行っていて、守備よりも攻撃の構築がうまくいくか、ここにかかってくるのではないかと。

■オルンガ移籍が大きい柏、チーム内外で落ち着かない浦和

 昨年のJリーグMVPのオルンガが、カタールのアル・ドゥハイルに移籍した。技術、フィジカル、スピードなど、規格外のパフォーマンスを魅せ、28ゴールを決め得点王とMVPを獲得したが、この穴は大きい。さらに、中村航輔もポルトガルのポルティモネンセSCに移籍した。
 GKに関しては、キム スンギュがいるので、大きな穴にはならないと思うが、オルンガかな。鹿島で言えば、エヴェラウドがいないという例えになるのかなと思う。ここは呉屋、クリスティアーノといった優秀なFWがいるので、うまくかみ合えば。
 そして、チーム内外で落ち着かない浦和、若い橋岡が移籍、レオナルドが中国の山東泰山へ移籍決定的かと報じられたが、ACLのライセンスはく奪の影響で、去就が不透明。そして、残念ながら柏木と杉本が、沖縄キャンプ中の禁止事項で、飲食店での外食をしていたとして、クラブから処分。杉本はその後チームに復帰したが、柏木は繰り返しの規律違反があったとして、戸苅淳フットボール本部長が、移籍先を探した上で退団させると発表した。
 柏木と杉本の行為はいただけないが、戦力においても、先ほど述べていた通り、橋岡の移籍、レオナルドの去就が不透明、さらに昨年まで徳島で監督を務めていたリカルド ロドリゲス監督の下の戦術の取り組みもある。興梠が離脱していて、ちょっと苦しいのではないかと思われる。

■昇格組は苦戦?

 昨年はJ1参入プレーオフがなく、2チームの昇格となった。その徳島と福岡、ちょっと苦しいかも。徳島は、昨年まで指揮していたロドリゲス監督が浦和の監督に就任し、ダニエル ポヤトス氏が徳島の監督に就任した。J1復帰1年目、さらに新監督就任も政府の外国人の新規入国制限により、来日できないポヤトス氏。監督不在でJ1開幕の可能性があるため、これは大きく影響すると思う。
 福岡に関しては、守備の崩壊はないと思われるが、攻撃陣の迫力がやや不足しているかも。ただ、C大阪で実績のあるブルーノ メンデスは獲得できた。守備をベースに戦ってくるのではないかと思われる。

【最後に】

 今季のJ1は20チーム、4チームがJ2に降格することになっている今季のJ1、非常に厳しい戦いになる。今年は、新型コロナウイルスなど、その他の影響によって、代替の日程の調整がつかなった場合、「みなし開催」が適用される。エントリー人数が満たせなかった該当チームは、0対3の敗戦として試合を開催したものとみなされるなど、これが適用されないようにしたいところ。
 ここに挙げていないチームは多くあるが、どうなるかはわかりません(笑)。鹿島だけが当たってくれればそれでいいです(笑)。あと2週間を切ったJ1、俺の現地観戦はおそらく、新型コロナのワクチン接種が終わった時になると思う。何とか半年以内に接種できるんやろうか。我慢します。

2021年度J2順位予想

 2021シーズンのJリーグ、J2も開幕まであと2週間を切った。J2は22チームで戦うことは変わらないが、今季はJ2に降格するJ1クラブが4になるに伴って、J2も今季はJ3に降格するクラブが4となる(ただし、J3リーグで1位と2位になったクラブが、J2ライセンス以上を取得しているかどうかで、降格クラブ数は異なる)。
 J1同様、昨年のJ2も新型コロナウイルスの影響で、週2試合の過密日程になることが多かった。今年のJ2は、昨年ほどの過密日程というわけではないものの、降格クラブが4のため、非常に厳しい戦いになる。J1の順位を予想するのは難しいが、J2はもっと難しい。では、予想してみよう。

  • 優勝 V・ファーレン長崎
  • 2位 ジュビロ磐田
  • 3位 京都サンガF.C.
  • 4位 大宮アルディージャ
  • 5位 ヴァンフォーレ甲府
  • 6位 モンテディオ山形
  • 7位 松本山雅FC
  • 8位 アルビレックス新潟
  • 9位 水戸ホーリーホック
  • 10位 ギラヴァンツ北九州
  • 11位 ジェフユナイテッド千葉
  • 12位 ファジアーノ岡山
  • 13位 東京ヴェルディ
  • 14位 FC町田ゼルビア
  • 15位 ツエーゲン金沢
  • 16位 ザスパクサツ群馬
  • 17位 栃木SC
  • 18位 レノファ山口FC
  • 19位 FC琉球
  • 20位 ブラウブリッツ秋田
  • 21位 愛媛FC
  • 22位 SC相模原

■J1昇格争い、長崎が一歩リードか

 J1自動昇格は長崎と磐田と予想した。優勝は長崎と予想。昨年惜しくも3位で、J1昇格を逃しただけに、今季に懸ける思いは強い。エジガル ジュニオが完全移籍に移行したことは大きい。昨年途中から期限付きで加入も、ゴールを量産した。今季もゴールを量産するのではないかということで、優勝と予想した。
 2位に挙げたのが磐田。昨年は優勝と予想したが、予想外の6位に沈んだ。G大阪から期限付きで加入した遠藤が、期限付き移籍延長で今季も磐田の選手として戦う。かつて磐田の黄金期を築いた鈴木政一監督が続投。今季こそJ1昇格に導けるか。

■台風の目は京都

 今季のJ2で台風の目になるのは京都と見ている。90分間ハードワーク、攻守にアグレッシブに走る「湘南スタイル」を構築し、ベルマーレの監督を長く務めたチョウ・キジェが監督に就任した。
 スポーツ記事を見る限り、チームとしての仕上がりがよさそう。監督の下で指導経験のある中川や武富らが加入して、戦力的にも充実している。昨年の得点王ピーターウタカが、年齢的にこのサッカーについていけるか、これが最も気になるが、仕上がりがよさそうなだけに、優勝の可能性もあると思う。

■J2の残留争いは熾烈

 J3から秋田と相模原が共にJ2初昇格。この2チームは、まずは残留が目標となる。昨年最下位に沈んだ山口と21位の愛媛は、昨年は降格がなかったため命拾い。山口は2015年の主力で、J3優勝に貢献した島屋と岸田が戻ってきたが、その時のパフォーマンスができるかどうか。愛媛は山口ほど補強していないが、どうなのか。
 下位はこのように予想してみたが、いずれにしても、今季に限り降格クラブが4のため、非常に熾烈になることは間違いないと思われる。

【最後に】

 今季のJ2も、新型コロナウイルスの影響で不安の中でスタートする。緊急事態宣言が継続中の地域(県独自の緊急事態宣言も含む)では、上限5,000人開催が決定している試合もある。医療従事者への先行接種が始まったが、これも始まったばかりで、一般にはいつワクチン接種ができるのか。
 今季もJ1参入プレーオフが行われず、J1昇格は2チーム、J3降格は4チーム(J3の成績次第で減る可能性あり)になり、昇格は狭き門、降格はやや広き門となる。不安の中のスタートだが、シーズン中にも新型コロナ終息の傾向が見えてほしい。新規感染者数の減少が鈍化、人出の増加が見られるが、まだまだ我慢。

2021シーズンの鹿島は?

 2021年のJ1リーグの開幕もあと一週間を切った。対外試合をこなして、手応えと開幕へ向けての課題など、チームの仕上がり状況を見ているチームもあるやろう。いよいよ2021シーズンの開幕である。
 今年の鹿島は、久々にACLがなく、国内の戦いとなる。昨年が大補強を敢行したこともあるが、今年に関してはアルトゥール カイキとピトゥカのブラジル人が加入、そして新人選手の入団ということで、2010シーズン以来、他のJクラブから完全移籍で獲得した日本人がゼロとなった。
 2021シーズンの鹿島について、先月にシーズン登録リストを見て、ポジション別に述べているが、改めて、今季の鹿島について語ってみる。

・補強はやや控えめ

 先ほども少し述べているが、昨年は他のJクラブから日本人選手を完全移籍した選手が5人、これはこれまでなかったこと。今年に関してはアルトゥール カイキとピトゥカの加入、新人選手の入団6名。他のJクラブから完全移籍で日本人を獲得しなかったのは2010年以来。
 そもそも、2010年までの鹿島は、新人選手とブラジル人補強で進めてきていて、他のJクラブから日本人を獲得することは滅多にしなかった。2011年以降は、ACLや世代交代を進めていくということもあって、多くの日本人選手を獲得してきた。
 昨年は、大きな戦術変更ということや、一昨年はサイドバックに泣かされたこともあって、日本人選手5人獲得した。昨年からの戦術のベースはできつつあるので、新人選手の育成を含めた戦いができる。

・センターバックがやや薄いように見えるが、問題ないと見る

 奈良がアビスパ福岡に期限付き移籍。これにより、センターバックが本職の選手は犬飼、町田、関川、新人の林の4人。林がどれだけやってくれるかは、やはり未知数ではあるが、即戦力センターバックのはず。いきなりポジション奪取というのは難しいかも知れないが、大卒新人センターバックで、1年目にレギュラーを獲ったといえば、2004年の岩政大樹を思い出す。
 岩政は開幕から早速先発とかではなく、シーズン途中からポジションを奪取した。そこから2013年までの10年間、鹿島で大活躍してくれた。林に関しても、それだけの才能を持った選手と思いたいし、ルヴァンカップのグループステージとかは出場機会があるのではないかと思う。
 現状の一番手は犬飼だと思うが、その次は町田と関川がしのぎを削っている。各新聞を見ると、町田が優勢っぽいが、関川は3年目になり、勝負の年となる。鹿島は入団から3年程度経った段階で、次の方向性を判断することがある。近年はACLなどの影響で、3年待たずに期限付き移籍する選手が出てきているが、それはさておき、関川はレギュラーを取れるか勝負になる。

・アルトゥール カイキとディエゴ ピトゥカがまだ来日できないが、他の選手でカバー可能

 緊急事態宣言により、政府の外国人の新規入国制限があって、アルトゥール カイキとディエゴ ピトゥカがまだ来日できない。これに関してはやむを得ないし、新規入国制限が緩和されるまで待つしかない。
 レオ シルバもまだ合流できていないため、ボランチは三竿はほぼ確定と仮定して、永木、小泉もいる。あとはファン アラーノや白崎がボランチを務めることができる。おそらく白崎はトップ下かサイドハーフが有力だが、レオやピトゥカが合流すれば、豪華な戦力になる。
 アルトゥール カイキはどうやら左サイドハーフを担うことが有力。同ポジションには、土居、和泉、白崎もいるが、土居と白崎はトップ下も務めることが予想され、FW登録が3名というのが少ないかなと思ったが、2トップと1トップを柔軟に対応してきそう。
 アルトゥール カイキとディエゴ ピトゥカがまだ来日できないが、大きな戦力ダウンにはならないと思う。来日したとしても、まずはコンディションを整えて、鹿島のサッカーを理解してからの出場となると思うので、現有戦力でカバーしていくことになる。

・真価を問われる「2年目」

 昨年は、一昨年度の天皇杯敗退などで、これまでの堅守速攻のサッカーから、自分たちがボールを保持して相手を動かす攻撃的サッカーへと舵を切った。
 昨シーズン序盤は、その影響が出て、スタートダッシュに失敗。しかし、第5節の横浜FM戦で初勝利を挙げ、その後徐々に戦術が浸透し始めた。新型コロナウイルスの影響もある中で、若い選手を積極的に起用してきたザーゴ監督。改革「2年目」は、その若い選手を含め、チーム全体で戦術を深めていくシーズンとなる。
 マリノスに関しても、2017年までの堅守から、2018年からポステコグルーが監督に就任後、攻撃的サッカーへと生まれ変わった。2年目の2019年にマリノスを優勝に導いている。鹿島に関しても、この流れに乗せて、優勝に導いてくれると信じたい。

【まとめ】

 改めて戦力を見ていくと、大きな不安材料はないと思う。アルトゥール カイキとディエゴ ピトゥカが合流して、戦力としてフィットすれば鬼に金棒か。外国人枠の関係でどうなのかというのはあるが、ブエノの鹿島復帰有力といった一部の記事が報じていたが、このあたりは続報を待つ。川崎やG大阪などを優勝予想を挙げる解説者や評論家がいるが、鹿島も面白い。サポーターなら当然優勝を期待するが、鹿島にも注目してほしいと思う。
 医療従事者へのワクチン接種、いよいよ新型コロナ終息へ向けての切り札として始まった。先日も述べているが、一般接種はまだなので、それまでは自宅で応援します。シーズン途中から現地観戦を再開できるよう、新型コロナの終息を願う。シーズン開幕まで、あと僅か!

首都圏を除き、緊急事態宣言解除へ

 緊急事態宣言から2ヶ月弱が経ち、関西の京都、大阪、兵庫の3府県、中京圏の岐阜と愛知、福岡に発出されていた緊急事態宣言が、2月28日をもって解除が決定。解除が決定した府県に関しては、解除後は飲食店における時短要請を段階的に緩和していくことになった。
 街の人々からは賛否両論。俺自身は「一応賛成」する。京都の場合、ここ最近は新規感染者数が1桁で推移し、昨年の9月頃の第2波が収まった頃の水準になった。京都が独自に定めた3段階の基準も、特別警戒基準から警戒基準に下がっている。こうしたことから、解除してもいいのではないかと。
 「一応」としたのは、医療体制がどうなのかというところ。以前のひっ迫状況からは脱したと思われるが、ステージ2相当まで下がる見込みがあるのかというところがわからない。第2波は若い世代が中心だったし、今回の第3波とは状況が違う。ただ、今は京都の新規感染者数が1桁で推移しているので、これを維持またはそれ以下で推移すれば、医療体制も徐々に改善していく可能性はあるのかなと。
 反対意見も頷ける。いつまたリバウンドするか、やっぱりこれが懸念される。しかも、3月と4月は歓送迎会や移動、桜の時期ということで、また感染再拡大するのではないかと。ゼロはなかなか難しいし、これを待ってはいつまで経っても解除は難しいし、それこそ経済が死んでしまうと思う。第1波が収まった時、京都では新規感染者数がゼロの日が3週間近く続いたことがあるが、結局コロナは消えたわけではない。
 緊急事態宣言を解除するなら、関西の3府県が同時に解除することは強く望んでいた。大阪がダメなら京都や神戸に変えるといったことはないし。このあたりはよかった。
 首都圏は厳しい。ステージ4相当の指標がまだ残っている上、感染減少が鈍化、さらに神奈川や千葉が特に下げ止まりが見られる。管首相や1都3県の知事らは、3月7日までの宣言で終わらせたいが、尾身会長は再延長の可能性も示唆。誰だって再延長は避けたいけど、来週からの一週間でギリギリの判断を迫られそう。
 首都圏の1都3県を除き、緊急事態宣言が解除されることが決定したが、飲食店への時短要請を段階的に緩和していくなど、感染防止対策を講じていく。多くの国民は「これで大丈夫」とは思っていないと思うが、残念ながら、一部の国民は「解除になった!遊びに行こう!」という人が出ると思う。その気の緩みから感染というのはあり得るし、「これで大丈夫」とは思わないでほしい。
 解除になったら、人出がまた増えるのは確実。特に桜のシーズン。京都人なので、非常に懸念しているのが嵐山。また観光客が押し寄せるのではないかと。Go Toトラベルはまだ一時停止中だが、桜のシーズンに再開というのはやめてほしい。桜なら自身の地元でも見られるし、わざわざ嵐山に訪れなくても・・・、って思う。
 でも、日本人って偉いね。あれだけの状況を要請や自粛で減少させられるんやから。あとは、1年前と違って、国民もどうしたら感染リスクを低くできるのか、というところを理解してきていると思う。まだまだこのコロナに関しては分からないところは多くあると思うが、解除になっても引き続き、感染防止に努めたいと思う。

IT関係勤務者として、ちょっと本音

 Jリーグが開幕した。鹿島は清水に1対3で敗れ、黒星スタートとなったが、ルヴァン杯GS第1節の鳥栖戦では、不甲斐ない内容だった清水戦とは一転、3対0の快勝。G大阪の選手やスタッフたちが新型コロナウイルスに感染という、早速不安にさせられるニュースが入った。これは続報を待つことにしよう。
 さて、今はシステムエンジニア、プログラマーとして働いている俺だが、最近、みずほ銀行のシステムトラブル、新型コロナ接触確認アプリのCOCOAで不具合が約4ヶ月放置、ポケモンGOでは、有料イベント(チケット購入制)が、チケットを購入していないトレーナーも有料イベントがプレーできてしまう不具合など、IT関係の仕事をしている俺からすると、ある意味ちょっと頭が痛い(苦笑)ニュースが入っている。
 これらのニュースを見ると、お客様の立場からすると「何しとんじゃ!」とか「不具合がないようにしろ」と怒る人が殆ど。全くその通り。ちゃんと使えへんのやから。
 今回は表題の通り、これまで長くIT関係に勤務してきて、ちょっと本音を述べてみる。これで許してもらえるのか?と大ブーイングを浴びそうだが(汗)。

・不具合のないシステムやアプリは殆どないはず

 かなり前だが、ニュース番組で、セキュリティ関係に勤めるエンジニアが言っていたのだが、「不具合のないシステムはない」と。当初、俺や同じ業界に勤める友人も「言い切ったなぁ」と。
 俺自身は、不特定多数に提供するアプリの開発の経験はなく、一企業向けのシステム開発を本職としているが、お客様の要件に合わせて、あらゆるパターンなど想定して、システム作りやテストに励み、リリースする。ただ、本番稼働後、一部のユーザーのイレギュラーな操作によってエラー、想定していないケースが出てきた等、普通にあり得るのが現状で、本番稼働後も手直ししてきた。
 本番稼働後に追加機能実装、不具合修正というのはつきもので、修正して品質をどんどん高めていっている。どんなアプリやシステムも同じ。ただ、COCOAとか、ポケモンGOの今回の不具合は、さすがにダメダメ。本来機能すべき箇所が動かず、できてはいけないことができてしまう、というのもあるのだが、さすがに大きな不具合。「どんな作りなんや」って思ってしまうわ。プログラムソース見せてほしいわ(笑)。

・やってはいけないことは「デグレード」

 デグレードという用語は、IT関係に勤めていないと分からないと思うが、システムの機能追加や、不具合修正は行ったものの、その修正によって新たに不具合を出す、また正常に動いていた箇所が動かなくなることを言う。
 そのデグレードを出さないためには、プログラムを修正する前に、どういった要件なのか、不具合の場合はどの箇所に不具合があるのか、その修正による影響範囲を必ず見る。その影響範囲によって、上司や取引先に相談することも当然ある。これらを把握した上で修正するのだが、それを怠るとデグレードになる。実際、残念ながらデグレードはよく見る。要因は様々だが、開発言語に慣れていないとか、経験がまだ乏しいとか。
 現に、ポケモンGOは時々デグレードする。アプリ終了メニューが使えていたのが使えなくなったり(今は修正済み)、リワードを受け取れていたのが受け取れない(今は修正済み)など、影響範囲をちゃんと調べたのか?と思ってしまう。

・再発防止対策はホントに難しい

 これはIT関係以外でもあり得ると思うが、何かお客様に影響を与えるトラブルを起こしたとき、再発防止対策を考えていくが、これって本当に難しい。
 テレビ等で「再発防止に努めます」とか「徹底します」といったコメントを聞くが、テレビやメディア向けはそれでいいかも知れない。再発防止対策の考え方としては、「このように講じておけば、意識することがない」解決策で、それを迷惑かけてしまった側は再発防止策を考えて、対策の効果を検証することが大切。「徹底します」とか、何気なく「マニュアルに記載します」といったのは要注意。
 口で言うのは簡単。ただ、それを実際に対策を考えて、お客様に納得させるのは難しい。俺も人間なので、不具合を出す時があって、報告書の再発防止策欄の記載は考えさせられるし、何度もやり直しをさせられたことも。
 ポケモンGOでは、大きな不具合を出してしまった場合、お詫びとしてアイテムを特別にもらえるなど、一応補填イベントとかはやっている。何だか、友人を怒らせて、お詫びにお菓子を買ってきたみたいな感じ。そういったお詫びもありがたいのだが、何だかねぇ・・・。

・IT関係では「エビデンス」という言葉は昔から使っている

 政府の需要喚起策「Go Toトラベル」で、このGo Toが感染を拡大させたのではないかという周りの声に対して、管首相は「エビデンス(根拠、証拠)がない」と、政府内でやたらと「エビデンス」を強調していた。IT関係以外でも昔から「エビデンス」という言葉を使っているかも知れないが、IT関係でも昔から使っている。
 詳しくは述べないが、IT関係では単体テスト、結合テスト、総合テストといった、各工程におけるテストをする。そのテスト結果をExcelの資料などにまとめて、これをエビデンスとして、担当SEに提出する。このような感じで、IT関係ではエビデンスという言葉を使っている。
 不具合を起こしたCOCOAやポケモンGOでは、そういったエビデンスの提示など、社内で行っているかはわからない。エビデンスは一定の効果はあるものの、凝ったエビデンスや、細かいエビデンスを作るといった感じで、エビデンス作りに時間をかけては、本来のテストの考え方を忘れることがある。
 エビデンスの提示要否は、その職場によりけり、というのが現状。要は、エビデンス作りに力を入れるのではなく、あらゆるテストケースを洗い出し、要件に満たしているかを検証していくのが、本来のテストの考え方なのだが、COCOAやポケモンGOとかは、どんなテストをしたんやろうかと。

【まとめ】

 お客様の立場からすると「不具合のないようにせぇよ!」と言いたくなる。確かにごもっとも。なので、システム作りに携わっている俺からすると、みずほ銀行のトラブルなどは他人事ではないなと感じた。
 結局、人間がシステム作りをしているわけなので、ミスは確かに付きものでもある。が、その不具合によっては大変なことになる。以前、俺は健康診断関係のシステム作りをしたことがあるが、不具合によって診断結果が誤って印字されていると、場合によっては命に関わることになる。万一、誤った結果によって亡くなることがあったら、どう責任をとるのかということになる。
 IT関係は集中力や知力、体力が必要な業界で、つらいことはたくさんあるが、自分の作ったシステムが動いて、お客様に満足してもらえれば、頑張った甲斐があったなと喜びを感じることができる業界でもある。これからも、システムを使ってもらえるお客様のために、しっかりと励んでいきたい。

1都3県の緊急事態宣言解除へ

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、今年1月に東京、埼玉、神奈川、千葉の1都3県に発出されていた緊急事態宣言、今月21日をもって解除が決定した。宮城県は、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、仙台市と共同で独自の緊急事態宣言を発出した。
 この1都3県の解除に関しては、野党や国民に賛否両論の意見が多く出ている。俺自身は解除に一応賛成する。下げ止まりが続き、最近は微増傾向になっているのが気になるが、医療体制がそれなりに改善していること、1月のピークに比べてかなり減ったと思われる。
 それに、今の特措法では限界があると思う。今回は飲食にターゲットにしたものであるが、正当な理由がなく、命令に応じられない場合は、店名公表や過料を科せられるようになったものの、「店名公表=宣伝」のような感じにもなっているし、やはり「禁止」も加えた特措法も必要になって来るのではないかと。
 本来、「店名公表=宣伝」ではなく、店名公表されるということは「ブラックリスト入り」のような扱いのはずなのだが。飲食店の事情もわかる、従業員を守りたい、店が潰れてしまう、などの事情はよくわかる。昼の報道番組で、要請に応じられない飲食店の店主に「(要請に応じずに営業を続けて)自分たちの店からコロナ感染者が出たらどうする?」や、さらに「死者が出たらどうする?」と記者が問いかけた際、店主は何も答えられなかった。これがほぼ全てじゃないかな。どう責任をとるかだと思う。
 東京の夜の繁華街で、要請に応じていない飲食店は満員になっているところがあると、ネットニュースで見た。我慢できないことを管総理に訴えていたり、大声で会食したり。多くの国民はそれでも我慢しているはずなのに、こういった輩はコロナに感染して、後悔したらいいと思う。どうしようもない。何だか、そこまでして飲みたいのかと思ってしまう。
 緊急事態宣言の意味合いが薄れつつあった、今回の状況。今月21日からさらに延長しても、あまり意味がないと思われる。ただ、店の規模に応じた補償は急務ではないかと思うが、難しいんやろうね。どうやって実態把握を早期にできるか、人材確保など、多くの課題があるんだと思う。
 宮城県の独自の緊急事態宣言はあるが、国が発出する緊急事態宣言は、今月21日で解除になる。多くの国民は、解除になっても、感染防止対策の徹底は変わらないと、わかっている。引き続き、感染防止対策を続けるが、疲れるねぇ。一般向けのワクチン接種はいつになることのやら。


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