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管理人Voice

第331回〜第340回

ここまでの阪神タイガース

 早いもので、5月も中旬が過ぎ、月末には交流戦が始まるプロ野球。22日までの阪神は、22勝22敗3分の4位。首位は広島だが、首位から最下位ヤクルトまでのゲーム差は4.5。セ・リーグは混戦模様となっている。パ・リーグはやはりソフトバンクが首位。序盤やや躓いたものの連勝を重ねて首位。やっぱり強い。
 今年の阪神は「超変革」というスローガンのもと、戦ってきたわけだが、予想以上に若手選手の大胆起用が目立つ。開幕時には山俊、横田慎太郎の1、2番で始まり、次々と若い選手を起用している。22日現在、勝率5割の4位だが、これからの阪神はどうなっていくのか、ここまでを振り返ってみる。

・まだ模索の段階か

 先ほども述べているが、金本監督は若手選手を次々と起用している。山、横田、北條、原口、板山、陽川など。その若手とゴメス、キャプテン鳥谷、ベテランの福留で打線を組んでいるわけだが、日替わり打線となっている。要因はいろいろとあるが、鳥谷の状態が上がらず、打順がコロコロ変わっている。
 ある程度打順を固定していく時期に差し掛かってきそうかと思うが、今も若い選手やベテラン選手の状態を見極めているかもしれない。その中で状態がいいのが原口。育成枠だった原口、シーズン途中に支配下登録された。ここから持ち前の打撃が開花しつつあり、先発捕手が原口になりつつある。開幕当初は岡アと梅野。プロ12年目の苦労人、岡アが初めて開幕スタメンを果たしたが、ここしばらくは原口が起用されている。

・投手陣も超変革になりつつある

 メッセンジャー、藤浪、能見、岩田に次ぐ先発陣が課題だった阪神。岩田は今季不振で2軍暮らしだが、岩貞、横山が持ち味を発揮しつつある。岩貞に関しては安定感があり、22日現在防御率1.03で巨人菅野に次いで2位の成績。3勝を挙げているが、後続投手が打たれて勝ち星が消えたり、打線の援護がないことがあり、不運。横山に関しても、登板した2試合は安定している。横山に関してはこれからやろう。
 中継ぎは福原が不調だが、安藤、中日から移籍の高橋、そして石崎が頑張っている。横山と石崎、共に新日鐵住金鹿島からプロ入りした投手。鹿島繋がりとして、これからも持ち味を発揮してくれたら嬉しい。
 4年ぶりに阪神に戻ってきた藤川球児、開幕当初は先発だったが、中継ぎに回っている。マテオのコンディション不良のため、4年ぶりのセーブを挙げたこともあった。全盛期の「火の玉ストレート」には及ばないものの、状態としては上がってきていると思う。まぁ、抑えをやってきた投手が先発、これってなかなか成功しないんやね。難しいね。

・いきなり結果を求めても

 昨年から思っていたことやけど、金本監督は指導者としての経験がなく、引退後は解説者として活動していた。監督1年目ということもあり、いきなり結果を求めないほうがいいのではないかと思っていた。若手を次々と起用している中で、勝率5割というのはよくやっているほうだと思う。
 そしてその若手も、長いシーズンを戦えるかというところもある。開幕2番で始まった横田は今は2軍、2年目の江越が代打などでホームランを放って、先発起用が続くかと思ったら、江越も現在2軍。新人山に関しても開幕は1番だったが、現在は固定されていない。そして暑い夏がやってくる。一流選手は夏でも結果を出す。シーズン通して出場した若手がいないだけに、これからが試練となる。

【最後に】

 今の阪神は今も若手選手の見極めを行っている状況のように思う。ファンとしては当然優勝を望んでいるが、これからいろんな試練が待っている若手に、いきなり結果を求めるのはどうかと。まぁ、プロなら結果が全て、と言われたらそれまでだが、我慢が必要かと思う。
 日替わりオーダーを楽しむという考え方もあるが、そろそろある程度打順を固定したほうがいいかも知れない。超変革1年目、これからどんな戦いになるか、楽しみにしたい。

残り3試合

 J1の1stステージは、第14節(ACL組を除く)までが消化した。鹿島は暫定2位につけている。
 6月25日に1stステージ最終節を迎えるが、それまでに優勝が決まるか、最終節まで持ち越されるか。数字的には、6位の広島までは可能性があるが、現実的に優勝争いは川崎、鹿島、ACLの関係で2試合消化が少ない浦和あたりか。鹿島が1stステージ優勝のためのポイントを整理しよう。

・残り3連勝

 鹿島は暫定2位につけている。川崎との対戦が終わっていることと、浦和が2試合消化が少ないため、自力での優勝はできない。1つでも星を落とすと非常に厳しくなる。
 そして、第15節は何といっても浦和との大一番。引き分けでも厳しいが、万一負けてしまうと非常に厳しい。かつては浦和は比較的得意としてきた鹿島、2011年から5シーズン浦和には勝利していない。会場は埼玉スタジアムで行われるが、2009年最終節で3連覇して以来勝利がない。
 第16節の神戸戦、ナビスコカップのグループステージでは4対1で大敗している相手。もちろん、この時の鹿島とは違いはある。この時は、西と青木の急造センターバック、金崎や昌子、植田が各世代の代表招集で不在などがあった。神戸は今はベストメンバーではないようだが、ベストメンバーだと脅威の攻撃陣なので、侮れない。浦和、神戸に2連勝して最終節の福岡戦に臨みたい。

・警告の累積に気をつけたい

 第14節が終了して、警告通算2枚の選手は昌子、植田、カイオ。攻守の重要な選手が、警告の累積による出場停止にリーチがかかっている。
 昌子と植田のセンターバックで、これまで堅守を支えてきた。センターバックの人材が豊富とはいえ、累積3枚にならないようにしたい。カイオに関しては調子がいいと、誰にも止められないくらい。ただ、ちょっと荒っぽいところもある。イライラからくるプレーなどで、勿体ないイエローカードは貰わないようにしたい。

・これからの選手の使い道

 センターバックに関しては、植田がトゥーロン国際で招集されている間、ブエノが非常にいいパフォーマンスを魅せた。そしてファン ソッコの復帰も間近になっている。ファン ソッコは復帰間近とは言え、試合でのパフォーマンスは未知数。昌子、植田、ブエノ、ファン ソッコなど、顔ぶれは非常に豪華。植田がトゥーロン国際では中1日の試合の連続で、全てフル出場している。このあたりの疲労はどうなのか。
 攻撃的なサイドでは中村が負傷によって復帰はできていない。遠藤、カイオ、優磨がサイドハーフを務めている。あとは杉本、ナビスコやリーグ戦で出場機会が増えてきた。何か掴みつつある。太郎の躍動を期待したい。
 2トップはもちろん夢生。夢生の活躍は必要不可欠。序盤は夢生以外のFW・・・、という感じだったが、土居の状態が上がってきた。ジネイは状態としては悪くはないが、赤アやね。未だにノーゴール。本人も焦っているんじゃないかな。赤アも絶対に必要な戦力だけに、ひとつゴールを決めれば何か変わりそうなんだが。

【最後に】

 残り3試合になり、1stステージ優勝争いもいよいよ佳境。川崎はこれまでタイトルを獲ったことがないだけに、ここからプレッシャーになってくると思うが、執念を燃やしてくると思う。浦和に関しては2試合未消化だけに、この2試合を大切にしたい。未消化ということは少々日程は過密だが、選手層の厚さはJ屈指。これを乗り切れるかだと思う。
 そして鹿島、必ず残り3連勝したい。まずは浦和との直接対決が、何といっても今後に大きく左右する。5シーズン勝利がないが必ず勝ってほしい。現地観戦予定の福岡戦で、鹿島が1stステージ優勝する瞬間を見たい。期待しよう。

1stステージ最終節のポイントを整理する

 J1の1stステージは、第16節(ACL組を除く)までが終了し、鹿島は神戸を下し、前節まで首位だった川崎が福岡に引き分けたため、鹿島が首位に立った。1stステージ優勝争いは鹿島と川崎の2チームに絞られ、勝ち点1差で今週最終節を迎える。
 残り勝つしかない鹿島、浦和と神戸に勝った。あとは最終節を迎えるわけだが、前回の管理人Voiceでは、残り3試合でのポイントを整理したが、状況が変わってきている。1stステージ最終節で鹿島が優勝するために、改めてポイントを整理する。

・勝利するしかない

 自力で優勝ができるチームは鹿島、勝てば文句なしの1stステージ優勝が決まる。もちろん、引き分け以下でも、川崎の結果次第で優勝は決まるが、引き分け以下だと優勝はないと思って戦わなければならない。
 川崎はホームで大宮戦。守備のいい大宮だけに、川崎もそう簡単には点は取れないと思うが、追いかける立場に変わっている。仮に川崎が勝って、鹿島が引き分け以下で逆転。仮に川崎が引き分けて、鹿島が敗れると勝ち点では並ぶが、得失点差もしくは総得点で川崎が上回る。福岡戦では中村憲剛が欠場したが、最終節に間に合うか。まぁ、間に合わせきそうやけどね。
 追いかける立場の川崎なので、川崎が勝利するのではないかと思う。ただ、鹿島としては、勝てば優勝なので、川崎の試合のことは気にせずに戦いたい。

・相手的に有利と思えば痛い目に遭う

 鹿島の最終節の相手は、1stステージ最下位が決まってしまった福岡。「最下位のチームなら勝てるやろう」といった考えがあったら、痛い目に遭う。特にライト層。
 Jリーグ、鹿島をよく見ているサポーターならわかると思うが、楽な試合は1試合もない。どんな相手であっても全力で、集中して、死に物狂いで選手とサポーターが一緒になって戦うこと、それだけ。

・昌子、カイオの出場停止

 神戸戦を迎えるまで、警告の累積が2枚だった昌子とカイオが、神戸戦でイエローカードを貰ってしまい、累積3枚で福岡戦には出場できない。昌子はもはやDFリーダー、カイオはスピードに乗ったドリブルでサイドを制圧。この2人の穴を埋めるのはそう簡単ではない。
 メンバー的には揃っている。センターバックに関しては植田とのコンビは誰になるか。実績面ではファン ソッコ、急成長のブエノ、どちらかになることが濃厚。どちらが先発を担ってもおかしくないが、植田とのよい連携、コミュニケーションを取ってほしい。
 そしてサイドハーフになるが、カイオが出場停止のため、もう一人は誰になるか。右サイドは遠藤が有力。後は杉本、鈴木あたりが考えられる。アツはまだ復帰できないのか。場合によっては永木、小笠原のボランチ、柴崎をサイドハーフに上げるというのもありだが、あまり現実的ではない。

・先制点はどちらが取るか

 どの試合でも先制点は大事。おそらく、最初は少しは固くなると思うが、鹿島としては早い時間帯で先制点を取っておきたい。早い時間帯で先制点を取っておけば落ち着いてくるのではないかと。
 逆に福岡に先制点を取られると厳しい。守備は悪くないチームなので、引いて守ることが予想される。攻撃ではウェリントンはもちろんのこと、川崎戦で2得点の金森にも注意する必要がある。リオ五輪メンバー生き残りを懸けて猛アピール中。6/29のキリンチャレンジカップU-23メンバーには選ばれず、リオ五輪最終メンバー選出は絶望的ともいわれているが、最後までアピールが続くと思う。
 最下位で苦しんでいるとはいえ、川崎に善戦した福岡は侮れない。もちろん、川崎の優勝は見たくないという意地もあったと思うし、これを鹿島戦でもぶつけてくることは間違いない。鹿島としては早く先制点がほしい。

【最後に】

 早いもので1stステージは今週末で決着。チケットの売り上げはかなり伸びると思う。常時2万人は入ってほしいものだが、今回は優勝がかかった試合ということで、間違いなく2万人は超えるやろう。どこまでチケットの売り上げが伸びるか。
 いよいよ大一番。真っ赤に染まった多くのサポーターの前で優勝を届けられる瞬間が待っている。ステージ優勝ではあるが、カシマスタジアムで鹿島の優勝を見るとなると、2007年J1最終節以来となる(スルガ銀行チャンピオンシップは除く)。高ぶる気持ちを落ち着かせ、最終節に臨みたい。

ジネイ契約満了、青木はサガン鳥栖へ移籍

 6月23日、鹿島はFWジネイが6月末をもって退団、そしてDF青木剛がサガン鳥栖に完全移籍すると発表した。1stステージ最終節が2人にとってラストゲームとなる。
 このニュースを見た時には率直に寂しいとしか言いようがない。他チームでは、G大阪の宇佐美貴史がアウクスブルク(ドイツ)に完全移籍、ハノーバー所属の山口蛍がC大阪に復帰。などなど、少しずつ他チームの移籍のニュースを見るようになってきた。鹿島に関しては移籍のニュースはないだろう、というか、全く頭になかった。正直驚いている。
 まずはジネイ、2015シーズン最初から契約予定も、メディカルチェックでまさかの契約せず。ケガを直して5月に契約できた。当初の鹿島は4-2-3-1で、ジネイは1トップで活躍。これは使えると思ったら、6月の横浜FM戦で全治8ヶ月の重傷。今シーズンはケガが癒え、プレシーズンマッチから出場してきたが、パフォーマンスが戻らなかったのか。ダヴィも全治8ヶ月の重傷を負い、その後復帰してきたがパフォーマンスが戻らなかった。長期離脱の後にパフォーマンスを取り戻すのはそう簡単ではないんやろうね。それに6月末までの契約とは知らなかった。
 そして青木、移籍のオファーで揺れていたようだが、結果的に移籍という決断に。鹿島一筋で頑張ってくれると思っていたが、植田、昌子、ファン ソッコ、ブエノ、町田といったセンターバック陣は豊富。ボランチにしても小笠原、柴崎、永木、三竿などがいる。今季はナビスコカップの出場はあるものの、リーグ戦の出場はない。ユーティリティプレーヤーの青木も、今年は34歳のシーズン。世代交代やこれだけのメンバーがいれば、出場機会を得るのは難しい。
 タラレバを言えばきりがないが、ジネイに関してはケガがなければもっと活躍できたと思う。しかし、2人ともよく頑張ってくれたんじゃないかな。退団しても、鹿島を応援してほしい。青木に関しては、2014年J1第3節の鳥栖戦でのゴールは印象に残っている。その鳥栖に移籍するわけだが、来月の対戦を楽しみにしたい。リーグ3連覇など数々のタイトル獲得に貢献してくれたことに感謝したい。2人への感謝と、これからの活躍を期待したい。これまでありがとう。

カイオ、アル・アインFCへ完全移籍

 7月5日、鹿島はMFカイオが、UAE1部リーグのアル・アインFCへ完全移籍すると発表した。
 かねてから報じられていたが、ついに発表された。率直に寂しい。一旦は鹿島残留でホッとしていたが、急展開。「ホンマに移籍するのか?」と、最後までウソであってほしかったが、まぁ、各紙の信憑性の高い記事が出てきて、これは間違いないと。
 アル・アインはACLを制したこともあるUAEの強豪。このクラブで具体的にどういうレベルアップを図りたいのか、このあたりはカイオにしかわからないが、さらなるレベルアップを期待したい。「いつの日か鹿島に」というコメントを残しているが、残った選手でカバーするから、そう簡単に戻れると思うなよ(笑)。簡単に鹿島に戻ってくることのないよう、もっとビッグになってほしい。
 さて、カイオが抜けたことにより、攻撃的なサイドの人材はいる。まぁ、最もアツが一番手になるやろう。ただ、アツの場合はカイオとは違ってテクニシャン。負傷の影響で久しぶりのリーグ戦復帰となったG大阪戦は、試合勘がまだつかめていないかと。昨年後半にレギュラーに近づいただけに、さらにコンディションが整えばと。あとは杉本、太郎の出場機会が増えてきて、戦力として計算ができるようになってきた。フィジカルという点ではまだまだかも知れないが、これからの成長を期待したい。
 カイオが抜けた穴を埋めるのは簡単ではないというのは言うまでもない。アツや太郎、本職はFWだが優磨がいるが、それぞれプレースタイルが違う上に、カイオのスピードに乗ったドリブル突破や決定力はJ屈指だった。次節はサンフレッチェ広島戦。1stステージでは勝っているが、最近はシステムを変えてきて結果を残している。連敗だけはできない、さぁ勝負!

酷い有様、阪神タイガース。でも我慢・・・

 阪神は7月8日から広島との甲子園3連戦で、3タテを食らい、最下位に沈んでいる。
 9日の試合、今季初の甲子園現地観戦した。広島ファンが多いこと。「カープ女子」はもちろん、男女問わずカープを応援するファンが多いように思う。もちろん、現在セ・リーグでぶっちぎりの首位だけに、ファンが詰めかけるのも当然。
 さて、阪神は7月10日現在、今季ワーストを更新する借金12で最下位に沈んでいる。「勝負弱い」という言葉が朝日新聞にも掲載されていた。9日現地観戦した試合はまさにその通りの試合で、この3連戦でもまさにそう。今季の阪神の現状が、この9日だけでもわかったという感じがした。そこで、今年の阪神の現状(打線)をまとめてみることにする。

・勝負弱さは相変わらず

 朝日新聞でも「勝負弱い」との掲載がされていたが、ホンマに勝負弱いと書かれてもやむを得ない。9日の試合でも、2回裏に1点先制しその後無死満塁。西岡、鳥谷、江越が凡退。その直後の3回表に新井さんに逆転3ランホームランを打たれている。3回裏にも無死3塁のチャンスもゴメス、中谷、北條が凡退。
 勝負強さの定義は「勝敗に左右する場面で打てるか」だと思う。若トラ3人に辛口評価してみよう。まずは江越、序盤に一時期調子よかったが、その後登録抹消。再び登録後は何でもかんでも振り回しているだけのように思う。振ればいいってもんじゃない。特に、DeNA久保康友に3球連続変化球で全部空振りで三振。福本さんご立腹。9日の試合でも何でもかんでも手を出す場面が見られた。
 最近起用されている中谷。打席数は少ないものの、3割4分の打率を残している。マツダスタジアムでの広島戦で3安打を記録も、凡退した1打席は得点圏、ここは打ってほしいなぁという場面で凡退。数字のわりには打っている印象がない。
 そして北條、9日の試合では3安打。しかし1打席の凡退は、3回裏の場面。打てばまだわからないぞ!という場面だけに、ここでの凡退は痛い。得点圏打率も2割に満たず、数字的にも印象度でもそのまんま。

・他に選手がいない

 ここしばらくは、若トラでは江越、中谷、北條を中心に起用。そして中堅でも、西岡、上本。ベテランでは鳥谷、福留。福留はともかく、他の選手は結果が出ていない。特に鳥谷の調子が上がらない。
 福留はこれからも起用されていくのは確実だが、結果が出ていない選手は見切りをつけて、他の選手を起用すればという考えにもなるかも知れないが、選手がいない。というか、すでにいろんな選手を試してきて、決定的な仕事ができた選手がいないのが現状。

・「過渡期」というのはそういうものか

 今の阪神は「過渡期」という言葉がふさわしい。ベテラン福留と鳥谷、ゴメスを中心に、今季は若い選手の起用が多い。これから若手が主力として担っていく時期。理想はベテラン、中堅、若手が融合する構成やろうけど、福留以外、これといって結果を残せていない現状。
 2010年以降の鹿島はまさに過渡期を経験。主力の高齢化により、近年世代交代を図ってきたが、柴崎、土居、昌子が主力として定着した。この3人にしても、いきなり結果を出してきたわけではない。勝負強さという点もまだまだやったし、ベテランに手助けしてもらっている状況だった。年々ステップアップし、勝負強さも身に付き始めている。後はリーグ優勝できれば。
 なので、今の阪神は若い選手を多く起用しているが、結果が出ない時があるのは当然のこと。中谷、北條は特に今年最も出場機会が増えているし、特に北條は、同い年で広島の鈴木誠也の活躍は刺激を受けているに違いない。鈴木誠也にしても、昨年出場機会が大幅に増えて、今年素質が開花した選手。北條もその素質はあるはず。

【まとめ】

 広島との3連戦、酷い有様を見た感じがする阪神。しかし今は「過渡期」であるということを理解したい。過渡期の中で結果を出せ!というのはなかなか難しい。「プロなら結果が全て」というのも確かにその通り。育てながら勝つというのがいかに難しいか、というのを2012年の鹿島を見て感じた。阪神もそれに当てはまっているような感じがする。
 今後の選手起用はどのように考えているか、これはわからないけど、ただ、来年以降の阪神は楽しみ。若トラの更なる成長が見られそう。オールスターが終わっていないのに、来年以降の話は早いが、目先の結果だけではなく、長い目で見る必要があると思う。本当の「超変革」はこれからやろう、と信じたい。

勝敗だけで見る、鹿島の夏場の成績

 J1の2ndステージは第5節まで終了。鹿島は勝ち点7で8位となっている。梅雨が明けて本格的な夏、これからしばらく暑さ対策が必要となる。
 いまいち波に乗れていない感がある鹿島、第5節の浦和戦では痛恨の逆転負け。1stステージでリーグ最少失点10だった鹿島、2ndステージでは複数失点が目立ち、1stステージに並ぶ10失点に到達してしまっている。
 これから本格的な暑さがやってくるこの時期、鹿島の7月や8月の成績が気になり、Jリーグ公式サイトから集計してみた。なお、集計は2005年から2015年までのリーグ戦で、7月と8月の試合を集計した。

 2005年 ○●○●△○●○● 4勝4敗1分
 2006年 ●○○○△△●●○ 4勝3敗2分
 2007年 ○○○○●     4勝1敗
 2008年 ○○●○△●○●○ 5勝3敗1分
 2009年 ○△○△△●○●○● 4勝3敗3分
 2010年 ○○○△○●△△●△ 4勝2敗4分
 2011年 △●●○●●○○○○○△○ 7勝4敗2分
 2012年 ○○△●○●●   3勝3敗1分
 2013年 ●○●△●○●○○●○ 5勝5敗1分
 2014年 ○△△△○○○○△ 5勝4分
 2015年 ○△●○○○○○○ 7勝1敗1分

 勝敗マークは左から7月、右へ進んで8月まで。この11シーズンの合計は52勝29敗20分。
 これだけを見ると、確かに星を落としているようにも見えるが、数字だけで見たらまあまあなのかなぁ。2014年は負けなし、2015年は1敗のみ。昨年はこの1敗が松本戦、この試合から数日後にセレーゾ監督解任の激震が走った。石井監督になって6連勝で立て直した。
 他のシーズンの簡単な印象とすれば、引き分け以下がやや目立つ。これはシーズンによって様々な状況があるし、鹿島は夏場に強いのか弱いのか、というのは判断できないかな。
 近年は中2日といった日程を極力減らし、選手のパフォーマンスを考えた日程となっている。それでも夏場になると、どうしてもパフォーマンスはやや落ちてしまうやろう。今年の選手起用方法はどうするのか、スルガ銀行チャンピオンシップもあるし、ターンオーバーもあるかな。特にベテランの小笠原、ずっと出続けている脩斗、西、このあたりは永木、ソッコ、伊東などでメンバーを入れ替えながら戦うかも知れない。そしてファブリシオが期限付きで鹿島に加入した。カイオの後釜っぽいプレースタイルなのか。夢生とチームメイトだったということで、よいコミュニケーションを取って欲しいと思う。
 2ndステージではいまいち波に乗れていない鹿島、本格的な夏がやってきたし、暑さ対策も必要。次節はアウェイで鳥栖戦。この試合は観に行くことができないが、きっと鹿島は勝ってくれると信じたい。そして、8月もしっかり戦おう。

元横綱千代の富士の九重親方、死去

 7月31日、元横綱千代の富士の九重親方が、すい臓がんのため61歳で死去。8月3日、元大関千代大海の佐ノ山親方が「九重」を襲名し、部屋を継ぐことを発表。
 率直に残念だし、「まさか」と思った。俺自身、スポーツで興味があるものはプロ野球、サッカー、バレーボール、スキージャンプなど。そして大相撲も小学校の時からずっと見ている。小学生の時は千代の富士のファンだった。勝ったら喜んで、負けたら悔しがったことを覚えている。
 力士としては小柄だが、筋肉がすごい。得意の上手投げを何度も見た。ただ、脱臼しやすい体のようで、優勝を決めた取り組みで脱臼、右手で左腕を押さえていたシーンも覚えている。度重なるケガに悩まされながら、31回の幕の内最高優勝は素晴らしい。昔の横綱土俵入りを見ているだけに、近年の横綱土俵入りは何だか横着に見える。千代の富士は四股が綺麗やし、力強かったことを覚えている。
 力士というのは短命な人が目立つのか。3年前には大鵬が72歳で、昨年は北の湖が62歳で、そして千代の富士が61歳で。大横綱と呼ばれたこの3人が、こんなに早く亡くなってしまうとは誰も思っていなかったことやろう。他にも元大関貴ノ浪が43歳、元幕内の久島海が46歳、元大関北天佑が45歳で。
 元大関千代大海が九重を襲名し、どんな部屋づくりを、どんな力士を育てていくのか。まだ落ち着かない日々が続くと思うけど、頑張ってほしいなと。千代の富士の九重親方のご冥福をお祈りいたします。

これで3連敗、正念場が来たか

 J1の2ndステージ第7節が終了し、鹿島は仙台に0対1で敗れ、3連敗になった。年間順位は3位のままだが、2ndステージでは12位に下がった。
 ついに正念場がやってきたか。昨年7月の2ndステージ第4節から、セレーゾに代わって石井さんが監督に就任。昨年はそこから6連勝で立て直した。そこから敗れる試合はあったものの、ナビスコカップ制覇。今年の1stステージでは連敗がなく、J1最少失点の10失点の堅守を誇り、1stステージ優勝。つまり、石井さんが監督になって連敗を経験していなかったが、初めて連敗。そして仙台戦に敗れ3連敗になった。
 どのチームも必ず勝てない時期がある。鹿島に関しても、そういった時期を何度も経験して、それを乗り越えてきた。これまでの主な勝てない時期(正念場)をピックアップし、今回の正念場をどう乗り越えようとすればよいのか、考えてみたい。

・野沢拓也の存在が大きかった2007年

 2007年はオリヴェイラ氏が監督に就任。小笠原はメッシーナへ移籍。そしてプレシーズンマッチで野沢拓也が負傷。この状況から始まったシーズンだった。
 そしてその不安通り、野沢不在が響き、開幕2連敗スタート。そして3試合連続引き分けの後、第6節の横浜FC戦で野沢が途中出場で復帰し、2007年初勝利。そして、メッシーナへ移籍していた小笠原が復帰し、さらにチームが活性化された。
 この時はやはり野沢の存在感、そして小笠原。彼ら2人はやはり欠かせない戦力だったということ。やりたいサッカーの中心にいるべき人物がケガや移籍で結果が付いてこないのはやむを得ない。オリヴェイラも我慢してメンバーをあまりいじらず、オリヴェイラ自身の信念を貫いた。

・「信じること」の大切さを認識、2009年

 2009年は第2節の新潟戦で敗れたものの、その後は順調に勝ち点を重ねていた。しかし、8月に入って勝ったり負けたりで、やや不安定だった。そして8月23日の第23節で勝利を最後に、5連敗を喫してしまう。
 特に第27節の名古屋戦では、ミスも響き1対4で惨敗。この試合後、中田らの提案で、選手全員やスタッフなども集まって、食事会をしたとか。決起集会という位置づけではないみたいだが、一度全員が集まって、前を向いて戦っていこうという意図があったと思う。
 その効果はすぐには表れないものの、10月24日の第30節千葉戦で3対0で勝利。これが約2ヶ月ぶりの勝利となった。そして最終的には5連勝で3連覇達成。
 この時は決起集会に近い食事会を開いたことは大きかったと、3連覇した試合後のインタビューの中田と本山が話していた。小笠原は、3連覇できたのも「結果が出るのを信じて」戦ったことを話していた。この食事会でもそういった話はあったんかなと思う。

・コンセプトは維持、2012年

 鹿島にとって史上最大の危機はこの2012年やろう。2007年は野沢の負傷離脱の影響が大きかった序盤。2012年はそれ以上に厳しい序盤にだった。
 2011年シーズン後、野沢と田代がそれぞれ神戸へ移籍した。ジョルジーニョの目指すダイヤモンド型4-4-2が機能せず、開幕5試合勝利なし。単独最下位を初めて経験。しかも5試合で得点1。第5節の浦和戦では誤審が相次ぎ、不運もあった。
 第6節のFC東京戦で2012年初勝利後3連勝。シーズン途中で京都サンガから移籍してきたドゥトラの存在、これは大きかった。野沢とはプレースタイルが全然違うが、突破力などリズムの変化をもたらしてくれたし、大迫との連携は抜群。ただ、大きく順位を上げることはなく、第32節まで残留が決まらなかった。そして第33節の名古屋戦の勝利でJ1残留。
 他のチームなら解任もありえる成績ながら、この時の鹿島は過渡期。ジョルジに過渡期の中で結果を求めるのは、結果的に厳しかった。布陣やメンバーを模索しながらも、4バックは継続。補強はブラジル人。残留できたのは、チームコンセプトを維持した結果やろう。

 主にこの3つを挙げたが、鹿島でも勝てない時期というのは存在する。すべてこの正念場を乗り越えてきた。では、今回はどうすべきか。

・今は「耐える」しかないのでは?

 3連敗、そしてスルガ銀行チャンピオンシップ、福岡戦と、鹿島だけが中3日の連戦を戦うことになる。ましてや、ブエノが捻挫で仙台戦欠場、遠藤も前半終了間際に負傷交代。怪我人も出てきている。選手層という点でもやや不安視される。
 中3日の連戦なので、おそらくメンバーの入れ替えを行いながらの戦いになるやろう。植田がリオ五輪のため不在、ブエノの回復次第だが、層の厚かったセンターバックも不安。新加入のファブリシオは仙台戦ではメンバー入りしなかったが、いつデビューするのか。練習では左サイドハーフとFWをやっていたらしいが、現在の不安は右サイド。遠藤の負傷具合にもよるが、優磨の右サイドは不安。ユース時代にサイドをやっていたこともあるが、適性とすればやっぱり2トップの一角で起用したいところ。
 怪我人が出てきていることもあり、そして中3日、プロだから「結果が全て」というのもあるが、現実的には今は耐えるしかないのが現状か。

・内容のある結果であれば

 鹿島の誰かが言っていたが、敗戦を糧にとかではなく、勝利しなければ成長はないと言っていた。これは確かに。仙台戦ではミスからの失点が決勝点となり敗戦。ここ数試合は内容もよくない。
 正念場を乗り越えるためのきっかけとすれば、結果はともかく内容か。どんなに内容が悪くても勝つこと、内容が良くても勝てなければ意味がない、という考え方にもなるが、今は内容もよくないので、もう一度自分たちのサッカーを確認し、攻守両面で内容のある試合ができれば、今後は結果が付いてくるのではないかと。

【まとめ】

 今は耐えるしかないかと思う。鹿島だけ中3日の連戦が続くので、短期間に何とかすることは非常に難しい。ましてや怪我人が出てきているとなるとなおさら。
 過去の鹿島の夏場の結果を以前集計してみたが、数字的に見ると、夏に弱いというわけではない。今年の正念場がたまたま夏場に来ただけ。ただ、その夏場に来たというのは非常にきついのは事実。次のリーグ戦福岡戦は19時試合開始とは言え、九州の夏も暑い。選手サポーターとも我慢の時期かも知れない。厳しい状況、だからこそ応援しようではないか。必ずこの状況を乗り越えてくれることを信じて、戦おう。

石井監督、続投決定

 心労を理由に、26日(金)から休養していた石井監督、8月31日、鹿島は公式Facebookで石井監督がチームの指揮をとったことを報告。そして、石井監督からのコメントも記載している。
 ホントによかった。俺自身は正直、退任の可能性が高いと思っていた。日本経済新聞の電子版の記事が「退任へ」というものだった。スポーツ紙ならまだ信憑性を疑うが、日経だったから。
 石井さんが監督に就任したのが昨年7月下旬、ここまでこれといった連敗はなく、コンスタントに白星を重ねていき、昨年のナビスコカップ、今年の1stステージ優勝と結果を残した。しかし、2ndステージに入って、石井監督就任後初の公式戦4連敗を喫した。
 これまでも何度も述べているが、勝てない時期、正念場はどのチームにも必ず出てくる。石井さんにとっては初の踏ん張りどころ、といってもいい状況だった。監督だからというのもあるが、石井さんは責任感が人一倍強いんやろうね。退任まで考えるくらい一人で責任を追い込んでしまったんやろう。
 各スポーツ紙など、湘南戦で起きた夢生との問題、今回の原因とは全く関係ないと。夢生のやってしまったことは良くないが、早期に解決している。代表を外れてしまったのは妥当だと思うが、夢生に関しては、ハリルホジッチ監督にまた認めてもらえるように、鹿島で頑張ってほしい。チーム内で解決しているにも関わらず、金崎クビとか心無いコメントをネット上に書き込むアホ、いい加減にしてほしい。
 今はまだ復調しているとは言えないが、横浜FM戦で見せた大岩コーチの采配、結果はともかく、伊東が右サイドバックで西が右サイドハーフという並び、永木アンカー、ファブリシオが2トップの下など、新鮮味のある戦いもあった。何か復調のきっかけになればいいなと思う。
 苦しいのは自分だけではないということを感じたと、公式Facebookにもコメントを残している。監督や選手、コーチだけではなく、サポーターも苦しい。苦しいのはみんな一緒。こういう状況だからこそ頑張ろうじゃないかと、改めて思った。さぁ、戦いはまだまだ続くよ!頑張ろう!


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