鹿島魂From関西
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管理人Voice

第411回〜第420回

ペドロ ジュニオール、武漢卓爾職業足球倶楽部へ期限付き移籍

 7月13日、鹿島はFWペドロ ジュニオールが、中国2部リーグの武漢卓爾職業足球倶楽部へ期限付き移籍すると発表した。メディカルチェック等のため、11日に離日しているとのこと。
 昨日は植田のベルギー移籍が発表になったが、今日はペドロ ジュニオールが。正直「残念」の一言。昨年に鹿島に加入した時は、これは頼もしい選手が来てくれたと思っていた。敵だった時のペドロは厄介だったし、味方になって心強いと思った。
 昨年の序盤はフィットし切れなかった上に、チームも低迷したが、ACL敗退後の6月からゴール量産体制に入った。札幌戦、新潟戦、柏戦で3試合連続ゴール、FC東京戦でも2得点。好調だったが、7月下旬の練習中に負傷し離脱。復帰してからは好調だったパフォーマンスが戻らなかった。
 今年に入って、水戸とのプレシーズンマッチでPKではあったが1得点を決めた。しかし、今季の公式戦(リーグ戦、ACL)の得点はゼロ。スピードに乗ったドリブルなど「おっ!?」という時もあったが、周りと合わないシーンや、「なぜゴールが入らないんやろう」というシーンも。
 ペドロが移籍して、鹿島でFW登録の選手は金崎、鈴木、山口、金森、安部。安部は今季もサイドハーフでの起用が多いが、あとは土居が2トップの一角を務めることができる。金崎と鈴木はすでに信頼しているが、金森にもチャンスが来たと。そして、山口も目処が立ったと思いたい。
 ペドロは2年契約の2年目と思われる。期限付き移籍が満了したら、鹿島との契約も満了になると思われる。来季契約はあるのか。鹿島では不本意だったが、これからの活躍を期待している。

J1リーグ再開へ

 ロシアW杯はフランスの優勝で幕を閉じた。いよいよJ1リーグが再開する。
 J1リーグ中断期間中は、ロシアW杯で盛り上がったが、国内ではルヴァンカップのプレーオフステージ、天皇杯2回戦と3回戦(広島vs名古屋は未消化)が行われた。そして、7月18日からJ1リーグが本格的に再開。
 中断期間中に各クラブは戦力整備にも入っていた。すでに発表になっているイニエスタの神戸入り、そして先日、フェルナンド トーレスの鳥栖入りが決定。注目の大物選手の獲得や、戦力補強がこの中断期間中に行われた。J1再開へ向けて、注目ポイントを挙げてみる。

・「大物」で注目であれば、やっぱり神戸と鳥栖

 これに関してはやっぱりねぇ。アンドレス・イニエスタが神戸へ、そしてフェルナンド トーレスが鳥栖へ。2人とも長くスペイン代表で活躍した。
 まずは神戸、推定年俸30億円を超える契約で、神戸はイニエスタを獲得。ついこの間までスペイン代表として、ロシアW杯に出場した。このW杯を最後に代表引退を表明した。最短デビューは、7月22日の湘南戦。18日に来日するが、W杯を戦ってきたコンディションや、神戸での戦術理解などを踏まえると、22日のデビューはあるのか。あったとしても途中出場かなぁ。
 イニエスタの特徴は何といっても、視野の広さや頭の回転の早さから絶妙なパスセンス、華麗なドリブルで自らもゴールを狙える。中盤のゲームコントロールは彼に期待するものが大きい。相手側からすると、中盤でのイニエスタをどう封じるか、各チーム対策をしていると思う。
 そして鳥栖、Jリーグ公式サイトの「誤報」で、一時は破談かと報じられたが、一転鳥栖入りを決めたフェルナンド トーレス。チームが17位に低迷していて、救世主として期待しているやろう。世界のストライカーとして、鳥栖で輝くことができるか。
 イニエスタとフェルナンド トーレスは、長く秋春制のスペインリーグなどでプレーしてきた。Jリーグは春秋制、このあたりのコンディション調整や、チームにフィットするか。

・積極的な戦力補強は名古屋

 現在J1リーグ最下位に低迷する名古屋、大きな戦力補強を行った。DF陣では、柏から中谷進之介、FC東京から丸山祐市を獲得。そしてMF陣では、川崎からエドゥアルド ネットを獲得。
 J1最多失点を喫しているだけに、この3人の戦力補強はとても効果があるのではないかと思われる。エドゥアルド ネットは、川崎で指揮していた風間監督がよく知っているし、練習でも存在感を発揮している模様。そして、DF陣にもテコ入れ。柏でレギュラーを務めた中谷、センターバックとサイドバックができる元日本代表の丸山によって、失点減が期待できると思う。
 中盤やDF陣に素晴らしい選手が加入した名古屋、エドゥアルド ネットは大きい。DF陣の負担軽減も期待できると思うし、前線にはガブリエル シャビエルやジョーといった選手も健在。攻守に噛み合えば、一気に上昇気流に乗る可能性がある。エドゥアルド ネットがキーになりそう。

・移籍した選手がいるが、補強なし?鹿島、川崎、G大阪

 7月16日現在、移籍した選手がいるが、補強の情報が入っていないチームで気になるのは鹿島、川崎、G大阪。水面下で調査しているチームもあると思うが、どうなのか。
 まずは川崎、エドゥアルド ネットと大久保が移籍したが、補強の情報は入っていない。エドゥアルド ネットに関しては、同ポジションの守田が戦える目処が立ったんやろうね。大久保に関しても、トップを務められる選手は比較的いるし、今季はACLは敗退してしまったので、補強はないのかな。
 G大阪に関しては、「禁断の移籍」が実現するかどうか注目されていた柿谷曜一朗、結局C大阪残留。矢島と泉澤を放出した上に、柿谷が獲得できなかったとなると、どうこれから戦うのか。まぁ、第2登録期間は7月20日から8月17日まであるので、何らかの動きはあるかも知れない。
 そして鹿島、植田がベルギーリーグへ移籍、ペドロが中国2部リーグへ期限付き移籍。補強の情報は入っていない。前々回の管理人Voiceでも述べていたが、センターバックに関しては、まずは犬飼と昌子のセンターバックが軸か。そして町田もチャンスが拡大。天皇杯町田戦を見る限り、オプションとして西がセンターバックを務めることも考えられる。外国人枠が空くので、ブエノをレンタルバック?というのはありか。徳島で今FWとしても起用されているようなので、これは可能性は低そう。
 ペドロが抜けたが、人材は足りているものの、ちょっとどうかなぁ。金崎と鈴木以外の得点力という点で不安が残る。ACLがまだ残っているだけに、水面下でリストアップしている選手はいるのだろうか。

【まとめ】

 後半戦がいよいよスタートする。今後も補強の情報が入ってくると思うが、補強をしたからといって成績が上昇するとは限らない。補強をしなかったから順位が下がるとは限らない。これは各クラブの事情もあるので。
 首位の広島をまずは止めたい。が、鹿島の場合は、1試合未消化とはいえ11位は不本意。首位広島というよりは、一戦必勝。勝ち点は首位広島と2倍以上離れているし、なかなか追い付ける勝ち点差ではない。
 W杯が終わり、Jリーグが再開。日本代表に注目するのもいいけど、Jリーグのサポーターの殆どは「Jリーグも注目してほしい」と思っている。特定のJクラブを応援しているサポーターは、「日本代表かJリーグどっちがいい?」と質問されたら、殆どの人は「Jリーグ」と答える。俺もそう。国内サッカーの基盤はJリーグやし、Jリーグが盛り上がらないと絶対に日本代表は強くならないし、Jリーグで活躍が認められて、海外移籍や日本代表に選ばれる。さぁ、これからJリーグも盛り上げよう!

金崎夢生、鳥栖へ完全移籍、鳥栖のチョン スンヒョンが鹿島に加入

 7月24日、鹿島はFW金崎夢生が、サガン鳥栖へ完全移籍。そして、鳥栖のチョン スンヒョンが鹿島に完全移籍することを発表した。
 まずは金崎の移籍について、これは本当に「まさか」。鹿島のメルマガが届く前、チョン スンヒョンが鹿島に来そうやなと、鹿島アントラーズ原理主義さんのブログで見た。これかなと思ったら、まさかの金崎の移籍に関するメルマガだった。今も信じられない。
 金崎は2015年に、ポルトガルのポルティモネンセSCから期限付き加入から、その後完全移籍で鹿島の一員となった。多くの勝利に貢献してくれて、さらに今年は背番号10に。鹿島の背番号10は特別な番号、それに今年はまだACLが残っていて、夢生の力が必要な時だった。
 そして入ってきた選手、チョン スンヒョンが鹿島に加入した。金崎移籍のメルマガの後、このメルマガも届いた。植田がベルギーに移籍して、センターバック陣が懸念されていただけに、これはいい補強になった。昌子は今季は鹿島残留の見込みなので、昌子とチョン スンヒョンのセンターバックが軸になってくると思う。同じ韓国人プレーヤーとしてスンテもいるし、スンテがいるのは心強いと思う。鹿島のサッカーに慣れて、タイトル獲得に貢献してほしい。
 プロ野球で言えば「交換トレード成立」に似ている。鳥栖はJ1残留へ向けて、攻撃陣が課題。フェルナンド トーレスや豊田陽平が加入したが、ビクトル イバルボが全治7か月の怪我のため、選手登録抹消になる見込み。攻撃陣が課題の鳥栖に対して、センターバックが補強ポイントの鹿島との思惑が一致した形になる。どっちが話を切り出したかはわからないが、鳥栖からすると、チョン スンヒョンと釣り合うくらいの選手を貰わないとねぇ。それが夢生だったということか。
 電撃移籍のニュースが入ってきた今日、お互いがいい方向へ向かうよう、戦っていきましょう。夢生、これまで多くの勝利、タイトル獲得に貢献してくれてありがとうございました。

商魂こめて(闘魂こめて)

 プロ野球セ・リーグは、相変わらず広島が首位を独走。他の5チームは浮上のきっかけをつかめないでいる。俺が応援している阪神も、一時は最下位に転落。打線は相変わらずあと一本が出ない。投手陣においても、リーグ1位だった防御率も悪くなっている。これはもう、今年も広島の優勝が濃厚やね。
 さて、プロ野球の各チームには「球団歌」が存在する。阪神は「六甲おろし」、ソフトバンクは「いざゆけ若鷹軍団」、千葉ロッテは「We Love Marines」など。そして、巨人は「闘魂こめて」があるが、近年、その「闘魂こめて」の替え歌「商魂こめて」が、巨人以外のファンが歌っていることを、実は俺自身、今年知った。
 東京ドームでの巨人主催ゲームでは、7回裏の攻撃前に巨人ファンが「闘魂こめて」を歌うが、ビジター側のファンは、それに合わせて「商魂こめて」を歌う。阪神、広島、中日のファンが特に歌声が大きい。歌い終わった後に「ロッテのパクリ〜〜」と言っていることがあるが、2004年から3年間ロッテに在籍したマット・フランコの応援で「レッツゴーマティー」を、巨人ファンが「レッツゴージャイア〜ンツ」。タオル回しに関しても、巨人がロッテのやり方をパクっているからとされている。そうなると、7回の風船飛ばしもオリジナルは広島。他の球団がパクっているということになるけどね(汗)。
 商魂こめて、よく考えたね。だれが最初に考えたんやろう。広島のマジック点灯が目前に迫っているセ・リーグ。他の5チームに奮起をと思うが、今の状況ではねぇ。まぁ、クライマックス・シリーズは相変わらず反対なので、2位狙いでもいいかも。優勝しても日本シリーズに出られない可能性がある「敗者復活戦」シリーズはいらない。といいつつも、やっぱり優勝はいいわなぁ。意地を見せてくれ、頼むわぁ、阪神・・・。

残すか、失うか。大事な9月

 9月に入り、国内サッカーは後半に入っている。第25節の広島戦、鹿島はセルジーニョのJ1リーグ戦初ゴールで先制するも、1対3で逆転負けを喫した。
 痛恨の逆転負けを喫し、広島との勝ち点差は、実に19に広がってしまった。J1リーグ戦の優勝は非常に厳しいものになった。そして、この9月は、鹿島が可能性を残す4タイトルの試合が全て行われる。ルヴァンカップ準々決勝、ACL準々決勝第2戦、天皇杯4回戦、リーグ戦。
 まずはルヴァンカップ準々決勝、相手は川崎。J1リーグ戦で唯一負け越しているのが川崎(鹿島の9勝15敗5分)。このルヴァンカップ開催中に、日本代表の試合が行われるため、鹿島からは三竿健斗、川崎からは車屋、小林、守田(大島はケガで離脱)は、代表の活動のためチームを抜ける。三竿は不在だが、永木とレオ シルバ、そして小笠原もいる。チョン スンヒョンは韓国代表に招集されているが、今年は規定によりルヴァンカップには出場できない。
 お互い、何人かの主力が不在の中で戦うことになる。川崎はボランチがやや不安か。大島がケガのため代表離脱。代わって守田が招集された。それでも、川崎の強さは警戒すべきところ。鹿島はセンターバックがどうか。昌子の復帰が遅れている。まだなのか。となると、おそらく犬飼と町田のコンビとなるであろう。
 何といっても悲願の初制覇ための大事な一戦が、ACL準々決勝第2戦。第1戦のホームでは2対0で快勝。アウェイゴールを許さなかったのが大きい。有利には違いないが、油断しないようにしたいところ。
 天皇杯4回戦もある。相手はサンフレッチェ広島。1日の試合では逆転負けを喫した。ACL準々決勝進出のため、9月26日(水)に行われる。9月23日にはアウェイ札幌戦、9月29日にはアウェイ神戸戦。中2日続きの真ん中。リーグ戦首位の広島、そして中2日。うまくターンオーバーして勝てたらいいが。
 そしてリーグ戦、先ほども述べたが、広島との勝ち点差は実に19。2007年は残り9試合を全勝して、大逆転優勝を成し遂げたが、これはさすがに厳しくなってきた。結果次第で、9月中に優勝の可能性がなくなる。
 ということで、鹿島にはすべてのタイトルの可能性は残しているが、9月中もすべて可能性を残すものもあれば、すべて失う可能性もある大事な9月。まずはルヴァンカップの川崎戦に集中したい。リーグ戦では負け越しているが、カップ戦(ルヴァン、天皇杯)では川崎に勝ち越しているはず。これ以上は負けられない。

阪神大丈夫か?

 プロ野球のセ・リーグは、広島の3連覇が秒読み段階に。そして、クライマックス・シリーズ進出争いが非常に白熱している。ヤクルトのCS進出は濃厚になってきたが、残り1チームの争いがわからない。
 以前から述べているが、俺自身はプロ野球は阪神を応援している。22日の広島戦で13対4で勝利。昨年は甲子園で広島の優勝を見てしまったが、今年は広島の優勝の瞬間を見てしまうことがほぼなくなったと言ってもいいやろう。しかし、阪神は大変な事態となっている。
 メディアでも報道されているとおり、阪神は26日から14連戦が予定されている。CS開幕までにレギュラーシーズンを消化できない可能性が出てきた。規定によってCS開幕の2日前の順位で、CS進出チームが決まる。阪神の14連戦は大変だが、阪神と対戦するチームも影響する。
 優勝の可能性は完全消滅した阪神だが、2001年以来の最下位だけは何としても避けたい。今月に入って阪神は、大量得点勝利もあれば競り負けの試合が目立つ。阪神がCS進出するためのカギは打線、勝敗に左右する場面でどれだけ打てるかがカギとなる。
 20得点した16日のDeNA戦では、大山が6安打3本塁打の大暴れ。22日の広島戦でも13得点した試合など、打線自体は活発になってきた。しかし、試合の流れに影響する場面、勝敗に左右する場面での凡退が多い。亜脱臼で離脱中の北條、1軍復帰以降打撃が好調で、ショートのレギュラーを獲った感はあった。得点圏打率も4割近くある。しかし、その得点圏でも勝敗に左右する場面では凡退が多い。大山も21日の試合では、8回満塁で一打逆転の場面の好機に凡退。本人も悔やんでいた。
 大量得点をするな!と言っているのではない。得点は何点あってもいいと思うが、どういった状況や場面で打っているか、これが大事。先発投手陣はコマ不足、野手も原口までもが登録抹消になってしまった。ベテラン福留と糸井もケガで満身創痍。伸び悩みの若手だらけで、勝負強い打撃を求めるのは難しいとは思うが、今年のスローガンの通り「執念」、そして意地を見せてほしい。

10月も過密日程

 J1は第28節があり、鹿島は神戸に圧勝し暫定3位に浮上。鹿島は4タイトルを獲る可能性を全て残した。
 チーム状況は良いとは思うが、9月23日から中2日や中3日の試合が続く過密日程になっている。可能性を残している4タイトルについて、これからの戦いを占ってみよう。
 まずはACLから。クラブ初のベスト4に進出した。相手は水原三星(韓国)。今年はグループステージで水原と対戦していて、1勝1敗。ある程度は手の内を知って戦えるのではないかと思う。まずは第1戦のホームで、アウェイゴールを与えないようにしたい。
 ACLでベスト4に進出したため、甲府vs鹿島の天皇杯準々決勝は11月21日に行われる。4回戦の広島戦、ここを何としても乗り切りたかった。90分間で勝負をつけたかったが、延長戦に入っての決着となった。主審のジャッジが酷かったようで。準々決勝はまだ先なので、まずは天皇杯は考えないでおこう。
 そして、10月はルヴァンカップの準決勝と決勝が行われる。今年最初のタイトルホルダーが決まる。鹿島の準決勝の相手は横浜FM。マリノスは、リーグ戦では低迷しているものの、ルヴァンカップでは準決勝まで勝ち上がってきた。堅守が伝統だったマリノスも、今年はハイライン戦術などにより失点は多いが、得点も多い。
 戦術面も気になるが、第1戦のコンディション面が気になる。マリノスは10月5日(金)にJ1リーグ戦を戦うが、鹿島は7日(日)に戦う。第1戦は10日(水)なので、マリノスは中4日、鹿島は中2日での戦いとなる。すでに日程が決まっていたとは言え、この差がどう影響するか。ACL同様、まずはホームでアウェイゴールを許さないことが大事となる。
 仮に決勝進出を決めた場合も気になる。決勝は27日(土)に行われるが、ACL準決勝第2戦は24日(水)で、しかもアウェイ。移動もあり、中2日で決勝に臨むことになる。24(水)は天皇杯準々決勝があるが、湘南と柏はすでに敗退している。相手側ブロックのほうは約1週間のインターバルがある。
 最後はリーグ戦だが、9月中に優勝を逃すという事態は避けられた。しかし、非常に厳しいことには違いない。次のリーグ戦の相手は川崎、万一敗れるようなことがあれば、優勝は風前の灯火となる。優勝が厳しい状況には変わりないが、ACL出場権は確保しておきたい。
 ケガ人が何人かいるものの、チーム状況は悪くない。そして、ターンオーバーもうまく機能するようになってきた。連戦続きで、選手たちは大変だが、とにかくケガに気を付けて、10月も戦ってほしい。

金本監督、辞任

 10月11日、阪神の金本知憲監督は、成績不振の責任を取り、今季限りで辞任すると表明した。
 率直に残念。でも、やむを得ないというのが正直な気持ち。2015年オフに監督に就任し、今年は3年目。今年は新たに3年契約を結んで、来季も続投の要請があったが、最下位という結果ではやむを得ない。巨人は3位でCS進出を決めているが、高橋監督も優勝できなかった責任を取り、今季限りで辞任する。なので、阪神は最下位だけに続投は考えにくかった。
 甲子園最終戦、金本監督の挨拶で、「来年、必ずたくましく帰ってくれるものと信じています」。「信じています」の言葉を聞いた段階で辞任なのかなと思った。
 2012年シーズンを以って、選手を引退した金本監督、解説者を経て、コーチ等の指導者経験がないまま2015年オフに監督に就任。金本監督の3年間を振り返る。

・ホップ:若い選手を次々と起用(2016年:4位)

 「超変革」のスローガンのもと、若い選手を次々と起用していく2016年となる。1番高山、2番横田の若い1、2番に、外国人とベテランの打線で開幕スタート。
 新外国人選手ヘイグや横田の不調もあり、江越が起用されるようになる。そして4月下旬、原口文仁が支配下登録される。支配下登録され即スタメンのため、背番号94のユニフォームは間に合わず、山田コーチの背番号82のユニフォームで出場する。原口は5月の月間MVPを獲得する活躍を見せ、岡崎と梅野の併用だった捕手は、原口が主に担うことになる。
 鳥谷の不振もあり、北條の起用も増加。シーズン終盤には、鳥谷からショートのポジションを奪取する。福留を除くベテランや中堅が不振もあり、板山や陽川、中谷なども起用される。最終的に頭角を現した選手は、高山、北條、原口の3人。高山は新人王を獲得する。
 投手陣においても、岩貞、守屋、横山、石崎、青柳などが起用されるようになり、岩貞はこの年10勝を挙げる。しかし、2015年に14勝の藤浪がこの年は7勝止まりになるなど、投手陣に関しても、岩貞以外の若手で大きな飛躍を遂げた投手がいなかった。

・ステップ:光るリリーフ陣、ベテラン、中堅選手の復活(2017年:2位)

 2016年に頭角を現した若手は一転、「2年目のジンクス」に陥る。高山の起用は多いものの、守備の不安に加え、勝負強かった打撃も鳴りを潜める。北條と原口はプロの経験年数はあるものの、実質2年目。北條は開幕スタメンだったものの打撃不振。原口は肩の不安もあるが、打撃を買われてファーストでの起用が多かったが、原口にしても前年の打撃が戻らなかった。
 前年に頭角を現した選手に代わり、中谷、大山、糸原が頭角を現す。中谷はこの年、起用されるポジションが安定しなかったが、規定打席に到達の上、20本塁打を放つ。
 若い選手がレギュラーを争っている中、打線では中堅の上本、大和、俊介、ベテラン鳥谷が復活。鳥谷は9月に通算2000本安打を達成する。FAで加入した糸井も活躍。
 先発投手陣においても、前年に10勝した岩貞が5勝止まり。藤浪は前年をさらに下回る3勝止まり。しかし、この年は秋山が12勝を挙げ、才能が開花。さらに、ナゴヤドームで特大のホームランも放つ。
 この年の象徴のひとつはリリーフ陣。7回桑原、8回マテオ、9回ドリスのリレーが確立。桑原に至っては前年、1軍出場ゼロだった投手。さらに岩崎、前年にFAで加入した高橋聡文も活躍。藤川球児もシーズン中盤以降は本来のピッチングを取り戻し、安定していた。

・ジャンプせずダウン:誤算だらけ(2018年:6位)

 大砲が不在だった前年、それを補うため、韓国プロ野球で2年連続3割30本塁打100打点以上の成績を残したロサリオを補強。4番で粘り強く起用されたものの、調子が上がらず。2軍調整後再び1軍に昇格も、調子が続かず再び2軍へ。韓国プロ野球で活躍したパフォーマンスを出すことができなかった。
 前年シーズンの中盤以降に、新人ながら7本塁打を記録した大山も、本職のサードで開幕先発したが不振。前年20本塁打の中谷も、シーズン序盤は2軍暮らし。そして、怪我人も相次いだ。シーズン序盤絶好調だった上本が、5月の試合で前十字靭帯損傷。北條、原口、福留、糸井なども怪我が相次いだ。
 中谷は5月下旬に1軍昇格も、前年のような活躍はできず。大山は9月に本塁打を量産したが、調子が上がるのが遅すぎた。陽川はシーズン中盤に「半端ない」活躍を見せるも、徐々に成績が下降。北條はシーズン中盤に1軍復帰後、ショートのレギュラーを獲ったかと思ったら、ケガで登録抹消。糸原以外、シーズン通じてレギュラーを獲得した若手が出なかった。
 投手陣にしても、前年12勝した秋山が不振に。前年大活躍したリリーフ陣も、前年ほどの安定感はなく、特にマテオはコンディション不良もあり、2軍降格。長く苦しんでいた藤浪が、少し復活の兆しが見えたのが救い。

【まとめ】

 金本監督の3年間、若い選手を次々と起用し、世代交代を図ろうという意図は理解できる。指導者経験がないまま監督就任、そして世代交代。過渡期の中で結果を出すことは、指導者経験者でも難しいと思うが、新米監督ならなおさら難しい。この3年間は結局、軸になりそうな若手が飛躍できないままになった感がある。
 ただ、阪神ファンとしては当然感謝したい。これからの阪神のために、若い選手を次々と起用し、これから何年も活躍できる選手を育てようとした。厳しい見方をすれば、選手の潜在能力を引き出すのは監督やコーチ陣の仕事。それがまだ中途半端な状態になったが、来年以降は広島の鈴木誠也、巨人の岡本和真のような選手が出てきてくれることを信じて。3年間ありがとうございました。

2018年の阪神タイガースを振り返る

 プロ野球はクライマックスシリーズが開催中、セ・リーグは広島が3勝+アドバンテージ1勝を含めて4連勝で、日本シリーズ進出を決めた。パ・リーグは西武とソフトバンクが争っている。
 広島は日本シリーズ進出を決め、他の5球団は今シーズンの戦いを終えた。そして阪神は、今シーズン2軍監督だった矢野燿大氏が、1軍の監督に就任することを発表した。前回の管理人Voiceでも、2018年のことを触れているが、もう一度阪神タイガースを振り返ることにする。

・打撃陣の誤算1:ロサリオ大誤算

 前年の大砲不在を受け、韓国プロ野球で2年連続3割30本塁打100打点以上という実績をひっさげ、推定年俸3億4000万円の鳴り物入りで入団したロサリオ。開幕から4番を任される。
 開幕第3戦の巨人戦、来日初ホームランを放ち、今後の期待が高まった。しかし、その後はダメ外国人の特徴である、外へ逃げるスライダーに手を出してしまうシーンが見られ、調子が上がらない。6月1日の西武戦では7番にまで降格し、翌日の試合では先発を外れ、さらに次の日に2軍降格。
 しばらく2軍調整の後、7月17日に1軍に昇格。7月21日のDeNA戦で、2打席連続でホームランを放ち、翌日もホームラン。復調へのきっかけをつかんだかに思われた。結局復調気配にとどまり、8月下旬に再び2軍降格。そのままシーズン終了まで再昇格することはなかった。
 結局、75試合の出場で、打率.242、8本塁打、40打点という成績。本人は残留を希望していると報じられているが、果たしてどうなるか。

・打撃陣の誤算2:あと1本が出ない

 これまでも何度か言っているが、勝負強さの定義は「勝敗に左右する場面で打てるか」だと思う。得点圏打率は参考にはなるが、大量リードを奪っている(または奪われている)ときの得点圏でも、得点圏打率は上がる。
 今年は、DeNA戦で20得点などの大量得点が目立つ。点と取るなというわけではない。点は何点取ってもいいが、誰がここぞという場面で打っているかとなると、ベテランの福留や糸井くらいになる。北條は今年、得点圏打率が4割近くある。でも、そういう印象がない。9月に入って、大山が本塁打量産したが、ここぞという場面で打っているかとなると、これもあまり印象がない。
 北條や大山だけではなく、ロサリオもそうやし、ここぞという場面での凡退が目立った。

・打撃陣の誤算3:送りバントが下手

 昨年、阪神の送りバント成功率が悪かったと、確かNHKのBSの番組でやっていた記憶がある。今年も、大事な場面での送りバント失敗が目立ったような気がする。
 投手や2番打者が特に送りバントの指示が出ることがある。俺自身、プロ野球を現地観戦する機会はそれほど多くはない。小野に関しては、去年と今年現地観戦で見た。いずれも送りバントの場面があったが、去年も今年も失敗。送りバントを決める時もあるけど、小野の送りバントは下手ではないかという印象。
 8月4日のヤクルト戦、11回裏に北條がサヨナラ犠牲フライでヒーローになったが、9回に追いつかれてその裏の攻撃で、北條は送りバント失敗で併殺打。延長で自身の犠牲フライでサヨナラ勝ちしたものの、9回で決着をつけるためにもきっちり決めたかった。
 9月24日の巨人戦、9回裏に糸原、森越が2者連続で送りバント失敗。これにはさすがに頭にきた。優勝するチームは、こういった場面でもきっちりと決めることができるし、それができないようでは優勝は程遠い。

・打撃陣の誤算4:若手伸び悩み、ベテラン頼み

 2016年に頭角を現した若手は高山、北條、原口。2017年は3人とも不振、代わって中谷と大山が台頭。今年は中谷は出遅れ、大山もシーズン中盤まで打撃不振。
 高山は今年、さらに成績を落とし、中谷は昨年20本塁打も、今年は5本塁打にとどまる。大山は9月に本塁打量産も、それまでの打撃が酷かった。
 今年頭角を現してきたのが植田、陽川。植田はチームで一番ではないかという俊足で、出場機会を得られた時は盗塁を重ねた。しかし、打撃がまだまだ。北條が1軍昇格後打撃好調、これにより、植田の出場機会が減った。陽川に関しては、6月の1軍昇格後にヒットや本塁打を量産。一時は4番も任された。しかし、次第に失速。結局、若い選手で一歩抜け出した選手が糸原以外なく、チャンスの場面もベテラン頼み。
 シーズン通じて出場できた若手は糸原のみだった。糸原は今年全試合に出場した。数字的にはまだまだ物足りないが、来年はすべての面でのレベルアップが求められる。

・投手陣の誤算1:先発陣のコマ不足

 昨年はメッセンジャーが11勝、秋山が12勝を挙げた。しかし、2016年10勝の岩貞が5勝止まり、藤浪が3勝止まりなど、去年も先発陣がややコマ不足という印象があった。
 今年もメッセンジャーと秋山が軸となって、岩貞、藤浪、新人の高橋遥人、2年目の小野らが先発ローテーションに入って、1年間戦ってほしかった。メッセンジャーは今年も11勝を挙げ、虎のエースとして役割を果たした。しかし、それ以外の投手(才木を除く)が、思うような成績を残せなかった。
 特に秋山が誤算。昨年12勝も、今年は5勝止まり。高橋遥人は2勝したが、シーズン中盤以降、1軍に戻ることはなかった。まぁ、元々肩の不安があったとされているが。小野に関しては7勝を挙げているが、制球難などで急に崩れる場面も。なので7勝もしてたっけ?という印象。岩貞は昨年よりはよくなったが、7勝は物足りない。藤浪も5勝止まり。

・投手陣の誤算2:昨年ほどでもない救援陣

 昨年2位になった大きな原動力はリリーフ陣の充実にあった。7回桑原、8回マテオ、9回ドリスのリレーが確立。加えて、高橋聡文や岩崎、藤川球児もよかった。
 しかし、今年は救援陣が打ち込まれるシーンが目立つ。特にマテオとドリス、昨年も少しあったが、一度打たれると一気に崩れる。今年もそれが目立った。ドリスは今年も守護神として32セーブ。発熱による登録抹消から復帰後が特に打ち込まれ、次第に調子を上げていったドリスだが、7敗は守護神としては多い。
 岩崎は今年も登板数が多いものの、打ち込まれるシーンやヒヤヒヤのシーンがあり、やや不安定だった。高橋聡文も左肩コンディション不良で、今年15試合の登板にとどまった。
 昨年ほどの安定感がない状況で、先発で結果が出ていなかった能見がリリーフに転向。このリリーフ転向は成功したと思う。ただ、リードしている場面ではベテランの登板、リードされている場合は若い望月、榎田とのトレードで加入した岡本というリレーが多い。つまり、勝ちパターンが計算できる若いリリーフ投手が出てこない。岩崎は27歳だが、もう中堅といってもいい。いつまでも能見や球児に頼るわけにはいかない。

・打撃陣の収穫:軸になる候補は多くいる

 シーズンを通じて出場できた若手は、先ほども述べた通り糸原のみ。糸原の他に、9月に本塁打を量産した大山、昨年20本塁打の中谷、6月に凄まじい勢いでヒットと本塁打を重ねた陽川、同じく6月に1軍に再昇格後、打撃好調だった北條、俊足が持ち味の植田と島田など、来年以降に軸になる候補は多くいる。
 金本監督のホーム最終戦の挨拶で、「来年、必ずたくましく帰ってくれるものと信じています」という言葉は、これらの若い選手へ向けたメッセージのはず。

・投手陣の収穫:才木の台頭、藤浪の復調気配

 先発投手陣で最も頭角を現した若手は才木。高卒2年目の19歳。今季はプロ初勝利を含む6勝(10敗)。先発、リリーフ共に任された。同じ2年目の小野と成績面を比較すると、似ているところがあるが、才木のほうが活躍したという印象が俺にはある。
 そして、この3年間低迷している藤浪。制球難から調子が上がらなかった。しかし、まだまだ安定しないものの、9月に3勝した。そのうち1勝は完封勝利。高卒から3年連続で2桁勝利した藤浪、来年は完全復活といきたいところ。というか、先発ローテーションの軸になってもらわないと困る。
 リリーフ陣で頭角を現したとなると、望月になる。150キロを超えるストレートは魅力的。ただ、今季はリードされている場面での登板が多かった。来年は必勝リレーの一角を担ってほしい。

【まとめ】

 2001年以来、17年振りの最下位になってしまっただけに、誤算のほうが多いのは当然。あと1本が出ない打線、送りバントなどきっちりできないようでは、優勝できないと改めて思った今年だった。2016年に才能が開花し、以降も活躍している鈴木誠也(広島)、今年大きく飛躍した岡本和真(巨人)と比較してしまうわ。
 ただ、先ほども述べている通り、鈴木や岡本のように、これから軸になる候補は多くいる。「候補」という言葉は今季限りにして、来年多くの選手が飛躍してほしい。そして、今年不調だった選手たちは必ず、復活してくれることを信じたい。

ドラフト会議2018

 10月25日、プロ野球のドラフト会議が行われた。高校、大学、社会人の選手たちが次々と指名され、指名された選手の同僚たちは喜びに沸いた。
 注目されていた根尾昂(大阪桐蔭)は、4球団の競合の末、中日が交渉権を獲得。真っ先に1位指名を公表していた中日にとっては、ホントに喜ばしいこと。小園海斗(報徳学園)に関しても4球団が競合、広島が交渉権を獲得。本職はショートらしいが、"タナキクマル"のひとり、田中広輔がいるので、後釜にはピッタリの存在かと。そして、吉田輝星(金足農)は日本ハムが交渉権獲得。
 そして阪神、1位指名していた藤原恭大(大阪桐蔭)を、3球団の競合の末に外し、さらに辰己涼介(立命館大)を外し、近本光司(大阪ガス)を1位指名で交渉権獲得。2位と3位は内野手、4位から6位は投手を指名。育成選手として1名を指名。
 俺としては投手のほうを優先するのかなと思っていた。1位指名したのは外野手。外した藤原、辰己とも外野手。交渉権を獲得した近本も外野手。確かに今年、福留と糸井以外、レギュラーを獲得できた外野手はいなかった。高山、中谷、いずれもレギュラーを張れる能力を持ちながら、今年は不甲斐ない結果に終わったことを改めて浮き彫りとなった。交渉権を獲得した近本、赤星を目標としているようで、そういうタイプの選手なんやろう。いずれにしても即戦力を獲ってきたと思う。
 俺自身は投手のほうがほしいと思っていたので、東洋大学の150キロトリオの誰かは獲るのかと思ったら、指名しなかった。ただ、4位指名の齋藤友貴哉(ホンダ)投手は、最速150キロを超えるストレートを持っているようで、これも即戦力になるべき選手だと思う。同僚の木浪聖也(ホンダ)も3位指名され、お互い切磋琢磨して、阪神を救ってほしい。
 まぁ、1位指名された選手が活躍できるとは限らないし、下位に指名された選手が活躍するといったことも珍しいことではない。今季限りで引退した、中日の荒木は外れ外れ1位。そういった選手が2000本安打を達成しているし、プロの世界に入れば、ドラフトの順位は関係ない。兎にも角にも、まずはケガに気を付けて、プロ野球選手として長く活躍してほしい。


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