鹿島魂From関西
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管理人Voice

第341回〜第350回

誤審に対する考え方

 J1のリーグ戦は、ロシアW杯アジア最終予選のため、2週間の中断に入っている。そのロシアW杯アジア最終予選の初戦で、日本代表はUAEに1対2で痛恨の逆転負けを喫した。
 この試合、微妙な判定が相次ぎ、連日波紋を呼んでいる。今日9月4日のスポニチの記事で、「誤審を言い訳にするのはいかがなものか サッカーで誤審は想定の範囲内」と題した記事を目にした。これを見て、基本的には正論ではあるが、一部全く違うだろうという内容と見た。いくつか気になった箇所をピックアップしてみる。

・サッカーは人間が判定するスポーツだから面白い←間違いではないが

 最近はビデオ判定を導入するスポーツが増えてきている。プロ野球ではホームランかどうか判定に限り、ビデオ判定を導入。今年からはコリジョンルールの適用で、ホーム生還時の判定でも、ビデオ判定を導入する。バレーボールでもチャレンジ制度というのはこれまでなかった。
 審判は瞬時に判定をしなければならない。難しいと思う。俺も元々ビデオ判定を導入すること自体、大賛成とは言い難い。本来審判(人間)が判定するものだから、ビデオ判定に頼ることは極力してほしくない。ただ、ビデオ判定導入により、最終的な判断が適切に行われる。まぁ、どうしても難しい場面にも直面するしねぇ。この記事を見る限り、審判は何も悪くないのか?という風にも見える。

・誤審で得をしたチームは絶対に誤審だとは言わない←これは完全に誤り

 これは何を見ているのか。確かに誤審だと言わないケースが多いが、誤審を認めている発言もある。2012年8月11日J1第21節、鹿島vs磐田の試合で、ロドリゴ ソウト(磐田)と競り合った曽ヶ端がファンブルで失点かと思われたが、ロドリゴ ソウトのファウルだとし、ノーゴールの判定。これが勝敗に大きく左右し、2対1で鹿島が勝利している。
 ジョルジーニョ監督(当時)はこのシーンに関して「残念ながらあれは磐田の得点だったと思うし、ファウルはなかった」と誤審だろうと公にしている。
 昨年、C大阪vs栃木の試合を観戦した。前半終了間際、田代のトラップが左手に当たったが、そのままプレーオンで得点している。田代自身「ちょっと手には当たってたんですけど」とこれも公にしている。

・プラスマイナスゼロ←これも完全に誤り

 誤審に泣くこともあれば、得することもある。プラス・マイナス・ゼロだとのこと。これはおかしい。確かに結果的に見れば誤審に泣くこともあれば、得することもある。これを単にプラマイゼロって・・・。
 試合には「流れ」というものがある。試合展開によって、微妙な判定は大きく左右する。1stステージ最終節の鹿島vs福岡、後半終了間際のジネイのゴールはオフサイドで幻になった。明らかにオンサイドだったのに。この場面は後半終了間際で2対0、鹿島の優勝ほぼ間違いない状況だったので、誤審には違いないが、波紋を呼ぶ状況ではなかった。
 ただ、今回の日本代表の試合では、後半22分に宇佐美が倒された場面が笛ならず。32分には浅野のシュートがゴールラインを越えたのではないかと思われたが、ノーゴールの判定。1対2で逆転されてしまった状況の中で、このような微妙な判定が相次いでは、フラストレーションが溜まるのは当然。

・UAE戦の敗因は誤審ではなく、試合運びだ←これは正しい

 この記事は正しい。ボール支配率やシュート数は日本のほうが上、しかし得点は1点のみ。UAEは代表の活動に時間をかけて、日本対策に取り組んだ一方、日本は柏木など怪我人が出てきた影響や、直前にリーグ戦もあったことなどで、代表の活動期間は限られていた。代表の活動期間というのも少しは影響があったかも知れないが、これまでもやってきたメンバーだし、あまり理由にはならないか。
 その一方で、シュートを放つも決定力不足。セットプレーもUAEの19番のDFイスマイル アハメド、ゴール前で効いていたね。ことごとくはじき返された。記事に記載されている通り、しっかり守り、確実に決めていれば勝てた試合だったと思う。

【まとめ】

 UAE戦の敗戦を誤審で波紋を呼んだのは、勝敗に左右する場面だったから。人間のやることだから、どうしても誤ってしまうこともあるかと思う。この記事を見る限りは、審判には全く否がないように感じた。この判定を審判団がどう思ったか。誤審を認めた認めないは、なかなか公にはならないが、もし誤審と認めるのであれば、同じ過ちを犯さないための対策をしてほしい。
 日本代表はもう誤審とか言っていられる状況ではない。最終予選の初戦を落としたチームが、W杯出場権を獲得したことがないというデータがあるようだが、まだ9試合ある。巻き返せるし、次のタイ戦に臨んでほしい。

そろそろ調子を上げていこう

 J1の2ndステージは第13節が終了し、残り4節となった。鹿島は第13節終了時点で9位。年間勝ち点では3位につけている。両ステージ制覇は絶望的だが、チャンピオンシップ出場権を獲得しているため、そろそろ調子を上げていこう。
 残りの4試合、大宮、FC東京、川崎、神戸。いずれも厳しい戦いになるやろう。大宮はJ1復帰1年目で年間7位。守備がいい。川崎と神戸は、2ndステージ優勝に望みを繋いでいるし、この2チームが終盤に残っているのは非常に厄介。FC東京はこれまで相性がよく、大きく勝ち越しているが、これは過去のこと。俺自身、このチームはわからないから不気味。
 という4チームとの対戦が残っている。残り4試合を戦い、チャンピオンシップに臨むために、個人的に気になるポイントを整理したい。

・けが人続出、いつ戻れるか

 DFでは西、伊東、昌子。MFは遠藤、中村。西に関しては練習には復帰したが、今週の大宮戦の出場はあるのだろうか。岡山戦に出場した伊東もケガで、新潟戦を欠場。右サイドバックには初めて、ファン ソッコが務めた。昌子に関しても新潟戦を欠場。日本代表発表も近いし、果たして回復具合は。
 遠藤と中村に関しても回復が遅れている。右サイドハーフには、ここしばらくは柴崎が務めている。何とかやり繰りしている状況。大宮戦が終われば、しばらくインターバルがある。この期間で何とか殆どの選手が揃ってほしい。

・調子は取り戻しつつある

 今のチーム状況は決して好調とは言えない。ただ、一時期の不調からは脱出しつつあり、復調気配はある。永木と小笠原のボランチ、2列目が柴崎と土居。遠藤や中村などのケガにより、この形でしばらく戦っているが、決してベストではない中、よくやっていると思う。
 決して好調とは言えないが、しばらくゴールのなかった夢生に得点。初の2桁得点に乗せ、新潟戦はPKでの得点だったが、夢生に関しては、これをきっかけにして、前線でゴリゴリ動いてほしい。
 怪我人が続出している中、ベストなメンバー構成が組めないだけに、いきなり本調子にすることは難しい。現状はしばらくは、大宮戦までが我慢の時期か。

・残り3試合次第で、チャンピオンシップに影響?

 大宮戦が終了すると、3週間のインターバルがある。そこからFC東京、川崎、神戸と戦う。2ndステージ終了後の成績次第で、チャンピオンシップ1回戦から出場する可能性がある。
 すぐにチャンピオンシップが始まる可能性があるだけに、この残り3試合のパフォーマンスは重要になってくる。そのためには、3週間のインターバルで、しっかりコンディションを調整してほしいし、けが人がどこまで戻っているか、というところやろう。

【まとめ】

 大宮戦までが我慢だと思う。そこから3週間のインターバル後、調子を取り戻していれば、チャンピオンシップにも弾みがつく。現時点で、チャンピオンシップ出場が決まったのは川崎、浦和、鹿島。もちろん、この3チームは年間チャンピオンを目指している。まずは大宮戦に全力を尽くそう。

J1は来季から1ステージ制へ

 Jリーグは10月4日、実行委員会で来季から1ステージ制に戻すことで合意。昨年からの2ステージ制+チャンピオンシップは廃止となる。1ステージ制に戻すのは3季ぶりとなる。12日の理事会で正式決定する。
 かねてから報じられていたが、これは朗報。このほうがわかりやすくていい。純粋に年間勝ち点1位がリーグ優勝やし。チャンピオンシップ導入などによる過密日程も、多少は緩和される。2ステージ制で浸透していたJリーグ草創期とは違って、世界基準に合わせた1ステージ制を、2005年から2014年まで実施して浸透していただけに、昨年からの2ステージ制では、いまいちしっくりこなかった。
 以前も述べていたことだが、これからの日本サッカーのために、何かと改革を進めていこうとする点は評価している。収入源の確保などで2ステージ制移行という結論に至った当時も、懸命に改革を進めていこうという現れだと思って評価していた。賛否両論や課題のあった2ステージ制やったけど、財政面やステージ終盤での盛り上がりなど、一定の効果もあってよかったんじゃないかな。
 来季は3季ぶりに1ステージ制。これで観戦予定も立てやすくなるし。来年は来年で楽しみにするとして、まずは今年、年間王者を目指してほしい。

今年の阪神タイガースを振り返る(誤算編)

 プロ野球はクライマックスシリーズのファーストステージが終了し、セ・リーグは、レギュラーシーズン3位DeNAが同2位の巨人を下し、初のファイナルステージ進出。パ・リーグは、レギュラーシーズン2位のソフトバンクが同3位のロッテを下し、ファイナルステージ進出を果たした。
 すっかりポストシーズンに入ったプロ野球だが、レギュラーシーズン4位以下のチーム、巨人、ロッテは全日程終了。ポストシーズンは続く一方で、ドラフト会議など、来シーズンへ向けた動きも始まっている。
 さて、プロ野球では阪神を応援している俺、今季の成績は4位。一時期は最下位に沈んていたが、シーズン最後は7連勝で終了。何とか4位で終えることができたが、何かと誤算続きの今年だった感じがする。今回は、今年の阪神タイガースの「誤算編」を振り返ることにする。「収穫、今後編」は後日述べることにする。

・中堅、ベテラン選手の誤算

 今年は何かと誤算続き。特に中堅、ベテラン選手の多くが活躍できなかった選手が多い。野手の中堅選手では、上本、大和、西岡、今成、新井良太など目立った活躍ができなかった。
 西岡は前半調子良かったが、アキレス腱断裂で離脱。上本は8月以降は成績を残してきたが、それまでは怪我などもあった。大和の守備力はリーグ屈指。守備においては問題ないが、打撃不振。中途半端なスイングで三振が目立った。サードのポジションは今年、多くの選手が守った。ヘイグ、陽川、北條、終盤では鳥谷など。そして今成、新井良太もそうやね。北條がよく守っていたサードだが、今成、新井良太がインパクトを与えるような活躍ができなかった。
 ベテランは何といっても鳥谷の誤算。攻守において誤算だった。守備力はある選手だったのに、こんなにまでエラーが目立つとは。フルイニング出場を続けながら、打撃のほうは調子が上がってくるのかなと思っていたが。そして先発落ちとなった瞬間びっくりした。結局福留に頼らざるを得ない状態となってしまった。

・投手では藤浪、岩田、リリーフ陣の誤算

 阪神はこれまでメッセンジャー、能見、藤浪、岩田の先発4投手。これに続く投手が出てこない状況だった。高卒で入団し、3年間は2桁勝利。昨年は14勝を挙げて、更なる飛躍を期待された藤浪が今季7勝止まり。最低15勝を期待したい藤浪だっただけに。そして岩田、まさかの0勝。これは完全に想定外。
 リリーフ陣では、守護神の固定ができなかった。マテオは当初、一定の成績を残していたが、その後不振や怪我もあり、セットアッパーを担うことも。しかし、シーズン終盤は抑えに定着。マテオの代わりにドリスや藤川球児が抑えを任されていたが、ドリスは肘の怪我により、今シーズン戻ってくることはなかった。球児は開幕当初は先発も、結果を残せずリリーフに回った。リリーフにおいても打たれるシーンも。まぁ、全盛期の火の玉ストレートを知っているだけに、全盛期の力をというのは、年齢や手術もしているし難しいけどね。

・勝負弱い

 打撃では、今季の象徴が「勝負弱さ」の露呈。得点圏打率は概ね参考にはなるが、得点圏でも楽な場面と勝敗に左右する場面に分かれる。楽な場面はともかく、勝敗に左右する場面で打ってこそ勝負強いという。
 福留、原口、高山は得点圏で打っている印象があるものの、大和、鳥谷、ゴメス、江越、7月までの北條など、勝負どころでの1本が出ない。大和は今季得点圏打率は.292であるが、そういう印象がない。数年前は勝負強かったが。まぁ、やっぱり鳥谷とゴメスやね。鳥谷は.247、ゴメスは.256、印象度とすればそれ以下。
 優勝するチームって、勝負強さに加えて神がかり的な印象を残している感じがする。今年大ブレークした広島の鈴木誠也、緒方監督から「神ってる」と言われるくらいの活躍をした。MVP候補にも挙げられるやろう。そういった印象度を残せるチームは強い。

【まとめ】

 何かと誤算が多かった今年の阪神。これだけ誤算が多ければ、上位争いをすることは難しい。理想とすれば、ベテラン、中堅、若手の融合かと。昨年でも成績を落としてしまった選手が多い中、今年はさらに成績を落としている選手が多い。
 誤算だらけの今年の阪神、次はその中でも収穫のあったことをまとめてみることにする。

今年の阪神タイガースを振り返る(収穫、今後編)

 すっかりポストシーズンに入っているプロ野球、敗退したチームは今季はどんな年だったか、そして来シーズンへ向けた動きが出てきている。
 前回の管理人Voiceでは、今年の阪神の振り返りとして、「誤算編」を書いてみた。今回は「収穫、今後編」。誤算続きの中にも、収穫もあった。その収穫と来シーズンへ向けて、どのような期待をしたいかを書いてみることにする。

・投手では何といっても岩貞

 今季の阪神は、次々と若い選手を起用されていた。その中で投手陣は何といっても岩貞。シーズン最後の登板で10勝に到達。シーズン終盤、試合数が少なくなる一方で、うまいこと登板間隔が中5日程度で投げることができ、ちょっと駆け込み的?な感じではあったけど、2桁の10勝に到達。
 そして、新人ながら先発に名乗りを挙げてきた青柳、4勝に終わったが、変則的な投げ方で打者のタイミングを狂わすピッチングで、相手を封じていた。あとは安定感と、長いイニングを投げられるようになってほしい。
 中継ぎ陣では松田が頭角を現し始めてきた。22試合の登板ながら、防御率は1.00。球速が150kmを超えるストレートがあって、数年前から楽しみにしていたが、ケガや不振もあり一軍に定着できなかった。今季は大事な場面での起用が多くなかったので、必勝リレーの一角を担う投手になってほしい。
 他にも今年はたくさんの若い投手が起用されたね。横山、守屋、田面など。先発陣はもうあと1、2人、リリーフ陣ももうあと2人ほど頭角を現してくれると、投手王国復活の予感がする。

・捕手、野手では原口、北條、高山など次々と

 シーズン開幕当初は1番高山、2番横田でスタート。横田に関しては力不足もあり、シーズン中盤以降は2軍に。今季の若い選手で良かったのは原口、北條、高山やろうね。
 原口は怪我があり、今季も育成選手としてシーズンスタート。4月27日、育成選手から支配下登録され即1軍。背番号94のユニフォームが間に合わず、山田コーチの背番号82のユニフォームを借りてプレーしていた。5月は月間MVPを獲得し、よく打ったね。こういう選手がいたなんて。シーズン中盤、終盤にちょっと調子を落とすこともあったが、4番を任される試合もあって、打撃に関しては大いに期待できそう。あとは本職の捕手として、肩の状態。シーズン終盤は坂本と併用されていただけに、来シーズンの起用はいかに。
 北條は今年、金本監督に粘り強く起用し続けて、シーズン終盤は鳥谷に代わってショートに定着。規定打席には届かなかったが、122試合に出場した。今季の阪神は勝負弱い、その1人に北條も。7月までの北條はホントに得点圏で打てなかった。ただ、8月以降に得点圏でヒットを打つシーンが出てくるようになった。今季の北條の得点圏打率は.202だが、7月までは1割5分程度だった。
 そして新人ながら134試合に出場の高山。シーズン当初は1番、その後打順は次々と変わって、スタメン落ちの時期もあった。シーズン終盤は3番に定着。勝負弱い阪神の中で、.377の得点圏打率。楽な得点圏だけでなく、いい場面でも打っている印象があった。来年以降、打率3割、本塁打20本以上はクリアしてほしい。
 若い選手で言えば、中谷、陽川、新人の板山も出場機会があって、出場試合数は少ないものの、今年の経験は必ず来年につながるので、これからもアピールが続くと思う。

・来年はAクラス?優勝?

 2002年、星野監督就任1年目は4位。翌2003年は優勝。2004年、岡田監督就任1年目は4位。翌2005年は優勝。2009年、真弓監督就任1年目は4位。翌2010年は惜しくも2位。2012年、和田監督就任1年目は5位。翌2013年は2位。となると、今年、金本監督就任1年目は4位。ということは来年は優勝か2位?ということか?(笑)
 星野氏以降、監督就任1年目はBクラス、翌年Aクラスというのが続いている。金本監督も、その流れに乗れば来年Aクラスということになるが、今年は若い選手を次々と起用して、種をまいて芽が出てきたという感じのシーズンだったと思う。来年その花が咲けば優勝を期待できるが、果たしてどうか。

【今後へ向けて】

 誤算が多い中でも収穫もあった今年の阪神、来季飛躍するためには、若い選手の更なる成長、そして誤算だった中堅選手の奮起が欠かせない。そうなるとポジション争いも熾烈になるし、レベルもアップする。
 投手に関しては藤浪、3年連続で2桁勝利も今年は7勝どまり。まぁ、今年に関しては更なる成長のための試練、壁にぶち当たったシーズンだと思いたい。来年は15勝を目標に頑張ってほしい。
 これからドラフト会議もあるし、外国人の獲得もあるやろう。個人的には、今年最も出場機会の多かった原口、北條、高山、この3人を軸に、その中でうまく補強、外国人選手の獲得を進めてほしい。2010年のように、狩野が頭角を現したと思ったら実績バリバリの城島補強といった、釣り合わない補強はしないでほしい。楽しみは来シーズンになるが、1年後には歓喜の瞬間を味わいたい。

J1リーグ戦が終了、そしてCSへ

 J1リーグ戦は11月3日、2ndステージ最終節が行われた。年間勝ち点1位は浦和、2位川崎、3位鹿島となり、この3チームがチャンピオンシップ出場となる。
 そして残留争いも決着。最終節前まで降格の可能性のあった磐田、甲府、新潟、名古屋。結果、名古屋がすでに降格の決まっている湘南に1対3で敗れ、クラブ史上初のJ2降格になった。
 まずはJ2降格となった3チームを見てみよう。年間勝ち点最下位の福岡、昨年J1昇格プレーオフで勝者となり昇格。プレーオフで制したチームは1年で降格しているジンクスを破ることはできなかった。俺自身、昨年の勢いからそのジンクスを破る可能性を感じていた。ただやっぱり甘くなかったというのもあるし、ケガ人も出ていた。選手層という点でもどうなのか。
 続いて湘南、まぁこれは主力選手の移籍は痛い。遠藤航が浦和、永木が鹿島、古林が名古屋へ移籍など。彼らは代えのきかない選手だったんやろうか。J2となる来季、どんなチーム作りをするのかはわからないけど、湘南スタイルはこれからも継続してほしい。
 そして何といっても名古屋のJ2降格。オリジナル10のチームの1つ。Youtubeでも名古屋降格の動画が多くアップされている。俺自身は小倉監督兼GMの采配というより、守備陣がどうも不安だった。開幕当初、DF登録の選手は6人。顔ぶれも変わった。途中、松本の酒井、そして闘莉王を加入させたが、結局及ばず。攻撃陣はいい選手が揃っていただけに、守備がなぁと感じていた。主力選手の大量流出かと報じられている名古屋だが、1年でのJ1復帰はなるか。
 J1はいよいよチャンピオンシップへ。まずは川崎と鹿島が11月23日に対戦する。川崎は、大島、小林がケガで離脱しているが、風間監督が今季限りでの退任を発表しているだけに、モチベーションは高いはず。対して鹿島は、リーグ戦4連敗フィニッシュ。大宮戦、FC東京戦では結果も内容も不甲斐ない試合。2nd第16節の川崎戦では内容で圧倒するも、森本の一発に沈んだ。最終節の神戸戦でも、ペドロ ジュニオールに一瞬の隙を突かれた。内容は向上するも結果が伴わないという感じになっている。
 川崎に勝利するには何が必要か。勝ちたい気持ちも当然必要だが、自分たちのやってきたサッカーを信じて戦うことやろう。内容は向上しているだけに、そろそろ結果が出るのではないかと感じている。まずは、今週末の天皇杯神戸戦。永木と植田が不在の中で戦うが、リーグ戦最終節で神戸に敗れているだけに、今度こそ勝ってほしい。
 まずは天皇杯4回戦に集中するとして、あとは川崎戦のチケット。取れるやろうか・・・。チャンピオンシップは、2004年までの方式のチャンピオンシップでも現地観戦したことないし、今年で最後のチャンピオンシップやし、何とか取りたい。まずは、神戸戦に集中!

鹿島優勝!

 J1リーグのチャンピオンシップ決勝は、2戦合計で1勝1敗。アウェイゴール数で上回った鹿島が、年間勝ち点3位からの優勝を果たした。
 現地観戦したかったが、チケットが入手できず。11月24日10時のビジター席一般発売。10時ピッタリに合わせて、一旦仕事を抜けてトイレでゲットしようと思っていた。しかし当日、最悪なことに9時半から30分の会議を急遽入れられてしまった。かなりイライラし、1分前に終わった。そして急いでトイレへ直行。しかし時間が2分オーバーし、ゲットできず。そしてキャンセル分も操作が遅れてしまい、ゲットできず。その後毎日チェックをしていたが、結局ゲットできなかった。
 ヤフオクなどのオークションでは絶対に買わない。これに手を出したら、転売行為を容認したことになる。オークションに出品されているすべてのチケットが転売とは限らないが、急遽観戦ができなくなってしまって出品したチケットなのか、見分けがつかない。信憑性も見極める必要があるし、チケットが本当に届くのかもわからない。
 やむを得ずテレビ観戦をしたわけだが、もちろんうれしい。ただ、2003年2ndステージ途中から本格的に現地観戦を始めて以降、タイトルの懸かった試合を見に行けなかったのは初めて。それだけに未練もあるが・・・。
 優勝なので、やっぱり喜ぼう。いろいろあった今年のJ1リーグ、このチャンピオンシップで鹿島が優勝できた要因など、いろいろと語ってみることにする。

・決勝第2戦、前半で追いついたのが大きい

 2点以上を取って勝利することが優勝の条件だった鹿島、前半7分興梠に先制されてしまった。だが1失点しても2点取るだけだった。そして前半40分に金崎がゴールを決めて追いついた。このシーンは遠藤康が利き足ではない右からのボールも良かったね。
 兎にも角にも早い段階で1点が欲しかったので、前半で追いついたのは非常によかった。もう1点取らなければ浦和の優勝になるが、鹿島の選手に落ち着きがあったと思う。「2点取るだけ」と明確だったから。浦和からすると、失点したことで、少し嫌な感じになったかも知れない。

・準決勝、決勝第1戦でも集中力は完璧だった

 2ndステージ最終節に敗れ、まさかの4連敗フィニッシュ。結果は付いてこなかったが、2ndステージ第16節の川崎戦から試合内容はよくなってきた。結果に結びついたのが、天皇杯4回戦の神戸戦。この勝利で、復調のきっかけができたと思う。
 準決勝でも、攻守において激しい攻防が見られた。金崎のゴールで先制後、川崎に押し込まれたが、集中力を切らさなかった。そして決勝第1戦は0対1で敗れるものの、悲観する内容ではなかった。興梠が西に倒されたところのシーン、これでPKというのは厳しいが、ここは興梠の駆け引きやろう。阿部に決められたこの1点が決勝点になったわけだが、それ以外は問題なかった。

・最後に「勝負強さ」と「勝負弱さ」が出た

 決勝第2戦の後半、優磨が槙野に倒されてPK。そのPKを金崎が決め逆転に成功。後半もあと1点取ればいいと明確だったから、攻守において集中していれば必ず点が取れると信じていた。逆転したことで、浦和はかなり焦ったんじゃないかな。
 これまで7回のリーグ優勝の経験がある鹿島と、2006年の優勝以来2回目を狙った浦和。2014年は優勝に王手をかけながら、G大阪に逆転優勝を許す。昨年はチャンピオンシップ準決勝敗退。そして今年、年間勝ち点1位ながら、アウェイゴールの差で優勝を逃した。ただ、浦和は徐々に年間優勝に近づいていることは確か。今年はルヴァン杯を制して、9年ぶりのタイトル。リーグ戦でも年間勝ち点1位になった。あと一歩何かが足りないということやろう。

・下剋上Vとか大逆転とか言っているが・・・

 ニュース記事とかを見ているけど、メディアでは「下剋上V」とか「大逆転」とか言っているけど、2ステージ制ならではのデメリットだが、そういったルールで、2004年までやっていたし、2ステージ制に戻った昨年もやっていた。特に「大逆転」という表現はどうかと。
 鹿島と浦和とで年間勝ち点15点差あるが、1999年の年間王者の磐田は、年間勝ち点では6位。年間勝ち点1位の清水とは、勝ち点差は16あった。2001年の年間王者の鹿島は、年間勝ち点1位の磐田との勝ち点差は17あった。その当時は2ステージ制が定着していて、Vゴール方式の延長戦があった。下剋上Vとか大逆転とかを表現してしまうのは、1シーズン制で定着していたからやろう。
 2ステージ制ならではのデメリットが今年出たわけだが、来年からは1シーズン制になるし、純粋に年間勝ち点1位が優勝となる。

・(番外編)曽根優アナウンサーは「完全制覇」

 今年のNHKのJリーグ中継。1stステージ最終節の鹿島vs福岡はNHKで中継。実況は曽根優アナウンサー。でぇ、鹿島が勝利し優勝。2ndステージ第16節、磐田vs浦和がNHKで中継。この試合も実況は曽根優アナウンサー。結果、浦和が2ndステージ優勝。
 そしてチャンピオンシップ決勝第2戦も実況を担当することになり、優勝の懸かった試合をすべて実況を担当し「完全制覇」(笑)。決勝第2戦の実況を担当することもHPで知っていたし、鹿島が勝つ試合が多いし期待していた。やっぱり優勝請負人や。これからも、鹿島の重要な試合の時には、実況よろしくお願いします!(笑)

【まとめ】

 2ndステージ最終節に敗れ、まさかの4連敗フィニッシュの鹿島だったが、苦しい時期もありながら、チャンピオンシップへ向けて照準を合わせてきたこと、タイトルへの意欲と経験が勝ったと思う。
 浦和は天皇杯は敗退しているので、今季の全日程は終わった。9年ぶりのタイトルを手にし、リーグ戦はあと一歩のところまで迫った。来年は当然巻き返すだろうし、特に鹿島戦はリベンジに燃えると思う。あと興梠よ、西に言った言葉、ネットでは集中非難を浴びているよ。口は災いのもと。
 何はともあれ、鹿島は優勝や。次はクラブワールドカップの戦いが待っている。12月8日の第一ラウンドに勝利したら、吹田サッカースタジアムで鹿島の試合が見られる。吹田で見られるのであれば、これは現地観戦したい。そして天皇杯もある。これから日程は過密になるが、ケガを抱えている選手もいるので、うまくターンオーバーして乗り切ってほしい。鹿島アントラーズに関わる全ての皆さん、おめでとう!そしてありがとう!

収穫が多かったクラブW杯

 FIFAクラブワールドカップジャパン2016、18日に決勝が行われ、レアル・マドリード(ヨーロッパ代表)が鹿島アントラーズ(開催国代表)を延長の末、4対2で勝ち優勝した。
 やはりレアルは強かったという印象。俺自身、試合前の予想スコアは4対0でレアル勝利かと思っていた。しかし、その予想をいい意味で裏切り、前半で追いつき、後半に一時逆転するとは。延長戦に入ってからは、さすがのレアル。寄せが完全に甘くなってきた鹿島を見逃さなかったね。鹿島は負けたけど、収穫は本当に多かった。クラブワールドカップで感じたことをまとめてみることにする。

・ジーコスピリット、勝利への執着心

 鹿島は今年クラブ創設25周年。前身の住友金属サッカー部は当時、JSL2部に所属していた弱小チーム。Jリーグ参加が決まり、ジーコを招聘しチーム強化を図った。どんな相手でも常に勝ちに行く、戦う集団として、ジーコが徹底的に選手を鍛えた。これが25年経った今も継続している。
 小笠原は常々「2位でも最下位でも一緒」という。そして、負けて得るものもあるが、勝って得るもののほうが大きい、敗戦を糧にというより、勝たなければ成長はない、そういった勝利への執着心が鹿島に根付いている。決勝のレアル・マドリード戦でも、勝利への執着心を見せてくれた。

・光った曽ヶ端、昌子

 鹿島で今大会チームMVPを挙げるなら、この2人になるやろう。そのうち1人を選べとなると、はっきり言って無理。ファインセーブ連発の曽ヶ端に、球際の強さなど如何なく発揮した昌子。「キーパー動けず」というシーンや、ポカがありがちな曽ヶ端だったが、豊富な経験ということもあるやろう、枠内シュートをことごとく防いでくれた。
 そして昌子も忘れてはならない。ボール奪取、球際の強さ、カバーリング、体を張ったブロックなど、失点してもおかしくない場面をたくさん防いでくれた。3年前の2013年、当時のセンターバックは岩政、山村、青木という先輩が。昌子は4番手だったが、2014年からレギュラーに定着した。鹿島のセンターバック陣では文句なしに1番手やろう。ハリルホジッチ監督、昌子を代表で使ってくれ!

・柴崎の活躍

 決勝のレアル・マドリード戦で2ゴールの活躍を見せた柴崎。活躍後、早速スペイン紙などが注目するようになった。かねてから海外志向が強く、スペイン1部リーグへの希望があるようで。今夏には、スペイン2部のクラブが興味があるとの報道が出ているが、この活躍で1部からのオファーが来るか。
 2014年途中から2015年途中まで、C大阪に所属した元ドイツ代表のカカウが、J1をドイツ1部リーグと比較すると「2ランク下」と具体的に述べている。つまりその当時、J1はドイツ3部リーグのレベルだと。スペイン1部なら間違いなくJ1リーグよりレベルは上。オファーのあったスペイン2部、果たしてレベルはどうなのかなぁ。どのカテゴリーであっても、柴崎が描いているビジョンに合ったクラブからのオファーが、多く届いたらいいね。それが1部リーグであればさらにいい。

・やはり世界との差はあった

 柴崎も言っていたことだが、「相手は延長でもクオリティー維持」と。確かに鹿島の選手の動きが明らかに鈍かったが、延長での2点はホントに一瞬の隙。延長でもその隙を見逃さないところはさすが。
 後半終了直前のラストプレーでの遠藤のシュート、これが入っていたら劇的な勝利となっていたが、利き足ではないとはいえ、外してしまった。延長に入って、優磨のドンピシャヘディングが入らない。攻撃においても、こういったところやろうね。特に優磨の場合は、まだ粗削りの感はあるが、本人は当然決めたかったと思ったやろうね。ロナウドと同じゴールパフォーマンスをやりたかったはず。
 後半終了間際、セルヒオ・ラモスのファウルを巡り、主審はイエローカードを出しかけたが、結局出さず。今何かと物議を醸しだしているが、これは確かにイエローカードだと思う。なので2枚目のイエローで退場になっていた。仮にレアルが10人になって延長になった場合、流れは変わるとは思うが、レアルの延長のパフォーマンスを見る限り、どうやろうね・・・。

【まとめ】

 レアル相手に「大健闘」だったと思うが、鹿島の選手からすると「大健闘」という言葉はいらないはず。どんな相手でも勝ちにいく執着心。負けて「悔しい」と口にする選手が多数。ただ、今回の決勝では、負けても得るものが多かったんじゃないかな。
 今週末には天皇杯準々決勝がある。もう次の戦いへ向けて動き出す。まずは今週末に照準を合わせてほしい。来年こそはACL優勝を期待し、クラブW杯のアジア代表として出場、そして優勝を目指してほしい。

エーアイアイ?き〜ざくら〜ヘイ?

 先週の探偵!ナイトスクープで、そんなアホなぁという依頼があった。黄桜株式会社の主力商品のひとつ、黄桜「呑」のCM。依頼者の妻とテレビを見ていて、黄桜のCMが流れてきたと。CMの最後に「き〜ざくら〜『どん』!」というフレーズがあるが、妻は「どん」ではなく「へい」に聞こえると。なぜ「へい」に聞こえるのかを調べてほしいという依頼。
 正直、俺は「どん」と思っていた。カンニング竹山が街角の人たちに聞いてみても、殆どが「どん」。殆どが「どん」の中、街角で1人だけ「へい」と聞こえる人がいた。日本音響研究所の方曰く、どんの「お」の成分と、へいの「えい」の成分が両方含まれている模様。「どん」の裏にいろんな成分が含まれていて、人によっては「へい」だそうで。俺も何とか「へい」に聞こえないかと何度も聞いてみた。すると俺は「どん!」の後に少しだけ「へい」が聞こえた。でも、基本的には「どん」。まぁ、黄桜本社の方は一貫して「『どん』です」と秒殺やったし(笑)。
 この依頼を見て思い出したのが、同じく探偵!ナイトスクープで数年くらい前、携帯カメラのシャッター音が「撮ったのかよ!」が「エーアイアイ」に聞こえると。黄桜呑の「どん」が大半であるのに対して、「撮ったのかよ!」と聞こえる人と「エーアイアイ」と聞こえる人が約半分。「撮ったのかよ!」のほうがやや多いらしい。ちなみに俺は「撮ったのかよ!」。
 日本音響研究所の方曰く、携帯の音なので「TOTTA NO KAYO」のTとKの部分が一瞬なので聞き取りにくく、ノイズに消されやすいとか。これも何とか「エーアイアイ」に聞こえへんかと、何度も聞いてみたけど、どうしても「撮ったのかよ!」にしか聞こえない・・・。
 音って、結構奥深いもんやね。みなさんは「き〜ざくら〜『どん』!」か「き〜ざくら〜『へい』!」、「撮ったのかよ!」か「エーアイアイ」、どちらに聞こえますか?(笑)。

誇り・自信vs雪辱・有終の美

 今シーズンの国内サッカーも大詰め。天皇杯準決勝では、鹿島が横浜FMを2対0、川崎が大宮に1対0で下し、決勝は鹿島vs川崎となった。
 鹿島が決勝に進出するのは信じていた。それよりも決勝の対戦相手がどこになるか、ベスト8が出揃った時点で気になっていた。正直、最も来てほしくなかった相手が決勝に。FC東京か湘南だとまだやりやすかった。大宮は今季2敗1分で、今季鹿島は大宮に勝っていないが、まだマシと見ていた。しかし相手が川崎、これはきつくなるのは言うまでもない。
 ホントにきついが、決勝の一発勝負。鹿島が優勝するために、いくつかポイントを整理しておきたい。

・鹿島には誇り、自信がついている

 J1リーグを7年ぶりに制して、クラブワールドカップに出場。準優勝に終わったが、レアル・マドリード相手に延長戦までもつれ込む接戦を演じた。
 準優勝に終わったが、このクラブW杯では多くのものを得ている。天皇杯準決勝においては、横浜FMに押し込まれてはいたが、タイミングのいいカバーリング、球際の強さ、少しばかりの余裕も感じた。優勝して得るものはあるやろうけど、このクラブW杯での経験は、チーム全体で自信になった。
 天皇杯で万一敗れると、きっと「世界2位クラブが敗れる」とか「世界2位クラブに勝った」といった記事が載るはず。負けたら恥ずかしいという気持ちがあったと報道されている。J1優勝、クラブW杯準優勝、鹿島には誇りというものがある。

・川崎は何といっても監督のため、CSの雪辱

 川崎は今季のJ1リーグで、年間勝ち点2位。チャンピオンシップ準決勝で鹿島に0対1で敗れ、悲願のJ1初制覇はならなかった。この試合に敗れて、選手もサポーターも涙する姿が見られた。
 そして、川崎は風間監督が今季限りで退任する。監督のためにも有終の美を飾りたい、そしてチャンピオンシップ準決勝の雪辱、このために川崎の選手たちは燃えているはず。

・CSの時とは全く違う

 鹿島はチャンピオンシップ準決勝、決勝2試合、クラブワールドカップ4試合、天皇杯2試合を戦っている。疲労はピーク。対して川崎は、チャンピオンシップ準決勝から間隔が空き、天皇杯2試合を戦っている。
 決勝は同じ中2日での試合とは言え、言うまでもなく鹿島の疲労がピークに達している。そして川崎は、チャンピオンシップ準決勝では小林、大島といった主力は怪我で不在。中村憲剛も途中出場だった。怪我人が戻ってきている今、ほぼ万全で臨むことができるやろう。

・戻ってこれるか、夢生と脩斗

 クラブワールドカップ終了後、天皇杯準々決勝と準決勝に夢生は欠場した。準決勝では西と遠藤はベンチにいたが、遠藤だけが途中出場。この3人のコンディションはどれだけ戻っているか。
 そして脩斗、天皇杯準決勝の後半アディショナルタイム前、足を引きずっていた。何とか試合終了までピッチにいたとは言え、軽傷であることを祈るしかない。左サイドバックが本職の選手は脩斗のみ。もし決勝を欠場するとなると、おそらくファン・ソッコが左サイドバックを務めることが予想される。

【まとめ】

 コンディションの差がカギを握りそうだが、鹿島は誇りと自信。川崎はCSの雪辱と監督のため。準決勝まではクラブワールドカップでの収穫を試合で実践している。しかし、川崎となるとどうか。相手はほぼ万全だけに、我慢の時間帯も長くなるかも知れない。
 川崎とは過去、J1の対戦成績で負け越している相手。CSでは勝っているが、やっぱり怖い。柴崎や植田は「まだ何も勝ち得ていない」「次で勝たないと何の意味もない」と口にする。その通り。伝統の勝負強さ、誇りをもって、決勝に臨もうではないか。


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