鹿島魂From関西
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管理人Voice

第441回〜第450回

今シーズンのスキージャンプワールドカップ終了

 2018-2019シーズンのスキージャンプワールドカップが終了し、日本選手たちが帰国。男子では小林陵侑が初の総合優勝を成し遂げた。女子では高梨沙羅の総合4位が日本人最高順位だった。
 俺自身、スキーに関しては趣味レベルで楽しんでいる。サッカー、プロ野球以外で興味のあるスポーツのひとつがスキージャンプ。札幌オリンピックで活躍した笠谷幸生氏の頃は俺は生まれていないので、名前は知っている程度だが、1980年代の八木弘和、秋元正博といった選手が活躍していた時代から興味を持った。
 オリンピックは4年に一度の勝負、ワールドカップは1シーズンに25〜30戦くらい戦い、順位に応じてワールドカップポイントが付与され、ポイントの合計で総合優勝を争う。今季のワールドカップでは、小林陵侑が飛躍した一方で、他の選手たちが苦しんだシーズンだったのではないかと。今季の戦いを振り返ろう。

・小林陵侑の飛躍

 小林陵侑の今季のジャンプを見て、劇的の飛躍と言ってもいいでしょう。平昌五輪個人ノーマルヒルで日本人最高の7位に入ったが、昨シーズンまで、一度も表彰台に上がったことがなかった選手。平昌五輪では兄の潤志郎のほうが注目されていた。それが今季13勝の大飛躍で、一気に総合優勝という快挙。
 この飛躍の要因、選手兼監督である葛西紀明曰く「ひざ戻り」を克服したことが要因のひとつとして挙げている。ノーマルヒルではアプローチのスピードは約85キロ、ラージヒルだと約90キロのスピードが出る。踏み切る際、僅かなタイミングのズレや、風の影響などで大きく飛距離が異なってくる。
 ひざ戻りという言葉は初めて聞いた。僅かな踏み切りのタイミングのズレでも飛距離が大きく影響するのに、ひざ戻りも重要というのはわからなかった。ジャンプ競技の奥深さを感じた。

・高梨沙羅はそれでも総合4位

 2011-2012シーズンから、女子もワールドカップジャンプが始まった。総合優勝は2シーズン連続でマーレン・ルンビ(ノルウェー)だが、高梨はこれまで4シーズンの総合優勝という輝かしい過去がある。
 その当時は他を寄せ付けない圧倒的な強さだっただけに、総合4位というのは物足りなさを感じるかもしれないが、今季は苦しんだ中で、それでも4位というのはすごいこと。
 今季の女子は25戦まであり、ラージヒルの試合が増えた。以前の女子はノーマルヒルで行われ、ラージヒルに対応できない女子選手が多い中、高梨沙羅、伊藤有希は大倉山でラージヒルをよく経験していた。ラージヒルの時は高梨が圧倒的に強かったが、最近は他の外国人選手もラージヒルに対応できるようになった。
 確かに、今季の高梨は次の北京五輪で金メダルを獲るために、フォーム改造に取り組んでいる。新しい自分自身を作るシーズンの1シーズン目ということを考えると、どうしてもうまくいかないことが多いと思う。それでも、今季1度だけだが優勝がある。模索のシーズンだったことを考えると、長い目で見る必要があると思う。

・丸山希への期待

 男女とも、小林陵侑以外の日本人選手の多くが苦しんだシーズンでもあった。女子では、高梨沙羅、伊藤有希、勢藤優花、岩渕香里といった常連の選手が今季は苦しんだ。
 苦しむ選手が多い中、女子では丸山希が総合20位という成績でシーズンを終えた。丸山は明治大学在学中の20歳の選手。今季初めてワールドカップに参戦し、最後まで参戦することができた。今季を見る限りでは、大ジャンプというのはないが、調子の波が小さい感じがした。
 初めてのワールドカップ参戦としては、立派な成績だと思う。来シーズンはさらに飛距離も伸ばしてほしいし、進化した丸山希が見ることができそう。

・強かった外国勢

 女子では2シーズン連続でマーレン・ルンビ(ノルウェー)が総合優勝。平昌五輪の金メダリストが、今季も総合優勝を成し遂げた。
 シーズン序盤は出遅れたが、途中から6連勝もあり、終わってみれば総合優勝。ルンビは数年前までは大ジャンプもあれば失敗もあったが、年々安定感が増してきた。豪快なジャンプは男子並み。
 昨シーズンはルンビ、アルトハウス(ドイツ)、高梨がワールドカップポイントを伸ばしていた。今シーズンはザイファルト(ドイツ)が総合3位で躍進した。29歳でやや遅咲きという感じだが、シーズン終盤は大ジャンプ連発で、3連勝も。そして、2014-2015シーズンの総合優勝で、ベテランのイラシュコ・シュトルツ(オーストリア)も健在だった。
 また、クリジュナル(スロベニア)、ピンケルニッヒ(オーストリア)、ストロン(ノルウェー)なども、着々と力を付けている。まだラージヒルに対応しきれていない外国人選手はいるものの、来シーズンはさらにラージヒルに対応できる選手は増えてくると思う。来シーズンが面白くなってくる。

【まとめ】

 小林陵侑以外の日本人選手の多くが苦しんだシーズンでもあったが、これを来シーズンにどう生かすかが大切だと思う。他の外国人選手も着々と力を付けているだけに、日本人選手が上位に食い込んでくることが難しくなってくる。
 ただ、今季で言えば丸山希が出てきたように、新生が現れるかも知れないし、苦しんだ選手の巻き返しもあると思う。まずは、ゆっくり休んで、来シーズンに臨んでほしい。期待している。

平成から令和へ

 4月1日に、新元号「令和」が発表されてから2週間が経った。テレビなどでは、平成時代の振り返りや、令和という新時代へ向けての番組が多くなっている。
 昭和から平成、そして5月1日に令和に元号が変わるわけだが、月日が経つのはホントに早い。人それぞれ、平成がどんな時代だったか、印象に残った出来事は何か、というのは様々だと思う。そこで、俺自身が印象に残った平成の出来事を一気に振り返ってみるとする。

・平成元年(1989年)、すぐに元号が改められた

 平成に元号が改められる時、この時は俺自身学生で、昭和63年に昭和天皇の容体に対する字幕テロップが度々流れていたことを覚えている。昭和天皇が崩御された翌日から「平成」に元号が改められた。元号が変わるのは、天皇陛下が崩御された翌日から施行するのが普通と思っていた。確か明治から大正、大正から昭和でもそうだったかと。今回の改元に関しては、天皇陛下のお気持ち(年齢による衰えなど)を尊重した形で、4月30日に退位され、皇太子殿下が5月1日に新天皇に即位される。
 今回の退位に関して、賛否両論があったらしいけど、俺は賛成。80歳を超えられても公務をされていて、どうしても年齢の衰えとの勝負になると思う。一般サラリーマンでも、高齢になっても働けるかとなると、それは難しくなってくると思う。生涯現役?という意欲が少しでもあれば違ってくるかも知れないが。

・平成3年(1991年)、貴花田が千代の富士を破る

 俺自身、スポーツを見るのが好きだが、その一つが大相撲。小学生の時は千代の富士が好きで、いつもテレビを観て応援していた。
 平成3年五月場所、千代の富士と貴花田(元貴乃花)との取り組みが初日に組まれた。この時覚えている、貴花田がずっと頭をつけて、千代の富士にいい体勢を作らせていなかった。ずっと頭をつけたまま寄り切って勝った貴花田、放心状態というか、少し自分で驚いたかの表情が印象的。
 敗れた千代の富士は、2日目は白星だったが、3日目の取組で敗れ、引退を決意。引退会見で涙の「体力の限界・・・」は、長年大相撲を見ている人からすると印象に残っているはず。

・平成5年(1993年)、Jリーグが開幕

 またスポーツ界だが、何といってもこれ。日本初のプロサッカーリーグ「Jリーグ」が開幕したのがこの年。当初は10チームでスタートし、2ステージ制だった。
 1stステージでは、下馬評の高くなかった鹿島アントラーズが優勝。2ndステージではヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)が優勝。チャンピオンシップでヴェルディ川崎が、鹿島を破り初代王者となった。
 俺自身の日本リーグ時代の印象は、日産自動車と読売クラブという印象が強かった。Jリーグは、企業ではなく地域密着を理念としたリーグ。それを印象付けたのが鹿島で、俺が鹿島を応援するきっかけとなった。

・平成7年(1995年)、阪神・淡路大震災発生、オウム真理教による一連の事件

 1995年1月17日、兵庫県南部地方を中心とした震度7の地震が発生。俺はすでに社会人になっていて、当時は3交代勤務のシステムオペレーション業務をしていた。この日は休みを取っていて、スキーへ行こうと前日から準備をしていた。しかし、早朝に京都でも震度5の地震が発生。
 地震で目が覚めたわけだが、びっくりというより、縦揺れの大きな音に何もできず、金縛りになった感じに。幸い、自宅に関しては大きな被害が出なかったが、当時は熱帯魚を飼っていて、地震の影響で床が水浸しになっていた。阪神高速神戸線や駅舎、多くの建物が倒壊、火災が相次いだ。
 そして、オウム真理教による一連の事件が問題になったのもこの年。特に地下鉄サリン事件は、日本史上最悪のテロ事件として大きくニュースに取り上げられた。その後幹部は全員逮捕され、死刑が確定。昨年幹部全員の死刑が執行された。

・平成10年(1998年)、スキージャンプ団体金メダル

 前回の管理人Voiceでスキージャンプを取り上げたが、俺はスキージャンプに関しても興味がある。1998年は長野冬季オリンピックが開催された年。その中で、最も感動したのがスキージャンプ団体金メダル。
 この時は岐阜で生活をしていた。ジャンプ団体の日は休みを取っていた。当時は夜勤もあって、休みの日は昼近くまで寝てしまうことも度々あったが、さすがに少し早く起きてテレビを付けた。
 悪天候の中で行われ、日本は原田雅彦のジャンプが響いて、1回目は4位。競技も中断され、2回目はやり直しの事態に。悪天候には変わりなかったが、1人目の岡部孝信が137mの大ジャンプを飛んで、日本はトップに。2人目の斉藤浩哉も124m。そして、3人目の原田雅彦が137mの大ジャンプ。最後の船木和喜が125mを飛んで金メダル獲得。
 ホントに感動した。特に、前回大会(リレハンメル五輪)での原田雅彦の失敗ジャンプ、この屈辱から4年、2回目の原田は有り余る大ジャンプで、ホントにすごかった。4人目を務めた船木も「前回大会の原田さんの気持ちがわかった」と。すごい重圧だったんだなと。

・平成13年(2001年)、アメリカ同時多発テロ

 2001年と言えば、俺自身は前職を退職し、無職だった。無職の真っ最中の中、大阪池田小学校児童殺傷事件という痛ましい事件も。
 この年の一番の出来事と言えば、アメリカ同時多発テロかと。NHKニュース10を見ていて、何やらビル火災の映像が映し出された。何だろうと思って見ていると、飛行機がビルに突っ込んだ映像が生中継された。堀尾アナウンサーの「あっ」という声と同時に、俺も「あっ」と言ってしまった。
 このワールドトレードセンターの存在は俺自身、当時は無知だったが、まさか飛行機2機が、ビルに突っ込むなんて。その後ビルは崩壊し、多数の犠牲者を出すこととなってしまった。

・平成14年(2002年)、日韓ワールドカップで日本初のベスト16

 2001年の末に、現在の会社に就職でき、翌年は日韓ワールドカップの年。ワールドカップが行われていた時は、大阪の北浜で製薬会社のシステム開発を行っていた。
 初戦のベルギー戦で、日本は初の勝ち点1。そして2戦目のロシア戦はテレビで見た。稲本のゴールでワールドカップ初勝利。3戦目のチュニジア戦は仕事で見ることができなかったが、製薬会社の館内放送で、日本が勝利したことが放送されたのを覚えている。残念ながら決勝トーナメント初戦でトルコに敗れたが、初のベスト16だった。
 ワールドカップに出場することすら、なかなかできなかったが、前回大会(1998年)で初出場してから6大会連続の出場。決して楽な予選はないが、出場を続けている。

・平成16年(2004年)、プロ野球再編問題

 この年は、プロ野球界が大きく揺れた。大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブが合併するとの報道。近鉄が毎年苦しい赤字経営、その後オリックスとの合併へ向けての話し合いが行われていたことが明らかに。殆どのファンや選手たちは合併に反対し、選手会とオーナー側との折り合いが合わず、9月19日と20日の2日間、プロ野球史上初のストライキが決行された。
 1リーグ制や、パ・リーグは5チームといった方向性もあったが、新規参入球団を認める形に。ライブドアと楽天と争い、楽天の加入が認められた。

・平成20年と21年(2008年と2009年)、リーマンショック

 2008年9月、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻し、世界規模の金融危機が発生。日本経済にも大幅な景気後退へと繋がっていった。
 当時、派遣という形でソフトウェア開発に取り組んでいたが、俺もこの影響を受けて、2003年2月からお世話になっていた派遣先との契約が2009年2月で終了となった。「派遣切り」という言葉が広がったのも、たしかこの時だったはず。
 こういった「派遣切り」が今の会社で相次いで、会社存続も危ぶまれていた。さらに2009年度は、今の会社では、派遣先と契約終了後、30日以内に次の派遣先が決まらなければ整理解雇もあった。一度俺もその危機だったが、辛うじてセーフ。整理解雇制度は2009年度だけだったが、ホントに辛かった2009年度だった。

・平成23年(2011年)、東日本大震災発生、なでしこジャパンW杯優勝

 2011年の一番の出来事は、やはり3月11日の東日本大震災。この時は地元宇治で業務をしていた時。宇治でもわりと大きな地震が発生した。東北でまさかの震度7。
 とりあえず、業務は定時までこなして、帰宅後テレビを見ると、凄まじい津波、余震も相次いだ。通常のCMは一切行われず、ACジャパンのCMばかりに。翌日12日にアウェイ清水戦を見に行く予定だったが、全試合が中止となった。Jリーグ再開は4月23日、再開に1ヶ月以上かかった。
 各祭りなどのイベント等が自粛モードになり、福島第一原発事故の被害。そういった暗いニュースが相次いだ中、なでしこジャパンがW杯初優勝という快挙を成し遂げるという明るい話題も。なでしこジャパンの優勝で、なでしこリーグに関しても関心が集まった。

・平成27年(2015年)、ラグビーワールドカップ日本快進撃

 ワールドカップと言えばサッカーのイメージもあるけど、ラグビーもワールドカップがある。日本ラグビーは、1991年にジンバブエに勝利したのが唯一の勝利だった。2015年のワールドカップでは予選敗退ではあったが、3勝1敗の勝ち点12。一大会で初めて3勝した。
 特に優勝候補の南アフリカに勝ったのは今も記憶に新しい。「行けー!行けー!」の声もすごかったね(笑)。2019年はいよいよ日本でワールドカップが開催される。今度は決勝トーナメントに進出してほしい。

・平成30年(2018年)、羽生結弦2大会連続金メダル、そして災害が相次ぎ発生

 2018年の2月は平昌五輪が開催された年。高梨沙羅の銅メダル獲得など、日本の選手たちのメダル獲得が目立ったが、何といってもフィギュアスケート男子、羽生結弦の2大会連続の金メダル獲得がすごい。
 2017年11月、NHK杯前の公式練習で転倒。右足関節外側靱帯損傷で、NHK杯欠場。その後治療に専念していたが「(五輪に)間に合うのか?」と。そして平昌五輪、ショートプログラムとフリーをこなして見事金メダルを獲得。ぶっつけ本番で金メダルを獲得するとはすごいの一言。
 2018年は災害が相次いだ年でもあった。大阪北部を震源とする地震、西日本豪雨、北海道厚真町で震度7など。俺は、大阪北部を震源とする地震では、通勤時は職場の最寄り駅に着いた直後だったので、職場には間に合った。しかし、帰りはJRが運転見合わせだったので、一駅さらに歩いて、京阪で帰った。豪雨被害の時は運転見合わせで、出社できなかったことがあった。

【まとめ】

 暗いニュースもあれば明るいニュースもあるが、災害が多かったかなという印象。振り返ってみると、平成の30年はあっという間やね。
 5月1日にいよいよ「令和」の時代が始まる。新しい時代の始まりが楽しみだが、平和な日本が続くことを願いたい。そして、退位される天皇陛下には、退位されても、元気な姿を時々見せてほしいし、ゆっくり過ごしていただきたい。本当に「お疲れ様でした」「感謝」。

平成歴代鹿島のベスト11

 前回の管理人Voiceでは、平成から令和へということで、平成時代を振り返った。うんざりするくらい書いてしまった(汗)。今回は鹿島を振り返る。クラブの歴史に関しては、このHPの「アントラーズヒストリー」で記載しているので、今回は歴代ベスト11を選出してみた。
 人それぞれ、選考基準はいろいろとあるやろうけど、ここでは実力ももちろんのこと、タイトル獲得、Jリーグでの活躍などを加味して選出する。そして、歴代外国人ベスト11と歴代日本人ベスト11で分け、フォーメーションはいずれも伝統の4-4-2で選出する。

俺が選ぶ鹿島歴代外国人ベスト11 俺が選ぶ鹿島歴代日本人ベスト11
俺が選ぶ鹿島歴代外国人ベスト11
カッコは選出に非常に悩んだ選手
俺が選ぶ鹿島歴代日本人ベスト11
カッコは選出に非常に悩んだ選手

GKはスンテと曽ヶ端

 鹿島はこれまで獲得したGKの外国人はクォン スンテのみ。スンテは2017年から鹿島の一員になり、同年後半はケガにより、曽ヶ端にポジションを譲っていたものの、2018年以降の活躍は言うまでもない。スンテが活躍していなければ、わざわざ外国人と日本人で分けて選出はしない。
 日本人のGKは、曽ヶ端を選出した。Jリーグ草創期は、古川昌明が活躍。佐藤洋平も台頭。そして、高桑大二朗も活躍した。2001年途中から、曽ヶ端が高桑からポジションを奪取。それ以降、長く活躍。連続フルタイム出場も244試合という大記録も。

DFは、日本人の選出に非常に悩んだ

 DFの外国人選手も、鹿島はそれほど獲得していない。右はジョルジーニョ。鹿島ではボランチや攻撃的ポジションを担ってきたが、ブラジル代表時代の本職のポジションで選出。左はアウグスト。2001年途中、相馬のケガによって加入し、攻撃的サイドバックで得点量産。2001年の年間王者に導いた。
 センターバックはスンヒョン、ファビアーノを選出した。スンヒョンは昨年途中からの加入で、まだ「歴代」というには早すぎるが、獲得した外国人センターバックが少ないし。しかし、加入後はチームにフィットし、初のACL優勝に貢献した。2010年のイ ジョンスも活躍したが、約半年の所属だったので。ファビアーノはケガがやや多かったものの、2000年三冠の功績は大きい。
 日本人DFが悩んだ。右は内田篤人か名良橋晃か。名良橋は長く鹿島で活躍したが、2006年に内田篤人が高卒1年目からポジションを奪取し、以降活躍。高卒1年目から活躍したことを理由に選出した。左は新井場徹。相馬と少々悩んだが、G大阪やC大阪よりも長い9シーズン、鹿島に在籍し活躍。その功績を理由に選出。
 一番悩んだのがセンターバック。俺の中では、Jリーグ草創期から長く活躍の秋田豊、2004年の2ndステージ以降にレギュラー奪取、それ以降長く活躍の岩政、2014年以降に活躍した昌子源。この3人から2人を選出するという非常に悩んだ結果。実力という点では、フランスリーグでも活躍している昌子になるかも知れないが、勝てばJ1優勝の可能性があった2014年と2017年、これを落としたことと、入団から3年間で岩政からポジションを奪えなかった、ということを加味すれば選外になってしまうのか。う〜ん、今も悩みどころ。

MFはジーコと小笠原満男は外せない

 まずは外国人から。本職がボランチの外国人選手も少なく、活躍している(した)選手はフェルナンド、サントス、現所属のレオ シルバあたりか。そして、攻撃的なポジションで、絶対に外せないのがジーコ。ジーコがいなければ、今の鹿島はなかった。今もジーコを超える外国人は現れていないと思っている。もう一人、横浜F戦でのリフティングからのゴールなど、活躍したレオナルドだが、あえてビスマルクを選出。V川崎時代と同様、鹿島でも活躍し、タイトル獲得に貢献した。
 日本人は悩みどころ。本田泰人、本山雅志、中田浩二、小笠原満男は鹿島に長く所属し、多大な貢献をしてくれた。特に強烈なキャプテンシーで、チームを牽引した小笠原の功績は大きい。

FWはマルキーニョスは外せない

 まずは外国人から。活躍してくれた外国人の中で、絶対に外せないのがマルキーニョス。いろんなJクラブを渡り歩んで、2007年に鹿島に加入。鹿島に加入前の印象はケガがやや多いのかなと。それが鹿島に加入してから、コンスタントに得点を重ねて、2008年には得点王&最優秀選手賞に。3連覇に多大な貢献をしてくれた。
 もう一人選んだのがアルシンド。マジーニョも得点量産で活躍した印象だが、1993年のJリーグ開幕前、当時は「ビリ間違いなし」と川淵氏に言われた鹿島だったが、ジーコとともに活躍。在籍は2年だけだが、常勝鹿島への礎を築いた功績は大きいし、アデランスのCMにも出演。そのCMで「友達なら当たり前」は流行した。
 日本人は長谷川祥之と柳沢敦を選出。ともに鹿島の在籍が長く、得点を量産。実力からすると大迫勇也もいるが、2013年に19得点した後、2014年ドイツに移籍した。ここも難しい判断だったが。

【まとめ】

 とまぁ、Jリーグ開幕が平成5年、いろんな外国人や日本人を見てきたが、やっぱりジーコの功績は大きい。ジーコがいなければ、今の鹿島はない。「戦う集団」として徹底的にプロ意識と勝利への貪欲さを植え付け、今の選手にもその伝統が引き継がれている。
 平成から令和に変わるが、常勝鹿島は新しい時代になっても常勝鹿島であってほしい。令和元年、最初のJリーグ年間王者は鹿島が獲りたい。まもなく新しい時代へ!

平成歴代イケメンJリーガーベスト11

 5月1日、平成から令和に変わり、新時代の幕開け。令和はどんな時代になるのか。
 さて、新時代がスタートしたわけだが、今も平成の振り返りや、令和へ向けての期待などの話題が尽きない。そこで、これまでJリーグでプレーしたorしている選手で、俺自身がイケメンと思う選手11人を挙げた。
 選考は勝手ながら、日本人のみとし、現在もJリーグでプレーする選手や、過去にJリーグでプレーした選手を含めて選考した。そして、4-4-2で選出。人それぞれ、イケメンの定義や見方、「この選手もイケメン!」ということもあるかと思うが、そこらへんはご了承を。

俺が選ぶ歴代イケメンJリーガーベスト11
俺が選ぶ歴代イケメンJリーガーベスト11

GKは摂津颯登(山形)

 GKで推したいのがモンテディオ山形所属の摂津颯登。2015年にトップ昇格をしたGK。しかし、トップに昇格したものの、公式戦の出場がない模様。現在は、櫛引政敏、佐藤昭大ら、鹿島に所属していたことがある経験者がいるため、なかなか出場機会がない。
 川口能活や楢崎正剛もイケメンの部類に入ると思うが、爽やかさという点で摂津を選出した。櫛引、佐藤ら、実力のあるGKがいるだけに、今も出場が厳しいかも知れないが、レギュラーを獲ると、人気も出てくるはずなので、頑張ってほしい。

DFは内田篤人(鹿島)は間違いない

 右サイドバックで最もイケメンは内田篤人(鹿島)で決まり。爽やかというか、かわいい系のイケメンかなと。センターバックは、現G大阪監督のツネ様こと宮本恒靖(G大阪、神戸)。ツネ様が最も注目されたのは、2002年の日韓ワールドカップだと思う。日韓ワールドカップ直前の練習試合で鼻骨骨折。その影響でフェイスガードを付けてプレーしたことは有名。監督になった今も人気が高い。
 もう一人のセンターバックは、谷口彰悟(川崎)。元々はユーティリティープレーヤーでもあったが、現在はほぼセンターバックでプレー。そして、左サイドバックは、ハンブルガーSV(ドイツ)に所属している酒井高徳。Jリーグ時代はアルビレックス新潟に所属していた。両サイドバックができる貴重な選手だったが、昨年のロシアワールドカップ後に、代表引退を表明。

MFは鹿島勢が多く占めてもいいんじゃない?(笑)

 俺自身が鹿島サポーターだからというわけではないが、MF陣は鹿島以外にもイケメンはわりといる。惜しくも選外にしてしまったが、現在はベルギー1部ヘンクに所属する伊東純也(元柏、甲府)や、大島僚太(川崎)、山口蛍(神戸)などもいる。土居(鹿島)と柴崎(現ヘタフェ)は、イケメンJリーガー選手権で第1位を獲ったことがあるし、今は韓国のソウルイーランドFC所属の増田誓志(元鹿島、大宮、清水)もイケメン。俺自身は、増田がこれまでのJリーガーで、最もイケメンかなと思っている。
 もう一人は、現在はドイツのフランクフルトに所属している長谷部誠(元浦和)。長谷部は長く日本代表のキャプテンとして活躍し、昨年のロシアワールドカップ終了後に、代表引退を表明した。引き締まったルックス?に加え、チームをしっかりまとめた功績は大きい。

FWは南野拓実は文句なし

 第1回のイケメンJリーガー選手権で1位に選ばれたのが、元C大阪で現在はオーストリアのザルツブルクに所属する南野拓実(ちなみに2位は増田誓志)。現在は日本代表の常連になりつつあり、堂安律、南野拓実、中島翔哉の「新ビッグ3」として、これからも活躍が期待される。
 そしてもう一人、俺自身が挙げたいのが、大分トリニータ所属の藤本憲明。少し幼い感じのルックス?だが、29歳の遅咲きの選手。当時所属していたJFLのチームから鹿児島ユナイテッドFCへ。そして昨年から大分トリニータに所属している。今季初めてJ1の舞台で戦い、開幕節の鹿島戦で2ゴールの活躍。異なるカテゴリ(J3、J2、J1)で3年連続ゴールという快挙も。

【まとめ】

 人それぞれイケメンの定義はあるけど、まずはサポーターの開拓が必要。日本代表ばかりではなく、Jリーグにも注目してほしいという思いがある。イケメン選手が活躍してくれたら、特に女性を中心にJリーグを見てくれることをと思いたい。まぁ、イケメンを武器にプレーするのではないけど。
 新しい令和の時代、Jリーグはこれからも進化する。容姿だけではなく、プレーにおいても魅了してほしいと思う。これからのJリーグも応援!

近鉄観光特急「しまかぜ」

 10連休最終日。その憂鬱な気分を少しでも晴らす?ために、近鉄の観光特急「しまかぜ」に初めて乗った。しまかぜは2013年から運行された、近鉄特急の中では最も豪華な観光列車。通常の特急券料金からさらに料金がかかる。大阪難波、近鉄名古屋、京都、それぞれの駅から賢島までを結ぶ。1日1往復で、大阪難波発は火曜日、京都発は水曜日、名古屋発は木曜日は運行されないことが多い。
 今回は、大和西大寺駅から賢島まで、片道だけしまかぜを利用してみた。特急券はチケットレス、乗車券は近鉄週末フリーパスを利用した。率直な感想を述べてみる。
 車両のデザインは、ホントにかっこいい。志摩に吹く風の爽やかさをイメージということで、青い車両デザインが似合っていると思う。座席については、今回はプレミアムシートにしたが、フカフカな上に広いので、すごくゆったりできる。しまかぜに乗ると、アテンダントが記念乗車証が配布してくれる。今回は令和元年と記載されていたので、このタイミングで行ってよかった。
 しまかぜの目玉のひとつ、カフェ車両がある。海の幸ピラフや松阪牛カレー、スイーツなども用意されている。松阪牛カレーを食べてみたが、辛すぎず甘すぎず、いいコクが出ていると思う。
 注意したい点としては1つ、普段の車両で、ロングシート座席など横向きの座席が苦手な人は、カフェの利用を控えたほうがいいかも知れない。カフェ車両の席は全て横向き、景色を眺めながら楽しむ設定になっているが、景色が近くなる時もあるので、酔っちゃうかも。俺も目が痛かった。
 初めてしまかぜに乗ってみた。特急料金が通常よりも高くなるが、それだけの価値があって満足できる。平日でも利用者が多く、当時は特急券の入手も難しかったようなので、早めに入手することがお勧め。何度もしまかぜを利用できるようなお金はない(汗)ので、またいつか利用したい。

観光特急しまかぜ 座席はフカフカで広い
観光特急しまかぜ 座席はフカフカで広い
記念乗車証 松阪牛カレー
記念乗車証 松阪牛カレー

死球受けて、なぜそこまでキレる?

 Jリーグと同様、プロ野球もシーズンの真っただ中。セ・リーグは、開幕当初不調だった広島が、破竹の10連勝で「指定席」とも言える首位に。俺が応援している阪神も、現在3位でよく健闘している。
 さて、今シーズンに限ったことではないが、昨日の巨人vs広島で、7回裏、巨人の中島が、広島の一岡の投げたボールが肩に当たった後に頭部へ当たる死球を受けた。中島が激高し、両軍が入り乱れる騒ぎとなった。一岡は危険球退場、中島は大事を取ってベンチに退いた。そして、警告試合が宣告された。
 単純に一言「(中島が)みっともない」。ネットでも中島に対する批判が相次いでいる。メジャーでは死球を受けた打者には謝らないが、日本のプロ野球では謝るのが暗黙のルール。死球を与えてしまった一岡はすぐさま中島に謝ったのに、中島のこの態度、威張っているのか?
 今年はヤクルトvs阪神でも、阪神の岩田がヤクルトの青木に頭部への死球。岩田はすぐさま青木に謝ったが、青木は激高。以前もヤクルト畠山が藤浪に受けた死球で激高など、死球を受けた後の激高がこれまでも相次いだ。さらには2015年、死球ではないが、黒田博樹(広島)が藤浪から2球連続で内角を攻められ激高。俺自身、黒田が嫌いになったきっかけでもある。それに後日「また思いきり投げてこい」って、なんという上から目線。藤浪へのエール的なことらしいが、激高しておきながら、そんなこと言われてもなぁ。
 死球を受けた打者の気持ちもわからないでもない。自分が打って、勝利に貢献したいという思いがあるやろう。それを閉ざされてしまったから、悔しいという感じかと。それを相手投手に向けるというのは・・・。
 そういった激高する選手、大瀬良大地(広島)と金本知憲(阪神前監督)を見習ってほしい。大瀬良は2年前の2017年、藤浪から肩に死球を受けた。藤浪はもちろん謝罪するが、大瀬良は笑顔で「大丈夫!大丈夫!」の仕草。一旦ベンチに下がって治療を受けたあと、何事もなかったかのように一塁へ。この行動が本当に称賛された。素晴らしいスポーツマンシップ。俺自身、敵チームの選手で最も好感の持てる選手が大瀬良になった。
 金本に関してもそう。選手時代、多くの死球を受けた。2008年、木佐貫(巨人)から頭部への死球を受けた。一際頑丈なヘルメットをしていたため、大事には至らず、一塁へ。木佐貫は危険球退場。翌日、木佐貫が直接金本に謝罪。笑顔で「次も思いきり投げてこい」と激励。
 投手だってひとりの人間、全投球がパーフェクトにコントロールすることなんてできない。わざと死球を狙っているわけではない。それにも関わらず激高する選手、もっと冷静になってほしい。そういった行動がファンに受け入れられるのか、チームのためになるのか、よく考えてほしい。それだけである。

2019年J1リーグ、ここまでを振り返る

 2019年J1リーグは、日本代表の活動によって、約2週間の中断期間に入った。躍進したチームもあれば、うまくいかずに低迷しているチーム、やっぱり何が起こるかわからない。
 第14節までを終えたJ1、まだまだ半分以上は残っているが、ここまでを振り返ってみよう。なお、鹿島に関しては、後日述べることにする。

・FC東京の躍進

 第14節までを終えて首位に立っているのがFC東京。ディエゴ オリヴェイラと永井の強力2トップに、今年大きく飛躍した印象の久保建英などの攻撃陣が好調だが、失点がリーグ最少の7というのが非常にいい。いつの間にこんな堅守になったんやろうか。
 鹿島に関しては、FC東京とは3年ほど前までは相性が良かった相手。しかし、2016年2ndステージ以降、FC東京に勝てなくなった。今年に関しても、前半の3失点が響き敗戦。
 2位川崎との勝ち点差は6。まだ半分以上残っているんで、これからが勝負になってくるが、このままの状況だと、それほど大崩れしそうにもない。久保の移籍が報じられているが、もしも今夏に退団となるとどうなるか。久保の動向にも注目が集まると思う。

・やっぱり来た川崎、踏みとどまるか名古屋

 シーズン序盤、勝ちきれない試合が続き、躓いていた川崎、その後は5連勝もあり、調子を上げてきた。首位FC東京との勝ち点差は6だが、2位まで上がってきた。まぁ、そもそも力のあるチームだし、ようやくレアンドロ ダミアンがフィットし始めてきたか。2017年に初めてのタイトルがJ1リーグ優勝。タイトルの獲り方がわかってきた川崎、残念ながらACLはGL敗退だったが、もう国内タイトルだけに集中できる。
 現在4位につけているのが名古屋。序盤は好調も、直近5試合で1勝2敗2分けで、やや躓き気味か。昨年の得点王であるジョーが、ここまで5得点というのはやや物足りなさがあるが、守備の改善の兆しがある。数年前までは「守備がなぁ」という印象があったが、今年は攻守に補強をしていることもあって、失点12はまずまずかと。中断期間明けにチーム状態は戻るか。

・大分の躍進

 J1昇格組の大分、ここまで6位と健闘している。これは多くの人は予想していなかったことだと思う。俺も失礼ながら、J1順位予想で18位と予想してしまった。
 2013年はJ1だったが、ここから2シーズンでJ3に降格。J3は優勝して、その後2シーズンでJ1昇格。まさにV字回復でJ1に戻ってきた大分、片野坂さんが攻撃的チームを作り上げてきて、その継続と積み上げが躍進の要因になっていると思うが、J1の舞台だけに、どこまでいい順位を維持できるかと思う。

・迷走神戸

 優勝予想に挙げた記者などもいたのが神戸。ここまで13位に低迷している。今年はダビド ビジャ、鹿島から西大伍、G大阪から初瀬亮、C大阪から山口蛍などを補強し「バルサ化」をさらに進めていこうという意図があった。序盤は白星先行も、第6節から7連敗。その間、リージョ監督が退任し、吉田氏が監督として再登板。チームは迷走状態にある。
 ビジャはここまで6得点だが、ポドルスキ、イニエスタのコンディションが良くない。チームの心臓といってもいいイニエスタが不在だと、ここまでブレブレになるとは。
 バルサ化はどうなる?フロントの真価を問われるが、これまでのやり方を見たら、クラブのビジョンが見えてこないことが多々あった。監督が変われば、戦い方も変わってくる。「脱バルサ化」なんてなると、いったいこのクラブはどういう方向へ向かうのか、さらに見えなくなる。
 今、元名古屋監督で、アーセナルを長く指揮を執ったベンゲル氏に監督就任報道がある。ビッグネームを獲ればいいということではないと思う。要はクラブのビジョン。それがベンゲルと合っているのか。もちろん、それは考えてのことだと思うが、どうかなぁ。

【まとめ】

 ここに挙げていないチームも多くあるが、FC東京がこのまま走るか、他のチームが追い上げるか。どのチームもそれは可能だと思う。
 下位に目を向けると、14位以下の5チームが全て勝ち点13。まだ半分以上残っているが、すごい混戦状態。俺自身、清水がもう少し上位に来るかなと思っていたが、完全に思惑が外れた。ただ、能力のある選手は多くいるし、巻き返せると思う。
 リーグ戦再開まで、およそ一週間だが、それまでは日本代表の試合を楽しもう。トリニダード・トバゴ戦で、3バックで臨んだ日本代表、初3バックというのはこんなもんかなぁ、という感じなのか。消化不良の試合になったが、これをどう生かすか。次の試合を楽しみにしよう。

2019年、ここまでの鹿島を振り返る

 日本代表の活動で約2週間の中断期間に入って、9日エルサルバドル戦で永井(FC東京)の2ゴールで、2対0で勝利した。永井の他、途中出場の久保建英(FC東京)が上々の代表デビュー。代表の試合が2試合終わり、次はコパ・アメリカの戦いになる。
 さて、コパ・アメリカもあるが、それと並行してJ1リーグも週末に再開する。そして、鹿島、広島、浦和はACLの戦いもある。J1リーグでは、鹿島は5位につけているが、ここまでの鹿島を振り返ろう。

・不安的中、右サイドバック

 シーズン開始前、これまで何度か述べていたが、右サイドバックに不安を残した。開幕節は安西が右サイドバックを務め、第2節以降は内田が務めた。しかし、内田が負傷離脱後、平戸、小田、永木が右サイドバックを務めた。そして、直近では山本が右サイドバックを務めている。
 平戸や永木に関しては、サイドバックが本職ではない。小田はサイドバックが本職だが、左のほうが得意。右サイドバックとして起用も、アピール不足。内田が負傷離脱、伊東幸敏も今も復帰できず。西が神戸へ移籍した影響が出ている。山本と安西は元々両サイドバックをこなせるが、小田と同様、左のほうが得意。右が本職の内田と伊東、この中断期間中のコンディションはどうなのか。

・精度の高いFKを期待できる場面が少ない

 直近の主な先発11人、スンテ、山本、スンヒョン、犬飼、安西、三竿、レオ、レアンドロ、白崎、土居、セルジーニョ。この中で精度の高いFKを蹴ることができる選手は不在なのか。
 このメンバーだと、FKは主にレオが務めることが多いが、単純なキックが多く、簡単にGKにキャッチされることが多い。なので、レオの直接FKからのゴールというのは期待薄。鳥栖戦でセルジーニョが、意表を突くグラウンダーのFKは面白い狙いだったが、あの角度なら遠藤が得意の位置。
 で、その遠藤はレアンドロの復調気配もあって、サブに甘んじていることが多くなってきた。永木も精度の高いFKを蹴ることができるが、慣れない右サイドバックの起用や、三竿の完全復活もあって、FKを蹴る機会が少なくなっている。

・まずはクリア、ACLグループステージ突破

 昨年は悲願のACL初制覇。今年もACLを制覇を目標に戦っている。GS第4節でグループステージ突破の可能性があったが、最終節までもつれ込んでしまった。伊藤の2ゴールで一気に逆転に成功して、2位でグループステージ突破した。もしも敗退とかなっていたら、剛さんの責任問題にも発展しかねない状況だったと思う。
 ACLラウンド16の相手はサンフレッチェ広島。Jクラブ同士が対戦するという、ちょっと勿体ないなぁと思うが、決まったからには広島に勝利して、ベスト8に進出したい。

・リーグ戦は、良くもなければ悪くもない

 開幕節で大分に敗れたときには、どうなるかと思ったが、第14節まで終了して7勝4敗3分で5位につけている。松本戦の5得点もあって、得点はリーグ2位タイの22得点。でも、それほど攻撃陣が好調であるという印象はない。むしろ僅差の戦いのほうが印象強い。
 相次ぐケガ人の影響もあって、ここまで4敗というのはやや多いが、連敗はしていない。粘り強い守備はこれまでもできているし、攻撃においても、両サイドからいい攻めを見せている。あとはフィニッシュの精度かと思う。リーグ2位タイの得点のわりには、あと一歩という場面が多い印象。

・白崎が存在感を発揮し始める

 今季清水から加入した白崎、開幕前に踵を痛めて離脱した。初めてベンチ入りしたのが4月9日、ACLの慶南戦。リーグ戦では4月14日のFC東京戦でベンチ入りしたが、いずれも出場機会がなかった。ようやく出場を果たせたのが4月20日の仙台戦。左サイドハーフを主戦場に、いい縦パスやクロスボールを供給。初出場の仙台戦から7試合連続で先発出場している。
 4月28日の横浜FM戦では、いい縦パスから安西のゴールをお膳立て。5月12日の神戸戦では、左サイドから精度の高いボールを放り込み、セルジーニョのゴールに繋げた。足元の技術だけではなく、高さもわりとあるね。松本戦では2得点を挙げたが、そのうちの1点がヘディングでの得点。
 左サイドハーフには、安部や中村などライバルが多いが、ゲームメーカー白崎、ドリブラー安部、テクニシャン中村、それぞれタイプが違っていて、ACLと並行して戦う上で、貴重な戦力が加わった。

・優磨、いつ復帰するか

 開幕前、優磨がテレビのインタビューに応じて、今季の目標を20ゴールと宣言した。昨年の天皇杯、浦和戦で右ハムストリング筋損傷のために、クラブワールドカップは欠場。開幕へ向けて調整をしていたが、再び離脱した。約2ヶ月の診断で、ゴールデンウィーク頃に復帰できればと思ったが、今も復帰を果たせていない。
 しかし、グラウンドでの練習は行っている。ここまで試合に出場できていないということは、より慎重な調整をしているものと思いたい。優磨の復帰はそう遠くないと思うが、そろそろ復帰を期待したい。ただ、「優磨頼み」とか、誰かを頼りにするのではなく、誰が出場してもチームがまとまって戦うことが重要。

【まとめ】

 昨年ほどでもないが、今年もケガ人は多い。それにも関わらず、リーグ戦ではまだ十分逆転する可能性はあるし、ACLもグループステージを突破して、ACL連覇の可能性は残っている。
 12日の練習は非公開となり、リーグ戦再開、そしてACLへ向けて、いよいよ集中力を高める時。これまで戦ってきて、コンディション面はどんな感じか、まずはセレッソ大阪戦に全力を注ぎたい。

2019年の阪神タイガース、ここまでを振り返る

 2019年の交流戦が終了し、今週末から同一リーグとの戦いが再開する。交流戦が終了した段階で、俺が応援する阪神タイガースは35勝34敗4分の3位。しかし、交流戦では引き分けを挟んで6連敗が響いた。
 そんな阪神だが、ここまでの戦いをどう見ているか。野球評論家、ファンの考えは様々だと思う。同一リーグとの戦いが再開する前、ここまでの阪神を振り返ることにする。

・思った以上に健闘している

 阪神ファンの俺だが、開幕前の順位予想は「5位」。しかし、いい意味で今のところ裏切っている。
 シーズン序盤、1番木浪、2番近本のルーキーコンビでスタートも、木浪がなかなかヒットが出ず、糸原も本来とは違う7番だったこともあり、噛み合わなかった。しかし、1番近本、2番糸原の起用が概ね固定されてきて、調子が上向き、一時は2位まで順位を上げた。投手陣においても、先発、リリーフ陣が豊富で、ゲームをしっかり作っている試合は多い。
 しかし、交流戦の途中に、ジョンソンが蓄積疲労により一軍登録抹消。失策の多さ、勝負弱さもあって、6連敗を喫したが、ここまでは思った以上の順位にいるのではないかと思う。

・絶好機に打てない大山

 ここからは、少し酷評を。主軸として担ってほしいという期待もあり、開幕からずっと4番を務めている3年目の大山、ここまで4番らしい活躍ができているかとなると、大半は疑問符が付くと思う。
 ここまでの得点圏打率は.286。糸井や福留とそれほど得点圏打率に差はないが、得点圏で打っている印象は殆どない。印象度としては2割以下。得点圏打率は、これまでも何度か述べているが、勝負どころはもちろん、比較的楽な場面での得点圏でも、ヒットを打てば得点圏打率は上がる。
 打点に関してはそこそこ稼いでいるが、ここで打てばサヨナラ!とか、勝敗に大きく左右する場面では殆ど打っていない印象。比較的楽な得点圏では「打つな」というわけではないが、勝敗に左右する場面で打ってほしいもの。糸井や福留といったキャリアが違う選手と比較するのもどうかとは思うが、4番の重圧に押しつぶされているのではないかと。

・エラーの数がダントツに多い

 阪神はここまでほぼ半分の73試合を消化したが、エラーの数が66で、12球団ワースト。本拠地甲子園の内野は土のグラウンド、バウンドがイレギュラーすることもよくあり、相手もエラーするが、甲子園で多く戦うので、阪神の選手にエラーが多くなるのは仕方がない。
 ただ、イージーなミスも目立つ。6月9日の日本ハム戦では、大山がトンネル。6月20日の楽天戦では、原口、近本の連続エラーが響き敗戦。原口は本職ではない一塁を守っていたとはいえ、後ろに逸らすのは。22日の西武戦では、1-6-3のダブルプレーのはずが、木浪がポロリで1死しか取れず。記録に現れないエラー。ドリスは相変わらずバント処理に弱く、一塁へ悪送球も。
 野球を見ている人ならわかるが、エラーが絡んで失点してしまうことはよくあること。落ち着いて捌くのはもちろんだが、集中して守備してほしい。

・守屋と島本はあともう一皮

 酷評だけではなく、いいところも取り上げていく。高齢化の傾向のあったリリーフ陣、今年は若い守屋と島本が頭角を現した。共に31試合に登板している。リード、ビハインドに関係なく、守屋と島本が起用されることが多くなってきたが、個人的には「もう一皮」剥ければという印象。
 守屋は、150キロ前後のストレートを持ち味として、登板機会を増やしてきた。昨年までの一軍通算登板数は9、これから実績を重ねていく段階。非常に助かっているが、僅差での登板で、崩れる時がある。勝ちパターンの一角を担えるようになるまで、あともう一皮。
 島本に関しても同じ。鋭いスライダーを武器に、守屋と同様に登板機会を増やしてきた。島本に関しても、僅差での登板が課題。5月8日のヤクルト戦、総力戦となった試合で、12回表に阪神が2点を勝ち越した。最後の12回裏は島本が。しかし、2点のリードを守り切れなかった。その後、プロ初セーブを記録した試合があったが、6月9日の日本ハム戦では同点の場面で登板も2失点。
 ただ、2人ともよく頑張っていると思う。どんな場面でも登板してくれるし、高齢化したリリーフ陣からすると、非常に助かっている。あとは、この2人がこれから勝ちパターンの一角を担えるようになるには、決め球にさらに磨きをかけるなどが必要かも。

・近本、木浪はよく頑張っている

 今季の開幕時に一軍メンバー入りした新人が近本と木浪。オープン戦で木浪がヒットを量産して、開幕1番に抜擢されるが、ヒットがなかなか出なかった。先発を外れることがあり、初安打が4月12日の中日戦。その後はヒットも出始め、巨人菅野からプロ初本塁打も記録。
 そんな木浪だが、6月20日の楽天戦での出来事は、阪神ファンでも印象に残っていると思う。ランナー1、3塁の場面で3塁ランナーが木浪、近本が高いバウンドの内野ゴロだったが、木浪が本塁へ突入できず。突入していればセーフの可能性があり、この走塁ミスによって木浪は「懲罰交代」。矢野監督がベンチ内で「公開説教」も。木浪は涙目になっていた。これが響いて、この試合敗戦。
 しかし、さすが矢野監督。その翌日以降も木浪を先発に起用。22日の西武戦では、ダブルプレーが1死になってしまうポロリがあったが、三遊間へ抜ける打球を横っ飛びでキャッチするファインプレーも。そして、5回にはタイムリー二塁打。汚名返上に燃えていた。
 そして、開幕から活躍の近本、一時期先発を外れる時があったが、1番に固定。阪神の新人最多連続安打が13試合続いた。勝負強い打撃に加えて、パンチ力もある。これまで6本塁打。DeNAの山崎康晃から放ったホームランは印象に残った。そして、何といっても走塁でも貢献。ここまで18個の盗塁を記録している。
 しかし、そんな近本も疲労困憊。交流戦前は打率.307だったが、今では.268まで打率が落ち込んでいる。矢野監督はそれでも1番センターの先発起用を変えていない。これには賛否両論があるかと思うが、状態がいい時もそうだが、状態が悪い時にどうする?といったところも体験させようということではないかと。
 近本と木浪、ここまでは新人ながら、よくやっていると思う。プロの世界で1年間コンスタントに結果を残すのは難しいし、どこかで調子の悪い時期が出てくる。特に近本は正念場だと思う。

・原口が戻ってきた

 今年1月に大腸がんを公表し、リハビリを続けてきた原口が一軍に戻ってきた。俺自身は、今シーズン中にでも戻ってきてくれたらと思っていたが、思っていた以上に早い復帰に喜んでいる。
 俺自身が現地観戦だった6月9日の日本ハム戦で、サヨナラ打を放った時にはすごい歓声やったから。原口本人もヒーローインタビューで潤んでいたし、矢野監督も感極まった。ファンの人達も感極まった人は多かったと思う。今は代打での起用が主となっているが、本職の捕手で出場機会を増やしたいと思っているはず。
 がんは生命にかかわる病気。進行度に応じてステージ1とか4とかあるけど、かなり初期の段階で見つかったのかな。昨年、代打で勝負強い打撃を披露していた原口が戻ってきたのは大きい。

・投手陣は豊富で助かっている

 先発投手陣は、やっぱり非常に豊富でローテーションがあまり崩れていない。これまで1年間通じて働けなかった青柳が飛躍。そして、FAで加入の西は、黒星が先行しているものの、13試合の登板でクオリティスタートは10回で、試合は作っている。
 リリーフ陣においては、何といってもジョンソン。今は登板過多の影響で二軍調整中だが、主に8回を任されるジョンソンの活躍は非常に大きい。球児に関しても、序盤に二軍調整があったが、一軍復帰後は安定したピッチングをしている。昨年は守護神としては7敗を喫していたドリス、今年は安定している。
 あとは藤浪の復帰を待っている。投球フォームを見直して、二段モーション気味になっているとか。元々制球力で勝負できる投手ではないし、大胆にいってもいいと思うが、四死球をやっぱり気にするんやろうね。

・打線は近本と大山次第か、そして山に大きなチャンス

 相変わらずあと一本が出ないという印象があるが、近本が疲労困憊で、打に陰りが。大山に関しては先ほども述べているが、絶好機は期待薄。22日の西武戦を現地観戦していたが、近本が塁に出ると違う。相手は近本の走力を警戒するし、その中で22日は二盗三盗と決めた。その後糸井、大山、マルテの3連打で逆転した。
 今、レフトのレギュラー取りに大きなチャンスになっているのが山。福留が右ふくらはぎ筋挫傷で1日に登録抹消。11日に復帰するも再び登録抹消。3年前の新人王も、ここ2年間は不振。しかし、一軍復帰後、打撃が蘇りつつある。ここ最近では7番に固定されている。
 5月、神宮球場でのヤクルト戦、三塁内野席の前列に「いつまで福留孝介に頼るのか?」といったボードを持ったファンがいた。まさしくその通りで、いずれは世代交代をして、福留は代打の切り札で、というのが理想。山が今最も大きなチャンスになっている。これは是非モノにしてほしい。

【まとめ】

 かなりの長文で、言いたいことはもっとあるが、ここまでの阪神を振り返った。今は予想以上によく頑張っていると思う。広島が調子を上げてきて、やっぱり来たなぁと思ったら、交流戦は絶不調に。交流戦って怖いね。
 投手陣に関しては、コマが豊富で、それほど心配はしていないが、やはり打線。西武や楽天のような打線が阪神にあったらねぇ。同一リーグとの戦いに戻るが、少しインターバルがある。特に近本のコンディションが気になっているので、どこまでリフレッシュできるか。
 プロ野球のペナントレースは、まだ約半分が終わったばかりで、まだまだ優勝の可能性は十分にあると思う。俺の当初の順位予想「5位」をいい意味で覆してほしい。

難しい試合が続く

 J1第17節が終わって、鹿島は広島に痛恨の引き分け。4年前はヴィッセル神戸と3連戦を戦ったことがあるが、今年はサンフレッチェ広島と3連戦を戦った。ACLラウンド16はアウェイゴールの差で、鹿島がベスト8に進出したが、その後の試合って難しいね。広島の意地もあって、逃げ切れなかったし。
 さて、ここしばらくは難しい試合が続くと思っている。まずは日程、中2日で天皇杯2回戦北陸大学戦、また中2日で磐田戦。そして一週間空くが仙台戦。
 まずは北陸大学戦、どんなチームかは水面下で分析していると思われるが、データがない。わからない。鹿島はおそらく、広島戦を先発出場したメンバー以外のメンバーで組んでくると思う。小田、関川、金森あたりは先発出場してくると思う。力という点では、確かに鹿島に分があると思うが、侮ってはいけない。
 また中2日で戦う磐田戦、第17節を終えて、名波監督が辞任を表明。後任に鈴木秀人氏の監督就任が発表された。せめて鹿島戦までは名波さんに指揮してほしかったなぁと。剛さんと同い年、鹿島戦に一際闘志を燃やしてくる名波さんだったし。
 後任の鈴木秀人新監督は、磐田一筋。現役時代は、名波さんと同様「鹿島・磐田の2強時代」の中心選手のひとり。ヘッドコーチ時代も名波さんをずっと支えてきた。名波さんのままであれば、鹿島にとってはある程度戦い方のイメージはできていると思うが、鈴木新監督になって、戦い方やメンバーなどをどうするのか、全く分からなくなった。ただ、名波さん同様、鹿島戦に一際闘志を燃やしてくるはず。
 そして、仙台も厄介。仙台は現在4連勝中で好調。そして、シュミット ダニエルが、ベルギー1部リーグのシント=トロイデンVVへ完全移籍へ向けて基本合意と発表。鹿島戦が最後のプレーとなる。この鹿島戦の後、おそらくセレモニーがあるのではないかと。こういったセレモニーがある場合、「勝って海外へ送り出そう」という意気込みもあり、勝利していることが多い。直近では、第17節のFC東京vs横浜FM、FC東京が勝利し、その後久保建英のセレモニーが行われた。
 まぁ、簡単な試合は一試合もなく、これが国内サッカーではあるが、これから後半戦へ向けての戦いが始まる。スンヒョンが左ハムストリング筋損傷で全治約5週間など、また負傷者が出てきている。しばらくは総力戦になるかと思うが、まずは天皇杯に向けて集中していこう。


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