鹿島魂From関西
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第271回〜第280回

2014シーズンJ1終了

 今季のJ1が終了し、G大阪が史上2クラブ目のJ1復帰1年目での優勝を果たした。そして天皇杯、ナビスコカップも制し、2000年度の鹿島以来の3冠を達成した。来季J2に降格してしまうのは徳島、C大阪、大宮の3チームとなった。
 まずは優勝のG大阪、シーズン開始前、俺自身はJ1復帰1年目で優勝できる戦力はあるかと思っていた。3冠を獲るのは予想していなかったが、元々力のあるチーム。昨年J2でも予想通り1年でのJ1復帰を果たした。しかしシーズン開始当初は点があまり取れていなかったね。宇佐美の怪我による離脱や、リンスがフィットせず。W杯中断前は降格圏の16位にまで沈んでいた。優勝できた要因はいろいろとあると思うけど、宇佐美の復帰にパトリックがフィット。次第に佐藤やリンスもフィットし始める。中断期間中も色々と見直しをしたみたいやね。その効果もあったんでしょう。
 降格する3チーム、まずは徳島。チームの事情から満足のいく補強が出来ず、その後エステバンやアドリアーノらの補強があったものの降格。C大阪はフォルラン加入が大きな話題となった。2010年W杯南アフリカ大会で得点王。久々の大物外国人で期待が高まったが、シーズン後半は出場機会があまりなかった。柿谷のシーズン途中の移籍は大きかったかも知れない。大宮はついにJ2降格。最後は残留するという「残留力」が話題になったが、今年ついに。降格した3チームには1年でJ1復帰を目指して頑張ってほしい。
 そして鹿島。昨年は5位。今年も最終節まで優勝の可能性はあったものの3位。昨年より順位を上げたものの、優勝に届かなかったことは悔しい。今季も収穫や今後の課題が出てきた1年だった。今季の鹿島を振り返ってみよう。

・下馬評は高くなかった

 まぁそうやろうなぁ。2012年シーズンはクラブ史上最低の11位に沈んだ。昨年は5位と立て直したものの、19得点を挙げた大迫がオフにドイツへ移籍した。世代交代も最中の状態、守備の改善、昨年終盤に活躍できなかったダヴィの活かし方など、課題の多い状況で鹿島を上位と予想する人はほとんどいない。鹿島を応援する人でも今季は厳しいだろうと思ってた人は多い。
 12月12日の朝日新聞の夕刊、「世代交代、J1鹿島の飛躍」と題して、鹿島の記事が載っていた。その記事でも「降格候補」と書かれていた。この下馬評を覆して3位で終えた。

・世代交代は進む

 今季の象徴のひとつとして、やっぱり世代交代。特に今季は「92年組」の柴崎、土居、昌子が全試合出場を果たした。さらに昌子は日本代表に選出されるなど、才能が開花。さらに植田、豊川の出場機会増加に加え、新人カイオの活躍。ダヴィの長期離脱となった柏戦以降は赤アがその穴を埋めた。
 世代交代は2010年頃から言われてきた。なかなか世代交代が進まなかったが、昨年の中盤以降に若い選手の起用が増えた。特にセンターバック、昨年の主力センターバックは青木と山村。その二人が揃ってサブやメンバー外になる試合も多くなった。今年はガラリと変わって、植田と昌子。昨年のナビスコ予選のFC東京戦で植田と昌子が試され、脆さを露呈。その植田と昌子、今年は戦える力になってきた。
 今年、若手選手が大幅に出場機会を伸ばした。柴崎は昨年も全試合出場を果たしているが、土居と昌子は今年初めてレギュラーとして全試合出場。カイオに至っては新人。植田も今年大幅に出場機会を増やした。今年初めて大幅に出場機会を増やした選手が多くなっただけで、これで世代交代は完了ではない。

・J1最多の64得点も「決定力不足」

 64得点はJ1最多で、数字的にはよく点を取っている。今季はキャリアハイの成績を残した選手は多い。遠藤が初の2桁の10得点。土居とカイオが8得点。柴崎は6得点。どこからでも得点は取れるという印象付けたが、しかし、点をよく取っている印象があまりないんやね。
 ボールをポゼッションして攻撃的なサッカーを目指している鹿島、シュートを打つも点が入らない場面が目立った。攻撃が多彩でどこからでもシュートを打つという意識、シュートを多く打っているだけに、そういう印象があるのかな。シュートを多く打っているということは、それだけチャンスメークをしているということだと思う。点を取れれば3得点以上で勝利することも目立っていたが、さらに決定力が上がれば、シーズン70得点以上とかも可能。まぁそんなに甘くはないね。

・今季はホームでの勝率が悪かった

 昨年はホームでの勝率がよく、12勝3敗2分の勝ち点38でJ1最多。しかしアウェイでは7連敗の時期があり、6勝8敗3分の勝ち点21にとどまった。
 今年は逆。アウェイでは11勝3敗3分の勝ち点36でJ1最多。しかしホームでは7勝7敗3分の勝ち点24にとどまっている。これは何と言ったらいいのか・・・。

・伝統の「勝負強さ」「試合巧者」はこれから

 世代交代は進んでいるが、まだまだこれからという印象。若い選手が今年出てきて、「勢い」で戦ってきたところもある。鹿島と言えば、伝統の「勝負強さ」「試合巧者」。今年レギュラーとして初めて戦った選手に、1年で勝負強さや試合巧者を伝えるのにはまだまだ時間はかかる。1つ勝つことの難しさ、ここぞという場面での戦い方、ずる賢さなど、最終節の鳥栖戦を見る限り、まだまだ伝えなければならないことを感じた。
 1年でその勝負強さや試合巧者を伝えるのは、今年出てきた選手に伝えるのは厳しい。世代交代の完了は、この若い世代がタイトルを獲るということもあるが、これまで築いてきた鹿島の戦い方を引き継ぐことが世代交代の完了と位置付けたい。

【総括】

 下馬評が良くない中で3位は、思った以上の好成績かも知れない。ただ、鹿島はタイトルを獲らなければならないクラブ。最終節で敗れ、リーグ優勝できなかったことを考えると、まだまだこれからといったところか。本格的な世代交代の最中で3位、これは健闘とも言える。
 本格的に移籍市場が活発になってきた。鹿島では、C大阪のDF丸橋祐介、徳島のFW高崎寛之、鳥栖のGK林彰洋にオファーがあると報じられている。ただ、茨城新聞ではルイス アルベルトの退団濃厚の記事も。ACLや世代交代完了へ向けて、このオフシーズンの移籍動向も注目していきたい。

2015シーズン背番号、勝手な希望

 新年あけましておめでとうございます。正月はいきなり大雪に見舞われた。京都でも「まさか」の大雪。寒いわけやわ。何か波乱の予感か?(笑)
 さて、鹿島の移籍情報があまり入ってこないが、今後どうなることのやら。DF丸橋祐介はC大阪に残留が決定したが、徳島からFW高崎寛之が加入。退団が決定したのがルイス アルベルト。これは残念。前野貴徳の新潟移籍濃厚も報じられている。今後の動向にはこれからも着目していく。
 昨年主力として戦ったメンバー、大きな背番号を付けている選手が多かった。Jリーグが始まった当初は、今の固定背番号ではなく、1番から11番が先発、12番から16番までが控えだった。今は選手の愛着の背番号とかもあって、背番号が若いからといって主力というわけではなくなっている。鹿島アントラーズモバイルサイトの「スタッフダイアリー」の1月2日の記事で「〜背番号の意味〜」と題して、各選手の背番号に対する思いなどが記載されている。そこでも、1桁背番号が5つ空いていると載っていた。では勝手ながら、2015シーズンに付けてほしい背番号を並べてみた。
 一応、単なる希望です(笑)。今回は、1月3日現在で入団、退団が決定した選手は加味しているが、噂レベルの選手はそのままとしている。太字としているところは、新加入選手および背番号が昨年と違う選手。

  • GK
    •  1 佐藤昭大
    • 21 曽ヶ端準
    • 29 川俣慎一郎
    • 31 小泉勇人

 GKは変わらず。鳥栖のGK林彰洋に正式オファーの報道があるが、林が加入するとしたら「33」かなぁと。となると、現在33を付けているカイオの背番号が変わることになるが、カイオには若い番号を付けてほしい。林の去就に注目することにする。

  • DF
    •  3 植田直通
    •  4 山村和也
    • 15 昌子源
    • 16 山本脩斗
    • 17 前野貴徳 ※退団濃厚の噂あり
    • 22 西大伍
    • 24 伊東幸敏

 前野が新潟移籍がほぼ決定しているとの噂がある。また、広島のファン・ソッコにオファーという報道もある。情報源がどこにあるのかがわからんが、西が海外移籍の噂とか。
 ここでの一番の希望は、植田の「3」。秋田、岩政といった高さ、1対1で勝負できるタイプなので、2015シーズンでなくてもいいけど、いずれは「3」を背負ってほしいが、本人は「5」が好きだそうで。内田篤人の付けていた「2」は今も空き番になっているが、ファン・ソッコが加入するとしたら、彼が2を付けることになるのかな。伊東に関しては、前半はレギュラーとして出場したが、後半は自身の怪我以降、西が右サイドバックのポジションを奪い返し、出場機会が激減。もしも昨年フル出場できたら「2」を付けられるチャンスがあったかも。
 前野の退団が決定した場合は、栃木へ期限付き移籍している鈴木隆雅に「17」というのもいいかも知れないね。ファン・ソッコの動向次第だが。いずれは鹿島に戻ってきてほしい。

  • MF
    •  5 青木剛
    •  7 ジョルジ・ワグネル
    •  8 土居聖真
    • 10 本山雅志
    • 13 中村充孝
    • 19 豊川雄太
    • 20 柴崎岳
    • 25 遠藤康
    • 26 久保田和音
    • 27 梅鉢貴秀
    • 28 大橋尚志
    • 32 杉本太郎
    • 33 カイオ
    • 40 小笠原満男

 豊川は昨年はFW登録だが、ここではMFで。ここでの一番の希望は、土居に「8」を背負ってほしい。遠藤に関しても、そろそろ若い番号への変更というのも考えられたが、遠藤はずっと25を付けているし、本人は愛着があるようで。
 昨年まで中田が付けていた「6」は空き番。鹿島の偉大な背番号のひとつ。本田泰人⇒中田浩二と、これまで鹿島に大きく貢献してくれた選手であり、今の選手を見ると、背番号6を背負える選手はいないかな。
 増田誓志が2012シーズンまで付けていた「14」、しばらく空き番になっている。ここは新加入の久保田君という手もあるが、増田が入団当時は「26」で、2007シーズンから「14」に変更している。なので久保田君は「26」からがいいかな。
 カイオも背番号変更があってもおかしくないと思うが、何番がいいのか。本人は「11」がいいみたい。「ダヴィがいるからね」と本人は口にする。確かに現在の背番号の状況からしても、一桁や「11」というのは、カイオにしたらなかなか難しいかも知れないね。
 鹿島ユースから昇格の大橋君に関しては、まずは「28」あたりがどうかなと。28は土居が現在の番号。まずは大きな背番号でステップアップしてほしい。

  • FW
    •  9 赤ア秀平
    • 11 ダヴィ
    • 18 高崎寛之
    • 30 鈴木優磨

 ここやねぇ。ここでは赤アを「9」。大迫が付けていた番号を継承してほしいという希望。本人はまだ「18」でもいいかも知れないが、シーズン後半、持ち前の裏への抜け出しを発揮し始めてきた。1年目で5得点はまずまずなのか。物足りないのか。いずれにしても、背番号9は日本人FWに付けてほしい。
 ダヴィに関しては、昨年10月の柏戦で怪我。一時的に選手登録が抹消という可能性があるが、そのままとしておく。そして徳島から移籍の高崎、ポストプレーができて、高さがある。赤アとダヴィとは違うタイプ。赤アに「9」を付けてほしいという希望が通れば、高崎は「18」かなぁ。もしアツが京都時代の「23」に変更すると仮定したとしたら、高崎は徳島で付けていた「13」が付けられる。でも鹿島の「13」も偉大な背番号のひとつ。これは現実的ではないかも。
 そして鹿島ユースから昇格の鈴木君は「30」とした。2014シーズンを以って宮内が契約満了で退団なので、30は空く。同じ鈴木つながりとして、隆行がかつて30を付けていたということもあって、30というのはどうかな?(笑)。「34」でもいいかもね。大迫が入団1年目の時は34だったので。

 希望ということで、考えてみた。いずれにしても、まだチーム編成が整っていないし、退団してしまう選手、加入する選手は出てくると思う。そして、チーム編成や本人の希望などに応じて背番号が決まる。
 今年のチーム始動日は1月13日から。例年より約1週間早い始動。ACL出場が決まり、鹿島が入るグループリーグは「死の組」とも言われている。2015シーズンが楽しみになってきた。まずはオフシーズン、アジアカップもあるが、スキーを楽しもう(笑)。

鳥谷敬、阪神に残留決定

 海外FA権を行使して、アメリカ大リーグ挑戦を目指していた阪神鳥谷、9日残留を発表した。これで、オフにFA宣言をした選手の去就は全て決定。
 多くの声は「よかった」。確かに、鳥谷が抜けたとなった時の阪神となると、かなりの戦力ダウンが懸念される。そういう意味では「よかった」でよい。よく「よかった」という声を聞くが、そういう人たちはどういう意味で「よかった」と表現するのか、これが気になるところ。
 残留してほしいと思っている人が多いようだが、俺自身は条件付きでメジャー移籍には賛成する。鳥谷本人にとってのプロ野球人生の在り方やし、最終的にはメジャー挑戦を叶えてあげたいという思いではあった。賛成する条件としては、メジャー挑戦をしたい理由を具体的に明確にすること。仮に、単にレベルが高いという理由であれば反対に転じていた。日本はレベルが低いのか?と。一人の野球選手として成長するために、日本にはないものがメジャーにはある、それは何なのか。そういったものが明確にした上でのメジャー挑戦であったら、その意思を尊重する。もちろん鳥谷もそれは明確にしていると思う。
 実際、日本人内野手の評価はメジャーは低い。ブルージェイズなどが興味を持っていたようだが、二塁手ということや、出場機会、評価などは日本のほうが良かったようで。鳥谷本人にとっては大リーグ移籍が叶わず、結果的に残念だが、自分自身の評価というのがわかったと思うので、よかったんじゃないかな。
 補強が立て続けに失敗した阪神。鳥谷残留は最大の「補強」になったかと思う。獲得に乗り出していた中島はオリックス、日本ハム宮西は残留など。鳥谷が大リーグへ移籍したら、大和が遊撃手をやるといった報道も出ていた。内野から外野へコンバートが成功。クライマックスシリーズや日本シリーズでのセンターの守備を見ると、大和は絶対にセンターがいい。また内野手にするとか、たらい回しにするのはやめてほしかった。これで大和は事実上、センターのポジションのままでしょう。
 まぁ、球団としても、現有戦力の底上げをしなければならないし、補強ばっかりに頼らず、育成にも力を注いでほしい。補強をしたからといって、チームが機能するとは限らない。さて、2015年の阪神は?

2015シーズン新体制発表

 鹿島は14日、2015年シーズンの新体制を発表。13日からチームが本格的に始動し、いよいよ2015年シーズンが始まった。
 まずは背番号から。ジョルジワグネルの退団で、一桁背番号が6つ空いたが、そのうち4人の選手が一桁背番号を背負うことになった。背番号「3」は昌子。これまで秋田、岩政といった鹿島に大きく貢献した選手の番号。これから更に実績を重ねて、背番号3と言えば昌子、と呼ばれるように頑張ってほしい。プレースタイルから「3」は植田かな?と思ったが、植田は23のまま。本人は「5」が好きなようなので、今後は背番号5を背負えるように頑張ってほしい。
 そして「7」はカイオ、「8」は土居が背負う。ジョルジワグネルが退団したことによって、7が空いた。カイオには若い背番号を背負ってほしいと思っていたが、カイオが7なら納得。本人は「11」が好きみたいやけど、7でもええやん。そして小笠原、野沢などが付けていた「8」は土居。これは嬉しい。ユースの時代から「野沢二世」とも言われてきた土居が、野沢が付けていた8を背負えるなんて。
 もう一つの一桁背番号「9」は新加入のジネイ。赤アの9も期待していたが、となるとジネイが何番が似合うか。確かに9になるかな。プレースタイルに関しては、Youtubeでもう少し見ていこう。
 2015シーズンの登録選手に関しては概ね固まった。噂のあった鳥栖の林彰洋は、14日に鳥栖との契約を更新した。国内からの移籍はファン・ソッコと高崎寛之の2名。新人は久保田和音、大橋尚志、鈴木優磨。では、GKを除き、ポジション別にメンバーを見ていこう。

・DFは万全

 前野が新潟へ移籍してしまったが、ファン・ソッコの加入に、栃木SCから鈴木隆雅が帰ってきた。サイドバックやセンターバックは万全なものとなったと思う。右サイドは西と伊東。センターバックは昌子、植田、山村、青木(MF登録)。左サイドは山本と隆雅。ファン・ソッコはセンターバックと両サイドバックがこなせる。
 山村に関しては千葉からオファーがあったと報じられていたが、鹿島に残ってくれてよかった。センターバックだけではなくボランチも務められるし、植田と昌子は昨年頭角を現したばかり。ポジションの奪還のチャンスは十分ある。
 万一の離脱があっても、その穴を埋められる選手がおり、もしも西が海外移籍の可能性が残っているのであれば、最終ラインならどこでもこなせるファン・ソッコで埋められる。いい補強になったに違いない。ファン・ソッコはちょっとケガが多いというのは気がかりだが、ユーティリティ性だけではなく、やはりポジション奪取を目指してほしい。

・MFで気になるのは、守備能力のあるボランチ

 ルイス アルベルトが退団したが、即戦力の補強はなかった。ルイス本人は不本意だと思うが、プロ野球で言えば「抑え」みたいに、後半の守備の役割を果たしてくれた。そのルイスが退団し、守備能力のあるボランチが不足している感があるか。ボランチはここ数年、攻撃的な小笠原と柴崎が軸になっているが、梅鉢の出場機会が増えてくると思う。そして山村もボランチが務められるし、青木も鹿島では元々、守備能力の長けたボランチ。不測の事態に備えて、こういった複数のポジションをこなせる選手でカバーすることはできる。
 攻撃的なサイド、トップ下は引き続き昨年と同様のメンバー構成。ジョルジワグネルが退団したが、ポジションが同じのカイオが、新人ながら頭角を現したし、豊川(FW登録)も更なる飛躍を期待したい。ここは更なる経験を上積みすることとなる。

・FWはプレースタイルの異なる選手が揃う

 ダヴィに関しては、昨年の柏戦での負傷で、開幕は絶望的。ジネイが加入し、FWに外国人選手が2人登録されているのは鹿島らしくないが、ダヴィの長期離脱があるのでやむを得ない。
 昨年の1トップはダヴィが主に努めていて、不在時には赤ア。さらに中村がトップを務めることがあった。中堅のFW選手が不在で、ダヴィ離脱後に新人の赤アに託されるというのは、即戦力が期待された赤アとは言え、かなりの重圧だったかと思う。
 トップを務められる人材が昨年不足していたが、今年は違う。ダヴィは個々で打開できるタイプ、赤アは裏への抜け出しが特徴。今年は、ポストプレーや高さがある高崎が加入した。今季加入のジネイはもう少し見てみないとわからないが、最前線で待ち構えていて、いつでもゴールを狙える位置取り、貪欲にゴールを狙える感じのように見える。足元の技術やスピードもありそう。
 プレースタイルの異なる選手が揃っていて、攻撃バリエーションも多彩になってくる。試合展開によって、選手の使い方も変わってくると思う。しばらく4-2-3-1の布陣で戦っているが、伝統の4-4-2もあるかも。また今度、予想+希望の布陣を考えていくことにしよう。

【最後に】

 2015シーズンは始動したばかり。これからキャンプやプレシーズンマッチも開催される。今年から九州で新しいプレ大会が開催されるとの報道もある。開幕までにどんな状態に仕上がっているか。今年はACLがあり、シーズンの始動が早い。楽しみにしたい。
 そして14日の新体制発表で、新ユニフォームの実物がお披露目。まぁまぁかな。早速ユニフォームを注文する。今年は土居。やっぱり「8」を付けることになったことが嬉しいので、今年は土居にした。トップ下で頭角を現した土居やけど、今後はサイドもそつなくこなせるようになってほしい。そして柴崎、昌子に続いて、日本代表を目指してほしい。2015シーズン、スタート!

寂しい、まさか、楽しみ

 Jリーグは今もオフだが、各クラブは今季の体制を続々と発表している。19日、寂しい、まさか、楽しみのニュースが続々と入ってきた。
 まずは寂しいニュース、C大阪は新井場徹の現役引退を発表。これはホントに寂しい。2004年、G大阪から完全移籍で鹿島に加入。左サイドバックのレギュラーを長く務め、2007年からの3連覇など、数々のタイトル獲得に大きく貢献。両サイドバックをこなせて、守備も献身的。2013年にC大阪に移籍。鹿島の場合、他クラブへ移籍した選手に対してはブーイングだが、新井場に関しては拍手する人も多い。長居での試合後は「新井場コール」が繰り返されるなど、それだけサポーターには愛されていた。引退という決断、寂しいが新井場本人の決断やし、これからも応援したい。
 そして「まさか」と思ったのが、ジネイの正式契約に至らずのニュース。メディカルチェックで右膝半月板の損傷が見つかったということで。ダヴィが長期離脱の中で、ジネイが正式契約に至らずなんて、こんなことってあるんやね。
 FWはプレースタイルの異なる選手が揃っていて、今季のFW陣はなかなか期待できそうと思ったが、豊川はFW登録だが、左サイドハーフでの起用だと思うので、これで赤アと高崎、新人の優磨となった。不測の事態として、中村がトップというのが有力。昨年はダヴィ離脱後、FWは赤アだけやったからね。中村がトップを務めていたときはあったが。ただ、ポストプレーと高さの高崎が加入したのは救い。ACLもあるし、予選を勝ち抜くためにも、層を厚くしておく必要があっただけに、しばらくはこのメンバーでやり繰りするしかない。補強あるかな。
 楽しみなのがニューイヤーカップの開催。鹿島は2月1日に大分トリニータ、2月4日にアビスパ福岡と対戦する。開催がこれらの日なので、おそらく宮崎キャンプと被る。キャンプでの仕上がり、今季の新戦力、期待度が見えてくるが、シーズン前の貴重な実践の場。新しいカップ戦の開催なので、当然勝利を目指してほしい。2月1日なら宮崎まで行けるかなと思ったけど、金銭的にもかなり痛いし、今回は我慢するか(汗)。
 とまぁ、寂しい、まさか、楽しみの3つのニュースが入ってきた。ジネイの正式契約に至らず、思わぬ誤算だが、今いる選手たちで戦っていかなければならないし、応援したい。そして新井場、17年間のプロサッカー選手生活お疲れ様でした!鹿島サポーターはいつでもあなたを待っています。いつでも鹿島アントラーズクラブハウスに足を運んでほしい。お疲れ様でした!ありがとう!

アギーレ監督解任、そして後任監督の人選が始まる

 日本サッカー協会は4日、八百長疑惑の告発状が受理されたことを確認したことを受けて、日本代表のアギーレ監督を解任した。日本サッカー協会は後任人事に着手する。
 これは残念。昨年の就任から約半年での解任。代表はクラブと違って、試合数が少ないうえに、監督のやりたい戦術が浸透してくるのには時間がかかる。アジアカップでは8強止まりだったが、これから戦術が浸透する手応えがあっただけに残念と、G大阪の遠藤保仁も口にする。ただ、八百長が事実かどうかは別にして、このような報道ばかりが取り沙汰されると、代表のチーム作りにも影響する。解任は残念だが、やむを得ないかと。
 就任後、いろんな選手を招集して、見極めていくやり方は悪くなかったと思う。Jリーグでの実績に乏しい選手の代表抜擢とかはちょっと大胆すぎるかな。その中で武藤(FC東京)や柴崎岳らが代表に定着したし。4年後を見据えたメンバー選出だったかも。
 さて、後任監督の人選が本格化。6日、候補は5人いると。Jリーグの監督はリストには入っていないらしい。スポーツ紙などでは、元名古屋監督のストイコビッチ氏、元C大阪監督のクルピ氏、元鹿島監督のオリヴェイラ氏などが挙がっていると報じている。記事の信ぴょう性はさておき、ここではオリヴェイラが日本代表に就任した場合、どのような感じになるか、鹿島の監督を率いていたときを踏まえて想像してみる。なお、勝手な想像なので、信用せんといて(笑)。

・成績面ではいい結果を残すと思う

 鹿島では2007年から2011年までの5シーズン監督として、数々のタイトル獲得に貢献した。就任5シーズンでタイトルを逃したシーズンがない。これはJリーグでは、オリヴェイラしかいない。
 Jリーグで大成功したからといって、代表でも大成功するとは限らないが、鹿島での結果を考えると、就任を期待する人は当然多いやろうね。

・問題は「育成」

 鹿島は2010年以降、主力を担ってきた選手が30歳を超え、世代交代がささやかれ始めた。それが結局できないまま、2011年シーズン後に退任。セレーゾ監督は、昨年から世代交代へ向けて、若手を大胆に起用して一気に世代交代が加速した。若手を使う、選手を試す、といったことがオリヴェイラにはできるかどうか。
 オリヴェイラが手塩にかけて育てたと言える選手は・・・、強いて言えば遠藤康かな。遠藤は1年目の2007年から2009年までは出場機会が殆どなかったが、2010年以降に大幅に増加した。内田篤人や興梠慎三、田代有三など、その当時若手と言われてきた選手は確かに、オリヴェイラ監督の時はさらに能力を伸ばしたが、前監督からの抜擢があってのこと。大迫勇也、柴崎岳の起用もあったが、オリヴェイラが育てたというより、後任監督がさらに能力を伸ばしたという感じ。
 代表となると、Jリーグや海外で実績を残した選手や、監督の戦術に合う選手を選ぶので、その選手の能力をさらに伸ばすことはできると思う。若い選手の大胆起用を行う勇気があるかどうか。これが気になるところ。

・固定メンバーか?

 鹿島での5年間は、大体メンバーを固定して戦っていた。就任1年目の開幕、開幕5戦で勝利なしという結果にも関わらず、メンバーを固定。メンバーはあまりいじらないが、ダメだと思ったらスパッと変えることはある。まぁ、そこからまた固定なんやけどね。
 もし代表でもメンバーを固定となると、就任当初にいろんな選手を見極めていたアギーレの時とは正反対。ただ、固定メンバーで戦うのは決して悪くはない。固定メンバーで戦うのであれば、若手、中堅、ベテラン、バランスの取れた構成で戦ってほしい。軸が固まったら、代表に選出された選手を試していってほしい。

・フォーメーションは4-4-2か?

 アギーレの基本布陣は4-3-3。攻撃時には3-4-3、守備の時には4-1-4-1と変化する戦い方を目指していた。新鮮味のある戦い方だっただけに、もう少し見てみたかった。
 オリヴェイラは鹿島では4-4-2で、中盤はダブルボランチだったが、代表も同じかな。現在は4-2-3-1で戦っている鹿島だが、オリヴェイラの時も4-2-3-1で戦ったことはある。ただ、これは一時的なもので、その当時の4-2-3-1はオプション的なもの。4-4-2ならトップ下はない。4-3-3もそうやけど。となるとトップ下が本職の香川真司の起用方法やね。どうするんやろうか。

【賛成か反対か】

 オリヴェイラ監督の代表監督就任に賛成か反対か。個人的には条件付きで「賛成」とする。それは本人のやる気と選手の積極的起用ができること。選手の積極的な起用ができなかったから、鹿島で世代交代ができなかったというわけではないが、本田や長友はロシアW杯時には30歳を超えるし、いつまでも遠藤保仁に頼るわけにはいかない。先ほども述べているが、選手を試すこともやってほしいんやね。
 まぁ、クラブと違って、代表の活動期間は限られているし、浸透にも時間がかかる。何かと難しい監督業。3月には2試合代表の試合もあるし、6月にはロシアW杯の予選も始まる。日本サッカー協会は誰を監督にするのか、これからも注目していきたい。

層が厚くなった鹿島アントラーズ

 2月1日と4日に行われたニューイヤーカップの宮崎ラウンド、鹿島は2連勝で初代王者に輝いた。そして2月14日は、恒例のプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル」がカシマスタジアムで行われ、鹿島は水戸を3対1で下した。いよいよ、公式戦が始まる。
 今月、ポルトガル2部リーグから金崎夢生が期限付きで鹿島に加入。2列目の選手層がさらに厚くなった。これでほぼ、このメンバーで公式戦に臨むことになるやろう。そこで、いろいろと想定される布陣を考えてみることにする。ここではフォーメーションは4-2-3-1とし、ケガで離脱している選手も含めている。

布陣1 布陣2
布陣1 布陣2

 昨年のメンバーをベースに、起用方法がたくさんある印象。GKは曽ヶ端。オフに鳥栖の林彰洋にオファーという噂が流れたが、鳥栖と契約更新。ここもそろそろと思うかも知れないが、ソガがポジションを譲ってしまうことは考えられない。今季も佐藤と川俣で第2GKの争いになるのか。思えばソガは2008年以降全試合出場やもんなぁ。ソガのケガなどがあった場合にチャンスが巡ってくると思うが、今季はどうかな。
 次にDF、ファン ソッコの加入は大きい。最終ラインならどこでもOK。2月の3試合はセンターバックでの起用だったようだが、U-22の活動スケジュール次第で、植田が不在になる可能性があるので、かなりの戦力になりそう。センターバックの軸になりそうなのは昌子かな。今季から背番号が「3」になり、これまで3を背負った選手とは違うプレースタイルだが、新しい背番号3番として躍動してほしい。センターバックが可能な選手は山村、植田、青木、ソッコ。サイドバックも山本、西が軸になろうかと思うが、昨年後半にポジションを奪われてしまった伊東の巻き返しがあるか、そして力を付けて帰ってきた隆雅もいれば、ソッコもいる。
 その次はMF、やや気になるのは守備能力のあるボランチ。守備能力のある選手が梅鉢だけか。ただ、ここは山村も可能性があるが。そして攻撃的なボランチは昨年同様に小笠原と柴崎が軸になると思うが、新人の久保田の評価が高まっている模様で、1年目からの公式戦出場があるかも知れない。セレーゾ曰く、プレースタイルは柴崎に似ているようだと。プレシーズンマッチで先発の久保田、これからもっと見てみたい。
 豪華になったのは2列目。トップ下は土居と中村、そして本山。左サイドはカイオと豊川、そして土居も。右は遠藤だが、2月に加入した金崎は右サイドが主な起用か。2列目ならどこでもこなせそうやね。布陣1は昨年の主な2列目だが、布陣2では総入れ替えをしてみた。メンバー的には遜色のない。金崎加入で2列目のポジション争いがさらに激化したことは間違いない。
 そしてFW、昨年の1トップはダヴィと赤アの2人。中村がトップで起用されたことはあったが、層の薄いところだった。ここに徳島から高崎が加入した。裏への抜け出しが得意の赤アに対して、高さが使える高崎。ダヴィが長期離脱中で、当面は4-2-3-1でのフォーメーションになるやろう。ダヴィが長期離脱中だけに高崎の加入は大きい。プレシーズンマッチでも得点を挙げた高崎、当面は赤アとの争いになるが、ダヴィが戻ってくれば鬼に金棒。もしジネイがいたら、贅沢なメンバー構成やったけどね。
 ACLがあるだけに、選手層を充実させておく必要があった。特に2列目選手層が厚くなった。メンバー構成的には申し分ないが、特に新戦力が機能するかやね。練習では3バックも試しているようだが、相手などにより3バックで戦うこともよいかと思う。いろいろと戦術を練って試すことはOKだが、昨年いきなり4-1-4-1を使うとかではなく、戦える手応えを掴んでから、3バックなどの新フォーメーションを使ってほしい。
 今回は布陣1と2、2つの布陣だけを並べてみたが、メンバー構成はもっと組める。さぁ、いよいよ公式戦が始まる。鹿島は今季はACLから。選手層が充実し、過密日程に耐えられるよう、うまく選手を起用してほしい。昨年は大迫の移籍などでかなり厳しいだろうと思っていた時、今年は期待できそうな感じがする。あまり期待し過ぎて、期待外れになっては困るので・・・、周りの下馬評はあまり意識せず、初戦のACLに集中してほしい。待ち遠しい!早く開幕しないかなぁ。

2015年度J2順位予想

 2015年度シーズンのJ2は、3月8日に開幕。J1は今季から2ステージ制+ポストシーズン導入のため、順位予想は行わないことにした。当たらへんしなぁ(笑)。なので、今回はJ2のみを予想した。
 J2に降格してしまったセレッソ大阪、大宮アルディージャ、徳島ヴォルティスの3チームはもちろん、殆どのチームはJ1昇格を目指している。J1昇格のため、各クラブは選手の入れ替え、補強を積極的に行ってきた。その戦力補強に関してもほぼ終了。では、当たらない順位予想をしてみよう(笑)。

  • 1位 セレッソ大阪
  • 2位 大宮アルディージャ
  • 3位 徳島ヴォルティス
  • 4位 大分トリニータ
  • 5位 ジュビロ磐田
  • 6位 京都サンガF.C.
  • 7位 ジェフユナイテッド千葉
  • 8位 アビスパ福岡
  • 9位 ファジアーノ岡山
  • 10位 コンサドーレ札幌
  • 11位 ギラヴァンツ北九州
  • 12位 栃木SC
  • 13位 V・ファーレン長崎
  • 14位 横浜FC
  • 15位 水戸ホーリーホック
  • 16位 ロアッソ熊本
  • 17位 東京ヴェルディ
  • 18位 愛媛FC
  • 19位 ザスパクサツ群馬
  • 20位 FC岐阜
  • 21位 ツエーゲン金沢
  • 22位 カマタマーレ讃岐

 自動昇格圏内はC大阪と大宮とした。C大阪は杉本健勇や南野拓実といった選手の移籍があったことは確かに痛いが、玉田や関口など、J1を経験している選手が多く加入した。選手の面々からすると、J1昇格に一番近いように思う。気になるのは2点、監督が替わったことと、主力選手の動向。
 まず、監督が替わったということは、戦術が少なからず変わってしまう。昨年でも、磐田の監督だったシャムスカ、京都の監督だったバドゥを成績不振でシーズン途中に解任。今季から、2006年の1年間、鹿島の監督を務めたアウトゥオリがC大阪の監督に就任。2006年はタイトルなしだったが、内田篤人の抜擢もあったなぁ。兎にも角にも監督が替わるということは、戦術の浸透に時間がかかる。監督のやりたい戦術がフィットするか。そしてもう一つは、主力選手の動向。特にフォルランは7月31日までの契約。ここで契約満了で退団になるか、契約更新するか。金銭的に契約更新というのは考えにくいかも。昨年後半に出場機会に恵まれなかったフォルラン、果たして今季はどうか。フォルランだけではなく、山口蛍など、シーズン途中で海外移籍のオファーが来たらどうなるか。
 あとは、比較的選手の流出を最小限に食い止めたチームを上位に挙げているが、ちょっと気になるのが磐田。昨年終盤での勝負弱さや、前田遼一、金園英学といったFWが移籍した。森島康仁とアダイウトン、そして元イングランド代表のジェイ ボスロイド、昇格ためには彼らの活躍が欠かせない。デカモリシはある程度計算できても、アダイウトンとジェイ ボスロイドがまだわからない。FW陣がフィットするか、これがカギになると思う。
 注目してみたいのが岡山。というより岩政を見たい。2013年まで鹿島で10年、昨年はタイで1年間プレーした。日本に帰ってきて初めてのJ2。新しい岩政の挑戦を見ていきたい。来年はJ1で対戦できたら。
 中位や下位は上記のように予想したが、全くわかりませ〜ん(笑)。昨年、北九州の5位というのは全く予想していなかったし、湘南がここまで独走するというのも予想していなかった。今季、C大阪がJ2で戦うことになったので、“1年間の期限付き”でC大阪を応援しよう。期限延長はアカンで(笑)。鹿島とプロ野球の観戦スケジュールを加味した上で、1試合か2試合くらい長居へ行ってみよう。フードパークも久しぶりに行きたいから(笑)、じゃなかった、J1復帰のために。
 J1は順位予想ができないので、後日、期待できそうなチームや不安のあるチームなど、区分けをして、今季のJ1を予想してみよう。来週はACLが始まる。楽しみ!

2015年度J1、今季を占う

 2015年度シーズンのJ1、開幕がいよいよ3月7日に迫ってきた。ACL組のG大阪、浦和、鹿島、柏は開幕前、ACLグループステージを、G大阪と浦和は28日にFUJI XEROX SUPER CUPを戦う。
 今季のJ1は2ステージ制+ポストシーズン導入のため、戦い方が変わってくると思う。が、チームが勝つ、ということには変わりはない。2005年以降は1シーズン制やったから、久々に2ステージ制の考え方をしないとねぇ。まぁ、草創期から見ているから、すんなり切り替えられるかなと。
 移籍市場もほぼ落ち着き、J1の各チームの動向は見てきたつもりやけど・・・、俺個人で、いい意味で気になる、よくない意味で気になるチームなど、全クラブではないが、今季のJ1クラブを評価してみた。鹿島から見た他チームの目線も加味している。

・戦力充実のガンバ大阪

 昨年、リーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯を制したG大阪。戦力の充実度ならJ1で一番だと思う。昨年後半、宇佐美とパトリックの2トップが大活躍。そこに今季は仙台から赤嶺真吾が加入し、昨年後半に手応えを掴み始めたリンスがいる。
 中盤においても、遠藤と今野のボランチに加え、横浜FMから加入の小椋などがいる。阿部、大森、倉田などサイドハーフも充実。DF陣も岩下、丹羽、西野など、攻守のバランスの取れた布陣。これまで攻撃一辺倒みたいな感じだったG大阪だったが、それはもはや昔の話。怪我人等が出てこない限り、安定した戦い方が最もできるチームと言える。
 G大阪にとって気になる点は2点。宇佐美とパトリックが何らか欠場時のFW。昨年前半は、宇佐美はほぼ出られなかったが、怪我が癒えた後半から大活躍。宇佐美の存在感を感じた。出場停止等で宇佐美が万一欠場した時、赤嶺やリンスでしっかり埋められるか。そしてもう一点は過密日程。ACL組に関してはどうしてもそうなってしまうが、過密日程と戦うことになる。メンバーを入れ替えても戦力が落ちないか、これが気になるところ。

・メンバーはいるが、どうやって起用するのか。浦和レッズ

 J1で最も他クラブからの主力を補強したんじゃないかと思うチームが浦和レッズ。前線は大宮からズラタン、清水から高木俊幸、広島から石原、仙台から武藤を補強。最前線には興梠、2シャドーには柏木や梅崎、李などができるが、これにこの4選手が補強。十分すぎるくらいの補強のように感じる。
 まぁ、これだけ獲得しても、フィットしなければ意味がない。が、最前線でレギュラーを務めていた興梠も、ズラタンの加入でレギュラー確約というのはない。まぁ、元々レギュラーを確約された選手はほぼいないと思うが。ACLを戦う上で、メンバーをこれだけ補強すれば、十分ターンオーバーはできると思うが、すごい補強やなぁ。

・個人的な楽しみは湘南ベルマーレ

 昨年J2で独走で制覇。J1に復帰して、これまでの湘南スタイルが通用するかが楽しみ。鹿島からすると、鳥栖といったハードワーク、運動量豊富なチームは嫌な相手。鳥栖とのリーグ戦の対戦成績は3年間で1勝しかしていない。2013年、鹿島は湘南には2勝しているが、かなり苦戦した。
 昨年の戦い方をざっくり見てみたけど、走る走る。こういったチームは鹿島は苦手な部類に入る。J1に復帰しても、この湘南スタイルを変えることはないかと思うが、走るだけではJ1では通じないのはもちろんのこと。これから駆け引きという点を身についてきたら、今季の湘南は年間勝ち点を結構稼げるのではないかと思う。

・相変わらず「わからない」FC東京、名古屋グランパス

 この2チームは「わからない」から不気味。まずはFC東京、今季の目玉補強は前田遼一。磐田一筋だったの前田が、初めて移籍を決断。昨年9位からさらに上位を目指している。昨年、監督がフィッカデンティに替わったことで順位が全く読めなかった。今季もわからん。
 名古屋は前線の選手はすごく充実している。清水からノヴァコヴィッチが加入。永井は今年完全移籍。川又もいる。気になるのがやっぱりDF陣かな。DF登録の選手がわずか7名。昨年は右サイドバックにFWが本職の矢野貴章が務めるなど、DF陣の人材が不足。今季もこの7名で問題ないのか。どうなんやろう、わからんなぁ。

・「大丈夫かなぁ」ベガルタ仙台、横浜F・マリノス、松本山雅FC

 戦力の充実度、怪我人で「大丈夫かなぁ」という点でこの3チーム。FWの選手層で気になるのが仙台と松本。仙台は赤嶺がG大阪に移籍、武藤も浦和レッズへ移籍した。磐田から金園が加入したが、実績のあるFW選手はウィルソンと金園のみ。FW陣は気になるなぁ。
 初のJ1松本。エースの船山が川崎フロンターレに移籍。これにはびっくりした。それに伴うFW陣の補強は積極的に行っているが、これが当たるか。でも楽しみはある。初のJ1ということで、すごく盛り上がると思うし、サポーターの後押しは凄まじいと思う。アルウィン行きたいなぁ。チケット取れるかなぁ。
 そして横浜FMは何といっても中村俊輔の離脱は痛いところ。その他も怪我人が続出。今季は2ステージ制のため、1stステージは我慢の戦いになると思う。2ndステージで巻き返しという戦い方になるか。

・上位争い、残留争いは

 最も安定した戦い方ができそうなG大阪を筆頭に、鹿島、浦和が上位にくるだろうと思う。あとは川崎と鳥栖も上位に入ると予想する。「わからない」FC東京と名古屋も、昨年より順位を上げられると思うが、どこまで食い込んでくるのか。
 残留争いはどうか。昨年J2リーグ6位からプレーオフを勝ち抜いて昇格の山形、おそらく多くの人は厳しいのではないかと思うやろう。確かにそうかもしれないが、初昇格の2009年もそういう下馬評を覆して、初戦のアウェイ磐田戦で大勝。その年は残留を決めて、3年間J1だった。今季も下馬評を覆すか。

【最後に】

 まだここには挙げていないチームがあるが、どこも力はあると思う。昨年、厳しいかなと思った鹿島が3位。G大阪の3冠など、予想していなかったこともあるかと思う。
 ACL組は今週から公式戦が始まる。先に公式戦が始まるので、これを見て少しは今季の手応え、イメージが沸いてきそう。その他のチームは開幕まで約2週間ある。怪我人がすでに出ているチームもあるので、これ以上の怪我人は避けたいところやろう。
 今季から2ステージ制+ポストシーズンのため、1stステージで不本意でも、2ndステージで巻き返すことができる。かつての2ステージ制を見てきたが、年間成績1位のチームが年間王者になれないというシーズンは多かった。2ndステージを制したチームが、その勢いもあってか年間王者になることも多かった。2005年から10年間を1シーズン制で慣れてきたこともあって、解せない部分はあるが、新しい2ステージ制を見てみようではないか。2ステージ制になったからと言って、サポーターをやめるというわけではない。Jリーグ開幕まであと約2週間、楽しみにしている。

2年目のジンクス?J開幕

 ACLに出場するG大阪、浦和、鹿島、柏の4チームは、ACLのグループリーグ2試合を消化した。柏は1勝1分だが、他の3チームは2連敗を喫した。この3チームはグループリーグ突破へ黄信号?が灯った。
 柏はともかく、3チームが2連敗というのは「まさか」としか・・・。G大阪はゼロックスではさすがに昨年の王者という戦いをしていたが、ACLとなると、相手の方も当然本気やし、研究されてきたのかな。浦和はゼロックスでも敗れて3連敗、大型補強の効果が表れるのはまだ時間がかかるのか。そして鹿島、ウェスタン・シドニー戦ではミス連発、FCソウル戦では決定力不足。結果的に若さが出てしまったのか。
 昨年、メンバー構成が大幅に若返った。昌子、土居、カイオ、植田、昨年から出場機会が大幅に増えた。カイオは新人だったが、昌子、土居、植田はレギュラー「1年目」のようなもの。2年目となると、相手からのマークもより厳しくなるし研究もされてしまう。これまで通じていたものが通じない、ということもあるかと思う。スポーツ紙やセレーゾ監督の公式コメントにもある通り、内容は悪くないと。決めるところで決める、これができてこそ勝負強さだと思う。プロ野球の勝負強さの定義は「勝敗に左右する場面で打てるか」だと思うが、サッカーでも勝敗に左右する場面でゴールを決められるかだと思う。今のメンバーで勝負強さを植え付けるのはまだ時間がかかるかな。
 ちょっと不安なACL開幕となった。Jリーグ開幕がいよいよ。昨年初めてレギュラーとして出場した選手たちは、実質「2年目」となる。2年目のジンクス?にならないようにね。勝負強さ・試合巧者とは何か、これからも経験を積んで、さらに世代交代を加速させてほしい。期待したい。


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