鹿島魂From関西
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第471回〜第480回

川俣慎一郎、今シーズン限りで契約満了

 鹿島は14日、GK川俣慎一郎の今シーズン限りで契約満了を発表した。
 寂しくなるなぁ。川俣は2008年に鹿島ユースからトップ昇格。この時は曽ヶ端という大きな壁となる選手がいた。曽ヶ端の牙城は崩せず、2011年にベガルタ仙台に期限付き移籍。翌年に復帰した。
 復帰しても、曽ヶ端や佐藤がいて、2人からポジションを奪うことができなかった。公式戦デビューは、2016年5月のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)のGS最終節。この時はすでにGS敗退していて、出場機会が少ない選手が多く出場していた試合。その試合に川俣がGKを務めていた。
 さらに2017年、クォン スンテが加入し、ますますGKのレベルが上がった。結局、現時点までで公式戦出場は1試合のみ。結局リーグ戦の出場がないまま、契約終了となった。
 これだけ長い間鹿島に所属しておきながら出場がなく、どこかのクラブへ完全移籍してもやむを得ないと思っていた。ただ、貴重な中堅選手であったと思う。第4GKの沖がまだ20歳、来季は山田大樹くんがトップ昇格する。年齢層バランスという点で、中堅選手がいなくなるが、スンテや曽ヶ端もそう長く鹿島でプレーすることはないかも知れないので、沖や山田くんに今後を託したい。
 鹿島ユースから数えて15年、貴重な中堅選手の存在として、チームを支えてくれたことを感謝。きっと、どこかのクラブが獲ってくれると思うし、そこでの活躍を期待したい。これまでありがとう。

久保田和音、今シーズン限りで契約満了

 鹿島は16日、MF久保田和音の今シーズン限りで契約満了を発表した。期限付き移籍先の岡山との期限付き移籍期間の満了もすでに発表されている。
 先日の川俣に続いて、今シーズンは岡山へ期限付き移籍していた久保田も契約満了。残念。久保田は大阪桐蔭高校から2015年に入団。プレースタイルは柴崎岳と似たタイプで、視野が広く、パスセンスに優れた選手。仮契約を結んだときに、「柴崎選手に勝てるように頑張りたい」とコメントしていた。毎年恒例の水戸とのプレシーズンマッチでは、2015年のルーキーでありながら先発出場した。
 いち早く公式戦デビューがあるかなと思ったら、2017年までの3シーズンで、リーグ戦の出場はゼロ。鹿島は入団3年経過して、これからを見極めるが、4年目も鹿島に。そして、J1第31節C大阪戦でようやくリーグ戦デビュー。続く第32節の柏戦でも先発出場。この時はACL決勝へ向けての過密日程のため、メンバーを大幅に変更して臨んだ2試合だったが、いずれも好機を演出している。
 そして今年、岡山への期限付き移籍。シーズン当初はレギュラー奪取かと思ったが、自身の負傷により、その後は出場機会が激減。岡山でも不完全燃焼に終わった。
 鹿島での出場2試合においても、岡山でレギュラーを一時期奪っていた時期においても、久保田のポテンシャルは高いものだと思う。今後は移籍先を探すことになろうかと思うが、きっとどこかのクラブが名乗りを挙げてくれると思うし、自分自身に合ったクラブを選んでほしい。期待している。

不安な決勝進出

 2019年度の国内サッカーは天皇杯を残すのみ。21日、天皇杯準決勝が2試合あり、神戸は清水を3対1で、鹿島は長崎を3対2で下し、決勝は神戸vs鹿島の顔合わせとなった。
 鹿島にとって、清水のほうが戦いやすいかな思っていたから(汗)、清水に決勝進出を期待していたが、やっぱり神戸が決勝進出。準決勝では今季限りで現役を引退するビジャは出場していなかったが、イニエスタらの活躍によって勝利。ビジャや同じく今季限りで引退する那須のためにという思いが強い。
 対して、鹿島は長崎に勝ったものの、試合内容で不安を残している。まずは選手層、今日は遠藤が負傷なのか、ベンチにも入っていなかった。今大会では、上田と相馬は前所属チームで出場しているため、規定により鹿島の選手としての出場ができない。今日は土居が前半のプレーだけで退いている。大事をとっての交代と思いたいが、前線の選手のコマが不足している。
 試合内容は、前線も翔さんのところでボールが収まらない、カウンターもパスミス。長崎の3バックの奇策に、剛さんは想定内だったそうだが、サイドからの攻撃に手を焼き、ヒヤリとする場面も多かった。
 はっきり言って、こんな内容では神戸が優勝する可能性が高い。神戸はクラブ史上初のタイトルが懸かる試合になるので、多少の硬さは出てくると思う。しかし、経験豊富な選手、そして西とかが、そのあたりをどうすればいいかは知っていると思う。先ほども言っているが、ビジャや那須のためにという思い。
 鹿島は確かにこれまで通算20個のタイトルを手にしているが、近年主力選手の移籍が相次ぎ、タイトルを知る選手が少なくなってきている。タイトルを知らない選手が増え、決勝では硬くなると思う。鹿島に関しても、そのあたりをどうすればいいか、神戸よりも知っているはず。
 不安な決勝進出だが、神戸はビジャや那須のため、鹿島は剛さんのため。どちらが有終の美を飾ることになるか。ただ、鹿島は優勝しておかないと、ACLプレーオフが1月28日(火)のため、オフが殆どなくなる。さらに、来季は新監督を迎えての戦いになり、新監督の戦術理解の時間も限られる。優勝すればACLは本戦からなので、多少のオフ期間はあるやろう。絶対に優勝したい。

2019シーズンのJ1クラブを「簡単な一言」で評価する

 2019シーズンの国内サッカーの全日程が終了し、これからは移籍、戦力補強などがメインになってくる。鹿島は2日、アントニオ・カルロス・ザーゴ氏が2020シーズンから鹿島の監督に就任すると発表した。そして、ジーコテクニカルディレクターとの契約更新も発表されている。
 J1リーグ優勝は横浜F・マリノス、ルヴァンカップ優勝は川崎フロンターレ、天皇杯優勝はヴィッセル神戸という2019シーズンの国内サッカーとなった。各チームにおいて、予想以上、まさか、など様々だと思う。ここで、今季のJ1クラブを「簡単な一言」で振り返る。

  • 攻撃的サッカー浸透・・・横浜F・マリノス
  • アウェイ8連戦お疲れ様・・・FC東京
  • 今年も超過密日程お疲れ様・・・鹿島アントラーズ
  • タイトルの取り方覚えたかな・・・川崎フロンターレ
  • いつの間にかJ1最少失点・・・セレッソ大阪
  • やっぱり3-4-2-1が好き・・・サンフレッチェ広島
  • いつの間に7位に・・・ガンバ大阪
  • 2度の監督交代も戦術浸透・・・ヴィッセル神戸
  • 下馬評を覆す躍進・・・大分トリニータ
  • ルヴァンカップは感動しました・・・北海道コンサドーレ札幌
  • 安定のこのあたりの順位・・・ベガルタ仙台
  • 守備がねぇ・・・清水エスパルス
  • 攻撃的サッカー、あれ?守備的サッカー?・・・名古屋グランパス
  • 組長・・・浦和レッズ
  • ありがトーレス・・・サガン鳥栖
  • 湘南スタイルは大事にしてね・・・湘南ベルマーレ
  • 得点力不足が響いた・・・松本山雅FC
  • フベロ監督に期待します・・・ジュビロ磐田

■攻撃的サッカーが実を結ぶ■

 おそらく、F・マリノスの優勝を予想する人って、マリノスサポーター以外は殆ど予想していなかったと思う。2018年からポステコグルー監督が就任し、これまでの堅守から攻撃的サッカーへ生まれ変わった。1年目はハイライン戦術の浸透に苦しみ12位。56得点したが56失点、これまでの堅守のイメージから、56失点は多かった。GK飯倉(現神戸)も高い位置取りをしていたし、ちょっと怖いなぁと思った。
 2019シーズンに入り、その攻撃的サッカーは継続。何と言っても、JリーグMVPの仲川、マルコス ジュニオール、エジガル ジュニオなどの攻撃陣が脅威。エジガル ジュニオが長期離脱も、途中加入のエリキが見事にその穴を埋めた。
 攻撃陣に目がいってしまうけど、守備も大幅に改善された。チアゴ マルチンスや畠中らの活躍により、失点が大幅に減り、38失点。攻守両面で噛み合い、シーズン後半の破竹の7連勝を記録。特に第33節の川崎戦では、好調川崎を圧倒し、これで優勝を大きく引き寄せた。川崎に勝ったことが非常に大きかった。

■ともに失速、FC東京と鹿島■

 シーズン終盤の優勝争いは、横浜FM、FC東京、鹿島の3チームが軸となっていた。FC東京は前半戦の主役となっていた。第8節に首位に立ってから、第27節まで首位をキープ。永井とディエゴ オリヴェイラの強力2トップを軸に首位を快走。ラグビーワールドカップの関係で、アウェイ8連戦という日程も優勝争いに残った。FC東京の場合、残り3節の失速が痛かったかなと。
 鹿島に関してもシーズン終盤に失速。第28節で首位に立った時は、このままキープしてほしいと思っていた。しかしケガ人が続出し、次第にパフォーマンスも低下。この低パフォーマンスは天皇杯決勝まで続いた。鹿島に関しては、後日詳しく振り返る。

■下馬評を覆す大分トリニータ■

 シーズン開幕前、多くの人はJ2降格を予想していたと思う。失礼ながら俺も降格予想だった。V字回復でJ1に戻ってきても、J1だから厳しいかなと思っていた。ところが、J1開幕戦の鹿島戦、藤本(現神戸)の2ゴールの活躍があり白星発進。シーズン序盤は3位につけるなど、好調を維持していた。
 シーズン中盤に入って、引き分けや敗戦が少し目立ち始めたものの、J1復帰1年目は9位で終えた。J3だった2016年から片野坂監督の攻撃的サッカーの継続、これがJ1でも通用した。最も評価したいのが、一度も2桁順位になることがなく、常に1桁順位をキープしていたこと。好不調の波が少なかったのではないかと。

■今後のサッカースタイルは?名古屋、湘南■

 シーズン序盤3連勝発進だった名古屋、シーズン序盤は好調だったものの、大失速。9月に風間監督を解任し、フィッカデンティが監督に就任。攻撃的サッカーを目指していた風間氏と、守備戦術が得意のフィッカデンティ、真逆の監督選びってどうなのかと。風間監督時代には失点が多かったので、まずは守備の再構築からという意図か。フィッカデンティの来季続投が決まっているが、どういう方向性を目指しているのか。
 湘南は果たしてどうなのか。これまで゙貴裁が2012年から監督に就任し、90分間ハードワーク、縦に速い攻撃的サッカーの「湘南スタイル」を構築し、J2降格の時期はあったものの、このスタイルを継続してきた。しかし、2019年8月に゙監督のパワハラ問題が浮上し、゙監督は10月に退任。
 その後の湘南は失速。16位で終え、J1参入決定戦へ。辛うじて引き分けに持ち込み、J1残留を果たしたが、これまで築き上げてきたスタイルだけに、来季以降どうなっていくのか。

【まとめ】

 J1は横浜F・マリノスが優勝した。攻撃的サッカーが実を結び、来季も上位争いをすると思う。ただ、どこかに穴はあるはず。これは各チームが研究してくるやろう。
 首位に立つ時期もありながら悔しいリーグ戦となったFC東京と鹿島、この2チームは早速、ACLプレーオフがあるため、早くもシーズンが始まる。厳しい戦いになるのは言うまでもないが、必ずプレーオフは勝って、4チームで本戦を戦いたい。
 ここに挙げていないチームは多くあるが、うまくかみ合えばどのチームも上位争いはできるはず。来季は柏レイソルと横浜FCがJ1に昇格する。来季も楽しみ。

2019シーズンのJ2クラブを「簡単な一言」で評価する

 2019シーズンの国内サッカーの全日程が終了し、J2に関しても移籍や戦力補強が活発化している。2019シーズンのJ2は柏レイソルが優勝、そして横浜FCが2位に入り、J1復帰を決めた。
 J2に関しても長丁場、近年のJ2は戦力が拮抗してきていて、上位に来るだろうと思ったチームが下位、逆に下位かなと思ったチームが上位に来ることは普通にありえるようになった。昨日はJ1クラブを簡単な一言で評価したが、今日はJ2クラブを簡単な一言で評価してみた。

  • オルンガ!オルンガ!オルンガ〜!・・・柏レイソル
  • 大ベテランと若手の融合・・・横浜FC
  • 戦力は悪くないのだが・・・大宮アルディージャ
  • レギュレーションの不満、わかるけど・・・徳島ヴォルティス
  • 昇格してもおかしくない戦力だが・・・ヴァンフォーレ甲府
  • いい位置につけていたんやけどなぁ・・・モンテディオ山形
  • 来季へ持ち越し・・・水戸ホーリーホック
  • 歴史的屈辱・・・京都サンガF.C.
  • もう少し・・・ファジアーノ岡山
  • 早川選手、お帰りなさい・・・アルビレックス新潟
  • あともう一皮・・・ツエーゲン金沢
  • 3バックは今後の可能性を感じる・・・V・ファーレン長崎
  • J1復帰が遠い・・・東京ヴェルディ
  • 序盤は番狂わせ、でもこれがJ2・・・FC琉球
  • 何とかこの位置に・・・レノファ山口FC
  • こんなはずじゃなかった・・・アビスパ福岡
  • どんどん下がっていく・・・ジェフユナイテッド千葉
  • 昨年の躍進が・・・FC町田ゼルビア
  • 下位定着は嫌だ・・・愛媛FC
  • セーフ。。。・・・栃木SC
  • すぐに戻ってきます・・・鹿児島ユナイテッドFC
  • 来年楽しみにしていてください・・・FC岐阜

 J2はやっぱり柏が優勝した。元々力のあるチームやし、クリスティアーノや中村航輔などはJ2で戦うような選手ではない。J1でもバリバリやれる。まぁ、最終節の13得点は驚いた。オルンガ8得点、ケニア代表選手ということもあって、フィジカルの長けた選手なんやね。
 もう一つのJ1自動昇格枠に入ったのが横浜FC。2007年以来のJ1が待っている。この時は最下位に終わったが、最終節で浦和レッズに勝利し意地を見せたことを覚えている。これによって、鹿島が大逆転優勝できたし。来シーズンは厳しい戦いになると思うけど、ベテランと若手の融合で、いい流れに乗ってほしい。
 今季のJ2クラブの顔ぶれ、J1経験チームが12チームあるが、柏のように1シーズンで復帰できたケースもあれば、ヴェルディや千葉のように、なかなかJ1に復帰できないチームも。京都も2011年からJ2だが、なかなかJ1に復帰できない。しかし、一時期首位に立つなど、前年の低迷からは脱出か?と思われた。しかし、最終節の13失点はかなりのダメージだったと思う。
 来シーズンはJ1から松本と磐田、J3から北九州と群馬がJ2で戦うことになる。今シーズンは柏の強さが目立ったが、来シーズンは混戦になるのではないかと。J2も楽しみにしよう。

退団、移籍情報(1月3日)

 鹿島は1月3日、一気に移籍、退団、新加入選手の発表があった。ここでは、鹿島を退団、移籍する選手について取り上げることにする。
 まずは1人目、FW有馬幸太郎の栃木SCに育成型期限付き移籍が発表された。鹿島ユースから昇格し、今季から加入した。1年目はほぼ出場がなかったが、天皇杯の栃木SC戦でのゴールは見事だった。オフサイドだったけどね。その栃木SCに来季加入するわけだが、ゴールを量産して必ず鹿島に帰ってきてほしい。
 2人目、GK川俣慎一郎が南葛SCへの移籍が決まったと。契約満了までは公式リリースであったが、移籍先が決まってよかった。青木剛が所属していることもあって、いろいろとアドバイスは聞けると思うし、ここで輝いてほしい。またいつか、何らかの形で鹿島にも関わってほしい。
 3人目、DF小池裕太の期限付き移籍満了。安西が移籍して、危惧していた左サイドバックで出場機会を伸ばしていたが、何かと戸惑っていたかと思う。リーグ終盤はベンチ外になることが増えた。ただ、俺が現地観戦していた磐田戦のゴールは、思わず「お〜〜!!」と叫んでしまったくらいのスーパーゴール。今後またさらに力をつけて、またいつか鹿島に加入してくれたらうれしい。
 4人目、DF小田逸稀のFC町田ゼルビアへの期限付き移籍。安部裕葵と同期入団、下馬評では小田のほうが高かった。主戦場は左サイドバックだが、2018年途中からは右サイドバックにも着手。今季危惧していたサイドバックの状況も、ポジション奪取には至らなかった。鹿島の育成方法の1つとして、加入から3年を見て今後どうするかを見極める。その3年が経って、来季は町田ゼルビアへ期限付き移籍。レギュラーを取って、必ず鹿島に戻ってきてほしい。
 5人目、FW山口一真の水戸ホーリーホックへの期限付き移籍。2018年に入団、大卒ということもあって、即戦力だったはず。前線やサイドをこなす貴重な選手だったが、水戸で必ず活躍して、鹿島に戻ってきてほしい。
 6人目、FW金森健志のサガン鳥栖への完全移籍。2019年途中から期限付きで鳥栖に移籍していたが、この度完全移籍となった。山口と同様、前線やサイドをこなせる選手、そしてケガに強い印象。今後は敵として対戦することになるが、鹿島戦では得点取らせません(笑)。
 7人目、MF中村充孝のモンテディオ山形への完全移籍。2018年度終了後に西が移籍し、鹿島に移籍加入してきた選手の中では、最も長い7シーズン鹿島に所属。1年目の2013年は鹿島のサッカーに苦しみ、自身も「迷惑かけた」と。一時期好調でレギュラーを取ったかと思った時期も、ケガもあり好調が続かなかったという印象。ただ、チーム随一のテクニシャンで、随所に才能を発揮していた。来季は山形でJ1昇格に導いてほしい。
 8人目、MFレアンドロのFC東京への期限付き移籍。予てから報じられていたが、期限付きとは思わなかった。契約で鹿島との対戦ができないので、少しはホッとしている。2017年途中からゴールを量産し、11ゴールを記録も、2018年がケガの影響で殆ど出場できなかったことが響いたかなぁ。期限付き移籍満了後に鹿島に戻れるかとなると、これは微妙。
 最後はDFチョン スンヒョンが蔚山現代FCへ完全移籍。一部の報道で兵役との関係を報じられていたが、ここでは触れられていなかった。2018年途中に金崎と交換トレードのような感じで加入したスンヒョン、何と言ってもACL制覇に貢献。2019年途中からはブエノが急成長し、出場機会が減っていた。ACL制覇の貢献への感謝とともに、これからの活躍を期待したい。
 とまぁ、一気にこれだけの情報がリリースされることは異例。でも、すぐにシーズンが始まるので、そういうこともある。完全移籍や期限付き移籍満了で退団する選手は次のチームで頑張ってほしい。これまでありがとう。

新加入選手情報(1月3日)

 鹿島は1月3日、一気に移籍、退団、新加入選手の発表があった。ここでは、鹿島に加入する選手について取り上げることにする。
 まずは1人目、ベガルタ仙台からDF永戸勝也が鹿島に完全移籍で加入を発表。危惧していた左サイドバックの選手が入ってきて、ホントに助かる。サッカー選手としてもちょうど脂がのっている時だと思うし、間違いなく即戦力。期待したい。
 2人目、横浜F・マリノスからDF広瀬陸斗が鹿島に。こちらも危惧していた右サイドバック、サイドバックが本職の選手が入ってきた。J2での経験が豊富で、J1は2019年が初の選手のようやね。シーズン終盤は松原に右サイドバックのポジションを譲っていたようだが、マリノスの一員として優勝に貢献。右サイドバックとして躍動してほしい。
 最後は湘南ベルマーレからDF杉岡大暉が鹿島に。これはある意味サプライズ。鹿島が杉岡へのオファーを報じていたのは日刊スポーツのみで、永戸と同様左サイドが主戦場。ダブル取りはあるのかと思った。浦和に断りを入れ、鹿島入りを熱望していたようで。湘南時代から左のウイングバックとセンターバック、複数のポジションを経験している。鹿島は基本は4バックのため、左サイドバックが見込まれるが、ザーゴ新監督が剛さんのように3バックもありえるなら、杉岡や永戸はウイングバックとしてうってつけ。期待したい。
 シーズン開幕前に、他のJクラブから完全移籍で加入した日本人選手は2人までだった。それが今日は一気に3人加入。今日は危惧していたサイドバックの選手が入ってきた。補強ポイントはサイドバックの他にストライカーも。近日中にさらに発表があるはず。何はともあれ、永戸、広瀬、杉岡、活躍を期待してます。

2019シーズンの鹿島を振り返る

 2019シーズンの国内サッカーは終了し、今はオフだが、今回のオフは6日間しかない。今は各クラブとも移籍、戦力補強が活発化している。鹿島に関しても、新監督や退団選手9名、新加入選手が3名発表。
 2019シーズンに掲げた目標は「4冠」。しかし、リーグ戦は2年連続で3位、ルヴァンカップは準決勝敗退、天皇杯は準優勝、ACLはベスト8止まりで、結局無冠のシーズンとなってしまった。2019シーズンも過密日程で、55試合の公式戦をこなした。2019シーズンを振り返ろう。

・翔さん様様だった序盤も、徐々に失速

 シーズン序盤の3月まで、大車輪の活躍をみせたのが伊藤翔だった。公式戦7戦7ゴールを記録し、優磨が不在の穴を見事に埋めた。しかし、過密日程の影響からか、徐々にコンディションを落とし、欠場の試合も。
 ケガ人が続出や、優磨の移籍などもあり、翔さんがどうしても出場しなければならなかった試合も多かった。シーズン終盤は翔さんのところでボールが収まらない場面が多く見られた。動きが重かったのかなと。前線の選手に精彩を欠いていた点は響いた。

・今年もシーズン途中の移籍が

 夏の移籍市場で、安西がポルティモネンセへ、安部がバルセロナへ、鈴木がシント=トロイデンへ、平戸が町田ゼルビアへそれぞれ完全移籍した。さらに、金森も鳥栖へ期限付き移籍。
 その穴を埋めるべく、補強に動いた。2021年度に加入予定だった上田綺世が2年前倒しで加入、小泉慶の獲得、さらに相馬勇紀が期限付きで加入した。安西が移籍も、左サイドバックの補強はなく、2019年3月に期限付きで加入していた小池に託していた。
 移籍加入した選手は、随所にいい場面は見受けられたが、レギュラー定着までは至らなかった。相馬の場合は自身のケガというのも響いたかなと。ただ、12月のE-1サッカー選手権ではいい動き出しをしていたし、能力の高さは示していた。

・両サイドバックが最後まで悩みの種

 2019シーズン前、西が神戸へ移籍し、最も危惧していたのが右サイドバック。左は安西がいたことで、それほど問題視はしていなかった。シーズン序盤は内田が右サイドバックを務めていたが、第5節の磐田戦で途中交代。離脱中の伊東幸敏に加え、内田までもが離脱。平戸や小田が右サイドバックのポジションを埋めようとするが、埋めるだけの活躍ができなかった。
 右サイドバックに関しては、永木が務めることが増えた。もちろんだが、本職のボランチとサイドバックでは、動き出しなど全然違うと、永木もコメントしている。夏の移籍市場で、柏から小泉慶が加入し、右サイドバックを務めるようになったが、シーズン終盤は永木にポジションを譲っている。
 そして左サイドバック、安西がシーズン途中まで務めていたが、ポルティモネンセへ移籍。移籍後は小池が主に左サイドバックを務めていたが、シーズン終盤になって不振に。左サイドバックが本職の山本も長期離脱、シーズン終盤は本職がセンターバックの町田が左サイドバックを務めることが多くなった。高さがあり、セットプレーに威力が発揮できる町田だが、さすがにサイドバックらしい動きはまだまだだと。ただ、左利きからのクロスボールは時より精度の高いクロスが来る場合も。
 ボランチが本職の永木、センターバックが本職の町田、慣れないポジションの中だが、よく頑張っていたと思う。2020シーズンでは、サイドバックが本職の選手が3人入ってきたし、本職で勝負できるのではないかと。不測の事態の時にサイドバックを務めてくれたら。

・前線の選手のコマ不足

 先ほども述べているが、シーズン序盤の殊勲者は間違いなく翔さん。優磨の不在を見事にカバー。優磨の移籍や、翔さんのコンディションの低下、ケガ人続出など前線の選手のコマが不足。
 シーズン途中から、セルジーニョを右サイドハーフにポジションを移し、土居と伊藤の2トップや、上田が先発することもあった。ただ、やっぱり点が取れるストライカー、もしくは前線でボールが収められる選手が不在。左サイドハーフは白崎が務めているが、右サイドハーフは遠藤が離脱し、レアンドロも起用されない。本職がボランチの名古が、サイドハーフとして一定の効果は得たが、定着までは至らなかった。
 天皇杯決勝では、上田と相馬が前所属チームで出場しているため、鹿島の選手として出場ができなかったため、サブのメンバーに攻撃的な選手が少なかった。

・4冠の可能性を残していた

 主力の移籍、サイドバックの悩み、過密日程の中、9月に入った段階では4冠の可能性を残していた。9月のACL広州恒大戦でアウェイゴールの差で敗退し、ACL連覇は潰えた。
 10月の第28節で首位に立ったが、さらにケガ人が続出し始めた。その影響もあり、ルヴァンカップ準決勝で敗退。11月に主力が徐々に復帰も、第31節で川崎に敗れ、それ以降は失速し、リーグ優勝を逃した。天皇杯もチーム全体のパフォーマンスは戻らず、決勝で敗れ準優勝。
 他のクラブなら、これだけの成績を残せば評価されるクラブもあるやろう。鹿島の場合は、タイトルを獲らなければ意味がないクラブ。ましてや無冠で終わるというのは許されないクラブ。

・複数のポジションをこなせる選手が多くなった

 これだけ苦しいシーズンになったにも関わらず、ここまでの成績を残せたのは、複数のポジションをこなせる選手が多くなったことで、何とかやり繰りができたことが要因のひとつ。
 先ほども述べているが、ボランチが本職の永木や小泉は右サイドバック、センターバックが本職の町田は左サイドバック、左サイドハーフを主戦場としている白崎はボランチも可能。土居やセルジーニョはサイドハーフや2トップの一角、遠藤は右サイドハーフが主戦場も、清水戦ではトップ下を務めた。ボランチが本職の名古はサイドハーフを務めることができる。三竿はセンターバックも務めたこともある。
 慣れないポジションで奮闘している選手は多いが、こういった複数のポジションをこなしてくれると、非常に助かる。慣れないポジションでよく奮闘してくれたと思う。

【まとめ】

 2019シーズンも過密日程で、55試合の公式戦をこなした鹿島。ケガ人続出は昨年同様、そして今年はサイドバックと前線に苦戦したシーズンだったと思う。ここ数年は過密日程が当たり前になって、各選手の蓄積疲労が気になっている。2020シーズンの初戦がACLプレーオフ、これが1月28日のため早くもシーズンが始まる。オフは僅か6日間。ホントに厳しいシーズンになると思う。
 さらにザーゴ新監督を迎えるため、戦術の浸透にも時間がかかると思う。ACLプレーオフはコンディションの良い選手の起用はもちろんだが、移籍加入してきた選手に託すこともありえる。これから更に移籍のニュースが出てくると思うが、まずは僅かなオフをゆっくり過ごしてほしい。お疲れ様でした。2020シーズンもよろしくお願いします。

新加入選手情報(1月4日)

 鹿島は1月4日も、一気に4選手加入の発表があった。SCインテルナシオナルからファン アラーノ、ケレタロFCからエヴェラウド、川崎から奈良竜樹、名古屋から和泉竜司が加入。
 まずは新外国人選手の2名から、ファン アラーノは攻撃的MFで、ボランチとサイドを見込まれると思うが、どういう使い方をするのか。いずれにしても、ここは柔軟に対応したいところ。そしてエヴェラウド、待っていたセンターフォワードの選手。優磨が移籍し、翔さんにかなり負担をかけた。エヴェラウドが鹿島のサッカーにフィットすると脅威になることは間違いない。
 そして奈良、奈良と言えば忘れもしない、2018年のJ1第9節で、優磨の胸倉を掴む愚行を働いたことは忘れない。奈良が鹿島移籍が報じられた時は「えっ!?奈良!?」と思った。ただ、能力の高さは当然認めるところ。鉄壁の守備で川崎のJ1連覇に貢献。2019シーズンは大きなケガもあり、あまり出場できなかったが、スンヒョンが移籍、そしてタイトルの味を知らない選手が増えてきた中、3年連続で川崎でタイトルを獲得した経験者が入ってきたのは大きい。即戦力として期待したいところ。
 最後は和泉、これはかなりの重宝しそうな選手が入ってきた。複数のポジションが可能で、鹿島ではどこで起用されるのかが楽しみ。左サイドハーフは白崎が主に務めていたが、安部や中村が移籍したので、ここが最もありえるポジションかも。ボランチやサイドバックも経験しているようやね。
 ということで、昨日の発表と合わせて、一気に補強ポイントが埋まった。まだもう少し動きはあると思うが、それはまた楽しみにすることにして、今日加入が発表されたファン アラーノ、エヴェラウド、奈良、和泉、これからよろしくお願いします。

相馬勇紀、名古屋グランパスへ復帰

 鹿島は1月6日、相馬勇紀の期限付き移籍期間満了を発表。そして、名古屋グランパスは同クラブへの復帰を発表した。
 相馬の去就が気になっていたが、グランパスに復帰が決まって、鹿島としては残念。負傷もあり、鹿島での出場は全て途中出場で、5試合1得点にとどまった。鹿島ではACLがあるし、いい経験ができるという点では鹿島に残ってほしかった。しかし、今年は東京オリンピックがあり、鹿島で出場機会が増えないことには代表には選ばれない。2020シーズンに関しては、名古屋のほうが出場機会はあるのではないかと。
 鹿島では負傷もあって、出場機会が恵まれなかったが、アウェイ大分戦でのゴールは印象に残ったし、E-1サッカー選手権でもいい動きをしていたし、才能はすばらしいものがある。
 2020シーズンでは相手チームとして戦うことになるが、鹿島戦では活躍させません(笑)。必ず、東京オリンピックの代表に選出され、活躍してほしい。また縁があれば、鹿島に来てほしい。これまでありがとうございました。


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