鹿島魂From関西
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第261回〜第270回

あまりにも痛いダヴィの離脱

 鹿島は20日、ダヴィが左膝前十字靭帯損傷および外側半月板損傷により、チームドクターの検査結果で復帰まで約8ヶ月の診断と発表した。
 これはあまりにも痛すぎる。昌子が全治2、3週間のけがを柏戦に合わせてきたが、次はダヴィ。柏戦は現地観戦やったけど、軽傷であることを信じたかった。その後のメディアで「重傷であることは間違いない」と。そして鹿島の発表が全治8ヶ月、みんなショックやけど、ダヴィ本人が最も無念やろう。今季絶望どころか、来季の前半も間に合わない。
 そうなると、残りの選手が奮起しなければならない。ダヴィ離脱後のフォーメーションは何かと考えられるが、トップに誰が入るかやろうね。基本は赤アの1トップ、柏戦では中村が1トップの位置に入っていた。

中村をトップとした場合 赤アをトップとした場合
中村をトップとした場合 赤アをトップとした場合

 先月くらいから、セレーゾ監督もわかってきたのか、中村が得意の中央の位置で起用されるようになってきた。京都の時はボランチも経験しているが、これは小笠原と柴崎がいるから、ボランチの起用はほぼない。柏戦ではトップの位置に入って、一時は勝ち越しゴールを決めていた。赤アが出場してからはトップ下。
 赤アがトップに起用されるなら、先発は土居、途中から中村が入ると予想する。そして左サイドハーフや右サイドハーフもできるようになったカイオのトップというのもあり得るかも知れないが、これは練習しているかどうか。希望したいのが豊川の起用。柏戦の3人目の選手交代がジョルジ ワグネル。ここは豊川であってほしかったのが希望。流れを変えられるジョーカー的な存在として、途中からでも出場を希望したい。
 何かとやり繰りすることはできる。ダヴィと同じ動きをしろと言っても無理なところがあるので、トップで起用された選手の能力を生かした戦い方でいくしかないと思う。昌子は復帰したが、ダヴィの今季絶望が事実上確定。残り6試合、今季最大の試練に立ち向かう。もうやるしかない。

11月と12月の残り4試合は全勝のみ

 鹿島は26日、浦和と引き分け。勝ち点1を積み上げたが、差を詰めることはできなかった。残り4試合で首位浦和との勝ち点差は7。リーグ優勝が非常に厳しくなり、2年連続の無冠危機に。強豪揃いだった10月は、2敗2分で勝利なし。
 これから11月になり、今季のJリーグもいよいよ佳境を迎える。11月と12月の残り4試合を戦う上でのポイントを挙げてみることにする。

・残り全勝が最低条件

 これが優勝に望みを繋ぐための最低条件。鹿島が仮に残り4試合を全勝したとして、勝ち点は63になる。しかし、浦和が残り4試合で2勝した時点で届かなくなる。直接対決を引き分けてしまっただけに、数字的にも非常に厳しくなっている。
 浦和もここ数試合勝利なし。かつ、興梠が右腓骨骨折と診断されたと。これまで全30試合に出場し12得点を挙げている興梠が離脱。今季中の復帰を目指しているとのことだが、実際間に合うのか。興梠不在を埋めることができるか。浦和も正念場である。

・G大阪もカギを握る

 第14節終了時点で、降格圏の16位に甘んじてきたG大阪。パトリックや宇佐美などの活躍により、第27節以降は2位。首位浦和との勝ち点差は3。浦和との直接対決を残している。そして、2000年の鹿島しか成し遂げていない3冠も見えている。
 鹿島はG大阪との勝ち点差は4。次節鹿島が勝って、G大阪が敗れても順位は変わらない。G大阪の残りの対戦相手は、第31節は仙台、第32節は浦和、第33節は神戸、最終節は徳島。まぁ、やっぱり浦和との直接対決やろう。G大阪も目の前の試合のために全力を尽くすことを考えていると思うが、浦和戦を勝利すれば優勝が見えてくるやろう。鹿島からすれば、引き分けがまだマシかな。

・イエローカードの累積3枚の選手が4人

 次節の新潟戦は、山本が累積の警告で出場停止となる。ここは前野か中田が見込まれる。第30節終了時点で、イエローカードの累積が3枚になっている選手は植田、昌子、カイオ、中村の4人。2枚の選手も多く、柴崎、小笠原、青木、梅鉢。判定に対する不満などで抗議に出ることが度々あるが、そういった異議や、遅延行為など、勿体ないなぁと思うようなイエローカードは貰いたくない。
 イエローカードの累積を気にしながらプレーというのは難しい。懸命にプレーしている中で、イエローカードやレッドカードを食らうことも当然ある。勿体ないなぁと思うようなイエローカードやレッドカードは貰わないようにしてほしい。

・今度は中断期間約3週間

 日本代表の試合が入ったため、9月と10月は2週間の中断があった。この中断期間明けの試合(大宮戦、柏戦)では、鹿島はいずれも黒星を喫している。特に10月、G大阪戦で逆転負けを喫した後に2週間の中断。その2週間後の柏戦も同様逆転負け。この中断期間中「何やってんだ!」とも思ってしまう。
 次節の第31節新潟戦が終了した後、今回も日本代表の試合や、ナビスコカップ決勝が行われるため、第32節まで約3週間の中断期間がある。ダヴィが事実上、今季絶望のため、他の選手でやり繰りするしかない。基本は赤アの1トップも、中村をトップにして戦ったこともあった。この約3週間でできることは限られるかも知れないが、特にトップに起用された選手との連携を、より深めていくことが最も課題で重要なポイントかと思う。課題を挙げればきりがないが、今度こそは有効な中断期間であってほしい。

・楽な相手はない

 鹿島の残りの対戦相手は、第31節は新潟、第32節は川崎、第33節はC大阪、最終節は鳥栖。新潟戦が最もマシに思えるが、このチームはわからないから不気味。川又の移籍で、チームの得点数が第30節終了時点で26。J1で3番目に少ない。残留争い中の清水には敗れていて、上位の川崎や鳥栖に勝っている。何が何だか、全く分からない。中盤のレオ・シルバなどがしっかりしていると思うし、指宿もJリーグに徐々に慣れてきたか。
 川崎は鹿島と勝ち点で並んでいる。これまでの対戦成績で、負け越している相手。今年のアウェイ等々力でも大敗。昨年同様、ホームで勝利できるか。C大阪とは昨年も第33節で長居(ヤンマー)で対戦している。この時は勝った方が優勝に望みを繋ぐ一戦だったが、今年はC大阪が残留争いをしている。相手は必死になってくることは間違いない。第32節終了時点でどうなっているかはわからんが、この時点で優勝に望みが繋いでいるのであれば、こっちも必死になる。
 最終節は鳥栖。首位にいながら尹晶煥監督の解任、これには驚いたが、その鳥栖も優勝争いに望みを繋いでいる。昨年まで2分2敗だった鳥栖との対戦成績、今年の第3節でようやく鳥栖にリーグ戦初勝利。豊田の得点力はもちろんのこと、ハードワーク、強力な左サイド(金民友、安田)など、厳しい戦いになるのは確実。これまで鳥栖に対して苦しんできただけに、今年は何としてもホームで勝ってほしい。

【最後に】

 10月の4試合は2分2敗で勝利なし。これから11月になり、今季のJリーグもいよいよ佳境を迎える。鹿島にとって残り4試合を1つでも引き分け以下だと、優勝の可能性はほぼ潰える。全勝しても浦和とG大阪の結果次第なので厳しい。
 まずは目の前の敵を倒す、それだけを考えたい。ならこんなにいろいろと書くなって?(笑)まぁ、今季のリーグ戦が大詰めになってきて、他チームの動向を気にするなと言っても、少なからずとも気にはなると思う。優勝は数字的には厳しいが、可能性がある限りは諦めない。

日本シリーズ終了

 30日、プロ野球日本シリーズ第5戦が行われ、ソフトバンクが阪神を1対0で下し、通算4勝1敗で3年ぶりの日本一に輝いた。阪神はリーグ戦2位からクライマックス・シリーズを制したが、29年ぶりの日本一はならなかった。
 基本的には自宅で日本シリーズを見ていた。26日の第2戦が自分自身の予定がなかったので、イープラスの先行抽選に申し込んだ。まぁ「当たらへんやろう」と思っていたら、まさかチケットが取れるとは思わなかった。甲子園には何度も足を運んでいるが、日本シリーズを現地観戦したのは初めて。阪神ファンなので当然阪神を応援していたが残念。今年の日本シリーズを振り返る。

・第2戦の武田翔太で勢いが止まった

 クライマックス・シリーズを怒涛の4連勝で制した阪神。日本シリーズの第1戦でも、ゴメス、マートンらの適時打、投げてはメッセンジャーが7回2失点の好投でソフトバンクを下した。クライマックス・シリーズの勢いが、日本シリーズでも出たかと思った。
 ところが第2戦、阪神の先発は能見篤史、ソフトバンクは武田翔太が先発。これを見ると経験豊富な能見が勝つやろうと思った阪神ファンも少なくないと思う。先発能見は初回に内川にタイムリー、4回に李大浩のソロホームランを打たれる。李大浩のホームランを生で見たけど、大きなホームランやったなぁ。「あ〜あ〜あ〜」と声が出てしまった。
 能見は6回2失点で球数もそれほど多くなかったし、悪い感じではなかった。しかし、それ以上に武田のピッチングが光っていた。6回2死までパーフェクト。1人もランナーが出ていないのはわかっていたが。代打狩野がヒット、続く西岡がタイムリー2ベースで1点は取ったものの、その後も打線は沈黙。結局第2戦は1対2で阪神は敗れた。武田にあれだけのナイスピッチングをされた試合をきっかけに、第3戦以降もソフトバンクの強力な投手陣の前に打線が沈黙した印象。

・急ブレーキ

 敗れるチームには、奮闘の選手はいるものの、「ブレーキ」になってしまう選手もいる。奮闘と言える選手は大和と鳥谷。この2選手は守備が光っていた。大和は打撃のほうは振るわなかったものの、守備でかなり助けられた。クライマックス・シリーズでもダイビングキャッチ、日本シリーズでも見られた。鳥谷も守備で助けられている。遊撃手のポジションながら失策は5。日本シリーズでも難しいバウンドのボールをさばいて打者をアウトにする。
 急ブレーキと言えるのがゴメス。第1戦で3打点の活躍も、第2戦以降は沈黙。第4戦の延長10回表の絶好のチャンスも併殺打。その裏に中村にサヨナラホームランを打たれた。チーム打率も日本シリーズでは.187。2割に届かない。

・勝負強さ

 勝負強さの定義は「勝敗に左右する場面で打てるか」だと思う。得点圏打率は概ね目安にはなるが、大敗や大勝している中でタイムリーとかでも得点圏打率は上がる。この日本シリーズでは、勝敗に大きく左右する場面での阪神は全くダメだった。先ほども書いているがゴメスの併殺打、第5戦の最後の西岡の場面など。
 ソフトバンクはその勝負強さが光っていたという印象プラス効果的な得点。その象徴は内川。勢いづける先制タイムリー2試合連続などの活躍。シリーズMVPも納得。シリーズ通算.150の中村も、第4戦でサヨナラホームラン。松田に関してもシリーズ通算.211ながら、第5戦の8回に先制タイムリー。これが決勝点。勝敗を左右する場面で打てなかった阪神と打ったソフトバンクとの差が出た。

・物議を醸しだしている「守備妨害」、正当なジャッジだと思う

 第5戦は歓送迎会のため、見ることはできなかった。歓送迎会の終了後、電車の中でスマホのテキストライブで見ていた。9回表、ソフトバンクの抑えサファテの乱調で1死満塁の大チャンス。「あぁ〜負けた〜」と。そしてよく見ると「えっ?守備妨害?」と。走る場所が悪かったのかな?と思っていたら予想通り。自宅に帰った後Youtubeで見たけど、確かにファウルラインの内側を走っていたね。
 やや解せない部分もある。審判の説明が。「明らかに守備を妨害してやろうというものを感じた」と。後ろに目があるわけでもないし、西岡は併殺打にならないように懸命に一塁まで走っている。「明らかに」という説明はやや納得できない。確かに、ファウルラインの外側のスリーフットラインの中に両足が入っていないといけないが、内側(フェア地域)を走ってしまった。その結果、一塁への送球が西岡に当たってしまった。
 正しい走路だったら、タイミング的にはアウトで併殺打だったと思う。走ったところが悪かっただけに、守備妨害を取られても止む無しかなと。

【最後に】

 第2戦をきっかけに勢いの止まった阪神。これまでクライマックス・シリーズは一度も突破できなかったが、初のファーストステージ突破から、ファイナルステージも怒涛の4連勝。勢いだけではまだ、日本シリーズは突破できないことがわかったと思う。
 これからFA選手の動向などに注目が集まるが、まずは選手、監督、コーチのみなさんお疲れ様でした。来年こそはリーグ優勝して、日本一を期待したい。一度、阪神の日本一と鹿島の年間王者というシーズンを見たいけど、無理かなぁ・・・。

新井さん退団

 11月4日、阪神の新井貴浩が自由契約を申し入れ、球団が了承した。今季限りでの退団が決定した。今後は他球団からのオファーを待つことになる。
 正直ガッカリ。2007年オフ、FAで阪神に入団。FAの会見で「カープが好きだから・・・」と涙を流しながら、FAを行使する決断をした。阪神に移籍し「アニキ」と慕われていた金本知憲とのコンビには大いに沸かせてくれた。いじりキャラの金本に対して、いじられキャラの新井。「新井いじり」は大いに笑った。いじる時の金本は、イントネーションを少し変えて「新井さん」。俺もそのイントネーションで言う。
 2008年からの7シーズン、阪神に在籍したが、優勝はなかった。2008年の阪神移籍1年目は、前半戦は好調ながらも、後半は疲労骨折の影響で94試合の出場にとどまった。2010年が最も惜しかったね。本塁打は19本ながら、自己最高打率の.311、112打点。チームは僅かの差でシーズン2位。他にも100打点以上を記録した鳥谷やブラゼル、よく打った印象がある。2011年に東日本大震災が発生し、プロ野球の開幕日問題が発生。その時も労組プロ野球選手会会長として新井さんはよく頑張ってくれたし、そのシーズンは93打点で打点王獲得。
 そして今年、抑えと4番打者を補強ポイントとして呉昇桓と、ポジションが同じゴメスを補強。オープン戦では新井さん好調、ゴメスは調整遅れ。これを見たら開幕一塁は新井さんやろうと思った。しかし起用されたのはゴメス。粘り強くゴメスを使い続けて、結果的にはゴメスは打点王を獲得する活躍を見せた。三塁もできる新井さんだが、そこには今成亮太、新井良太がいる。結局代打での出場が主になってしまった。
 この起用法は2004年の開幕でもあった。2003年、藤本敦士が遊撃手のレギュラー獲得。2004年にルーキー鳥谷敬が加入したが、オープン戦調子がよかったのは藤本。しかし開幕は鳥谷。調子のいい選手をなぜ起用しないのか。ゴメスや鳥谷も当然期待したいが、こういった贔屓?みたいな使われ方をしたら、起用されなかったほうからすると不満になるやろう。新井さんも少なからずあったはず。
 プロ野球でもサッカーでもポジション争いは熾烈。調子がよい選手を開幕から起用して、それで結果が出ず、別の選手が起用されるのであればやむを得ないと思う。新井さんが仮に開幕スタメンだったとして、調子が上がらなければゴメス、ということであればやむを得ないが、起用法は今後考えた方がいいと思う。
 2007年まで甲子園に足を運んでいた時のユニフォームは赤星だったが、2008年から新井さんのユニフォームとタオルマフラーをして観戦している。サッカーほど観戦回数は多くないとはいえ、7年新井さんのユニフォーム着た。来年、誰のユニフォームにしようかな。
 退団という自身の決断を下した新井さん、その意思を尊重したい。今後は他球団のオファーを待つことになるが、必ずオファーはあると思う。これからの活躍を期待しています。ありがとうございました。

FA選手公示

 11月12日、プロ野球のフリーエージェント(FA)宣言選手が公示され、8人が宣言。13日から所属球団を含む全ての球団との交渉が可能となる。
 能見篤史(阪神)に関しては宣言して残留する。大引啓次(日本ハム)と成瀬善久(ロッテ)はヤクルトが興味を持っているとの報道がある。小谷野栄一(日本ハム)は西武が興味を持っているとの報道。相川亮二(ヤクルト)と金城龍彦(DeNA)は巨人が興味を持っており、これは巨人移籍が濃厚だと思う。
 そして最も注目すべき選手は金子千尋(オリックス)と鳥谷敬(阪神)。金子は、ポスティングでメジャー挑戦かなと思ったら国内FA宣言。最初は「えっ?」と思ったけど、これで国内外すべての可能性を探れることになる。国内球団は動きにくいなぁ、たぶん。メジャーへの想いが強ければ、他の国内球団に入団しても海外FA権を再取得した時にどうなるのか。できればポスティングでのメジャー移籍を認めてあげてほしい。
 阪神ファンだからやはり注目するのが鳥谷。1年目の2004年を除いて、2005年以降全試合出場を続けている。勝負強い打撃に守備、これまで阪神に貢献してくれた選手の一人。大物新人と騒がれた時、3割30本は打てる逸材とも言われてきたが、シーズン最多本塁打は2009年の20本。長打力という点では、数字上物足りないようにも思えるが、数字以上に守備や勝負強さ、キャプテンとして引っ張ってくれた。
 これまでもメジャー志向が強い鳥谷、2012年に海外FA権を取得も阪神に残留。今回いよいよメジャー挑戦か。もちろん球団としても全力で慰留。まぁすんなり認めては、鳥谷本人にとっても良くない。慰留しつつも、最終的にはやはりメジャー挑戦を叶えてあげたい。海外FA権取得も我慢して、阪神優勝のために頑張ってきたわけやし。
 メジャー移籍した日本人内野手はなかなか成功していないが、鳥谷はどうか。もちろん成功してほしいのは当然だが、メジャーで通用するかしないかの問題ではなく、一人の野球選手としての成長を求めて、移籍を志願しているわけなので、それがメジャー挑戦なんやろう。
 これからFA宣言した選手たちの動向に注目したい。FA宣言した選手にとって、最も良い選択になるように、これからの活躍を期待したい。

ラスト3、優勝争い

 サッカー日本代表は、11月の2試合をいずれも勝利。来年1月のアジアカップに向けて、弾みをつけて臨むことになった。
 アギーレジャパンになって、6試合を戦ったわけだが、いろんな選手を代表に呼んで、そして試した。このアギーレの戦い方に関しては賛否両論はある。今年に関しては、チームの軸を定めていくため、そういった戦い方になることはわかっていたこと。鹿島を率いたオリヴェイラのように、メンバーを基本固定して軸を固めていくやり方もあれば、アギーレのようにいろいろと選手を試すことで、軸となる戦い方を見極める方法もあるやろう。招集期間があまりない代表での活動なので、長い目で見る必要はある。
 代表に招集されていた昌子と柴崎。昌子は結局出場機会がなかった。各スポーツ紙で昌子の記事を見たし、出場するかも?と匂わす記事だっただけに残念。アピール不足だったのかなぁ。ただ、鹿島で結果を残せば、これからも必ず代表に招集される。代表デビューはお預けとなったが、この招集期間で得たものを鹿島に還元してほしい。柴崎に関しても、遠藤保仁のインパクトがあったのか、途中出場した試合では遠藤ほど結果を残せなかった。オーストラリア戦では出場機会がなく、悔しさのほうがあると思う。鹿島でもう一度インパクトを与えて、アジアカップを戦うメンバーに入ってほしい。
 さて、Jリーグは残り3試合となった。第31節で浦和が横浜FMに勝ち、優勝に王手。次節のG大阪戦で勝てば、8年ぶりの優勝が決まる。でもこれは阻止したい。次節だけはG大阪に頑張ってもらおう。
 鹿島の第32節の相手は川崎。いやな相手やなぁ。中村憲剛と小林悠の出場はあるのか。ケガの回復具合がどうかというところではあるが、鹿島戦に強い大久保はいる。いずれにしても嫌な相手には違いない。鹿島は植田が警告の累積で出場停止となる。ここに誰が入ってくるか。青木か山村か。いずれにしても、目の前の試合のために集中して、そして勝ち点3を取ろう。期待したい。

負けたら「THE END」の一戦

 J1第32節、鹿島は川崎を2対1で下し、勝ち点57とした。首位浦和は2位G大阪に敗れ、優勝は次節以降に持ち越しとなった。G大阪は首位浦和と勝ち点差2、3位鹿島は浦和と勝ち点差4、4位鳥栖は浦和と勝ち点差5とした。数字上、優勝の可能性を残すチームはこの4チームとなった。
 第33節はヤンマースタジアム長居でC大阪戦。負けたら「THE END」同士の対決となる。鹿島は負ければ優勝の可能性が完全に消滅。対するC大阪も負ければ、他チームの結果に関係なくJ2降格が決まってしまう。引き分けでも僅かながら可能性はあるとは言え、これではほぼ可能性消滅に等しいし、やはり決着をつけなければならない。
 もうここまできたら戦術うんぬんよりも「絶対に勝ちたい」という気持ち。鹿島は優勝のために必死になるのは確実、C大阪もJ1残留のために必死になってくるのは確実。ダヴィはいないが、遠藤が自身初の2桁得点の10得点に到達。得点力はある。対するC大阪も、後半アディショナルタイムのカカウの豪快なシュートで同点に追いつく。さすが元ドイツ代表、すごい豪快なシュートやったなぁ。ケアしたい選手のひとり。
 気になるのはイエローカード累積が3枚の選手がいること。カイオ、昌子、中村。特にこの3人には次節、イエローカードを貰わないようにしてほしい。何度も言っているが、目の前の試合のために集中しよう。負けたほうが「THE END」となる一戦、さぁ次!

J1最終節の行方

 J1は第33節を終え、G大阪が神戸を下し、浦和が鳥栖と引き分け。鹿島はC大阪を下した。勝ち点62でG大阪と浦和で、得失点差でG大阪が首位に浮上した。鹿島は勝ち点60の3位のまま。優勝の可能性を残すチームはこの3チームに絞られた。
 G大阪は「予想通り」神戸を下した。まぁ、調子が下降気味で残留争いや優勝争いにも関係しない神戸、かつG大阪のホーム最終戦で浦和を追う立場だったG大阪が引き分け以下に終わるというイメージは全くなし。対して浦和は試合終了直前に追いつかれ、まさかの引き分け。このまさかの引き分けが鹿島に優勝の可能性を繋ぐ結果となった。では、各3チームを見ていこう。

・首位G大阪は「これまで通りの戦い方ができるか」

 まずは今季初の首位に躍り出たG大阪。得失点差が7開いていることから、勝てば事実上の優勝が決まる。最終節の相手は徳島。これまでの調子から見るとやっぱりG大阪が有利。神戸戦でも宇佐美は「神戸キラー」っぷりを発揮。リーグ戦ではしばらくゴールがなかったようだが、天皇杯で2得点し、神戸戦でも2得点。得点力だけではなく、決定的なパス供給もできる宇佐美。抜群の存在感。
 パトリックも天皇杯で2得点、神戸戦でも得点していて、こちらも調子がいい。チーム状態としては特に不安はないやろう。序盤はフィットしなかったリンスや佐藤もここに来て調子は上向き。
 G大阪の選手から「気を抜かずに」という言葉が聞かれた。もちろんその通り。最終節で追われる立場になるため、これまで通りの戦い方ができるか。

・2位浦和は「開き直り」

 首位から陥落した2位浦和。優勝に王手をかけながら苦しんでいる。G大阪戦での敗戦はともかく、今節の鳥栖戦では勝利目前で勝ち点3スルリ。ショックが大きい。精神状態が今後気になるところではあるが、今度は追う立場となる。追われる立場よりも追う立場のほうが開き直れるかも知れない。そしてホームで名古屋戦。ホームで無様な試合は見せられないやろう。

・3位鹿島は「勝利するだけ」

 そして鹿島。勝ち点2差で追いかける。最終節の相手は鳥栖。鳥栖に勝利が絶対条件の上、G大阪と浦和が共に引き分け以下で優勝の可能性がある。昨年の優勝の条件はかなり厳しい条件だったが、今季も厳しい条件に違いない。鹿島は最終節、カイオが出場停止となる。新人ながら8得点を挙げていた攻撃力はややダウンする。豊川が先発することが有力と見る。アウェイ鳥栖戦でJ初ゴールを決めた豊川なので、豊川本人も良いイメージを持っていると思う。もちろんそう甘くはないだろう。
 対して鳥栖もDF菊地とMF藤田が出場停止となる。攻守の重要な選手の出場停止は痛いと思うが、左サイドの安田に金民友、そして豊田の決定力も注意。

・「優勝請負人?」曽根優アナの実況なし

 最終節のNHKサッカー中継、総合テレビでは徳島vsG大阪。実況は松野靖彦アナ。BS1では浦和vs名古屋。実況は鳥海貴樹アナ。G大阪と浦和の試合はもちろん生中継。
 鹿島の試合のテレビ中継はBS1で録画・・・。102チャンネルあたりを使うのかなと思ったが。実況は野地俊二アナ、解説は山本昌邦さん。曽根優アナの実況はどの試合もなかったね。2007年と2008年の鹿島の優勝は曽根アナが実況、昨年の鹿島vs広島の実況は曽根アナ。広島が優勝。勝手ながら「優勝請負人」と思ってしまう。録画放送でも曽根アナを期待したかったが違った。
 でも野地アナもいいイメージがある。2009年第33節のG大阪戦で、鹿島の3連覇がかかった試合で5対1の圧勝。この試合の実況は野地アナ。この試合での3連覇はならなかったが、2009年のベストゲームのひとつ。鹿島が優勝した2010年度の天皇杯決勝の実況や、2011年の柏レイソルが優勝した時の実況は野地アナ。解説の山本昌邦さんも、2008年と2009年の最終節で鹿島戦を解説。いいイメージはある。また山本さんの「したたか」「すごい」「見事」「勝者のメンタリティー」などの言葉がまた聞かれるかな(笑)。

【最後に】

 最終節へ向けて、大方の予想はG大阪勝利と予想するやろう。でも何が起こるかわからない。鹿島からすると徳島の意地を見たいというのが希望。今季ホーム未勝利の徳島には、最終節で意地をみせてほしい。他チームの動向を気にするなと言われても多少は気にしてしまうが、鹿島としては鳥栖戦に勝利するだけ。そして天命を待つ。今季のJ1も残り1試合のみ。どのチームが優勝するか注目や。

中田浩二、現役引退

 鹿島は3日、中田浩二が2014シーズンを以って現役を引退することを発表した。6日の鳥栖戦後に引退の挨拶および会見が行われる予定。
 サッカー選手は、いつかは必ず「引退」という決断をする。今季は中田が引退を発表した。これは寂しい。1998年入団、同期には小笠原満男、本山雅志、曽ヶ端準。所謂「79年組」と言われた中の一人が中田。派手さはないという印象ではあるが、長くチームを引っ張ってくれた選手の一人。レギュラーとして定着してきた時は、得点力のあるボランチという印象があった。4年目の2001年の8得点(25試合)が最も多かった。
 W杯には2回出場。特に2002年の日韓大会では、トルシエの代名詞「フラット3」の一角を担った。日本の初めての決勝トーナメント進出に大きく貢献した。その後はトルシエを慕い、フランスのマルセイユへ移籍。そしてスイスのバーゼルでプレー。
 鹿島に復帰したのは2008年の途中から。背番号「6」というのはびっくり。本田泰人の6。偉大な先輩の背番号を引き継いだ。近年は本職のボランチだけではなく、センターバックや左サイドバックを務めた。ただ、昨年からちょっと衰えが見え始めてきたのかなというのは感じた。昨年の最終節で先発だった中田の動き出しがちょっと鈍いように見えた。そして今年は本格的な世代交代の影響で、出場機会が激減してしまった。
 夏ごろにJ2の数クラブからオファーがあったようだが、それも断って鹿島で引退という決断した。これは敬意を表したい。海外ならともかく、他のJクラブのユニフォーム姿は俺も想像できない。まずは6日の鳥栖戦へ向けてしっかり調整してほしい。そして試合後の挨拶で「お疲れ様」「ありがとう」と声をかけたい。中田のためにも最終節は勝利で終えたい。それで優勝が付いてくれば最高。

Jリーグアウォーズ2014

 雪の影響で順延となった新潟vs柏の試合が8日に行われ、これでJリーグは全日程を終了した。そして9日、Jリーグアウォーズが横浜アリーナで開催され、各賞が決まった。
 優勝のG大阪からベストイレブンに3人。これは納得せざるを得ない。宇佐美貴史、パトリック、遠藤保仁。そして最優秀選手賞には遠藤保仁が選ばれた。まぁそうなるのかな。宇佐美は前半戦はケガで殆ど出場できていないし、パトリックは途中加入。全試合出場でチームを引っ張った遠藤になるでしょう。注文を付けるなら、小笠原に八つ当たりするのはやめてね。ホームでは小笠原を手で押しているし、アウェイでは小笠原に蹴りを入れているし。小笠原嫌いなの?(笑)
 さて、鹿島からの受賞は、柴崎がベストイレブン、カイオがベストヤングプレーヤー賞、西が最優秀ゴール賞を受賞した。まぁベストイレブンなら柴崎くらいかなぁ。優秀選手賞には柴崎の他に昌子、西、遠藤康が受賞しているが、もう一歩というところか。柴崎の受賞コメントをJリーグ公式から見たけど、短くまとめらてたコメント。あまり多くは語らないが、目標は高い。いずれは海外でプレーするのかなと思うが、まずは鹿島を優勝に導いてほしい。
 ベストヤングプレーヤー賞のカイオ。俺自身恥ずかしいが、外国籍選手にも受賞資格があるというのは知らなかった・・・。まぁそれはさておき、今年の新体制発表会見の中で「最後には皆さんと一緒にタイトルを獲りたい」と語っていたカイオ、タイトルは獲れなかったものの、1年目からここまでやってくれるとは。将来的には日本国籍を取得して日本代表を目指すのか、ブラジル代表を目指すのか。そういった記事を見たことがあるが、これは本人の判断・決断を尊重する。来年こそ鹿島を優勝に導いてほしい。
 そして最優秀ゴール賞の西、これは何度見てもすごい。昨年終盤から伊東にポジションを奪われ、今年に入っても苦しかった西。伊東のケガもあったが、このゴールでかなりのインパクトを与えた。守備はまだ不安はあるものの、周りとの連携もよかった。今季は3ゴールを挙げている。伊東は若いということもあるが、今季の後半から完全にレギュラー奪還。苦しい時期を乗り越えて、代表にも選ばれた。これからの活躍を期待したい。
 鹿島からベストイレブンに選ばれたのが柴崎のみというのは寂しいが、最優秀ゴール賞の西、ベストヤングプレーヤー賞のカイオ、鹿島の選手が受賞することはうれしい。来年は鹿島の選手全員(つまり優勝)で、Jリーグアウォーズに出席してくれることを期待したい。


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